現在、ピクシブの方で本編と番外編同時に書いてます。
仕上がればこちらでも出していきますので、よろしくです。
水平線からゆっくりと顔を出す太陽に照らされ、トラック泊地の朝は始まる。
この泊地の初期艦にして、ここの提督である中峰正也と一番付き合いの長い艦娘、漣は鼻歌を歌いながら中央建物の長い廊下を歩いていく。
今日も彼女は秘書艦として提督を起こしに執務室へと向かっていた。
本来、提督を起こしに行く作業は訳あってこの泊地では撤廃されているのだが、中には個人の意志で起こしに来る者もいてこの撤廃案自体あまり意味をなしていなかった。
執務室のドアの前まで来ると、漣はピンクのツインテールを揺らしながら回れ右をしてドアに向かい合う。
そして…
漣「ご主人様ー! あーさでーすよ――――!!」
手に持っていたフライパンとお玉をぶつけ合い、ガンガンというやかましい金属音を周囲に鳴り響かせた。
しばらく打ち鳴らしていると、ドアの向こうから『ぐわぁっ!』という男の声。
それから、こちらに向かってくる足音が聞こえてきた。
正也「やかましいな全く! 朝っぱらからなんつー起こし方してんだお前は!!」
トラック泊地提督、中峰正也は寝巻き姿のまま怒りを露にしながらドアを勢いよく開けてきた。
対する漣は正也の様子を意に介する事もなく、いつもの調子で話しかける。
漣「おはようございます、ご主人様。 今日も一日、張り切ってまいりましょ~♪」
正也「人を叩き起こしておいて第一声がそれかよ… 他に言うべき事があるんじゃないのか…?」
漣「ああ、そうでした。 ご主人様、今朝の朝食はさんま定食と肉じゃが定食どっちがいいですか? 漣、ちょうど食券もってるんで奢りますよ」
正也「マジで!? サンキューな漣♪ そうだな、肉じゃがも捨てがたいがここはやっぱり秋刀魚が食いたいかな………って、そうじゃなくてごめんなさいはどーした!!」
朝から騒がしいやり取りを繰り広げる二人。
その声は外まで響いており、
多摩「球磨姉、またいつものが始まったようだニャ」
球磨「提督と漣、ほんとに朝っぱらから騒ぐの好きクマね」
多摩「まあ、二人とも仲がよくて何よりだニャ」
球磨「確かに。 やっぱり、これを聞かなきゃ今日も一日が始まったという実感が湧かないクマ」
外の広場にいた球磨と多摩が二人のいる建物を微笑ましく眺めていた。
正也と漣は二人、今日の朝食をとるため食堂に向かう。
朝の廊下ではときおり他の艦娘とすれ違い、挨拶をされたり今朝のやり取りに茶々を入れられたりと賑わい、正也も挨拶を返したり突っ込みを入れたりと楽しく返事を返していった。
一階へ降りて食堂の入り口までやってきた二人は、そこで二人の艦娘と出会った。
一人は緑の長い髪を束ね、どこか大人の色香を漂わせる少女。
もう一人は対照的に、袖の長い服と丸眼鏡。 そしてピンクのアホ毛が特徴的な年相応のあどけなさを感じさせる少女だった。
夕雲型の駆逐艦娘、夕雲と巻雲は入り口前の廊下で足を止めると反対の廊下からやってきた正也と漣に挨拶をした。
夕雲「おはようございます提督、漣さん。 今日も一日よろしくおねがいします」
巻雲「お二人ともおはようです。 今日も夕雲姉さんと一緒に頑張りますね♪」
礼儀正しくお辞儀しながら挨拶する夕雲と、無邪気にはしゃぎながら挨拶する巻雲。
そんな二人に、正也も笑顔で返事を返した。
正也「おはようさん夕雲・巻雲。 二人もこれから朝食にいくのか?」
夕雲「ええ、そうですよ。 よろしければご一緒にいかがですか?」
正也「ああ、いいぞ。 やっぱ食事は大勢で食べるほうがおいしいからな」
夕雲の誘いに承諾した正也は、漣にも同意の確認をしようと振り向くと思わず固まってしまった。
漣「………」
漣は頬を膨らませながら思いっきり正也を睨みつけていて、あきらかに不機嫌極まりない雰囲気をかもし出していた。
そんな彼女の様子に正也もさすがに躊躇してしまったが、漣は「ご主人様がいいならいいんじゃないですか?」と投げやりな返事を返すと一人先に食堂へと足を運んでいったのである。
漣の突然の変貌振りに困惑するばかりの正也。
そして正也の隣にいた夕雲は漣の姿を見届けながら、『やれやれ…』と言わんばかりに小さく肩をすくめていた。
朝の食堂はこの泊地で働く仲間達が朝食をとり賑わっている。
ウチが入るとあちこちから朝の挨拶や一緒に食事してほしいと誘いの声がかけられた。
ウチはすでに先客がいるからと断りをいれ、いつものように食事を受け取りテーブルに着く。
場所は窓際のテーブルで、中央のテーブルに比べると座れる人数が少ないが、外の景色と窓から入る日光の光が食事に華を添えてくれるので、今の時間には人気の席なのだ。
今回はたまたま空きがあった為、ウチ等4人はテーブルに着席した。
窓際には漣と巻雲が座り、ウチが漣・夕雲が巻雲の隣に入り食事が始まった。
夕雲「それでですね、巻雲さんってば危うく輸送用のドラム缶と一緒に自分も沖に流されそうになってしまって…」
巻雲「あうう… 夕雲姉さんったらその話はもうやめにしましょうよ~!」
正也「あっはっはっは! そりゃ災難だったな巻雲、お前も苦労したな」
巻雲「しれーかんさまも、笑うなんてひどいじゃないですかー!!」
正也「ごめんごめん。 でも巻雲、そのドラム缶いつも以上に報酬の資材を多く詰め込んできたんだろ? そんなに無理して遠征を大成功させなくてもいいんだぞ」
巻雲「でも、でも… 巻雲、しれーかんさまのお役に立ちたくて…。 たくさん資材を持って帰ればしれーかんさまも喜んでくれるかもって…」
正也「そうか… ありがとな、巻雲。 だけど、ウチにとっては二人が無事に戻ってきてくれることの方がずっと嬉しいことなんだ。 資材はまたいくらでも集められるがお前達の代わりなんていない。 ウチは、大事な仲間達と一緒にいられるこのときが一番好きなんだよ」
巻雲「しれーかんさま…」
ウチはやさしく巻雲の頭をなでると自分の食事を始めるのだが、
漣「………」
隣に座る漣からはいまだに不機嫌オーラが漂い、おかげで食事もあまりのどを通らない。
食堂に入るときから急に機嫌を悪くしたあいつだが、一体何が漣の琴線に触れたのか…
どうにか原因が分からないか、と内心思いながらウチは醤油を取ろうとした時、醤油はテーブルの端、窓際においてあった。
ちょうどいい、これをきっかけにどうにかあいつと話してみよう。
ウチはそう考えると、漣に醤油を取ってほしいと頼んだ。
漣「あっ、これですね。 今取りますよ」
正也「ああ、ありがとう。 助かるよ」
漣「そうだ、ご主人様。 もしよろしければ、漣が醤油かけてあげましょうか?」
正也「いいの? ありがとうな。 それじゃ早速秋刀魚にかけて……って」
ウチが安堵したのもつかの間、漣は笑顔でウチの秋刀魚にドバドバと醤油をかけてくれたのだ。
正也「おいいいいいいいいい!! お前、何してくれてんの―――――!?」
漣「いや、すみません。 手元が狂って、ついうっかりと♪」
正也「うぅ、しょっぺぇ… ウチが高血圧で倒れたらお前のせいだかんな…!」
涙目になりながら秋刀魚をご飯とともに口に運ぶウチ。
口の中では、醤油の味が広がるだけで秋刀魚のおいしさは微塵も感じられなかった。
あいつに醤油まみれの朝食を食わされたウチは、いつものように一日の作業に取り掛かるべく執務室へと向かっていた。
傍らには秘書艦である漣の姿があり、表情は今朝に比べ少しだけだが柔らかくなっている。
しょっぱい秋刀魚食わされた事は辛かったが、それであいつの機嫌がよくなったのならそれはそれでよしとしよう。
自分にそう言い聞かせていると、廊下に二人の艦娘の姿があった。
正也「鳥海、羽黒。 どうしたのその荷物?」
この艦隊の主力メンバー、鳥海と羽黒が大量のバインダーを運んでいた。
鳥海「あっ、司令官さん。 実は出撃や開発の資料をまとめたものを資料室におきに行く所なんですけど…」
羽黒「でも、思っていたより量が多くて、それでこんなことに…」
二人の持っているバインダーはまるで山のように積み重なっており、前がほとんど見えない状態である。
さすがにこのまま運んでいたら危ないのは、誰の目から見ても明らかだった。
正也「…確かに数が多いなこりゃ。 せっかくだし、ウチも運ぶの手伝うよ」
漣「それじゃ、漣もお手伝いしますね」
そういうと、ウチと漣はそれぞれ二人の持っていた荷物を半分ずつ担当した。
半分でも相当な量だが、前が見える分このまま運ばせるよりはるかに安全だった。
羽黒「すみません、私達の仕事なのにお二人に手伝ってもらって…」
正也「何言ってんのさ、ウチ等同じ泊地で過ごす仲だろ? 仲間同士助け合うのは当然だよ。 むしろ、皆いつも命がけで戦っている身だし、ウチも提督としてこれぐらいやらなきゃいかんでしょ」
鳥海「……。 やっぱり、司令官さんは優しいですね。 あなたがここへ来てくれて、本当に良かったです」
正也「いやいや、褒めても何もでないからね。 とりあえず、さっさとこれ置いてきちゃおう」
ウチは荷物を抱えなおし、資料室へと向かおうと二人に伝える。 そのとき…
漣「……。 ご主人様、漣急に用事思い出しましたのでこれお願いしまーす!」
隣で荷物を持っていた漣がいきなり自分の分の荷物をウチに押し付け、そのままさっさと離れて行ってしまったのだ。
もちろん、一人分でも結構な量のバインダーを二人分もいきなり置かれ、そのままもっていられるはずもなく…
正也「ちょっ、おいっ!? そんな急に乗せられたら……うおわー!!」
鳥海・羽黒「「し、司令官さーん!?」」
ウチはバランスを崩し倒れこみ、そのまま抱えていたバインダーの下敷きになったのである。
朝っぱらから災難に見舞われながらも、ウチは現在執務室でいつものように作業にいそしんでいた。
普段はこの執務作業で疲れる事になるが、今回は漣のせいでやる前から疲労困憊になっていた。
正也「はあ… あいつ、今日はやけに突っかかるな…」
ウチがため息交じりに愚痴をこぼしていると、
響「漣の事? 確かに、今朝からだいぶ機嫌が悪かったようだけど、何かあったのかい?」
中央のソファに腰掛けながら執務を手伝う響が尋ねてきた。
あの後、漣は用があるといって去って以来未だ戻ってこず、代わりに彼女に臨時秘書艦を担当してもらっていた。
正也「別にこれといった事はなかったぞ。 朝からいつものように、あいつがたたき起こしに来たくらいで」
響「本当に?」
正也「ああ。 あとは二人で飯食いに行くとき、食堂で夕雲の誘い受けたくらいで…」
響「……。 そういうことか…」
正也「んっ、どうした響? 何か分かったの?」
響「いや…… 司令官ってさ、つくづく罪作りな人だよね…」
正也「なんでやっ!?」
何か気付いたかのように額に手をおく響。
何気なく尋ねたら、半ば呆れたような視線とともにそんな返事を返された。
うう… リランカ島の時といい、ウチが一体あいつに何をしたというんだ……?
ウチは項垂れながら心の中で問いを投げかけるが、その疑問に答えてくれるものはいなかった。
トラック泊地の食堂にぽつんと居座る陰。
漣は何をするでもなく、一人椅子に座りながら天井を見上げていた。
漣「……。 ご主人様のバカ…」
漣は正也と別れた後、何をするでもなく泊地の中をうろつき今は食堂で時間を潰していた。
誰に言うでもなく一人呟く漣。
そんな彼女に一人の艦娘が声をかけてきた。
夕雲「あらあら… 人の陰口を言うのは感心しませんよ、漣さん」
漣「夕雲…」
食堂の入り口に寄りかかりながら、漣を叱る夕雲。
対する漣は夕雲に視線を向けることなく、ポツリと名を呼んだ。
夕雲「今朝提督にあんなひどいことした挙句、秘書艦業務をボイコットですか? それじゃ提督がかわいそうですよ」
漣「…ご主人様は普段気が緩んじゃいますから、たまにああして漣が喝を入れてあげたほうが良いんですよ。 これも秘書艦として上官を想ってこその行為です」
そういいながら漣は笑顔を夕雲に向ける。
その顔はどこか悲しげで自嘲気味にも見える風だった。
そんな漣の表情を見ながら、夕雲は睨みつけるように言った。
「……。 漣さん、貴方は一体何に苛立っているのですか?」
「他の子の気持ちに疎い提督にですか? それとも…」
「今の気持ちに素直になろうとしない自分自身にですか?」
沈黙がその場を支配した。
夕雲は漣の目を見ながらはっきりと尋ね、漣は夕雲のかけた質問にただ目を丸くするだけだった。
しばらくお互い何も言わないまま時間が流れたが、最初に口を開いたのは漣だった。
漣「へっ…? 一体、何の事ですか…? 質問の意味がさっぱり……」
訥々と言葉を探す漣。 だが、その言葉も次の夕雲の言葉に遮られた。
夕雲「私は提督の事が好きです。 艦娘としても、一人の女としても」
途端、漣は自分の体に違和感を感じる。
夕雲の言葉に触発されたかのように、胸がずきんと痛む。 今まで感じた事のない感覚に、思わず戸惑ってしまう。
なぜ、こんな違和感を感じたのか分からない…
一体、何がこんな違和感を感じさせるのか分からない…
ただ一つ分かる事は、夕雲は自分には分からないことを分かっているという事だけだった。
夕雲「今の言葉を聞いて何も感じなかったのであれば、夕雲から言う事はありません。 ですが…」
夕雲「もし何かを感じたのであれば、貴方はもっと自分に素直になるべきですよ。 夕雲を含めても、提督の事を狙ってる子は大勢います。 早く素直になって、提督にその想いをぶつけないと手遅れになってしまいますよ」
その言葉を最後に、夕雲は食堂を去っていった。
まるで、言うべき事は言ったといわんばかりの様子で。
一人残されたままの漣は、まるで自分に言い聞かせるかのように話し出した。
「漣がご主人様を…? いやいやいやありえないって!!」
「だってご主人様はバカだしおっちょこちょいだし、いっつも無茶しては皆に心配ばっかかけるし…!!」
「……。 いつも、自分より皆の事大事にしてくれるし… 沖ノ島やキス島のときだって漣のこと必死になって助けてくれたし… そんなご主人様もかっこよかったし… 何より、あの時皆の中で最初に漣の事『かわいい』なんて言ってくれたし……」
気付くと、漣の目からは涙が溢れていた。
とめどなく溢れる涙が彼女の頬を伝い、そのまま雫となって自分の足元へと零れ落ちていた。
漣「あ、あれー? おかしいなー?」
漣「漣ってば、いつの間にかご主人様の事好きになってたじゃん。 何やってんだろ、ほんと……」
そう、漣もようやく気づいたのだ。
なぜ、自分が正也に対してあんなに苛立っていたのか。
それは正也が他の子に好かれている事に気付いてないから。
いつも皆を仲間として助けているが、そのくせ皆が自分に好意を寄せている事に気付かない。
仲間として意識しているくせに、異性としてはあまり意識していない正也の鈍感ぶりに、知らず知らずのうちに苛立っていたのだ。
そして、漣も正也に対して好意を寄せているのに、心のどこかでそれを否定しようとしていた。
いつも異性として自分を見ようとしない正也に、『漣はご主人様にとって仲間の一人でしかない』 『そんなご主人様に特別な存在として見てもらうなんて到底できっこない』
知らず知らずのうちに自分にそう言い聞かせ、正也に対して照れ隠しのようなど付き合いで誤魔化してきた。
そうしながら、彼女は自分で自分をだましてきた。
夕雲は、その事に気付いていた。
だから、こうして自分を焚きつけてきた。 気付かせてくれた。
漣は苛立っていた。
自分の好意に気づかない正也と、その気持ちを認めようとしない自分に…
漣は涙をぬぐうと真剣な顔つきを見せ、真っ直ぐ駆け出した。
今行くべき場所へ。
今会いたい人の場所へ。
漣「ご主人様っ!」
正也「うおっ! どうした漣…!?」
勢いよく執務室の扉を開け部屋に入る漣。
その鬼気迫る様子に、正也も動揺を隠せなかった。
漣「ちょっと、漣と出かけましょうっ!!」
正也「はあっ!? いきなりなに言い出すんだお前は!」
漣「いいからいいから。 ほら、行きましょう!」
正也「ちょ、ちょっと待てって。 そんな急に言われても、まだ執務が残って…」
そういいながら、正也が書類を手に取ろうとしたとき、
響「司令官、これは私がやっておくから行ってきなよ」
横から響が書類をさらっていった。
漣「響…」
夕雲「ちょうど、鳳翔さんが食材の買出しをお願いしたいと言ってましたので、よかったら漣さんと一緒に買ってきてもらえませんか?」
漣「夕雲…!?」
漣が驚きながら声のしたほうを見ると、執務室の入り口にはメモをもった夕雲の姿があった。
漣はなにか言おうとしたが、夕雲は自分の口元に人差し指を持ってきてそれを制する。
一人状況が飲み込めてない正也は、困惑しながらも
正也「…分かった。 それじゃ、行くとするか漣」
漣「はいっ、ご主人様!」
二人で執務室を後にしたのであった。
執務室に残された響と夕雲。
響は視線だけを夕雲に向けながら言った。
響「まさか、君も手を貸してくれるとは思わなかったよ」
響の言葉に、夕雲は小さく肩をすくめて
夕雲「巻雲さんのような妹を持ったせいか、すっかり世話焼きな性格になってしまいました。 もっとも、提督を譲るつもりはありませんけどね。 貴方もそうなんじゃないんですか、響さん?」
響「私は……どうなんだろう? 確かに、私も司令官の事は好きだよ。 でも、同時に親友に幸せになってほしいと思っている自分がいる。 果たして、どっちが本当の私なんだろう…?」
夕雲「やれやれ… 貴方も難儀な性格ね」
響と夕雲の二人はクスリと微笑むと、窓の向こう、入り口の方へと視線を向ける。 そこには…
漣「ほら早く行きましょう。 急がないと、鳳翔さん待ちくたびれちゃいますよ~♪」
正也「分かったからそんな急かすなっつーの。 やれやれ、怒ったり笑ったりと忙しい秘書艦様だなほんと」
心から楽しげにはしゃぐ漣と、ぼやきつつも、どこか嬉しげに笑う正也の姿があった。