ホグワーツ魔法魔術学校は、四人の偉大なる魔女と魔法使いによって創立された。
ゴドリック・グリフィンドール、ヘルガ・ハッフルパフ、ロウェナ・レイブンクロー、そしてサラザール・スリザリン。
魔法族が迫害されるのは常世。しかしその中でも、彼等は魔法族を育て上げるべくスコットランドのある場所に「ホグワーツ」を築いたのだ。それは少年少女達が魔法を学ぶ場であり、自らを守る場でもある。
現在に至るまでに、ホグワーツでは様々な事があった。創設者達は仲が良いモノの、それが裏目に出て中々計画が進まないのだ。ホグワーツ創立時もそうだった。
「さて、今日はどのように、ホグワーツに入学できる生徒を選抜できるかを話し合おうウェーイ☆」
「「ウェーイ☆」」
「アンタ達、普通に出来ないの…?」
ホグワーツ城は、既に完成していた。今彼等は、大広間の一つのテーブルに座り、会議を始めようとしていた。大広間には、「秘密の作戦会議♪( ´θ`)ノ」と書かれた横断幕がたくさん貼られていた。
「じゃあ、会議長は俺ッチ、ゴドリックがいっくよ〜ん」
紅の髪を揺らし、金色の瞳を光らせて、ゴドリック・グリフィンドールはテーブルの上で仁王立ちをした。すると、ただ一人ロウェナだけが苦笑を浮かべる。白い髪を触り、空のように澄んだ青の瞳をゴドリックに向け、一人ため息をつく彼女は、静かに言った。
「別に構わないけど、ちゃんと進行してよね」
「大丈夫だよロウェナ、ゴドリックにはアタイがついてるからさ!」
ブロンドを頭のてっぺんで結び、ゴドリックと腕を組むのは、ヘルガ・ハッフルパフだった。そのテーブルは食事をするためのモノだというのに。
「後で掃除をしろよな、二人共」
楽し気に笑っているのは、サラザール・スリザリンだった。
「話が脱線しているわ。元の話題に戻りましょうみんな」
「ロウェナッチは真面目だなぁ、分かった。じゃあ会議を始めようぜい」
ゴドリックはヘルガと一緒にテーブルから飛び降りた。指導者がこんなんで良いのかと、ロウェナは心配になってきた。今のホグワーツ城建設の際も、ゴドリックやヘルガが無駄なモノをつけたがったので、完成まで1年もかかった。本当にフリーダムな人達だ。
「ええっと、誰かアイデアがある人いるか?」
ゴドリックは、精一杯の真面目さを前面に押し出した。しかし、その顔は笑いを我慢しすぎておかしくなっていた。
「クッ…ププ、ゴドリック顔変だよ」
「そうだな、相変わらずの変顔っぷりだ。後で写真を撮らせてくれ」
「話し合う気あるの?」
元々この会議は、ゴドリックが言い出したモノだった。ホグワーツを創設するというのも、魔法教育を徹底させるというのも、すべてゴドリックのアイデアだった。しかし、肝心な時にしっかりしてくれない。いつもふざけるのだ。
「じゃあ、僕から提案するけど、良いかな」
「どうぞ我らがスリーザリーン先輩様」
「分かったぞグーリフィーンドール後輩殿。…魔法族は、ある程度把握はしてるんだろう? ならば、予め名簿表やら家系表を作っておけば良いんじゃないのかい?」
「おぉ、我が親友ながら何という素晴らしいアイデアを出すのだ!」
ゴドリックは感嘆しているつもりなのか、椅子から転げ落ち、サラザールの背中を叩いた。
「でもさ、そしたらマグル出身の子が分からないんじゃないか?」
「…マグルが入学する必要があるのか?」
「他にないのかーい」
サラザールのつぶやきは、誰に聞こえる事もなかった。しかし、彼が当初から反マグル思想を持っていた事は確かだ。
すると、ヘルガが高く手を挙げる。
「んじゃあ、『十一歳未満者の使う魔法を感知する魔法』でも開発してみたら?」
「お、良いねぇヒュー」
実質、ヘルガのこの発言が以後に発足した魔法省の未成年魔法取締の際、「十七歳未満者の使う魔法を感知する魔法」の礎になったのは確かだった。
「ロウェナッチはどうだい?」
「そういうアンタはどうなのよ、ゴドリック」
「俺ッチ? うーん…何にも思いつかない」
「その頭、
ロウェナはさりげなくゴドリックを貶すが、彼は特に気にする様子はなかった。
「私はそうね…さっきヘルガの言っていた魔法とかを活用して、『ホグワーツ入学本』というのを作ったら良いと思うの。ホグワーツの塔の一つに、二冊の本と羽ペンを置いておくのよ。一冊目の本には、羽ペンが勝手に魔法力のある人間を書き出すの。もう一冊目の本には、実際に魔法力を示した子の名前を羽ペンが勝手に書くの。こうして、魔法を使える人間の名前が分かるってわけ。どうかしら?」
この方式は、今もホグワーツで使われているという事は、あまり知られていない。