東方希望録、始まります。
「本当にやるの?」
「たりめーだ。お前はやり過ぎた。だからお灸をすえるんだよ。」
紅き館、紅魔館。その上空で、俺と紫は対立していた。
「白狼…」
「白狼様…」
「白狼さん…」
「白狼君…」
下では、フランに咲夜さん、アリスにこあ、レティ、妖夢と、今回の関係者勢揃いしていた。
「なんであの子達を呼んだのかしら?」
紫が心底不思議そうに問う。俺は答えない。
「さてな。どうでもいいよ。そんなこと。今、俺の中にあるのは、てめぇをぶっ倒すことだけだ!行くぞ!【翼符 ドラゴンウィング】、【盾符 ドラゴンシールド】、【技槍符 テクニックランス】!」
俺はいつもの二つに、弾を弾くために槍を装備する。
「はあ。仕方ないわね。少し戯れると致しましょう。」
そう言って、紫は。
「【結界 夢と現の呪】。」
スペカを使った。
「なっ!?」
俺を覆ったのは、幽々子の弾幕とは比べものにもならないレベルの物量の弾幕。
「チィ!はっ!」
やはり予想していた通りになったと、槍で迫り来る弾幕を片っ端から弾いて行く。
「貴方は何が気に入らなかったのかしら?」
「ああ!?んなもん、皆に背負わせなくて良いもん背負わせたことだよ!」
現に、幽々子や妖夢はそれで俺に突っかかってきている。アリスだって、創世者が教えたから、あんな誓いをすることになった。俺の過去は、今も未来も足枷にしかならない。
「俺の過去は俺だけが背負えば良いんだよ!俺のものだ!誰にどう伝えるのかは、俺が決める!勝手にやんな、クソ野郎!【槍撃符 絶技槍】!」
俺は叫び、槍を紫に向かってぶん投げる。
「!甘いわよ?」
「わーってるよ!【笑顔 クウガ】!」
俺はライダーのスペカを使い、仮面ライダークウガに変身する。
「【銃符 ニードルリボルバー】。」
さらにニードルリボルバーを使い、緑のクウガ、ペガサスフォームへと超変身する。
「狙い撃つぜ!」
クウガの力で専用武器、ペガサスボウガンへと変化したニードルリボルバーを紫にむけ、ボウガンのボウの部分を引っ張り、
「フォイア!」
引き金を引いた。ドギュンッ!
「きゃっ!?……な!?」
「ふぅ。なんとか1枚目は割ったな。」
超遠距離からのン狙撃!(カズマ感)これぞペガサスフォームの真髄!(レイ感)
「やってくれたわね…【結界 動と静の均衡】!」
またもや囲まれる俺。だったら!
「解除!【魂符 アギト】!」
俺は一度クウガを解除し、新たなスペカを使う。両手を左の腰の方に構える。右手を一度前に出し、今度は右胸の方に持って来る。すると腰にアギトのベルト、オルタリングが出現する。俺はそのまま右手を前に出し、
「変身!」
の声と共にベルトの両側にあるボタンを押す。すると俺は光に包まれ、俺は仮面ライダーアギト、グランドフォームへと変身していた。
「次から次に…よく飽きないわね。」
「飽きるわけねえよ。こんな俺にいつも希望を見せてくれた戦士達だぜ?」
そう。あんなに色々されてた俺に。世界の素晴らしさを教えてくれた。クウガから今のやつまで。いいや。1号から。彼らがいなければ、とっくに折れて、死んでいただろう。ここに来ることなく。
「貴方は厳しすぎる。」
「!」
その言葉は、つい最近妖夢達に言われた言葉。
「なんだよ。もう答えは見つけたんだよ。今更掘り返すなっての!」
「そう。じゃあ話してもいいわよね?」
「それとこれとは話が別だ。知らなくてもいいことってのはあるんだよ!」
アギトのツノの部分が開く。
俺は両腕を左右に広げ、左手をベルトの左側に。右手は自分の手前に。左足を後ろに。右足を前に出し、力をためる。足元にはアギトの紋章が浮かび、両足へと吸い込まれていく。
「はっ!」
そして、そのまま飛び上がり、
「はああああっ!」
飛び蹴りを決めた。
「っ!」
と思ったのだが、紫は咄嗟にスキマを開き、そこへ逃げ込み、遠くから出現した。
「厄介だな。そのスキマ。だったら、開く隙なんて与えない。解除。【光速 カブト】。変身。キャストオフ。」
すぐに俺はスペカを切り替え、仮面ライダーカブト、ライダーフォームに変身し、
「クロックアップ。」
(クロック、アップ)
超高速移動を以って、距離を詰める。しかし、弾幕は展開されたまま。そこに高速で飛び込むわけだから、密度がやばい。
「ちぃ!仕方ねぇ!」
俺はベルトのボタンを順に押していく。
(1.2.3.)
「ライダー、キック!」
(ライダー、キック!)
俺は飛び上がり、弾を消しつつライダーキックを敢行した。
そして、爆発があった。
「「「「白狼(くん)(様)(さん)!」」」」
爆発の中から出てきたのは。
「く…」
「あーきつ。でもま、俺の勝ちだろ。」
ボロボロの紫を担ぐ俺の姿だった。
で。
まあ、皆気になったらしく、事実を脚色とか無しにありのままを伝える。まあ、気が変わった。いや。あの爆発の中で、俺は紫に言われたのだ。
「貴方は他人を頼らなさすぎるのよ。少しは頼りなさい。別にそれで貴方を傷付けるようなモノはいないわ。」
信用した訳じゃない。でも、やろうと思った。彼らならきっと、そうするだろうから。胸にあるのは、いつだってあの戦士達への憧れ。弱きを助け、強きを挫く。そんな正義のヒーローに、俺はなりたかったのだ。
「白狼?」
「ん?」
「どうしたの?難しい顔をしてるけど?」
でも。今。今の俺は。
「なんでもねえよ。ただ、昔の俺とは別れようって、思っただけさ。」
「ふうん。でも、いいの?白狼って、頼られるの好きじゃなかったっけ?」
フランは緩そうに見えて、実際はそうでもない。本質を簡単について来る。
「まあな。でも、あいつらのは。あいつらに俺がやったのは、"助け,,じゃなくて、堕落だよ。"創る,,という甘い蜜を知ってしまった。だから、ああなったんだ。」
「…そうね。でもさ。誇っていいと思うよ?白狼は、結局皆、一人残らず希望を叶えたんだから。それって、キリがなかったでしょ?どうやったのかは聞かないけど、誰にだってできることじゃないよ。」
「フラン…」
「もし、まだ自分を信じられなくて、嫌いで、認められないなら。」
フランはおもむろに、俺の前に立ち。
ぎゅっ、と。
「え…」
抱きしめた。とくん、とくん、と聞こえるフランの心音。そして、生きていることを示す暖かい体温。
「私が認めてあげる。私が白狼を信じる。私が白狼を好きでいるから。だから。」
そういえば、俺はなんで、フランを見るとどきりとするのだろうか。あーんをしてもらったとき、顔が赤くなるのだろうか。夜、悶々として眠れなかったのだろうか。ふと、フランの顔を見る。その時、俺は答えを得た。かんたんなことだった。
「白狼を信じる私を信じて。」
フランの言葉に、俺は。
「…ああ。俺を信じてくれるフランを俺は信じる。俺を認めてくれるフランを俺は守る。俺を好きでいてくれるフランを、俺はフランが俺を好きでいる以上に好きでいる。」
俺は、いつの間にか、フランに"壊されて,,いたらしい。ならば、多少の責任は取ってもらわねば。俺はフランの背中に手を回し、抱きしめ返す。顔は見えなくなったけど、心音と、体温で大体わかる。お互い、おんなじ顔をしているであろうことが。
月は高く、静かに輝きを放っていた。
はい。というわけで妖々夢編のおまけ、紫戦はこれにて閉幕。あの後、皆に白狼は自分の過去を話し、紫はすぐに自分の住処へとスキマで帰ってます。で、みんなの反応はというと。
レティ:白狼君…ごめんなさい。私には耐えられない。
アリス:2回目だけど、ちゃんと救われなさいよ?
妖夢:知っていたから大して何もなし。
幽々子:妖夢と同じく。救われればそれでよし。
フラン:そっか。白狼も辛かったんだね。
とまあこんな感じです。
で、最後の二人の話は、もちろん白狼の部屋で行われてます。最後のシーン、咲夜が見てるかどうかは、皆様にお任せします。ここまで長かったように思います。ようやく二人の関係が進みました。いやまあ、最初からだいぶ甘めにしましたが、ここからはさらに甘くなると思います。書いてるのが辛くなるほどに。
フランとの新たな信頼関係を築いた俺の元にきた新たな人物。は?人里で教師が倒れた?だからどうにか子供達に教えてやってほしい?…わかった。受けようっ!
次回、東方希望録
思わぬ成就
さあ、ショータイムだ!
感想、評価、お待ちしてます!ではでは!