失った先祖。
取り戻した日常。
俺の、心は。
東方希望録、始まります。
紅き館、紅魔館。
その一つの部屋で、俺は泣いていた。
「……っ……くそ。俺は、俺は…」
「……白狼………」
ドアの向こう。廊下でフランは、俺を心配していた。
永夜異変の最後の戦い。その時に、俺は、俺の実力不足によって、大切な人を失った。
「創世者…俺はどうしたら……」
俺は創世者を失った。
俺の先祖。俺の家訓を、呪いを解けと言ってくれた。
俺の、家族にして、道しるべ。それを俺は、失った。
バァン!とドアが開かれる。飛び込んできたのは。
「ッ白狼!!」
「へ?わぷっ!?」
フランだ。
「フ、フラン!?どうしたんだよ?」
「どうしたんだよ、じゃないよ!いつまでそうしてるの!?創世者だって、白狼がそんなんじゃ浮かばれないよ!」
「……ああ。わかってはいるんだよ。でもさ、俺にとっての、家族だったんだよ。」
他人と別れるのとはわけが違う。フランの言うことは正しい。だが、俺にはキツすぎるのだ。俺には、
思えばこの時ぐらいであれば、まだ引き返せたのでは無いかと、今では思う。まあ、後になって後悔したかと聞かれれば、ノーと答えただろうが。
「でも、創世者は白狼に落ち込んで欲しいって思ったの?」
「……それは、違うけど。」
俺は目をそらし、答える。
「俺には、なんかのアニメの主人公みたいに、きついことを受け入れて進む、なんてことは出来ないよ。いつまでも、どこまでも、引きずる。」
俺がフランに見せた、初めての弱音。それを、フランは、咎め……
「うん。いいと思うよ?」
「………は?」
なかった。
「私は、白狼にそんなの求めてない。どんなことでも受け入れて前に進む、なんてことを求めてなんて無い。そんな事は、絶対に無理だし、出来たとしても、出来る人を、私は
「………」
「辛いことがあったのに次の日にはケロリとしてる、なんて薄情な白狼にも、なってほしく無い。だから、それでいいの。辛いこと、悲しいこと。その全てを受け入れろなんて言わない。引きずって生きったって構わない。でも、
「!!……」
俺は、フランのその言葉に、圧倒され、頭を揺さぶられ。気付いて。
「……悪い、面倒かけた。」
「ううん。ただ強いだけの人を、私の希望にしたく無いから。私の希望は、強くなくたっていいの。私の希望は、私が守るから。」
フランの決意とも、願いとも取れるそのセリフに、俺は
「…決めた。ぜってえフランに守ってもらう事はしない。俺は、フランの最後の希望だからな。」
フランの頭を撫で、言う。
取り戻した日常は、犠牲があって得たもの。
絶対に守り抜く。俺はそう誓い、今日のこの日を過ごした。
遅れてすいません。すこし忙しくなりまして…文化祭の練習やら課外やら宿題やらでてんてこ舞いでして…なんとか一つずつやりながら投稿していきますので、あー、今日は更新されてんなー、くらいの軽い気持ちでどうぞ。
あの夜、確かに交わした約束。
あの夜、確かに誓ったいたずら。
全ては、あの夜から始まった。
次回、東方希望録
教師、いたずら阻止の段
さあ、ショータイムだ!
感想、評価、お待ちしてます!ではでは!