魔法科高校の比企谷君 再投稿   作:sazanamin

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どぞどぞ~
第14話


やはり魔法科高校の部活も間違っている

部活勧誘

普通の高校であれば体育館なり講堂なりでそれぞれの部員たちがふざけた劇などをして俺たちリア充ですよアピールをするだけであり(一部はまじめに演武などをしているが)、ボッチの俺には無関係な行事である。

 

さて、ここで俺、比企谷八幡の通ってる学校はどこだろうという質問を自分に投げかけてみた。

 

A、国立魔法大学付属第一高校

 

なにが言いたいかというとここは残念なことに普通の高校なんて生易しいものではないということだ。

 

授業が終わり、さっさと小町を迎えに行こうとしたら外は人の群れ…歩行者天国も真っ青である。

いや、外が騒がしいからもしかしたらって気はしてたんですよ?

だがこれはさすがにやりすぎだ。

ボッチは人ごみにいるだけでダメージを受けるのだからオーバーキル…

やめて!八幡のライフはもうゼロよ!

 

「多すぎだろ…そもそもこの学園ってこんなに人いたのかよ…」

魔法科高校の全校生徒数は600人、だがうち200人は1年であり、2、3年にも部活に参加していない人間もいるため実際はそこまでの人数がいるわけではないのだろうが、玄関から校門に続く狭い空間にいるのだから多いと感じてしまうのも無理ないのかもしれない。

見る限り一科生二科生関係なくすべての人間に勧誘者が声をかけている。

ここで真正面から帰るのは全く持って愚策、だから俺は誰にも見られていないことを確認して光学迷彩の魔法を発動した。

魔法式は顕現せず、魔力も乱れず、何事もなかったかのように、いやもともと何もいなかったように姿が消えるという事象だけが発動。

 

こういう時、ホント便利だよな…誰にも気づかれずにさっそうと帰ることができる。実にクールだ

 

 

どうやって新入生を勧誘しようか円陣を組みながら話している部活の横を通り抜け校門まであと半分となったところでその出来事が起こってしまった。

1年の団体が玄関から出てきたのだ。

俺は教室からすぐに出たはずなのだが、この惨状を目の当たりにしたり、魔法を発動したりしていたため結局追いつかれてしまったのだろう。

団体が下校をする、それだけならまだ「っけ、リア充が」と心の中で一言ごちるだけで済んだのだがこの状況ということも組み合わさって起こってはいけない化学反応が起こってしまった。

新入生(しかも団体)+部活勧誘=……

 

「うおォォォォォッォォッォ!!!!」

 

結果、新入生に殺到した上級生の波にのまれる…

 

ちょ、ま、痛い!

見えてないから逆に遠慮されないでさっきから肘やらが入りまくってるんだけど!

っていうかラブコメの神様おかしいだろ、何で少し離れたところには女性の集団がいるのに、こっちには「自分、ラグビー部です」ってアピールしてるかのような体形ばっかいんだよ!

 

こうして俺はもみくちゃにされながら、結局半分まで進んだ道を振り出しに戻されてしまった。

 

魔法を解いて自分の姿を確認してみるとまさにひどいありさまだった。

 

「おいおい、服もどろだらけだし、なんか所かかすり傷あるし…」

 

あと全身痛いし…

光学迷彩をもう使い1度使い抜けようかと思ったのだが、見えない分事故的に先ほどのようなことが起こる確率は決して低くない。

 

明らか様に「声かけるなよオーラ」を出して乗り切れないかな、

無理かな?無理だな…

 

「あれ、比企谷さん、帰ったんじゃあなかったの?」

 

声のほうを見るといたのは例の二人組。

ホントこいつらいつも一緒にいるな。

 

「ひ、ひどいけがですね…」

 

そりゃ全身ズタボロの人間がひどい怪我じゃあなかったらどうなってしまうかわかんないからな。

 

「あぁ、大したことじゃないんだが光学迷彩使って帰ろうとしたら部活勧誘の波にのまれてもみくちゃになった」

 

大したことないといったな?

あれは嘘だ。

かなり大したことだ。

全身が痛くて泣きそう。

 

「わお…見えない状態じゃあ事故的に殴られちゃったりしても仕方ないね」

 

「確かにそうだが、肘が何度も入るのってさすがにおかしくねーか?おかげでまだ鳩尾が痛いんだが…」

 

その肘を入れたのがあのラグビー部(かどうか正確にはわからないが)集団なのだからなおたちが悪い。

 

「まぁ約束を破って先帰ろうとした罰じゃない?」

 

「は?約束??」

 

今日は約束をした覚えも、この前のように無理矢理一方的に押し付けられたような記憶もない。

 

「あれ、もしかして聞いてないんですか?」

 

「聞くも、聞いてないも、そもそも俺は誰かと何か約束した記憶はない」

 

「小町さんとちゃんと約束したのに、、、言い忘れちゃったのかなぁ」

 

おい、妹よ。

勝手に約束(自分のことでない)しておいてしかもそれを本人に伝えないとはどういうことだろうか。

お兄ちゃん小町の将来が心配ですよ…

 

と、その時携帯がバイブレーションを起こした。

つまりメールの着信をしたのだ。

メールが来るということはアマゾン、妹、親の3択である。

 

『From』小町という画面を見て、いやな予感に襲われた。

まさかこのタイミングで約束のことに触れたりはしないよな…?

 

 

 

 

『ごみいちゃんへ

 

小町、今日の放課後はお兄ちゃんをほのかさんたちに貸し出す約束してたの忘れてた~(テヘ

まぁそう言うわけだから今日は友達と帰宅するであります!

小町のことは気にしないで楽しんできてね~

 

わかってると思うけど途中で逃げたり、そもそも行けなかったりすると………

 

PS 1人くらいお持ちk

 

 

 

 

 

その先は字がかすんでいて見えなかった。

メールなんだから霞まないとかそんなの知らん、見えなかったったら見えなかった。

 

というか、メール全文見えないまである。

貸し出すとか俺の扱いひでぇ…

あと、逃げたりいかなかったりの後何もないのが怖い…

あと怖い…

 

「今メールが来た…俺を貸し出すんだってよ…」

 

自分で言ってて悲しくなる。

 

「か、貸し出すってそれまるで…」

 

「まぁ兄の扱いじゃあないよね?」

 

グハ!?

雫の「毒吐き」

こうかはばつぐんだ!

 

小町が妹じゃあないなら俺はなにを希望に生きていけばいいんだ…

いや、待てよ妹じゃあなかったら合法的に告白ができる!

想像が広がるぞ、

告白してふられるところまで想像できる。

振られちゃうのかよ…

 

「比企谷さん、目がそろそろ危ない…」

 

「た、確かに怖いですよ…」

 

どうやら俺の目は思考と深くリンクを果たしているようだ。

 

「そんなに心配されるレベルでやばいのか…」

 

「まぁ初対面で普通の人だったらさっきまでは距離を置くレベル、今のは通報レベルだね」

 

初対面なのに通報しちゃうのかよ…

それなら俺じゃあなくて相手に問題があるレベルだろ…

レベルレベル言いすぎてゲシュタルト崩壊が起こるレベルまである。

 

「はぁ、でもまぁ、俺は何をすればいいんですかね…?」

 

「部活見学に付き合ってくれるって小町さんが言ってましたが…」

 

「マジかよ…」

 

ということはこの人がごみのように群がっている、通称人ごみの中を見て回るってことだよな…

うわ、あそこなんて10人くらいで1人の人間に群がってるし…

ってあれ?

 

「あれって…」

 

「うん、エリカちゃんだよね」

 

しっかりと顔は見えなかったがそこには赤髪の2科生が確かにいた。

 

「なぁやっぱり帰ろうぜ…」

 

あの惨状を目の当たりにして思わず提案する。

さすがに自分があの状態になるのは嫌なのであろう言い澱む2人。

この反応ならもしかしたら帰れるかも…

そう考えた矢先にその出来事は起こった。

 

「新入部員確保―「へ?」「!?」――!!!」

 

なんと二人が誘拐されましたまる

 

……は!?

おいおい、どういう状況だこれ…

 

「こら!まて、そこのOG!」

 

風紀委員長の渡辺先輩が高速で目の前を通り過ぎる。

OGってことはこれの部活勧誘の関係か、そう言えば部員確保とか言ってたしな、

これ俺帰っても仕方ないよね?

事件が発生したんだから。

 

しかしここであることを思い出した。

妹からのメールの1文である。

 

 

途中で逃げたり、そもそも行かなかったりしたら………

 

 

……いやいやいや、これは仕方なくね!?だって事件発生だし、すごい人ゴミだし、俺ボッチだし、

 

と、そんなことがマイリトルシスターに通用するわけもなく…

 

 

 

 

 

しなければいけないことが決まった瞬間であった。

 

 

 

 




はい、こんな感じで第14話でした~

毎回、話を区切るタイミングがわからず変なところで区切れてしまう…(´・ω・`)


誤字脱字感想評価意見お待ちしてます~(*´ω`)スヤァ

ではではノシ

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