魔理沙「あぁ、あれは大分酷い話だったぜ。私も途中から参戦したんだが、よくわからなかった。着いていけないというか、心がどこか病んでるんじゃないかってくらい酷い展開でさ、はっはっは」

完全に勢いに任せたギャグss!!果たして豪族組の未来は!天人の目的は!!そして、アリスは無事に生き残ることが出来るのか!!

霊夢「でも安心して、私たちには、最後の切り札がある」
天子「これを使えば、アリスだって生き残れるわ!!」
神子「この戦い、最後まで戦い抜いてみせる!!」
青娥「そう」
全員「「「「「ひぐらしのなく頃に」」」」」
屠自古「おい話を説明しろや」

次回!!アリス死す。

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このssを読んでくれた友人から「お前、心病んでないか?」と心配されました。茶鹿秀太です。初投稿です。感想お待ちしております!


ものすごい豪族組が天人と戯れる話@東方二次創作ss

天界

 

天子「暇ね」

 

天子「……はぁ」

 

天子「暇、暇!ひまひまひまひまひま~!!」

 

天子「んあー。あー。・・・あ、そうよ、地上に行けばいいんだわ。地上を這う人間・妖怪だって私を満足させることくらいは出来るでしょうしね!!」

 

彼女は勢い良く立ち上がり、そのまま走って空から飛び降りた。

 

帽子とスカートを抑え、期待に胸を膨らませ、笑顔を浮かべて、天人、比那名居天子は雲を穿ち、地に堕ちた。

 

これは、比那名居天子の暇を潰すためだけの物語である。

 

 

 

***

 

 

 

天子「というわけですから何かもてなしてくださらない?」

 

霊夢「いやいやいや。帰れ」

 

天子「待って下さないな。私、暇で死にそうですわ」

 

霊夢「・・・暇さえ潰せるならなんでもいいのね?」

 

天子「えぇと、そういうわけでは、ないんでs」

 

霊夢「最近神霊廟って場所に面白いやつらが来てるから、行ってみるといいわ」

 

天子「・・・?」

 

 

 

天子「追い出された」

 

天子「霊夢と過ごしたかっただけだったのになぁ」

 

天子「あーここはジメジメしてて嫌ね。天界とは大違いだわ!」

 

天子「ともかく、そろそろ噂の神霊廟に着くはずよ」

 

天子「きっとものすごくすごいはずだわ」

 

天子「こんな馬小屋一歩手前みたい場所じゃないくてね!」

 

布都「・・・」

 

布都(なんかおる)

 

布都(神霊廟を馬小屋とかいっとるし、なんだこやつ)

 

布都(とりあえず、無視じゃな。きっと我は疲れておるのだ)

 

天子「ねーねー、あなた?」

 

布都(話しかけてきおった、むし、むし・・・)

 

天子「ここにヘッドホンつけて邪で腐ってて足のない天然バカアホ人間がいるって聞いたのだけれど」

 

布都「そんな個性の合体人間みたいなのいるはずなかろう!!?」

 

天子「え?嘘でしょ?それだけを楽しみにして来たのに」

 

布都「貴様神霊廟をなんと心得るか!?」

 

天子「え、ここ神霊廟なの?おかしいわね、聞いてた話だと天界よりすごい場所だって博麗の巫女から聞いたのだけれど」

 

布都「いいがかりじゃ!?天界と比べられたらもう勝てんわ!!?」

 

天子「そう・・・ここが神霊廟なのね?ん」

 

布都「・・・?なんじゃ?何故顎をくいっとした?」

 

天子「もてなしなさい」

 

布都「横暴にも程がある!!!?」

 

 

 

***

 

 

 

客室

 

神子「で、ここまで連れてきたと」

 

布都「太子様!!こやつが勝手に着いてきたのです!」

 

天子「いやぁ、たいした持て成しもできないの?って煽ったらキレて「目にもの見せてくれる!我らが太子様の叡智を持ってすれば貴様程度もてなすなどeasyモード片手間程度の手間ぞ!」っていうから」

 

屠自古「ハードル上げすぎだろ」

 

布都「太子様をバカにされて、黙っておられるか!!」

 

屠自古「誰も太子様の名前出してなかっただろおい」

 

神子「屠自古、布都を責めないであげてください」

 

布都「太子様・・・!」

 

屠自古「いやいや、またこいつ調子に乗りますよ?」

 

神子「霊夢さんが彼女をここまで連れてくる・・・これは彼女にしか理解できない、博麗の巫女としての、超政治的判断でしょう」

 

布都「なんと!」

 

屠自古「いやいやいや」

 

神子「試されているのですよ、私たちは」

 

布都「くっ、紅白の巫女めっ!!!」

 

屠自古「太子様、疲れておられるのなら湯浴みにでも」

 

天子「何よ。二三言喋っただけで疲れるだなんてなっちゃいないわね」

 

布都「ふざけるな!!太子様がその程度で疲れるか!!太子様はフルマラソン三週した後に24時間歌を絶え間なく口ずさめるほどの体力の持ち主ぞ!!貴様に真似できまい!!」

 

神子「布都っ!それは盛りすぎだ、布都っ!!」

 

 

 

***

 

 

 

天子「とりあえず暇だから持て成しなさいよ」

 

屠自古「なに、宴でも開けっていうの?」

 

天子「そんなのこっちじゃ日常茶飯事よ。地上でしか思いつかないようなことがしたいわ」

 

神子「ふむ。ならば我らが参謀に任せるとしましょう」

 

天子「へぇ、もしかしてここにいる屠自」

 

神子「布都」

 

布都「任された!!!」

 

天子「ありえない」

 

布都「よくはわかりませんがここは絶対に間違いのない暇のつぶし方をしましょう」

 

屠自古「へー、それなによ」

 

天子「わくわく」

 

布都「それは・・・っ」

 

青娥「キョンシいいいいいいいゲええええええええムっ!」

 

神子「青娥っ」

 

屠自古「あぁ、平穏な日常が」

 

芳佳「あー」

 

天子「あらあなた。関節が曲がってなくてよ」

 

芳佳「おねえさま」

 

屠自古「マリア様も目を背ける日常ね」

 

布都「くすん」

 

 

 

 

***

 

 

 

天子「で、キョンシーゲームってなによ」

 

青娥「王様ゲームのキョンシー版ですわ」

 

神子「ロクなゲームじゃないな」

 

屠自古「まぁ、邪仙らしいですね」

 

布都「太子様っ!!我今とてつもないアイデアが!!」

 

神子「あとでね」

 

布都「くすん」

 

芳佳「あわれ」

 

青娥「ルールは簡単ですわ。王様の絵が書いてある紙を引いた人はキョンシーに命令するのです」

 

王様の絵「うー☆」

 

天子「は?それだけ?」

 

青娥「まさか。その命令をキョンシーが正しく理解して行動できたら勝ちですわ。負け残りですの」

 

屠自古「で、そのキョンシー役って」

 

芳佳「よんだ?」

 

神子「なるほど。このゲーム、奥が深いですね」

 

天子「どこがよ」

 

神子「キョンシーである芳佳の脳みそは、若干腐ってます」

 

天子「なるほど。意外と大乱戦になりそうね」

 

屠自古「あんたら意外とひどい事言ってるぞ」

 

青娥「王様だーれだ♡」

 

屠自古「いやもうこれ王様ゲームで良かったじゃん」

 

布都「我だ!」

 

屠自古「お前かい」

 

布都「芳佳殿に命令すれば良いのだな!!」

 

天子「なんやかんやノリノリね」

 

屠自古「一周回ってバカだからね」

 

布都「なんでも良いのだな!!」

 

青娥「優しく、してね///」

 

屠自古「キモい」

 

布都「芳佳殿!!!それでは3回回ってワンと鳴くのだ!!」

 

芳佳「え、やだ」

 

布都「芳佳殿ぉっ!?」

 

天子「これはひどい」

 

青娥「じゃあ紙を戻してもう一回ですね」

 

屠自古「これゲームとして成立しない恐れが」

 

神子「流石は仙人の一端、とても知的なゲームですね」

 

屠自古「こっちも一周回ってバカになってるし」

 

天子「面白くなってきたじゃない!!次の王様は誰!」

 

神子「私ですね」

 

布都「たいしさま、かたきを、なにとぞぉ!」

 

神子「命令ですか・・・そうですね。芳佳」

 

芳佳「んー?」

 

神子「青娥にドロップキック」

 

天子「え」

 

青娥「え」

 

芳佳「おらぁ!」

 

青娥「ぐふっ!?」

 

天子「ノリノリで蹴った!!?」

 

屠自古「芳佳、あなた関節曲げずに横っ飛びできるのね!?」

 

天子「あ、突っ込むとこそこなのねっ!?」

 

 

 

***

 

 

 

屠自古「で、次は誰よ」

 

青娥「私ですわ」

 

天子「なるべくしてなった感やばいわね」

 

神子「青娥さん、落ち着いて。私狙いだなんてそんなたわけたことしませんよね?」

 

布都「きさまぁ!太子様を襲うとは何事ぞ!!」

 

青娥「まだ襲ってないのに」

 

屠自古「予想しやすいからな」

 

青娥「まぁ、ここは正攻法でクリアすることにしますね」

 

天子「正攻法?」

 

屠自古「あぁ、ならいいのよ」

 

青娥「それじゃあ、えーと」

 

青娥「芳佳、自害せよ」

 

芳佳「ぐえっ」

 

天子「い、いやああああ!?首が曲がったぁ!?」

 

布都「あぁ!?芳佳殿が死んだ!!」

 

神子「この人でなし!!!」

 

天子「大変・・・この子息してないわ!!?」

 

屠自古「まぁ屍体だしね」

 

青娥「芳佳!ひどい!誰がこんなことを!」

 

屠自古「お前だ!!」

 

芳佳「え、これいつまでやればいいの?」

 

屠自古「お前はお前で冷静すぎるだろ!!」

 

 

 

***

 

 

 

神子「流石にもう飽きましたね」

 

青娥「でも二時間も暇をつぶせましたわ」

 

天子「で、次は何でもてなしてくれるのかしら」

 

屠自古「腕相撲とかやる?」

 

布都「ふふん、ここは我が素晴らしい策謀を」

 

神子「屠自古、あなた天才ですか」

 

天子「いいじゃない。やりましょうよ腕相撲」

 

布都「・・・くすん」

 

屠自古「じゃあ対戦相手決めっか」

 

青娥「まず服を脱ぎます」

 

天子「よしきた」

 

屠自古「あんたも焼きが回ってきたか」

 

神子「一回戦は布都と青娥、二回戦は私と屠自古、三回戦は天子さんと芳佳でやりましょうか」

 

布都「我と青娥殿ですと!?」

 

青娥「まぁ」

 

屠自古「これは知将対決ね」

 

天子「え、どこが?」

 

布都「青娥殿!今までは味方ではあったが、今回は敵同士!本気でいこうぞ!」

 

青娥「そ、そこまでやる気を出さなくても」

 

布都「構えよ!日頃の恨み!!」

 

天子「本音が出たわね」

 

神子「それじゃ行くよ。よーい」

 

青娥「あっ、布都さん。この前のお皿の件なんですけど」

 

布都「ば、ばかもにょ!!今する話ではな」

 

神子「どん」

 

青娥「しゃおらっ!!!」

 

布都「ぎゃふん!」

 

屠自古「不正はあった」

 

天子「えちょっと待って皿ってなんの話?」

 

布都「ひ、卑怯者!!我が太子様のお気にのお皿を破ったことは内緒の話であっただろう!!」

 

神子「え?」

 

屠自古「うわ最低」

 

芳佳「これはひどい」

 

神子「」

 

天子「ねぇあんた。災難だったわねって・・・気絶してる」

 

低俗霊「まぁ、そっとしておいてやってくれよ嬢ちゃん。あの子も疲れてるんだ」

 

天子「触るな汚らわしい」

 

低俗霊(もう・・・明美ったら照れちゃって・・・じぇらしー?ジェラシーなの?)

 

屠自古「強制成仏電撃」

 

低俗霊「ぐおああああああああああ明美ぃいいいいい!!!!」

 

神子「」

 

 

 

***

 

 

 

青娥「それじゃあ続きをしましょうか」

 

天子「あんたはあんたでマイペースね」

 

布都「ひきょう、ひきょうだぁ!」

 

芳佳「ガチ泣きしてる」

 

神子「ふふ。屠自古と腕相撲だなんて、生前は考えられませんでしたね」

 

屠自古「そうですねぇ」

 

天子「おっ、これはいい試合が見れるんじゃないかしら」

 

青娥「それはつまらないですねぇ」

 

神子「それじゃあ。屠自古、手を掴んで」

 

屠自古「はいは・・・っ///」

 

屠自古(え、ちょ、ちょっと待って。もしかするでもないけど、手、繋いじゃうの?)

 

神子「屠自古?」

 

屠自古(待って、なんか色々考えちゃってそれどころじゃない!!確かに私お嫁さんだけど、こんな、こんな大勢の前で手を握る?は、はしたな)

 

神子「?掴まないのですか。でしたら私から、えい」

 

屠自古「ひゃっ///!!?ちょっと触れた///!?」

 

神子「・・・?いや、逃げないでくださいよ」

 

屠自古「たたた太子様ぁ!!!こ、心の準備をさせてください!!!!」

 

神子「え?そ、そこまで大声を出さなくても?」

 

天子「ふふふ。勝利のための精神統一ってことね。これは熱戦間違いなしだわ」

 

青娥「えぇ、お熱いですわね」

 

芳佳「夫婦喧嘩はゾンビも食べない」

 

布都「犬も食べんしのう」

 

屠自古「い、いきます!」

 

神子「は、はぁ」

 

屠自古(きゃ、きゃー!!!!!手が、手があったかいよぉ!!!!柔らかいよぉ、なにこれぇ!!!!!どきどき、ドキドキが止まらないぃ・・・あったかくて、やわらかくて、あた、やわ、あたたたたほわあああああああああ)

 

神子(欲望が目に見えるほど発狂(ルナティック)してるんですがこれは)

 

天子「それじゃあいくわよー。よーい」

 

屠自古(くひっ、あ、あへ、あはははははは)

 

神子「・・・?」

 

天子「どん!」

 

神子「・・・」

 

屠自古「」

 

天子「す、すごいわ!!お互い少しも動いてない!!これほどまで拮抗した試合は初めて見たわ!!」

 

青娥「そうですね。屠自古さんなんて顔真っ赤にして白目向いてますよ」

 

神子(いやいやいや、屠自古気絶してますけど)

 

芳佳「成仏するほど力込めてるんだな」

 

布都「くっ、流石は屠自古。太子様の伴侶にふさわしいお方・・・!」

 

神子(なんだこれ・・・なんだこれ!!?)

 

神子(・・・はぁ。仕方ありません。事情はどうあれ勝負は勝負、決着をつけましょう)

 

神子「んっ・・・?ふんっ・・・!・・・?う、動かない」

 

神子「手も、外れない!?なんですかこれ!?」

 

青娥「欲望に忠実なのはいいことですね。深層心理がそうさせているのでしょう」

 

神子「熱い!!手が熱い!アイロン直接触った時くらい熱い!」

 

天子「すごい・・・私、この試合一生忘れないわ」

 

布都「ふむ。流石太子様、このような名試合も容易く生み出してしまうとは、ついてきてよかった」

 

神子「助けて!!」

 

芳佳「つっこみがいない、だと?」

 

 

 

 

***<ちょ、ちょっと何見てるのよ///

 

 

 

 

神子「最後は天子さんと芳佳ですね」

 

天子「ふふん!腕がなるわ!!」

 

青娥「ふふ、ラストにふさわしいいい試合をしてね」

 

屠自古「違う、違うのぉ、あの手が、手が、ドキドキが止まらなくて」

 

布都「なぜか故障しているが、我が見るから安心するがよい屠自古」

 

芳佳「・・・」

 

天子「さぁ!!最後の試合よ!!構えなさい!!」

 

芳佳「・・・あの」

 

神子「期待してますよ、芳佳」

 

布都「お互いの健闘を祈るぞ」

 

青娥「・・・芳佳?」

 

芳佳「腕が」

 

天子「腕が?」

 

芳佳「曲がらない」

 

「「「「・・・」」」」

 

 

 

***

 

 

 

神子「だいぶ暇をつぶせましたね」

 

青娥「えぇ、腕相撲だけで一時間つぶせましたね」

 

天子「だいぶ満たされてる気がしないでもないわ!!」

 

神子「それはなによりです」

 

屠自古「で、次はなにします?」

 

布都「・・・ふん」

 

神子「布都、何か策はないかい?」

 

布都「!?た、たいししゃま・・・おまかせを!!!」

 

青娥「感涙・・・」

 

屠自古「そんなに構って欲しかったのか」

 

天子「やっぱり構ってもらえると嬉しいわよね。わかるわ」

 

布都「ふむ。いい感じに場もあったまったことですし、ここはギャンブル性に富んだ遊びとしまして、絶対笑ってはいけないゲームをしましょうぞ」

 

布都「これからゲーム終了まで笑ってはいけないのです。笑ったら罰ゲームですぞ!!」

 

青娥「これは・・・」

 

神子「意外と難しいゲームを・・・」

 

天子「で。罰ゲームは?」

 

布都「ふむ。全員が各々考えた罰ゲームを紙に書いて、箱に入れ、笑った人が引き、その罰ゲームを実行するというのはどうであろうか!」

 

青娥「賛成だわ!!みんな、仲良くしましょうね!!あははははは!!!!」

 

屠自古「おい布都それはやばいんじゃ」

 

天子「何よ、あんたもう負ける気でいるの?負けなきゃいいじゃないこういうのは」

 

屠自古「思いの外逆境に走っていくのねあなた」

 

 

 

*少女罰ゲーム製作中*

 

 

 

神子「いやぁ、今更乍ら(ながら)恐ろしくてたまりませんね」

 

天子「正直、自分のを引いたらやばいなぁって思ってきたわ」

 

屠自古「あんたらどんだけ酷いの書いたのよ」

 

布都「それじゃあ・・・絶対に笑ってはいけないぞ・・・いくぞ・・・スタート」

 

布都「絶対に笑ってはいかぬぞ」

 

青娥「・・・」

 

芳佳「・・・」

 

神子「・・・」

 

屠自古「・・・」

 

布都「・・・」

 

天子「・・・」

 

布都「ぷ・・・ぐっ・・・っ・・・」

 

屠自古(第一犠牲者お前かよ!!!)

 

布都(せーふ、わらってない。せーふ)

 

神子「そうですね。やっぱり笑ってはいけないとなると無言にもなりますね」

 

芳佳「・・・」

 

天子「そうよ。誰か私を笑わせてごらんなさい」

 

屠自古「いやいや、そういうゲームじゃないから」

 

青娥「・・・」

 

天子「・・・」

 

布都「ひっ・・・ふひ・・・っ、ぴ・・・」

 

天子「まったく、私がなんでこんなことを」

 

神子「おっと、そこまで」

 

天子「え?」

 

屠自古「・・・」

 

神子「私は10の欲望を見ることができます。ゆえに、今あなたが言わんとしていることはよくわかる」

 

芳佳「・・・」

 

青娥「・・・」

 

天子「え!それ、本当なの?」

 

神子「えぇ、もちろん。あなたが神霊廟に来た、本当の理由も知っています・・・」

 

布都「・・・」

 

屠自古「・・・」

 

天子「それって、まさか!」

 

神子「えぇ、天子さん。あなたが神霊廟にきた本当の理由は、・・・」

 

天子「・・・」

 

青娥「・・・」

 

神子「婚活、ですね?」

 

屠自古「ひっ・・・!?ひゅー、ひゅー・・・」

 

青娥「っ、っ、っ、くひゅ。・・・ぷっ・・・」

 

神子「婚活ですね?」

 

屠自古「うおおおおおおお!!!うおおおおおおお!!」

 

芳佳「二度いうか」

 

天子「・・・そうですね」

 

天子「そこまで言われたらなんとなくそんな気がしてきますね」

 

神子「やはり、真の目的は・・・!」

 

天子「えぇ・・・」

 

青娥「ひっ、ひっ、ふー、ぷひっ、ひっひっふひっ」

 

天子「婚活ですね」

 

布都「マジで!?!?」

 

神子「ごっ!?ふー、ふー」

 

屠自古(んなわけないだろ黙れ!!!吹くからやめろふざけんな!!)

 

神子「はーいボブ。あなたの好きな人は誰ですか?」

 

天子「はい。私はペンです」

 

神子「わーお、あめいじーんぐ」

 

二人「「ひゅーっ!!」」

 

屠自古「ハイタッチしてんじゃねぇよ!!」

 

青娥「ぶふっ・・・・・・む、ムリぃ・・・っ・・・ふ・・・ふぅー・・・」

 

 

 

***

 

 

 

布都「・・・芳佳殿はすごいな。くすりともしていない」

 

芳佳「・・・あー、お腹すいた」

 

神子「!?」

 

天子「あら、ここに桃があるから食べなさい。味は保証しないけど」

 

屠自古「・・・」

 

布都「・・・」

 

芳佳「ぱくぱく。うまい」

 

天子「そう、良かったわ」

 

青娥「・・・?て、天子さん!?その桃どこで?!」

 

天子「え?天界の桃だけど。気にしなくていいわ」

 

布都「気にするわ!!!!?天界!?」

 

芳佳「う、うううううぅ」

 

青娥「芳佳、どうしたの!!」

 

屠自古「・・・」

 

神子「・・・」

 

芳佳「か、関節が、・・・曲がらない!!」

 

天子「それは元からよ!!!!」

 

神子「っ・・・ふー」

 

青娥「まさか、天界の桃は食べるだけで体が鍛えられると聞きますわ。もしや・・・」

 

天子「・・・」

 

布都「・・・」

 

青娥「鍛えられた関節が、曲がらなくなっている!?」

 

屠自古「いやもうわけワカンねぇよっ!!!!」

 

神子「っ・・・ふー」

 

芳佳「・・・」

 

青娥「ひどい・・・ひどいです天子さん!!!私、芳佳がいつか関節を曲げれるようにするために・・・」

 

屠自古「・・・」

 

天子「・・・」

 

青娥「まいにち、まいにちっ!!関節技を決めていたのに!!!」

 

天子「あ、それはごめ逆に曲げてどうすんのよ!!!!治って良かったじゃない!!!」

 

神子「・・・・・・ふー」

 

青娥「ひどい!!ちゃんと練習したから治るもの!!!」

 

天子「どうやって練習したのよ」

 

青娥「(エロ同人ワードによるP音規制)」

 

天子「なるほど、つまりあなた脳みそタコ墨詰まってるのね!!」

 

屠自古「・・・ちっ・・・く・・・しょ・・・っ」

 

青娥「・・・むふ・・・・・・っ・・・(唐突なP音)・・・ぐっ・・・」

 

布都(自爆してる・・・のは、ずるい・・・っ・・・)

 

 

 

***

 

 

 

布都「これでは、埒があかない・・・」

 

神子「・・・」

 

屠自古「・・・」

 

布都「しばし待たれよ!!とっておきを持ってこよう!!」

 

がらがらがら!

 

ドタドタドタ!!!

 

芳佳「・・・」

 

天子「あら?あの子はどこへいったの?」

 

青娥「お台所の方ですね」

 

神子「これは・・・もしや」

 

屠自古「あいつ・・・」

 

芳佳「大根持ってきて、大根を屠自古として扱うという禁断の一発ネタを」

 

天子「っ~・・・んっ~~!!・・・ふー・・・」

 

神子「・・・・・・」

 

屠自古「いやいや、流石にそんな素直なネタはないでしょ」

 

芳佳「・・・」

 

青娥「ですが・・・あの布都さんですよ?」

 

屠自古「・・・」

 

神子「・・・」

 

青娥「・・・」

 

天子「・・・」

 

屠自古「・・・」

 

神子「・・・」

 

青娥「・・・」

 

天子「・・・」

 

芳佳「ん?足音が」

 

ドタドタドタドタ!!!

 

がらがらがら!!!!

 

布都「大根持ってきたぞ!!!!」

 

青娥「ぶひゅっ!!!??あっはっはっはっはっは!!ひいいぃ!はっはっは!!!」

神子「~~~~~っ!!!?っ、っ~~~~~!!!!」

天子「ひぃ。ひぃ~、ふぅ、ふぅー。ふぅうううううーーー」

 

芳佳「青娥、OUT」

 

屠自古「布都、後で覚えてろよ」

 

 

 

***

 

 

 

布都「前が見えぬ(* )」

 

天子「顔面陥没してる・・・こわっ」

 

屠自古「自業自得よ」

 

神子「それではこの箱から紙を取りだすのです」

 

青娥「は、はは。女は度胸、えいっ!」

 

天子「内容は!?」

 

『思いの外全力のタイキック』

 

青娥「おい誰が書いた!!」

 

神子「ガチギレしてる・・・」

 

天子「リアルガチで酷いやつね」

 

屠自古「わたしだ」

 

芳佳「おまえだったのか」

 

青娥「み、みなさん。流石にこれはシャレにならないので別のに」

 

屠自古「というわけで、タイ人、タイキック!!!」

 

タイ人「มันจะ ลดลง!!」

 

青娥「ぷぎゃっ!!?」

 

天子「タイキックってすごいわね」

 

神子「大変だ、尻が腫れて一つになっている!!」

 

芳佳(今の誰?!)

 

布都「く、くはははは!!ぷぎゃって、わっはっはっはっはっは!!!!」

 

神子「ででーん。布都、OUT」

 

布都「・・・え?」

 

屠自古「そういえばまだ終わり宣言してなかったわね」

 

天子「はい箱」

 

布都「・・・ふえ?」

 

青娥「私が代わりに引いてあげるわ。えいっ」

 

屠自古「無慈悲か」

 

天子「腹いせね」

 

神子「内容は!!?」

 

『モノマネ;清純度100%の綺麗な青娥娘々』

 

青娥「え?」

 

屠自古「いったい誰が」

 

天子「こんなえげつない罰ゲームを」

 

神子「わたしだ」

 

布都「御慈悲を!!」

 

芳佳「慈悲はない」

 

青娥「私は普段から清純で綺麗ですぅ!!」

 

天子「は?私の方が清純で綺麗よ!!」

 

神子「突っ込んでください何故張り合うのです」

 

 

 

モノマネ

 

布都「あー?蝶々さんだー」

 

布都「ふふふ、えーと、食べちゃうぞー?」

 

芳佳「いつも通り」

 

布都「きゃっ!?えっちな風さん・・・」

 

 自古「需要がないな」

 

布都「・・・え。えーと・・・よーし!きょ、今日もいっちょキョンシー作っちゃうぞ!」

 

神子「邪仙待ったなしですね」

 

布都「・・・芳佳ちゃーん、だいすきー。500円あげるぅ~。はいあげたー」

 

布都「太子様ー、見てくださーい。これなーんでしょうか?」

 

布都「正解はー、人にk」

 

 

芳佳「・・・」

 

布都「・・・えぇと・・・」

 

みんな「・・・」

 

布都「もう、終わった、ぞ?」

 

芳佳「この空気」

 

天子「どうしてくれるの?」

 

青娥「似てましたよ、殺意の波動に目覚めた早苗さんに」

 

布都「みけんにしわが」

 

青娥「あ``?」

 

布都「ひっ」

 

屠自古「500円に生命の囀りを感じた気がする」

 

神子「次行きましょう」

 

布都「くすん」

  

 

 

***

 

 

 

神子「なんやかんや2時間も暇を潰せましたね」

 

青娥「楽しかったですわ。タイキックとモノマネ以外」

 

天子「満足まであと一歩ってところね!!」

 

屠自古「だいぶ満たされてるじゃねえか」

 

芳佳「もうやりつくした感が」

 

布都「ふむ・・・ん?!くせもの!!」

 

どっかーん

 

???「うおっ!おいバカやめろ!私はただの泥棒だ!!」

 

芳佳「なんだただの泥棒か」

 

屠自古「該当者が一人しかいないんだけど」

 

天子「あらあなた」

 

魔理沙「ん?おぉ?珍しい組み合わせだな。なんだ?お前も泥棒に入った口か?」

 

神子「お客人を持て成すための会です」

 

魔理沙「ほう、じゃあ私ももてなされる側の人間だ。適当に持て成してくれ」

 

天子「図々しいわね」

 

布都「お主がそれをいうか」

 

屠自古「粗茶」

 

魔理沙「おいおい雑だな。魔法使いには紅茶と相場が決まってるのを知らないのか?」

 

青娥「初めて聞きましたわ」

 

魔理沙「あぁ、だから飛び切り高めの茶葉を使ってくれ」

 

天子「うち来たらあげたのに。紅茶」

 

魔理沙「おう!うまかったぜ!」

 

天子「ん?」

 

神子「はぁ、こんなに疲れたのは久しぶりですよ」

 

布都「で、では今までの出来事はフルマラソンに相当すると!!?」

 

屠自古「ひっぱりすぎだろ」

 

神子「あ、背中が痒い・・・布都、孫の手持ってきてくれませんか?」

 

魔理沙「おぉ!孫の手ならいいのがあるぜ?一級品の孫の手だ」

 

青娥「へぇ、孫の手に一級品なんてあるんですね?」

 

神子「おっ、痒いところまで届く。いい孫の手ですね」

 

魔理沙「あぁ、名前付きの孫の手だ」

 

屠自古「そんなに良いものを」

 

布都「名はなんというのだ?」

 

魔理沙「緋想の剣だ」

 

ででー\緋想の剣/ーん!

 

天子「・・・え?え、い、いやああああああああ!!!?実家の家宝がっ!!!」

 

布都「家宝!!?」

 

魔理沙「あぁ、借りてきたぜ。無言でな」

 

天子「返しなさい!!どこで拾ったの!!ちゃんとベットの下に置いておいたのに!!」

 

屠自古「家宝雑だなおい!!」

 

魔理沙「たまたま入った部屋のベッドの下にあってな。落ちてたんだ。だからこれは私のものだ」

 

天子「むきー!」

 

魔理沙「部屋は綺麗だったから、気に食わなかったから荒らしておいた。紅茶もそこで貰った。返す予定はない」

 

天子「さらっとひどいことしないでよ!!イジメよ!!」

 

芳佳「家宝は孫の手だったのか」

 

天子「違うわよ!剣よ!!そうだ、あんた、背中なんて掻いてないでそれを私に」

 

神子「う、うぅうう!?体が、熱い・・・っ」

 

屠自古「え?た、太子様!!?ひどい熱、いったい何が!!」

 

魔理沙「お、おいおい大丈夫か?きのこ食うか?効果は知らん」

 

布都「そんな怪しいものを太子様に与えるな!!太子様、しっかりしてくだされ!!」

 

青娥「これはいったい・・・?」

 

天子「ま、まさか!緋想の剣は『気質を見極める程度の能力』を持ってるから、刀身を体に何度も触れたせいで何か悪い影響が!!」

 

青娥「天候を変える力をそのまま取り込んでしまった。そういうことなの!?」

 

神子「う、うぅ」

 

布都「太子様ぁ!!太子さまぁ!!」

 

屠自古「ねぇ!どうすれば太子様は治るの!!」

 

天子「気質、ようは緋想の剣の力を体外に出せば」

 

魔理沙「あー。つまりなんだ?どういうことだ?」

 

神子「・・・」

 

布都「た、太子様の顔色が良くなったぞ!」

 

屠自古「よ、良かった・・・?あれ、太子様?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神子「不倶戴天の敵も私の前では子猫、嫦娥よ、そういうことだ」

 

屠自古「どういうことなの・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神子「ふぅ、清々しい朝ですね」

 

魔理沙「もう夕方だぞ!?」

 

神子「ん・・・?」

 

屠自古「た、太子様?」

 

神子「あぁすまない。屠自古だったか。あまりにも美しい天女がいたものだから」

 

神子「私を夢の世界へ誘う神の使いかと思ってしまった(キリッ」

 

屠自古「ふえ?」

 

天子「これはあかん」

 

魔理沙「重症だな」

 

青娥「心なしかイケメン度が増してますね」

 

芳佳「関節曲がるかと思った」

 

天子「いいことじゃない」

 

神子「屠自古、髪が乱れているよ。私の美しい屠自古、髪を結ってあげるからこっちにきなさい。君の乱れた髪を見るのは、夜に私だけでいい」

 

屠自古「え、えーっ」

 

布都「作戦ターイムっ!!!」

 

神子「認める」

 

 

 

屠自古「ちょっと、これどういうことよ!何あの新手のキャラ崩壊!!同人ゴロだってあんな改変しないわ!!」

 

天子「なるほどね。あの人の気質、つまり性格が緋想の剣によって変えられてしまったようね」

 

布都「あんなの太子様ではない!!ナンパな太子様なんて太子様ではない!!」

 

青娥「ホストクラブ神子、ありね」

 

布都「ないわ!!」

 

魔理沙「で、これどうするんだ?」

 

天子「気質を全て吐き出す、つまり適当に喋らせとけば体から毒気は消えると思うわ」

 

芳佳「つまり?」

 

天子「誰かあの変態と会話しなさい。長くね」

 

魔理沙「あれと?」

 

神子「ふふふ、君の瞳を見るだけで、一晩で法隆寺立っちゃうよ」

 

青娥「もう意味がわからない」

 

魔理沙「というか今誰に言った?」

 

タイ人「ฉันก็คือ///」

 

天子「帰れ」

 

布都「誰が、誰があの太子様と会話するのだ!?」

 

魔理沙「そういえば神子には嫁がいたな」

 

天子「それよ!その人を呼んできなさい!!」

 

青娥「あっ」

 

芳佳「ファイト屠自古」

 

屠自古「え、えぇ?!」

 

天子「あんたかよ」

 

天子「あんたらちょいちょい役職間違ってるでしょ!!」

 

布都「なんだと!貴様!!太子様の采配が誤りだと申すか!!」

 

芳佳「まぁ青娥を雇うくらいだし」

 

布都「芳佳殿っ!!?」

 

屠自古「私が、あの太子様と・・・?」

 

神子「ん?・・・ふふ、君の瞳に、フォーリンラヴ(キラーン」

 

屠自古「(どっきーん!)む、むりむり!!あんなの耐えられない!!」

 

青娥「どういった意味でですかねぇ(ニヤニヤ)」

 

魔理沙「ていうか今のでときめくのか」

 

屠自古「と、ともかく私には無理!!別の人に・・・」

 

天子「それじゃあ私がやるわ。意外とあの顔好みなのよ。落としちゃってもいいでしょ?」

 

屠自古「え?」

 

布都「ふむ。天子殿がやるくらいならば我がいこう。そろそろ本気を出そうと思っていたところでな」

 

屠自古「なんの?え?」

 

青娥「私も太子様との子供が17人ほど欲しくて」

 

屠自古「青娥っ!!?」

 

芳佳「わたしもー」

 

屠自古「う、うそ」

 

魔理沙「まぁ、私が第5夫人くらいに神子を置いてやろう」

 

屠自古「ま、まってまってまって!!」

 

天子「私がやるわ!」

 

布都「いや我だ!!」

 

青娥「私よ!」

 

芳佳「わたしが」

 

魔理沙「私だぜ!」

 

屠自古「わ、私だって!!!」

 

みんな「「「「ぁあ、どうぞどうぞ」」」」

 

屠自古「お前らああああああああああああああああああ!!!!!」

 

天子「いや、別にあの顔好みじゃないし」

 

屠自古「それは太子様と私に失礼だろ!!」

 

魔理沙「あぁそうだな。私もそう言おうと思っていた」

 

屠自古「お前も何気に酷いな!!!」

 

布都「嫁であるお主にしか出来ぬ仕事ぞ!頼む!!」

 

屠自古「な、なんでよぉ」

 

魔理沙「あぁそうだな。私も今同じことを言おうとしていた」

 

屠自古「あんた適当に物言ってない?!」

 

青娥「逆に聞きますけど、別の人が太子様に口説かれてる姿を見てあなたは平気でいられるのですか?んー?」

 

芳佳「へいへーい、へいへーい」

 

屠自古「そ、それは嫌だけど・・・」

 

魔理沙「あぁそうだな。奇しくも同じことを意見しようとしていた」

 

屠自古「あんたは黙ってろ!!同じ言葉繰り返すだけならオカメインコでも出来んだ

よ!!!!」

 

魔理沙「よく見ろ。ちゃんと言葉は変えている」

 

天子「あら本当」

 

屠自古「どうでもいいんだよそんなの!!!」

 

青娥「ほら、早く行ってきなさいまし」

 

芳佳「がんばー」

 

みんな「ほ「いっけーい「そこだー!!いけー!!」けいけいけ「うぇーい」いけ屠自古!」らいー「がん「脱ーげ!脱ーげ!」ばれ!がんばれto-zi-ko!」け!いーけ!いーけ!」

 

屠自古「合わせろよっっっ!!!さっきまでの以心伝心なんだったんだよっっ!!!!!」

 

屠自古「くそが!!やってやんよ!!」

 

天子「おー」

 

布都「やっと行きおったか」

 

青娥「世話が焼けますね」

 

魔理沙「あぁそうだな。私も偶然ながら同じ気持ちになったぜ」

 

天子「それ、好きなの?」

 

魔理沙「アリスと会話するときによくやる技だ。あいつたまにめんどくさいからな。盗むなよ」

 

布都「よくわからんがちゃんと会話はするのだぞ」

 

天子「冷静に諭してあげないでよ!彼女なりのジョークよ!!」

 

魔理沙「いや解説されると凹むんだが」

 

 

 

*** 

 

 

 

 

アリスの家

 

 

 

アリス「はぁ、はぁ!魔理沙、魔理沙の声、可愛い、あぁ!魔理沙ぁ!!まr」

 

魔理沙『あいつたまにめんどくさいからな』

 

アリス「」

 

パチュリー「・・・」

 

パチュリー「・・・っ」

 

パチュリー「だから盗聴するとロクなことないって言ったじゃない!!私止めた!!何回も止めた!!私と同じ苦しみを味あわせたくなくて・・・なのにどうして!!どうして盗聴したの!!答えなさいっっ!・・・答えてよぉ・・・」

 

アリス「」

 

アリス「」

 

 

***

 

 

屠自古(嫌な予感がしてたまらない。今までの私が否定されかねない強烈なオーラが太子様を包んでいる気がする!!)

 

屠自古(いや、冷静になれ屠自古、あれは太子様だ。普通に太子様だ。100均で買えそうな相変わらずよくわからない耳みたいなのがある髪型の太子様だ)

 

屠自古(焦るな。平常心を保て、でなければ、死ぬ!!)←亡霊

 

屠自古「たたたたた太子様、大丈夫でしゅかか?!」

 

魔理沙「あっ、あれはもうダメだな」

 

天子「次の屠自古に期待しましょう」

 

神子「・・・」

 

屠自古「・・・た、太子様?」

 

神子「屠自古。きなさい」

 

屠自古「え、それはどういう」

 

神子「早く来なさい!!!」

 

屠自古「はい!!?」

 

神子「隣に来て。早く」

 

屠自古「わ、わかりました・・・」

 

屠自古(え・・・もしや太子様・・・怒ってらっしゃる?)

 

屠自古(な、なんてこと・・・私達、太子様に粗相を・・・しゃれにならないレベルでしてる!!)

 

神子「とじこ・・・」

 

屠自古「は、はい・・・」

 

神子「なぜ、すぐそばに来てくれなかったんだい?」

 

屠自古「も、申し訳ありません・・・っ!!平にお許しを!!」

 

神子「屠自古!!」

 

屠自古「ひっ!?」

 

 

 

真剣な眼差しで屠自古を見る神子に恐れをなし、屠自古はすっと神子から離れようとする。

神子は屠自古の手を掴み、組み伏せた。

 

「きゃっ・・・た、たいしさま・・・」

 

震えの止まらない身を抑え、なんとか怒りを鎮めようと必死に考える屠自古であったが、神子は片手で彼女の顔の横をどんと叩く。

 

「ひっ」

 

それは掟破りの床ドン、床ドンである。

 

床ドンであるッッ!!!

 

手のひらが風を切り、顔の横を通り過ぎ、大きな音を鳴らされより恐れを感じる屠自古は体がゆっくり冷めていく感覚を覚える。

 

「屠自古・・・こっちを見なさい」

 

神子の声に応えようと健気に薄く目を開けていく屠自古。

 

屠自古が見たものは、愛おしいものを見つめる、夫(←なのか?)の姿であった。

 

「・・・ため息が出るような肌・・・」

 

「ひゃっ・・・」

 

地面を叩きつけた手をそのままに、反対の手で屠自古の肌を人差し指でなぞっていく神子を、どうすればいいのかわからず、なぞられた肌を赤く染めることしかできない屠自古は泣きそうな目で神子を見つめる。

 

「絹を裂いたような、私の一番好きな髪・・・」

 

肌を上へ上へなぞっていき、屠自古の髪を指の一本一本で確かめるようにかき上げていく。

 

「こんなにも私は君を愛しているのに、君は気づかず誰かに微笑む・・・」

 

髪を撫で、後ろ首に腕を回し、胸と胸がくっつく態勢になる。

 

「お、おたわむれを・・・」

 

必死に抵抗する屠自古の吐息が神子の耳に伝わり、より一層神子の感情を掻き立てる。

 

「私は、こんなにもドキドキしているよ・・・屠自古は、そうではないのかい?」

 

「そんな・・・困ります・・・こんな、大勢の・・・っ!!?太子様!やめてください!!みんな見ています!!」

 

ふと視線をずらし、目の死んだ布都、わくわくして眺めている天子、当てられて頬を染める青娥、指をさして笑ってる魔理沙、死んだ目の芳佳を見て飛び上がり、今までの痴態を忘れるたように悶え、神子の腕から逃れようとするも、体がついてきてくれない。

 

「屠自古」

「ひゃっ」

 

屠自古の耳を啄める距離で神子の声が聞こえた。

 

神子の息の音が、屠自古の耳を通して全身を撫で上げる。

 

(だめぇ、太子様の声が、わたしのあたまをしゃぶしゃぶしてるよぉっ)

 

屠自古は脳みそがピンク色に茹で上がっていた為に、理性では体が動かせないようだった。

 

「気にしなくていい・・・その程度で私たちの仲を引き裂けるものなどいないさ」

 

「んっ・・・だめ、です。たいし、さま・・・あっ」

 

鼻と鼻がキスをするように触れる。

 

強い視線で屠自古を見つめる神子の顔を見た屠自古。

 

生前と違い、透き通るような肌、女らしい曲線美、それでも変わらないこの熱視線、性格。

 

全てが愛おしく思えた。

 

「屠自古・・・」

「たいしさま・・・」

 

神子はおもむろに屠自古の額にキスをした。

「屠自古は私のものだよ。誰にも渡さない、世界一愛してるよ屠自古。とじことじことじことじこ」

 

 

 

 

 

 

屠自古「あへ、あへへ、ひゃはは、うひっ、ひひひ」

 

魔理沙「こいつはやべぇ」

 

芳佳「電子ドラッグ」

 

青娥「神子中毒」

 

天子「まさか30分も耳元で口説かれ続けるとは彼女も思ってもいなかったでしょうね。最後はお互い抱きしめ合いながらだったし」

 

魔理沙「MIKOと繋がりながらみんなに見られるなんて、頭が沸騰しそうだようwww」

 

天子「やめてあげなさい」

 

青娥「脳みそが蕩けるほど囁かれてましたね、愛」

 

芳佳「仲間か?脳みそ溶けたら仲間か?」

 

魔理沙「まぁ大差ないさな」

 

 

 

***

 

 

 

布都「で、とりあえず太子様をどうするか・・・」

 

神子「ふぅ・・・屠自古の汗の匂いがする」

 

天子「変態ね」

 

青娥「イケメンが変態発言するのはどこか色っぽくていいですねー」

 

芳佳「イケメン以外は?」

 

魔理沙「それ以上はいけない」

 

布都「我に策あり!!!」

 

天子「発言を許可するわ!!」

 

布都「あれは我らの手に負えぬ!!!」

 

魔理沙「そうだな」

 

布都「よって、屠自古を起こしてもう一度特攻させる!!」

 

青娥「その手がありましたわね!!おそらく太子様の言葉攻めに耐えれるものはいない。であればすでに神子中毒者になってしまった屠自古さんをけしかければ犠牲は最小限に!!」

 

天子「なるほど・・・これが神霊廟の参謀の実力というわけね!!」

 

芳佳「まぁ誰もいきたくないし。あそこに」

 

神子「私の大事なお姫様、どうして私に微笑まない。あの夜空に浮かぶ星のように、私にもその笑みを見せて欲しい」

 

芳佳「ポエミーになってる!」

 

天子「よし、早く屠自古を起こして再び犠牲にするわよ!!」

 

青娥「人柱は得意です!!」

 

魔理沙「恋も弾幕もパワーなんだな。勉強になったしこれからも勉強させてもらう。さっさと屠自古を捨てるぜ」

 

芳佳「身も蓋もない」

 

天子「屠自古さん!起きなさい!!・・・屠自古さん?」

 

屠自古「ひっ、ひっ、ひっ、ひっ」

 

魔理沙「呼吸が心電図っぽくなってる・・・」

 

青娥「彼女は病に罹ってますね」

 

天子「先生。彼女は何の病気に!」

 

青娥「恋の、病です」

 

天子「そんな・・・治るんですよね?」

 

青娥「おっぱい揉んどきゃ治るでしょう」

 

布都「お主ら太子様に当てられて狂ったか!?早く屠自古を!!」

 

屠自古「ひっ、ひっ、ひー~~~~~~・・・」

 

魔理沙「心音が、止まった…?」

 

みんな「え?」

 

天子「う、そ。息してない・・・(霊的な意味で)」

 

芳佳「仲間?」

 

青娥「なんてこと・・・」

 

魔理沙「くそっ・・・いいやつだったよ、ほんと」

 

布都「え、え?死んだ?屠自古が?え?」

 

青娥「布都さん・・・屠自古さんは太子様の愛の告白で・・・満たされてしまった・・・もうすぐ、成仏するでしょう」

 

布都「うそ・・・で、あろう?」

 

青娥(うっそでーす☆)

 

魔理沙「心臓の音も聞こえない。もう、手遅れだろうな(神子中(みこちゅー)的な意味で)・・・ちくしょう!!」

 

天子「朝(あした)に紅顔あり、夕(ゆうべ)に白骨となる、か。・・・人生とは無情

ね」

 

青娥(まぁ)

 

魔理沙(あいつ幽霊だから)

 

芳佳(心音はないし)

 

天子(全部冗談だけどね。流石に布都さんも気づくでしょうしね。あっはっh)

 

布都「屠自古おおおおおおおおおおおおお!!死ぬな屠自古おおおおおおおおおおおおお!!屠自古おおおおおおおおおおお!!!」

 

天子「素直に騙されてるううううううう!!」

 

布都「すまんかった!!壺とか入れ替えたりして悪かった!!我と太子様はまがいなりにも修行していたのに、何の苦労もせず不死に至ろうとしたお主が憎かったのだ!!敵討ちも兼ねたのは謝る!!」

 

布都「あとお主の部屋の押入れにある「私と太子様のラブラブ日記ぱ~と17条」 、勝手に読んだのも謝る!!実はこっそり我も書き込んだ!!本当にすまん!!」

 

布都「宴会芸を求められた時大根を二本持ってきて裏声でお主のモノマネをしたことも謝る!!」

 

布都「太子様について悩んでいた時「そんなことよりMORIYAの巫女とKOUMAの従者、HAKUGYOKUROの庭師、どっち派?」と適当に取り合ってしまったことも謝る!!」

 

布都「太子様が書いたように見せかけたラブレターは我がいたずらで入れたものだった!!予想以上にお主が発狂したから慌てて太子様と口裏合わせてたのだ!!それも謝る!!」

 

布都「だから目を開けてくれぇ!!屠自古おおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

天子「思いの外ひでぇ」

魔理沙「まぁ、仲良しだな」

 

布都「屠自古おおおおおおおおおお!!うおおおおおおおおおおお!!おいそろそろ起きよ大根役者!!!」

 

天子「素が出た!!?」

 

屠自古「誰が大根だおらぁ!!」

 

ぴちゅーん

 

天子「あ、目覚めた」

 

魔理沙「まぁ、うん。自業自得だわな」

 

神子「ふふふ、君への想いが積み重なりすぎて心が海に沈んでいきそうだよ」

 

青娥「壁に向かって話しかけてる・・・」

 

芳佳「あれって」

 

天子「し、見てはいけません!!」

 

壁「すまない、待たせたか!!」

 

魔理沙「呼んでねぇよ」

 

 

 

***

 

 

 

永琳「医者です」

 

うどんげ「弟子です」

 

輝夜「野次馬です」

 

パチュリー「アリスは!?」

 

永琳「手遅れですね。埋めましょう」

 

パチュリー「いやああああああ!!アリスぅううううううう!!」(八意ダンスをしなが

ら)

 

 

 

***

 

 

 

ED

 

神子「治りました」

 

青娥「良かったですね」

 

神子「何故か気分も晴れやかです」

 

布都「」チーン

 

屠自古「なんやかんやさっきので2時間も時間潰せましたね」

 

天子「今日はとても楽しかったわ。急な来訪にもかかわらず、感謝します」

 

神子「いえいえ。お気になさらず。何分我らも会話に飢えてまして」

 

神子(・・・あっ。もしや彼女は・・・それが狙いでここに客人を導いたのか・・・。まったく、敵わないな)

 

 

神社

 

霊夢「うへー、厄介払いも済んで酒が美味いわー」

 

 

 

神霊廟

 

魔理沙「もう夜も遅いし、酒でも飲もうぜ」

 

天子「あら、じゃあ私今日おみやげ持ってきたの。美味しいtenkaiのお酒よ」

 

魔理沙「それを早くいえ」

 

神子「え?」

 

青娥「てん、かい?」

 

魔理沙「ん?おいおい知らないのか?天子は天人だぞ」

 

豪族組「な、なんだってー!!?」

 

青娥「うそ・・・ほんもの・・・?」

 

布都「我らの最終到達点がここに・・・もしや太子様を天人に!!?」

 

天子「暇つぶしよ」

 

神子「ふふふ。なんということだ!これほどまで素晴らしい日は初めてだ!!お話を聞かせてください、とその前に。少々お待ちを!夕飯の準備をさせましょう。屠自古っ!!」

 

屠自古「ひゃんっ///!?」

 

神子「え?」

 

青娥「ん?」

 

芳佳「は?」

 

天子「む?」

 

魔理沙「お?」

 

屠自古「・・・」

 

みんな「・・・」

 

\えんはむお/

 

屠自古「・・・」

 

みんな「・・・」

 

屠自古「・・・」

 

屠自古「い、いや、ちがっ、べつに、なんでも」

 

布都「え?何が違うのだ屠自古」

 

屠自古「テメェあ寝てろ!!!」

 

ぴちゅーん

 

神子「・・・あの、屠自古」

 

屠自古「いゃんっ///!?」

 

みんな「・・・」

 

魔理沙「これが、神子中毒者の末路か」

 

天子「あわれね」

 

屠自古「ちがっ、ちがくて、な、ななな、なんでもないんだからぁああああああああああ

ああ!!」

 

 

 

 

神霊廟も夜が訪れ、酒や宴や大盛り上がり。

 

丑三つ時が過ぎた頃には皆が寝静まり、比那名居天子は月を見る。

 

「今日はだいぶ楽しかったわ。またここに来ようかしら。でも俗っぽ過ぎて優雅ではないわね、次はやっぱり博麗神社で過ごしましょう」

 

先ほど魔理沙から奪い取った緋想の剣を携えて、一片の曇りのない天界を思い、忘れるように寝屋に戻る。

 

緋色の想いは天には非ず、再び地を這いつながりを求める。

 

暇つぶしという名の心の交流を、人は絆と呼ぶのだろうと、比那名居天子は酔った頭で考えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷いの竹林

 

布都「うぅん・・・はっ!ここは!?」

 

布都「宴で飲んで・・・酔って・・・?何故大根を片手に寝てたのか・・・うん?妙に腹が痛い。屠自古に殴られて吹き飛ばされたような痛みだ・・・うぅん・・・ここは一体どk」

 

妹紅「・・・」

 

布都「・・・」

 

妹紅「・・・」

 

布都「・・・」

 

二人「あ、どうも」

 

 

 

 

 

次の日の朝

 

その辺の森

 

パチュリー「アリス・・・とりあえずアイスの棒でお墓を作ったわ・・・」

 

パチュリー「あなたの遺言わからないから、机の中にあった魔理沙とアリスの恋人コラ画

像は全てブン屋に預けたわ」

 

パチュリー「あなたの為にたくさんの人たちが来たの・・・見てごらんなさい?」

 

低俗霊「くそっ・・・どうしてこうなった・・・」

 

壁「涙が止まらねぇ」

 

えんはむお「うっ・・・うぅっ・・・!!」

 

タイ人「เรา อธิษฐานขอให้ ดวงวิญญาณ」

 

大根「・・・」

 

500円「・・・」

 

王様の絵「うー☆」

 

パチュリー「みんな、あなたの他人よ」

 

 

 

 

次回ッッ!!霧雨アリス大勝利ッッ!!

ヴァージンロードへ、レディゴーッッ!!

 

 

 



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