ロードランは今日も平和です   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 ~前書き~

 以前この作品を「にじファン」で投稿していた時は、「ジャンプ打ち切り作品みたいなラスト&同日連載開始完結」だけを目的に最初の5話だけ書いていましたが、私の<かぼたん>への愛はそれだけじゃ収まりませんからね。

 とりあえず、最終話をどうするか思いついたので、道中の話は未定ですが今作も完結の目処は経ちました。

 そんな訳で今回は飛竜の谷経由で病み村に行きます。
 飛竜の谷自体がしょぼいエリアなので、「向かうまで」を描いた繋ぎの話ですが、なるべく速く次話を書きあげましょう。

 今回もフロム脳を炸裂させています。


 ◆ ◆ ◆


第十話:かぼたん、暴れそこなう

 

 

 

「ようこそレディ。

 この先のエレベーターを降りますと『飛竜の谷』ですが、エレベーターが上がってきているかの確認にお気を付けください。

 よく落下死する人がいますから」

 

 

「案内ありがとうございました。

 それにしても黒騎士さんは兄弟が多いんですね。

 黒騎士さんの兄弟の方々には、上の『城下不死街』や『不死教区』でもお世話になりました」

 

 

「50人兄弟ですからね。

 グウィン様やグウィネヴィア様のためにロードラン各地に散らばっているので揃うことはありませんが、みんな気のいい奴らですよ」

 

 

 道案内してくれた黒騎士に感謝しながら先へと進みます。

 

 ここは『不死教区』からアンドレイ師匠の店を過ぎ、アルトリウスさんのエリアへ向かう途中の分かれ道を進んだ場所。『狭間の森』と言われる場所です。

 

 ですが、私の目的はここのエリアボスの<湖獣>さんに会うことではありません。

 

 今回はようやくと言いますか、この地の火防女仲間の<混沌の娘>ちゃんのいる『病み村』へ向かう道中のお話となります。

 

 

「このエレベーター、動力源は何なんでしょうか?

 魔術的な要素でも使われているのかもしれませんね」

 

 

 黒騎士さんに言われたとおり、下に降りたままだったエレベーターを上まで上げてから降りていきます。

 

 確かに落ちたら落下死してしまいそうな高さですからね。

 

 

「それにしても……、このエリアの管理者は観光客を殺しに来ているのでしょうか?

 落下死しそうなエレベーターを降りた先に調教もしていないドラゴンを放し飼いにしているだなんて、モラルの欠如は事故の元でしょうに」

 

 

 エレベーターを降りた先でいきなり襲いかかってくる雷を吐くチビドラゴンたち。

 

 見た目こそ可愛らしいですが、お客さんに接する際の安全性がまるでなっていません。

 

 

「可愛いですが、手を出してくるのなら容赦しませんよ」

 

 

 私は内に秘めた<小さな炎の鱗のデモンズソウル>と<大きな炎の鱗のデモンズソウル>を顕現させることで威圧します。

 

 ボーレタリアにいたときは、この2つのデモンズソウルの使い道がまるでありませんでしたが、ドラゴン相手だと戦わずに済ませられるみたいですね。

 

 こんなことなら『城下不死街』から『不死教区』へ向かう大橋の<ヘルカイト>も撃ち落とさなくても良かったかもしれませんが過ぎたことなので流しましょう。

 

 私の中のソウルの大きさに震えるチビ雷ドラゴンちゃんたちはかなり従順になったことですし問題なく通れそうです♪

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「……それで奴は言ったのさ。

 この剣をやるから見逃してくれ、ってな。げははははー♪

 本当にあん時は笑いが止まらなかったぜぇ!

 なんせ“アストラの騎士”様が自慢の剣を差し出してまで命乞いしてくるんだからよぉ。

 気分が良すぎてうっかりブレスで殺しちまったぜ♪」

 

 

「はぁ、そうですか」

 

 

 私には何か絡まれやすいオーラでも出ているのでしょうか?

 

 チビ雷ドラゴンちゃんたちを抜けて歩き続けること1分ほど。現在、そこで崖にしがみ付いたまま寝ていたゾンビドラゴンさんに絡まれています。

 

 

「なぁ、嬢ちゃん。俺はよぉ、見ての通り体がデカイし腐ってるから初見の奴はみんなビビるんだよ。

 だから嬢ちゃんみたいに気さくに話しかけてきてくれる子がいるのは嬉しいもんなんだぜ」

 

 

「私から話しかけた訳じゃないんですけどね。

 それに私が前に住んでいたところに似たようなデーモンがいましたから見た目で怯えたりはしませんよ」

 

 

 体内に仕舞っている<不潔な巨像>のデモンズソウルに触れてみると、目の前のドラゴンゾンビさんと似たような雰囲気があります。

 

 ですが、それよりもゾンビドラゴンさんの方が大きいようですね。デーモンのソウルすら凌駕するだなんて、どれだけの命を食らってきたのか……。

 

 

「嬢ちゃんさぁ、俺の嫁に来ねぇか?

 俺は体こそ腐ってっけど、この<飛竜の谷>では準エリアボスだし、男としての自身はかなりのもんだぜ?」

 

 

「すいません、それは遠慮しておきます。

 私はまだロードランにやって来たばかりで色々と見て回りたいですし、結婚は早い気がするんです」

 

 

「なぁに言ってんだよ。嬢ちゃんくらいの綺麗だと男が居ない方がおかしいんじゃね?

 どうせ毎日とっかえひっかえに遊んでんだろ。

 だからほら、ただの友達の延長って感じで俺をそんな連中の一人ぐらいに軽く考えてみろよ。なっ、なっ♪」

 

 

 うーん、もっと直接的な言い方でないといけないのか、はたまた実力行使しなくてはいけないのか。どうにもしつこい人ですね。

 

 私はチャラい人よりも真面目な人が好みなんで、全然趣味じゃないんですよね。

 

 

「ほらほら、俺の身体って結構鍛えてるだろ?

 激しく前後に上下に男女の運動しようぜ? なぁ?」

 

 

 これは殴っても仕方がないですよね。

 

 えぇ、仕方がないことです。

 

 先ほどのチビ雷ドラゴンちゃんたちのしつけがなっていなかったのも、こんな人がエリア管理をしているからでしょう。

 

 こんな図々しいゾンビドラゴンさんにはお仕置きをしなくては!

 

 

「いい加減に「いい加減にしなさーい!」……誰ですか?」

 

 

 アンドレイ師匠に習った呪術の炎を手に宿し、目の前のゾンビドラゴンさんをいざ焼こうとしていた私の前に謎の女性が現れます。

 

 

「なんだァ、てめぇ?

 俺が『飛竜の谷』の準エリアボスと知ってて言ってんのかぁ?」

 

 

「ええ、知っています。ゾンビドラゴンさん。

 ですが、我々の村へ来てくださった客人への無礼は見過ごせないのですよ」

 

 

「ならやってみ「せいっ!」せぶぱぁッ!!」

 

 

 現れた女性は手に持ったグレートクラブを容赦なく振り抜き、ゾンビドラゴンさんの頭を粉砕します。

 

 あまりにもあっさりと、まるで最初から命の無い肉の塊を叩いただけかのような容赦の無さで、ゾンビドラゴンさんは崖下に落下しました。

 

 

「肩書ではあなたの方が上でしょうが、私は『病み村』の警備を司る勢力の一角――“デブ門番隊”の隊長。

 重要なのはデーモンかどうかではなく、ソウルそのものの大きさだ」

 

 

 消えゆくゾンビドラゴンさんに女性はそう言い放ち、今度はこちらに向き直ります。

 

 デーモン以上だと思っていたゾンビドラゴンさんのソウル量をさらに上回るソウルの持ち主です。

 

 

「ようこそいらっしゃいました<かぼたん>様。

 私は『病み村』飛竜の谷経由の入り口警備を担当している“デブ門番隊”隊長のミスズと申します。

 お迎えにあがりました」

 

 

 ミスズさん……ですか。先ほどの手並みと言い、かなりの強者のご様子。

 

 これはこの地に来て初めての有力者との面会になりそうですね。

 

 

「アナスタシアちゃんが連絡を入れておいてくれた迎えの方ですか?」

 

 

「ええ、アナスタシア様から、我が主クラーグ様の妹様――<混沌の娘>様宛てに書状が届いていましたからね。

 アトラクション満載のテーマパーク『病み村』はいつでもウェルカム。

 貴方様のお越しをお待ちしておりました」

 

 

 何から何までアナスタシアちゃんにはお世話になってしまいますね。

 

 今回の件に関しては『病み村』勢の方々にお世話になるわけですが、折角迎えに来てもらったんですし、このまま案内してもらいましょうか。

 

 さてさて、これから向かう『病み村』では、いったいどんな出会いがあるのでしょうか?

 

 門番一人とってもこの有能さなら、観光としても楽しみです♪

 

 

 

 




 ~後書き~

 病み村の設定に関しては『読んで楽しむダークソウル』より引き継いでおります。
 別に向こうを読まなくとも分かり易いように、いつも通りに堂々とキャラ崩壊して進んでいくのでお気になさらず♪

 現在プレイ中の『神パラ』の第七話に出てくるラスボスの片腕的悪魔が強かったので立ち往生しているので執筆に時間を割けました。

 現実逃避かもしれませんが、クリアするには単純にレベルと装備を鍛える必要があるので気長にやればいいですからね。あんまりゆっくりしていると『ディスガイアD2』が発売してしまいますが、何とかなるでしょう。

 次回が私の大好きな『病み村』ですから多少は早めに投稿出来ると思います。
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