ロードランは今日も平和です   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 ~前書き~


 何となくノリで私がどれだけ『病み村』を好きか分かり易く説明しましょうか。

 例え話になりますが、クラーグ姉さんってポケモンっぽく言えばタイプは虫と炎でしょうから、デブ達のストーンボールは効果ばつ牛ンっぽいですよね。

 ですが、なぜか私は彼女が負ける姿を想像出来ないのですよ。

 これはつまり私の中では「クラーグ=最強にして最高」の式が成り立っているからです。(協力プレイで私が一番サインを出しているのは『病み村』ですけどw)

 そしてそんな彼女を頂点に頑張る団結力のある病み村の面々。ちっぱい好きの私は妹ちゃんの方が好みなんですよね♪

 それだけ病み村の面々を愛している私が書くお話です。なので一つのエリアを一話で終わらせなくてもいいや、と思ったのでそこまで長くはないです。次話は三人称で掘り下げて書こうかな♪


 ◆ ◆ ◆


第十一話:クラーグ、歓迎するよ

 ロードランの地に来てからは色々と驚かされることも多く、

 良くも悪くも意外性に富んだ人たちと出会うことで、新しいエリアに行くたびにどんな出会いがあるのか楽しみにしていたんですよ。

 

 その中でも『病み村』での出会いは、特に鮮烈に記憶に残る素晴らしいものがありました。

 

 その『病み村』での私の体験が今回のお話です。

 

 前回からの続きということで『病み村』の門番、ミスズさんに案内されて村へ向かうところからの始まりとなります♪

 

 

「見た感じ、これまで観光してきた他のエリアよりもずっと警備の方たちの統率がとれていますね。

 出会うたびに警備員の方たちに最敬礼されるのは少し緊張しますけど。

 筋の通った美しい礼は、見ている私まで気持ち良くなってくる清々しさです♪」

 

 

「元々『病み村』は毒沼に出来た村なんですけど、エリアボスのクラーグ様が色々と改善してくださったおかげで移住者も多いんですよ。

 だからこそ、あの方に対するこの地の住民の忠誠心は高く、住民たちは皆、観光客にかける迷惑は主人への迷惑と捉えるのです」

 

 

「なるほど~。それで誰に対しても礼儀正しい奥ゆかしさを身に付けたんですか」

 

 

 

「そういうことです♪

 それにクラーグ様は、たいへん立派なお胸をお持ちでして、さらにその妹様はちっぱいなんです。

 こんなに素晴らしいクラーグ様と妹様に、信者が集まらないはずがない!

 この地下深い『病み村』であの方たちは、統率者であると同時にアイドルなんですよ。

 そのアイドルに捧げる人間性やソウルを稼ぐためにも、観光客の誘致にはみんな必死なんです」

 

 

 ミスズさんが語る『病み村』の理想像は、お客さんを楽しませようという意思がありありと見え、さらに並大抵ではないその苦労と努力を村の全員が共有しているというのですからどれほどの忠誠心なのでしょう。

 

 キャッチフレーズは、

『自然と笑えてみんなが笑顔。楽しく遊べる豊かなエリア。みんなおいでよ『病み村』へ♪』だそうです。

 

 

「確かに器の広い優秀な女性がリーダーシップを発揮すれば観光の目玉にもなりますからね」

 

 

「そう! それにこの『病み村』は<混沌の従者>の聖地でもありますからね。

 地上では巨乳教と貧乳教が分かれていますが、分けるだなんてナンセンス!

 大きいのも小さいのもどちらも素晴らしいのです。

 なので『病み村』では両方を愛でることができるので、どっちも好き!って人が沢山流れてくるんですよ」

 

 

「あぁ~、分かる気がします。

 強いてあげるならこっち、って人はいるでしょうが、基本的に男の人は大小どちらのおっぱいも好きですからね」

 

 

「ええ、そういうものです♪

 私は女ですけど、どちらのおっぱいも大好きなのでクラーグ様も<混沌の娘>様も大好きです♪」

 

 

 誓約の主がいるエリアは、その主に忠誠を誓う人たちが集まって構成されるもの。

 

 この村でも当然のように人件費0ソウルなので設備や開拓にソウルを使えるようです。

 

 

「誓約の主と従者が共に幸せの関係――WinWinの関係が築けているのは良いですね。

 私も観光がメインでこの地を旅していますが、縁あって『火継ぎの祭祀場』と『城下不死街』の手伝いをしているので是非ともクラーグさんのカリスマは参考にさせてもらおうと思います」

 

 

「どうぞどうぞ♪

 私たち『病み村』一行は観光客誘致に特に力を入れてますからね! 存分に楽しんで行ってください♪

 そして<かぼたん>様がこのエリアを去る時、別のエリアでも『楽しかった』と言ってもらえればそれだけでいいのです」

 

 

「そう言ってもらえるだけの自信があるんですね。

 自分の仕事にも、共に働く仲間達にも」

 

 

「はい!」

 

 

 笑顔で答えるミスズさん。

 

 話して見るとネタに尽きず、『病み村』の底まで人力ならぬ犬力のエレベーターで降りていく道中、私たちはずっとそんな話をしていました。

 

 前回、『飛竜の谷』にてゾンビドラゴンさんを容赦無く屠り去ったミスズさんですが、話して見るととても気さくな方なんですね。

 

 彼女の話は、主であるクラーグさんの事や、警備体制やアトラクションの安全性の無さなど、様々な点で刺激される話も多く、この地の良さを沢山教えてもらえました。

 

 一応言っておきますが、「安全性の無さ」は間違いではなく、高所で手すりなどを付けないのが世界の常識だからです。

 

 私がアナスタシアちゃんと『火継ぎの祭祀場』に居た時も、しょっちゅうエリア内の井戸に飛び込む別世界の幻影さんがいましたからね。危険なものはそれだけで魅力なんですよ。

 

 この点は修正する必要が無いと思っています。むしろ初見殺しのトラップや高所の危険性は増し増しにするべきだと思います!

 

 

「ところでミスズさん。この『病み村』の毒沼は毒が中和されているようですが、どうやっているのでしょうか?」

 

 

 遠目に見ても毒々しい色の沼でしたが、実際に降り立ってみると粘度があるだけで毒素はありませんでした。

 

 

「解毒作用のある苔を栽培しているんですよ。

 確かにここは毒の沼に出来た村ですけど、<毒紫の苔玉>という解毒苔はこの地によく馴染み、快適な環境にしてくれるのです。

 ただまぁ、この沼の水や、栽培している苔が元々紫色なんで毒素が抜けても毒々しい色はそのままなんですけど」

 

 

 それとクラーグさんの巣の周辺は、苔とは別にクラーグさん自身が解毒作用のある糸を張り巡らせて土壌を浄化しているのだとか。流石は蜘蛛のデーモンです。

 

 初めてこの村に観光にやってくる人は沼の色に驚くようですが、長くこの地に住んでいれば慣れてくるようです。暑い日はプール感覚で泳ぐ人も珍しくないんだとか。

 

 毒が無いと分かっていても紫色で粘度の高い沼で水泳だなんてマニアック過ぎますが、そこが逆に良いのかもしれませんね。

 

 

「あ、見えてきましたよ<かぼたん>様。

 あれがクラーグ様の巣です。木材が適当に飛び出した感が、ビーバーの住みたいでしょ♪」

 

 

「ビーバーの巣にしては大きさが段違いですけどね。

 クラーグさんって身体が大きいんですか?」

 

 

「上半身は人並ですが下半身が巨大蜘蛛ですからね。<かぼたん>様の数倍はありますよ。

 出入口が小さめなのは、出入りするたびに炎で焼き広げているからです。

 不埒な輩もいるので防犯面を考えると出入口を最初から大きくってのは出来ないんですよ」

 

 

 何でもクラーグさんの妹さん――<混沌の妹>ちゃんが少々ぽや~っとした子らしく、以前ロリコンの侵入者に誘拐されそうになったとか。

 

 どこにでも変態はいるものですね。女の子を力づくでものにしようだなんて、その人格はデーモンに支配されています!

 

 そしてミスズさんの案内で巣に入っていきますが、

 

 

「はて? いつもなら巣の中にいるんですが見当たりませんね……。

 さてさて、クラーグ様はどこにいるのかな~っと。

 あ、ミルドレットさんを発見♪ あの人なら知ってるかな?」

 

 

 ミルドレットさんというのは『病み村』の住人の日々の食事を一手に引き受ける料理人だそうです。

 

 ミスズさんは「少々お待ちを」と、言うと箒を手に掃除をしていたミルドレットさんに、こっそりと背後から忍び寄っていきます。

 

 どうせ背後から驚かしてキャッキャウフフの展開になるのでしょう。

 

 私も近くで見るために<姿隠し>の魔法を発動させて後をつけます。

 

 息を殺して背後から忍び寄り……、

 

 

「愛していますよミルドレットさ~ん♪」

 

 

「ひゃぁ!?」

 

 

 ふむふむ、飛びついて抱きしめて、

 

 

「死ね!」

 

 

 殴られましたとさ。

 

 え? そこは「私もよ♪」とか言いながら抱きしめ返す場面では?

 

 

「いきなり殴るだなんてひどいですよミルドレットさ~ん」

 

 

「ば、バカ言ってんじゃないわよ。

 肉断ち包丁を使わずに素手で殴ってあげたことに感謝しなさいよね!

 (驚いて殴っちゃったわね。正面からそっと来てくれたら抱きしめ返してあげたのに子どもっぽいんだから。ミスズのバカ……)」

 

 

 なるほど、本心と行動が伴わないいわゆるツンデレというものですか。

 

 表面上は平静を装っているところにプロ意識を感じますが、心が正直過ぎて私ぐらいの火防女ともなれば簡単に見抜けます。

 

 

「ところでミスズ。あなた確かお客様のお迎えに行っていたんじゃないの?」

 

 

「ああ、それでしたらあちらに「あなたのすぐ後ろにいますよ♪(<姿隠し>解除)」……見てたんですか<かぼたん>様」

 

 

「ふふふ♪」

 

 

 ばっちりと見せてもらいましたよ♪

 

 仲の良さそうなミスズさんとミルドレットさんの戯れっぷりを。

 

 

「えっと、先ほどはミスズのいたずらで、とんだ場面を見せてしまい失礼しました。

 私はクラーグ様の従者にしてこの地の料理人をしているミルドレットと申します」

 

 

「始めましてミルドレットさん。暫くこのエリアにて逗留を予定している<かぼたん>です。こちらこそよろしくお願いします(あとミスズさんとの関係も応援させてもらいます♪)」

 

 

「(読心術!? <かぼたん>様は心が読めるんですか!?)」

 

 

「(これでも『ソウルを操る能力』を持っていますからね。

 ソウル=魂である以上、魂から出る本音は読もうと思えば読み取れます。

 火防女の固有技能です♪)」

 

 

「あの~、二人して固まっちゃってどうしたんですか?」

 

 

 おっといけませんね。そういえばミスズさんを放置していました。

 

 

「な、何でもないわ!」

 

 

「何でもないですよぉ~♪」

 

 

「? 変なお二人ですね?」

 

 

 心での会話って無言で向かい合っているだけに見えますからね。

 

 ミスズさんみたいに心と発言が一致する人なんかは読んでも面白くないですが、ミルドレットさんみたいに恥ずかしがり屋で、感情が顔に出ない人は面白いですから♪

 

 ずた袋を被っていても私は表情を読み取れますよ。

 

 

「それでミルドレットさん。

 <かぼたん>様を連れて来たわけですけど、クラーグ様って何処に居ますか?

 巣には居ないみたいですけど」

 

 

「巣に居ないなら裏の畑か新たに開墾されたされた畑か……。

 まぁ、どこかの畑にいるわ」

 

 

「クラーグさんってここのエリアボスだけでなく畑仕事までやっているんですか?」

 

 

 そういえば、アナスタシアちゃんと『火継ぎの祭祀場』で駄弁っていた時に、混沌農場産と書かれた野菜が箱詰めであったような……、クラーグさんのお手製野菜なんでしょうか?

 

 

「ええ、クラーグ様には病弱な妹様がいまして、少しでも栄養があるものを食べさせたいという姉心から畑を開墾しているんですよ。

 尤も、妹様は信者たちの捧げた人間性で病気が根治しているので、ぶっちゃけ畑仕事はクラーグ様の趣味なんですけどね。

 もちろん、料理が美味しいのは調理するミルドレットさんの腕がいいのもありますけど♪」

 

 

「ミスズったら、褒めても料理しか出せないわよ。

 それに<かぼたん>様が来てくれたことですし、どのみち今夜は豪勢にする予定だったもの」

 

 

「(ミルドレットさん、そこで「私の愛が込めてあるから」とか、さりげなく言うと好感度アップですよ)」

 

 

「(ちょ!? <かぼたん>様! そんなの恥ずかしくて言えませんよ!)」

 

 

 ふふ、女は恋をすることで美しくなるもの。

 

 私はデーモンですけど、女である以上いつの日か恋をして愛する人と結婚したりする姿を夢見ますからね。

 

 ミルドレットさんにもそういう幸せを持ってもらいたいものです♪

 

 クラーグさんが何処にいるか分からないこともあり、私たち三人はここでも談笑をしていたのですが、それはすぐに終わることとなりました。

 

 

「よ~っす! 何だか面白そうな話してるのか?

 あたしも混ぜてくれよ」

 

 

 突然の声に振り向くと、そこに居たのは巨大な蜘蛛の下半身をした女性でした。

 

 ソウル感知に定評のある私に気づかれずに背後に立つ技術、ソウル量、胸の大きさ。この人がもしかして、

 

 

「ク、クラーグ様! お客様が来ているのですから上に何か羽織ってくださいよ! ねぇミスズ」

 

 

「う~ん、私としてはクラーグ様のおっぱいも大好きですし、普段から裸というのも悪くないような……」

 

 

 厳格な対応を求めるミルドレットさんと、軽くていいじゃんと言うミスズさん。

 

 

「あ、私のことなら気にしなくてもいいですよ。

 しばらくは滞在させてもらう予定ですし、これから仲良くなりたい人にずっと肩肘張らせるのはこっちも息苦しいですから」

 

 

 何だかコントを見ているように感じたのでこちらも軽く返します。これがこの人たちの日常なんでしょうね。

 

 ホッとすると言いますか、何だか家族のやり取りを見ているようで胸が熱くなります。

 

 

「なかなかイケるじゃないの<かぼたん>さん。そしてよく来てくれた!

 あたしがこの村のエリアボスをしているクラーグだ。

 アナスタシアから連絡はもらってるけど、本当に凄いソウルを溜めこんでるんだな」

 

 

「ええ、それなりに長く生きていますからね。

 デモンズソウルの所持数と生きた年月ではそうそう負けませんよ♪」

 

 

「はっはっはっ! あたしだって結構長生きしてるんだけどねぇ~。

 やっぱアンタはいい客人だよ。

 あたしら『病み村』はアンタを歓迎するから、心行くまで楽しんで行ってくれよ」

 

 

 どうにも豪快と言いますか、裏表のないカッコいい人ですね。

 

 

「あと……な、出来ればでいいんだが、妹に火防女について教えてやってほしいだ」

 

 

「妹さんということは<混沌の娘>ちゃんですよね?

 確か病弱だったために甘やかされて育った可愛らしいぽや~っとした子だとか」

 

 

 私のこの発言に補足として、ミルドレットさんは「超可愛いです!」と言い、ミスズさんが「超甘やかしました!」と重ねてきます。

 

 クラーグさんも苦笑いをしつつも否定しないことからそういう家庭の事情なんでしょうね。

 

 

「いやな、あの子は生まれつき体が弱くて少し前まで……というか今でもなんだが(超)甘やかし過ぎてね。

 火防女としての自覚がまるで無いんだよ」

 

 

「あー……、分かりました。

 では力の制御と火防女としての自覚、それに淑女としての気品。まぁ、これらをお教えしましょうか」

 

 

「助かるぜ<かぼたん>さん!」

 

 

 私の承諾に喜んでくれるのはいいのですが、それが全て良い結果になるか、はたまた成功するかはまだ分からないんですけどね。

 

 世の中なるようにしかなりませんし、結果的に丸く収まれば問題ないでしょう。

 

 

 こうして私はしばらく留まることになる『病み村』にてエリアボスの妹ちゃんの教育係を引きうけるのでした。

 

 どんな子か楽しみです♪

 




 ~後書き~


 現在『マリオ&ルイージRPG3』をプレイ中!

 特に理由があるわけではありませんが、「2」までしかプレイしていなかったんですよね。

 弟が何故か最近買ってクリアしたそうなので借りて遊んでいますが、ゲームシステムが面白上手い!

 今度出る4は絵が変わるそうなので買うかどうかは分かりませんが、少なくとも3が面白いのは事実!

 弟は16時間ほどでクリアしていたので私は15時間クリアを目指しましょう♪
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