ラブライブ!~未来を拓く物語~   作:夜羽秦斗

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 お気に入り60件突破!ありがとうございます!

 前の投稿からしばらく間が空いてしまいました。
 理由はFGOです。はい。
 バレンタインイベント走りまくってました。
 もう、一段落ついたので、これからはきちんと投稿していきたいと思います。

 そんな感じだったので、駄文ですがどうぞよろしくお願いします。
 
 それではどうぞ


第十三話 新メンバー?

 「真姫、無理を承知でのお願いだ。俺たちとスクールアイドルをやってくれ!」

 

 俺は真姫に頭を下げて頼んだ。

 

 この状態では真姫の顔は見えないが、きっと不機嫌になっているだろうと思う。

 でも、それは本当に真姫の本心なのだろうか?

 だって、穂乃果に誘われた時の真姫は――

 

 「分かったわ」

 「だよなー嫌だよなー」

 「はぁ?ちょっと、話聞いてる?」

 「聞いてるよ、たしかにそう言う真姫に気持ちも分かるけどさ」

 「絶対聞いてないわよね!私分かったって言ったんだけど!」

 「そうだよなー分かったんだよなー」

 

 ん?分かったってどういうことだ?

 俺が頼んだことに対して分かったってこと?

 あれ、それって・・・

 

 「えっ、真姫やってくれるのか!?」

 「だからそう言ってるじゃない!」

 

 やるとは言ってないよね、分かったしか言ってないよね。

 だから俺も聞き流すんだよ。

 

 あぁ、嘘だからそんな目で見ないで真姫。

 俺が悪かった!先入観持ってた俺が悪かったから!

 

 「でも条件があるわ」

 「条件?」

 「ええ。でもそれは、あの先輩たちがいるときに話すわ。じゃあ、行くわよ」

 「え?ちょっ、行くってどこへ!」

 

 真姫に手を引かれながら、俺は真姫に問いかけた。

 

 「部活の申請に行くんでしょ?校則読んだけど、新設には部員が五人以上必要らしいわよ」

 「マジか、あいつら知らなかったのかよ・・・」

 「だから私も名前書けばちょうど五人になるでしょ?」

 

 ほんといい子だな真姫は、なんて言葉が出かかったけど間一髪で止めた。

 危ない危ない。また子供扱いするなって怒られるところだった。

 えっと、これを上手く言い直すと――

 

 「ほんといい女だな真姫は」

 「ヴェェェ!?」

 

 いつも思うんだけど、「ヴェェェ」ってなんだろうか?

 オンドゥル的ななにかを感じる。

 

 「へ、変なこと言ってないで行くわよ!」

 「わっ!急に走るなよ!」

 

 書類を書くためにまだ三人は教室にいるはずだということで、俺たちは教室へ向かった。

 

 「ちょっと!誰も居ないじゃないのよ!」

 「あいつら行動早っ!ってことはもう生徒会室か」

 「ほら、ぐずぐずしてないで行くわよ!」

 「だから、急に走るなって!」

 

 海未に関しては制服に着替えなきゃいけないはずなんだが・・・

 いくらなんでも早くない?

 

 お次は生徒会室へと走る俺たち、ではなく、走る真姫と引っ張られる俺。

 正直言ってあまり行きたくない。

 いや、いずれ向き合わないといけないとは思うんだけど、どうにもな・・・

 

 そんなことを考えてるうちに生徒会室の前に着いた。

 

 『ですが、校内には部員が五人以下の部もたくさんあると聞いてます!』

 

 海未の声が聞こえた。なにやら言い争ってるようだ。

 内容から察するに四人だから認めないと言われて反論したのだと思う。

 

 『設立した時には全ての部に五人以上の部員が在籍していたはずよ。それに――』

 

 今度は生徒会長の声がしてきた。

 その声は、どこか苛立ったようにも感じられた。

 

 「行くわよ?」

 「行くってどこへ?」

 「決まってるじゃない――」

 

 真姫がノックをした。ノッブではない。

 

 「失礼します!」

 

 ちょ、真姫さん空気読んでよ!

 どう考えても今入っちゃいけないとこ!

 

 「なにやってるのよ、早く来なさいよ」

 

 真姫がこっちを見ながらそう言った。

 もうこれ入るしかなくなったな。

 なら、覚悟を決めて――

 

 「し、しちゅれいします!」

 

 その瞬間生徒会室にいた全員が盛大に噴き出した。

 先ほどまでの空気も吹き飛んだようだ。

 

 ていうか、生徒会長まで笑ってたんだが、やっぱこの人笑顔の方がいいぞ。

 あ、真顔に戻った。

 

 「なんの用かしら?今はこの人たちの対応をしているから少し待っていてくれると嬉しいのだけれど」

 

 さっきまで笑ってたくせに今更そんなに真面目ぶっても・・・

 うわ、すごい睨まれてる!

 

 「大丈夫です、私たちもその人たちと同じ用件で来ましたから」

 

 なにも言わない俺の代わりに真姫がそう言ってくれる。

 俺、超カッコ悪いな。

 

 「それって、入ってくれるってこと!?」

 

 生徒会長がなにか言おうとしたのを遮って穂乃果がそう言う。

 

 なんだろう、穂乃果の顔が散歩に連れて行ってもらえるって分かった時の犬の顔に似てる。

 

 「私が入ればちょうど五人。認めてもらえますよね?」

 

 真姫はそう聞く穂乃果に頷いて見せた後、生徒会長にそう確認する。

 

 「たしかにそれなら五人になるわね。でも、あなたたちはなぜ今アイドル部を始めるの?」

 「廃校をなんとか阻止したくて。スクールアイドルって今すごい人気があるんですよ?だから――」

 

 生徒会長の問いかけに穂乃果がそう答える。

 場は再び重苦しい空気になっていく。

 だが、そんなことよりもっと重大なことがある。

 

 俺、空気じゃね?

 

 「なら、認めるわけにはいかないわ」

 「え、どうして?」

 

 驚きのあまり敬語も忘れる穂乃果。

 

 「部活は生徒を集めるためにやるものではないわ。思いつきで行動したところで状況は変わらないわ。そんな無駄なこと考えてないで残り二年――」

 

 「無駄なこと?穂乃果たちの行動が無駄なことだって?」

 

 ああ、もう駄目だ。

 どうせなら空気に徹してようと思ったけれど、さすがに今のは我慢ならない。

 気づけば俺は口を挟んでいた。

 

 「たくちゃん・・・まだいたんだ」

 

 穂乃果、ボケるとこ違う

 

 「だってそうでしょう?状況が変わらないだけだったらまだいいわ。むしろ悪化することだってあるのよ?それくらいあなたにだって分かるでしょ?なにも変えられなかった初の男子生徒君」

 「えりち!言いすぎや」

 「いえ、その通りですよ。俺はなにも変えられなかった」

 

 でも、今は隣に穂乃果が、海未が、ことりが、そして真姫が居る。

 

 「だから今度はこいつらと――」

 

 そこまで言ってから気づいた。

 冷たかった生徒会長の顔が悲痛に歪んだことに。

 

 『結局あなたが選ぶのはその子たちなのね』

 

 そしてなにか呟いたようだが、声が小さすぎて俺には聞こえなかった。

 

 俺の言葉が止まったことによって、部屋の中に先ほどとはまた少し違った重い空気が流れ始める。

 

 「認めてもらえないなら講堂を使用する許可を頂けませんか?」

 

 そんな時、口を開いたのは真姫だった。

 

 「講堂を?いつ、なんのためにかしら?」

 「一ヶ月後の新入生歓迎会の日の放課後です。そこで、初ライブをします」

 「「「えぇーー!?」」」

 

 真姫の言葉を受けて、驚いたのは俺と海未とことりだけだった。

 ていうか真姫、きみも新入生だよね。

 

 「おっ、それはナイスアイディアだよ!えっと――」

 「真姫よ、西木野真姫」

 「ナイスアイディア真姫ちゃん!」

 「ちょ、ちょっと待ってください。まだステージに立つとは言っていませんよ!」

 「それに、準備が間に合うかどうかも心配だし・・・」

 

 海未とことりはそう言うけど、俺はこの提案はそこまで悪くないんじゃないかと思う。

 それに、真姫が言い出したってことは真姫の条件とやらにも絡んでくるんだと思う。

 

 「できるの?そんな状態で」

 

 生徒会長が呆れたような様子でそう聞いてくる。

 

 「だ、大丈夫です」

 

 穂乃果よ、ちっとも大丈夫そうじゃないんですけど。

 

 「新入生歓迎会は遊びではないのよ?」

 「この子たちは講堂の使用許可を取りたいだけやろ?部活でもないのに生徒会が内容にまで口を出す権利はないはずや」

 「それは、そうだけど」

 

 ツインテールの先輩が俺たちの味方をしてくれ、講堂の使用許可をもらうことができた。

 

 「「「「「失礼しました」」」」」

 

 俺たちはそう言ってから生徒会室を出て、穂乃果が転びまくってたあの場所に戻って来た。

 

 「いやぁ、真姫ちゃんが来てくれてほんとに良かったよ!」

 「講堂の使用許可って一般生徒でも取れたのですね・・・」

 「まぁ、こうなったからには間に合うようにがんばろ?えっと、西木野さんもね」

 「それなんですけど、私はライブには出ませんよ?」

 

 なるほど、それが真姫の条件ってことか。

 

 「え、だって、入ってくれるんじゃ?」

 「入りますけど、今回のライブには出ません。安心してください曲は作りますから」

 「でもどうしてライブに出ないのですか?」

 「そうだよ、四人でやった方がいいと思うんだけど・・・」

 

 海未とことりが真姫の真意を聞こうとする。

 

 「拓人はもう分かってるんでしょ?」

 

 なぜそこで俺に振る。

 まったく、仕方ないな。

 

 「ああ。真姫は三人が本気かどうかそのライブで見極めるつもりなんだろ?」

 

 真姫のことを知らないやつが聞いたら、生意気だと思うかもしれない。

 でも、俺と穂乃果はたしかに聞いた。真姫の歌声と、真姫の奏でる音楽を。

 あれほどの腕前を持っているやつが中途半端な覚悟のやつと一緒にやろうだなんて思うはずがない。

 

 「たしかにそれが一番の理由だけど、私昨日入学したばかりなのよ?自分の歓迎会の後にライブするってなんか変じゃない?」

 「あーなんとなく分かるよその気持ち。」

 

 たしかに、嫌だよな。

 なんか上級生に目をつけられそうで。

 

 「えー、別にいいと思うんだけどなー」

 「穂乃果ちゃん、そういうことなら仕方ないよ」

 「そうですね、西木野さんが納得するようなライブにするために頑張りましょう」

 「おっ、さっきまでステージに立つとは――とか言ってたやつのセリフとは思えないな」

 「うるさいです噛んだくせに」

 

 それを言うな!

 まあ、なんにしても海未とことりも覚悟を決めてくれたようで良かった。

 

 「細かいことはこれから決めていくとして、これからどうする?」

 「目標も達成したことだし今日は解散!」

 

 俺の問いかけに、穂乃果がそう声高々に宣言したことによって今日はお開きとなり、海未は部室の方へ荷物を取りに、ことりと穂乃果はそれに付き添って行き、この場には俺と真姫だけが残った。

 

 「なあ、真姫」

 

 俺は帰ろうとする真姫を呼び止めた。

 

 「なに?今日はもう疲れたんだけど」

 「ありがとな」

  

 俺がそう言うと真姫は照れたようにそっぽを向いた。

 

 「まだ入るって決めたわけじゃないわ。それに、気になったのよ。あんたが頭まで下げて私に頼んできた理由(ワケ)を」

 「そっか、それでどう思った?」

 「まだよく分からないけど、あの穂乃果って人はなんか違った気がする。あんな人見たことないわ」

 

 だよな、だって木の陰から覗いてた時、食い入るように見てたもんな。

 

 「そかそか」

 「むっ、なにニヤニヤしてんのよキモチワルイ!」

 「うわっ、ひっで!」

 

 酷いこと言うな・・・

 俺、そんなに気持ち悪かったかな・・・

 

 「ねぇ、拓人」

 「・・・なに?」

 「ほんとはあの三人のためだけじゃなくて、私のためにも誘ってくれたんでしょ?」

 「まあ、な」

 

 いつか真姫に夢について教えてもらったことがある。

 俺はその夢を今でも忘れていなかった。

 

 そんな俺は退院する時、西木野先生にそのことを教えた、その時一つだけ頼まれたことがある。

 『いつか真姫が、なにかをやりたいと思った時、障害となっているものが私たち親だったら、その時は拓人君が真姫の背中を押してやってくれ』

 そう西木野先生から頼まれた。

 

 俺は、穂乃果にアイドルに誘われ、真姫の目が一瞬輝いたのを見た。

 そして、俺は今がその時なんだと思った。

 

 「真姫、大丈夫だ。あいつらなら全力で期待にこたえてくれるさ」

 「その信頼はどこから来るの?」

 

 真姫の言葉は、昨日会ったばかりなのになにが分かるんだ?というようなニュアンスを含んでいた。

 

 「ああ、あいつらは俺の大事な幼馴染(・・・・・・)だからな」

 「幼馴染・・・?拓人、あんた記憶が・・・?」

 「え?あれ?なんで俺今幼馴染って・・・?」

 

 

 拓人の記憶が戻る日は近いのかもしれない。

 

 

Side:絵里

 

 「なぜあの子たちの味方をするの?」

 

 五人が出て行き、希と二人きりになった私は、少し責めるような口調で希に問いかけた。

 

 「何度やってもそうしろって言うんや」

 「え?」

 

 何度やってもってなんのことかしら。

 

 ふと、机に目が行き、机の上にカードが置いてあることに気づいた。

 

 「まさか、カードのこと?」

 「せや、カードが――」

 「うっ!」

 

 その瞬間、希が開け放った窓から風が吹き込んできて、机の上に置いてあったカードが宙を舞い始める。

 そして、一枚のカードが壁に張り付く。

 

 ていうか、風が強すぎて目を開けれないから、早く窓を閉めてほしい。

 

 「カードがうちにそう告げるんや!」

 「早く閉めて!」

 「あ、ごめん」

 

 少しきつい言い方しちゃったわね。

 

 「ごめんなさい、少しきつく言っちゃったわ」

 「ふふ、気にしてへんよ。さっきの彼やろ?」

 「ええ、もう気にしないようにはしているのだけど」

 「そう・・・」

 

 あ、気を遣わせちゃったわね。

 

 「それはいいとして、帰りにクレープ食べていかない?」

 「お、ええやん。今日はバイトもないから大丈夫や」

 「じゃあ、決まりね」

 

 そうして、私は自分の感情に蓋をした。

 今までずっとそうして来たように。

 

 




 いかがでしたか?
 
 真姫は早めの片足加入としました。
 拓人くん効果ということで許してくださいw

 次回は早めに投稿したいと思います。
 
 感想、意見、評価もお待ちしております。
 それではご覧いただきありがとうございました。

 黒繭さん評価ありがとうございます。

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