それではどうぞ
給食も食べ終わり、ほとんどのやつらが遊ぶために教室から出始めるころ、俺はことりと一緒に中庭に来ていた。
いつもは食べるのがそんなに早くないことりだが、今日は頑張って早く食べてくれたみたいだ。
「穂乃果ちゃんと海未ちゃんいないね」
「そうだな」
ことりの言う通り、そこに穂乃果と海未の姿はなかった。
ん?なんか見たことあるサイドテールが中庭の入口にいるんだが。
「あっ、たくちゃんとことりちゃんだ!行こっ、海未ちゃん」
「え、ちょ、穂乃果!?」
あれー?なんかいつも通りだぞー?
「たくちゃん!ことりちゃん!昨日ぶりだね!」
「あ、ああ。昨日ぶり」
「き、昨日ぶり」
ナニコレコワイ
「穂乃果、拓人君とことりが「はてな?」という顔になってますよ」
「はーとびーとだね!」
「やめてください!」
穂乃果、それは言っちゃいけない気がする。なぜだかわからないけどほんとに。
「穂乃果ちゃん達怒ってたんじゃないの・・・?」
事態を把握しようとことりが恐る恐る切り出す。
「うん?怒ってたよ?」
「はい、怒ってましたよ?」
二人ともそれが何か?と言いたげな表情をしている。
「怒ってた、ってことは今は怒ってないってことか?」
「まったく怒ってないってわけじゃないんだけど、もういいかなって。ね、海未ちゃん」
「私はもともとそれほど怒っていたわけではありません」
「えー!あの後すごい機嫌悪かったじゃーん!」
「そ、それはことりが可哀想で・・・ごほん、とにかく!私としては、拓人君がきちんとことりと仲直りしてくれたのでもう気にしていません」
海未が顔を赤くしながらそんなことを言う。
気にしてないと言ってくれた。
「ありがとう海未。でも俺、きちんと海未と穂乃果に言わなきゃいけないことがあるんだ」
「なんですか?」
「昨日のことだよね?たくちゃん」
そう、穂乃果の言う通り俺は答えないといけない。
昨日は気づかず、誤魔化してしまった。
今日ことりの家に行き、やっと気付いた。
「俺にとって、穂乃果、海未、ことりは大切な親友ってだけじゃなく、大切な女の子でもあるって気づいたんだ。それが恋だとか何とかは分からないけど、でも、この四人で一緒にいる時間を大切にしたい」
これが俺の答えだった。正直まだ良く分からないことばかりでどうしていいかわからない。
でも、穂乃果たちは女の子で、俺は穂乃果たちの笑っている顔が好きだ。
だから守りたい。二度とその顔を曇らせないようにしたい。
「誓うよ、二度と穂乃果、海未、ことりを傷付けない。俺が守る」
俺がそう言うと同時に三人の顔が真っ赤に染まった。
「もう、たくちゃんはずるいなー」
「ほんとです、これではまるで」
「告白、みたいだったね」
三人が何か言ってるようだが、声が小さすぎて聞こえない。
「どうかしたのか?」
「何でもないよ。ただたくちゃんははーれむでも作る気なのかな?って話してたの」
「何でもなくないよね!?」
どうしてそうなる!俺何か変なこと言ったか!?
・・・あれ、なんかそう受け取られてもおかしくなさそうなこと言っちゃってる。
「ハ、ハーレムだなんて破廉恥です!」
「たっくん、そんなこと考えてたのぉ?」
「ち、違う!誤解だ!俺は純粋にーーー」
「三人が好きなだけさ」
「やめろ!このアホノカ!」
こんなやり取りをしながらも俺は笑顔だった。
見ると、穂乃果も海未もことりも笑顔だった。
「あー!アホノカって言ったー!ひどーい!」
「悔しかったら言い返してみろよー」
セリフが完全にいじめっ子のそれだけどまあいいだろ。
「うーん、うーーん。思いつかないよう!」
「だからアホノカなんだよ」
「えーん、海未ちゃーん!」
「私ですか!?えーとじゃあ、三股くちゃん」
「ぐはっ」
的確に心をえぐられた。
拓人は力尽きました。
「おおっ!流石海未ちゃん!」
「う、海未ちゃん。たっくんが」
「え?ああ!拓人君!すみません!」
海未があわてた顔で謝ってくるから俺は笑いをこらえるので必死だった。
「ふふっ、たっくん笑っちゃめっ!だよ?」
やばい今の超可愛い。
耐性が付いてる俺以外のやつなら一発で好きになってると思うぞ。
あ、海未がからかわれてたことに気づいたようだ。
ワナワナしている。
「拓人君なんかもう知りません!」
「あーあ、海未ちゃん怒らせちゃったね、たくちゃん」
「うぐっ、てか元はと言えば穂乃果が海未に振ったんだろ」
「むっ、だってたくちゃんがアホノカとか言うからー!」
「ねぇ、二人とも~、落ち着こう?」
この普通のやり取りが楽しい。ほんとに仲直りできてよかった。
そんな感情に埋め尽くされていた俺は、俺たちを見つめる青い瞳に気づくことができなかった。
ブランク長過ぎてこうなってしまいました。
原作の方でやりたいネタばかり浮かんでいるので、少し駆け足で行きたいと思います。
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ではこれからもよろしくお願いします。