あれから1日。何故か吾輩に付いて来るシオ(仮)。
その間に襲ってきたアラガミを数々のネタ攻撃で反撃すると、彼女も何か真似し始めた。
足からカニ的な足を出せば、彼女の足からハサミが出現。
尻尾からドラゴンテイル的なモノを出せば、彼女の両腕が……どうみてもスサノオの神機です。本当にありがとうございました。
そんなこんなで吾輩、仲良くやってます。
おや、シオ(仮)が何かを見つけたみたいだ。
「しゆうー!」
「にゃにゃ? 確かに、アソコにおわすはシユウ先生ではないですか!」
「イタダキマース!」
頂きますを教えたのは吾輩だ。イカス兄ちゃんなリンドウよ、役目を奪ってすまんな。
ともあれ、シユウ先生も吾輩とシオ(仮)にとっては雑魚同然……吾輩はともかく、シオ(仮)がこの後、美味しく頂きました。
「マズイー」
「そう言えば、嫌いであったな……」
マズイマズイと言いながらも、他に喰うものも無いので、シオ(仮)は腕からだした口や、人間を模した位置にある口からバクバク食べていらっしゃる。
いや、実に圧巻な光景ですな。
「……む?」
シユウの死体を嗅ぎつけ、オウガテイルさん達がいらっしゃった。
ふむ、シオ(仮)の口直し的デザートには丁度いいか……
「狙え……!」
腕から複数のカラスを飛ばし、嘴で正確にオウガテイルのコアを貫く。コアに直接ダメージを抉り込まれたオウガテイル達は怯み、立ってもいられず、その場に倒れこんでしまった。……だが、オウガテイルよ、そんなとこで寝ていると、ウチのプリンセスが牙をむくぜ?
「おいしそー! イタダキマース」
トドメを刺し、神機で抑えつけて食べていらっしゃる。
ふむ、オウガテイルはそれなりに美味い様だな。吾輩、実に安心だ。だからもう、吾輩を喰うのはやめてくれ。痛い、痛いじゃ言い表せないほど痛いから。
で、腹が膨れたのだろう。シオ(仮)はその場で眠りこんだ。
やれやれ……シックザールのダンディに狙われているとも知らずに……
「仕方あるまい、吾輩が運ぶしかないのであろうな」
タバコを吹かし、口の端に加えると、シオ(仮)をドラゴンテイルに乗せて歩き出した。
ついでに言うと、ここは【煉獄の地下街】と言われている場所だ。
此処に落ちている鉱物類を喰わせる為に向かったので、シユウと戦うつもりはなかったのだが……フ、アラガミなぞ、何処にでも居ると言うコトか……
本当に、ほんっとーにうじゃうじゃいました。
アナグラからまだ遠いとは言え、少し南下しただけでコンゴウとグボログボロに襲われるってどーよ!?一歩ふみだしゃコクーンメイデン?
甘い!堕天種しかいねーよ!!っつか、ヴァジュラまで湧きだす始末だよ!いや、十七分割して一緒に食べたけども!
そんな吾輩の(精神的な)苦労も知らず、この小娘は眠っていらっしゃる。
ああ……面白おかしく暮らすには、相応の苦労が居るとでも?
誰か、HDを貸してくれ。マイディアー達と再開をしたいぜ……
マジ、誰か……
あれから実に、3日が経過した。
…………いや、冗談じゃにゃくて。手抜きとかそう言うのでも無いよ?作者がめんどくさがって、シオ(仮)の言語教育を省いただ―――【自主規制】
「カオス!?」
「オウフ……い、いや……心配いらんよ……」
フフフ……謎の飛来物め。神への暴言は制裁に繋がるのだな……
吾輩はいつになったらアウトドアなハッピーライフへ辿りつけるのか……
しかし、流石に県内とはいえ、彼女を連れた徒歩での移動は、なかなかに時間がかかったものだ。
いくら吾輩と言えど、シオ(仮)を置いて行くワケにはいかんのよ。ジェントルニャン的に。それに、ちょっとでもジェットで楽しようとすると、何処からともなくヴォロスさんが現れて、こっちを凝視するんですよ。分かる?この威圧感が、またパネェの。
そう言うワケでして、ただただ徒歩で移動するのもヒマなんで、シオ(仮)にこの三日間、言葉とか教えてた。流石アラガミ、といおうか、彼女は乾いたスポンジのように、吾輩の教育を飲み込んでいった。
ダミアン達を使って教えた甲斐もあり、ほとんど人としての日常生活に支障が無いほど知識を付けてもらった。あと、シオンの永久コンボも。
「ニクキューファイ!」
…………どこかで間違った感が否めませんが……
そういえば、さっき吾輩にぶつかった飛来物は一体にゃんなんだ?ゴッドが投げたものだから、旧文明の産物(P●P、HDD●Dとか)かもしれないにゃあ。
と、振り返った先にあったのは……
「一面の、煮干し畑であった……」
「おいしそー!」
煮干し煮干し煮干し煮干しニボシ…………ここが、
さて、回収回収……ん?琥珀印の煮干し…?これはイラン。
「アレ、たべないのか?」
「あれはいかん。この世には、絶対に喰ってはいけないモノがあると憶えておけ」
「はーい」
無邪気に聞いて来るシオ(仮)。琥珀印だけは絶対にいけないと教えると、おいしそうだったのに~、と言いつつも納得してくれた。
その効果を懇切丁寧に教えると、震え上がっていたが。
「うん。わか――」
「ぐるあああああ!!」
おや、ここで空気を読まないヴァジュラさんではないですか。
よく見ておけ。これが、琥珀印を喰ったヤツの末路だ。
「そーれ」
「がう……? ……! グ、オオアアアアアアアアア!? ア………」
「「……え?」」
思わずシオ(仮)さんとハモってしまいましたが、え?何コレ?
ヴァジュラさんが、「見ろよ、死んでるんだぜ……」的に死亡した……だと……!?
「た、食べてもいいのか?」
「……吾輩が行こう。無用な犠牲は出したくはない」
「う、うん……」
すっかり情緒が育っちゃって……吾輩、感極まっちまったぜ。
兎にも角にも、これを喰ってみなければな……
腹からでっかいお口を持つ因子の一匹を出し、ネロ・カオスさながらに喰らう。
ぐちゃぐちゃと噛み砕き、嫌々ながら味覚を搭載した、おなかのケモノンからのお味は……
「う、美味えええぇぇぇぇぇぇ!?」
濃厚な高級ソースの様な味。トッピングされた、カオスな様相だったものが実は舌がとろける程の美味しさ! それはさながら
泣けるぜ……!
「オーケーだ。パーフェクトだぜぇ……食ってよし」
「うん! ……おおー!?」
琥珀印。一人の犠牲者を出せば、その効果は人畜無害、寧ろ有用なスイーツ(笑)になるとでも言うのか!? なんて、なんてはた迷惑な代物なのだ……
ほら、感じてみろよ。吾輩の体は、全ての獣が歓喜で打ち震えてやがるぜ!
美味いか?ガール。
「ウマいー! でも、もうなくなっちゃった」
「うん? そんなに食っていたのか?」
「ううん。たべてるあいだになくなった」
「……結合崩壊はえぇな、オイ!」
やはり、琥珀印は鬼門だったようです。
さて、我々も移動しようぞ。ゴッドイーター達と出会うのは、時期が大切だからな。
「しゅっぱつしんこー! ろーどろーらーだー!」
……やっぱり、教育間違えたかもしれないにゃあ……