CriminalGirlsExtra 7人の半罪人 作:左月ノ雨
うぇ~い
続き駆ける気がしないぜ★
俺のすぐ後ろから聞こえた声の主を見ると一人の女の子が檻の中ではなく外に立っていた。
「え、あ、こんにちは? え、っとだれ?」
「あ! 自己紹介がまだでしたね、私の名前はアカリって言います。」
少し低めな声に反応して、後ろを振り返ると俺より少し低い伸長、くせッ毛のふわふわとした髪、少し垂れた目、アヒル口の可愛らしい女の子がそこにいた。
「え? 君も半罪人なの?」
いや、確かにほかの子と同じように囚人服着ているし、でもなんかこれまで話しかけた(二人しかいないけど)子と違って明るいし。
「はい、私も半罪人ですよ? 良い子じゃないんです」
「いや、そんな、満面な笑顔で言われても。あれ? 俺君の檻の鍵開けたっけ?」
「……、前の指導教官の人が開けてくれたんですよ」
「なんで?」
「なんで、というと?」
「いや、なんで指導教官が鍵を開けたのか、なんで君がついて行かなかったのか、とかいろいろ不自然な所が多いからさ」
「なるほど、質問に答えるとしたら私が檻の外に出ることを望んで“ヨミガエリ”を拒否したからです。」
「え? どうして? 蘇られるのに?」
「蘇りたくないからです」
「蘇りたくない。そう言う人も“ヨミガエリ”に選ばれるんだ」
「そうなんです。この権利を誰かに譲れたらなって思うくらいなんです。」
「ふーん。まぁ人それぞれあるよね。」
「え?……理由とか聞かないのですか?」
「え? 聞いてよかったの?」
「い、いや、別に聞いてほしかったわけじゃないんですが、貴方は聞かないですね」
「人に話したくないことなんてたくさんあるだろ? わざわざ聞き出そうなんて悪趣味持ってないよ」
「貴方は私たちのことを人として扱うのですね」
「また、前の教官の話かよ。」
「え_」
自分でも驚くぐらい腹の底から出た声、その声にアカリは驚いたような顔をする。
ほんっっっとうに前回の奴は碌な奴じゃない!? こいつらのことをなんだと思ってんやがんだよ?
深呼吸しよ、ダメだ。悪いのは前回の教官であってこいつらのせいじゃないだろ? 俺が今ここで怒ってどうなるんだよ。落ち着けよ、俺。今はため込んでおけばいい。
「なんでそこまで怒ってるですか? あなたには関係ない話ですよね?」
「確かに、今まで関係なかったかもしれないけどさ。」
俺はアカリの頭に手を置き、ゆっくり撫でた。
「これからは、俺がお前達の指導教官だろ? 前のやつが酷くてお前たちに嫌な思いさせて、“ヨミガエリ”さえしたくないって思わせたかもしれないけどさ。ここで終わるなんかより絶対良くなるように俺も頑張るからさ、一緒にやってみない?」
俺は手を伸ばし彼女の前に手を出した。どうして蘇りたくないのかなんて俺にはよくわからないけど、どうしてもその泣きそうな顔で、悲しそうな顔で、苦しそうな顔で、終わりを迎えるより絶対いいと思ったから、でも彼女から出された答えは、
「私は、」
「私は、あなたも同じように見えますけどね。」
拒絶だった。