SIDE 守
今僕は、電車に乗り、車窓を流れる風景を見ていました
そんな時
黒歌「守~!遊園地についたらまずどれから行く~?」
隣ではしゃいでいる黒歌さんが僕の方に持っていたパンフレットを
押し付けてきました
小猫「姉さま。ここは電車の中なんだから静かにしてください。」
と、私服姿の小猫が同じく私服姿の黒歌を止めた
ただ、幸いにも現在3人が乗っている電車にはそれほど人がおらず、
周りの人は3人を少しだけ見て、すぐに視線を外した
もっとも……一部からはやっかみの視線さえあったが…
今僕達は電車に揺られながらある場所に向かっていた
事の始まりは金曜、昨日の夜の事
自分の部屋である事を考えていた僕
う~ん……明日は黒歌さんと小猫ちゃんとのデートだし……
二人が喜びそうな場所、どんな所かな~?
机に向かったまま、二人とのデートプランを考えていた僕 その時
『コンコン』
守「?はい?どうぞ。」
ドアがノックされ、僕が返事をすると、入って来たのは
「黒歌さん、それに小猫ちゃんも……どうしたんですか?」
パジャマ姿の黒歌と小猫だった
黒歌「いや~、実は、守に提案があってね~」
守「提案?」
黒歌「明日はその…私達とデートな訳、だけど……そこでさ。
ここに行きたいんだよね。」
そう言って黒歌が取り出して守にある物を渡した
守「これって…最近郊外に出来たテーマパークですね。ここに行きたいんですか?」
黒歌「う、うん!そう!…そこで、私達とデート、なんてどうかな~?と……
ダメ、かな?」
守「いえ、良いですよ。丁度デートプランで悩んでいたところでしたから。
わかりました。では、明日はここに行きましょう。」
黒歌「ほ、本当かニャ!?やった~!」
小猫「そ、そうですね。」
と、はしゃぐ黒歌と、少し顔を赤くする小猫だった
時間は戻って現在
電車に揺られる事さらに15分ほど 降りた駅から少し歩くと、
僕達は駒王町の郊外に出来たテーマパークへとやって来ました
守「ここですね。」
黒歌「ほらほら♪早速行くニャ!」
そう言って黒歌さんは僕と小猫ちゃんの手を引いて走り出しました
ゲートでチケットを買って、中に入る僕達
中は新たにできたテーマパークと言う事と休日と言う事もあり、
かなりのお客さんで賑わっていました
守「結構な人ですね。」
黒歌「ここはかなりの数のアトラクションがあるらしくてね。
そこが売りの一つらしいニャ。」
守「へ~随分調べたんですね。」
黒歌「え?!ま、まぁ、それほどでも、ハハハ…」
僕が答えると、少し顔を赤くしてしまった黒歌さん
小猫「それで…まずはどれから行くんですか?」
黒歌「そうね~ここは王道でジェットコースターでも行くニャ。」
守「成程、良いですね。」
最初の行き先が決定した3人は移動し、ジェットコースターの列に並んで、
順番が来るとコースターの最前列に守を挟み込む形で左右に黒歌と小猫が座った
バーを下ろし、ゆっくりと動き出したジェットコースターが坂を上り始めた
小猫「ちょ、ちょっと緊張します。」
少し怖いのか、つばを飲み込む小猫 それを見た守は、右手で
小猫の左手を握った
守「大丈夫。僕も居るから。」
小猫「う、うん/////」
その頃、守の隣では黒歌は頬を膨らませていたが、すぐに息をついて
二人を愛おしそうに見つめていた
やがてコースターが頂上に到達し、一気に坂を下り始めた
黒歌「いぃぃぃぃやっほうぅぅぅぅ!」
小猫「うぅぅぅぅぅ!」
守「ふふ!あはははは!」
思い思いにジェットコースターを満喫する3人
その後、コースターを降りた3人は次にお化け屋敷に向かった
小猫「ほ、ホントにここに入るのですか?」
黒歌「あれ~?ひょっとして小猫、お化けが怖いのかニャ~?」
悪戯な笑みを浮かべた黒歌がそう小猫に質問する
小猫「べ、別に怖くなんかありません!」
と、咄嗟にそんな事を言ってしまった小猫 そして
黒歌「よ~し!それなら早速レッツゴー!」
と言って小猫と守の腕を引っ張ってお化け屋敷の中に入っていく黒歌
数分後
小猫「ふにゃぁぁぁぁぁぁ!!」
小猫の絶叫がお化け屋敷に響いた
しばらくして、お化け屋敷から出てきて、顔面蒼白で震える小猫を
ベンチに座らせる黒歌と守
黒歌「お、お~い?小猫?お~い……ダメニャ。」
守「そ、そうですか……黒歌さんは、何か飲み物を買ってきてもらって良いですか?
小猫ちゃんには僕がついているので。」
黒歌「了解ニャン♪」
そう言うと、黒歌は何処かへと飲み物を買いに行った
小猫の横に座り、今だに震える小猫の肩に自分の肩を寄せる守
しばらくすると、小猫の顔がだんだんと色づいて来た
小猫「……あ。…あれ、私、どうして?」
守「良かった、気が付いた?」
小猫「……守君…私…」
守「お化け屋敷を出てからずっと放心状態だったんだよ。大丈夫?」
小猫「う、うん。」
守「そう。なら良かった。」
そう言って守は青い空を見上げ、それに続くように小猫も視線を空に移した
「……今日は晴れて良かったね。」
小猫「うん。」
守「小猫ちゃんは、今の生活が楽しい?」
小猫「うん。」
守「そっか…良かった。」
小猫「……ありがとう。」
守「何が?」
小猫「今、私と姉さまは笑っていられる。一緒に。それは、守君と
出会えたから。」
真っすぐな瞳で守を見つめる小猫
「もし、あそこで守君と会っていなかったら今頃……」
そう言ってもしもを想像したのか、暗い顔になる小猫
それを見た守は、ゆっくりと右手で小猫の頭を自分の胸の方に寄せた
守「大丈夫……ずっと僕が傍に居るから…僕が、ずっと一緒に居て、
小猫ちゃんも、黒歌さんも…みんな、守るから。」
小猫「////………ねぇ、守君。」
守「何?」
小猫「これから、守君の事…『お兄ちゃん』って、呼んで良いかな?」
守「え?」
小猫「ダメ、かな?」
そう言って守を見上げる小猫 それを見た守は
守「良いよ。……僕たちは、家族なんだから。」
そう言って笑顔で頷いた それを見た小猫は…
小猫「うん♪お兄ちゃん♪」
彼の胸に自分の頬を押し付ける小猫と、その頭を優しく撫でる守だった
因みに、この時2人の周り、半径10mに人は近づこうとしなかった
彼らから見れば二人はバカップルそのものだった
そんな二人に、後ろから近付いて頬に冷えた缶をくっ付けた人が居た
守「冷たっ!」
小猫「ひゃあぁ!?」
驚いて振り返ると、そこには自販機で飲み物を買って来た黒歌が立っていた
黒歌「ニャハハハ!悪戯成功ニャ♪」
守「黒歌さん。びっくりしたじゃないですか。」
黒歌「だって、二人で甘々な空間を作ってたし…
二人とも、今自分達が周りから『バカップル』だって見られてるの、
気づいている?」
そう言われて、近くに誰も人がいない上に、周りからは、羨望と
恥ずかしそうな視線を送られていた それに気づいて、
顔を真っ赤にする小猫と守
「ニャハハハ!初々しくてかわいい限りニャ~♪」
そう言って持っていた飲み物を二人に手渡す黒歌
その後もメリーゴーランド 園内の湖に上を走る遊覧船などなど、
様々な遊具で遊んだ3人 最後に締めくくりとして、今は観覧車に乗っていた
そこから見える駒王町 そして、駒王町のさらに先に沈んでいく太陽があった
半分ほど沈みかけた太陽の光が、遊園地を、町を、そして3人が乗る観覧車の
ゴンドラの中をオレンジ色に染めていた
守「綺麗だね。」
小猫「うん。」
黒歌「小猫は、今は幸せ?」
小猫「はい♪…だって、こうして、姉さまと…」
黒歌の手に自分の手を重ねる小猫
「お兄ちゃんと、一緒に居られるから。」
さらに守の手にも自分の手を重ねた
黒歌「……守。ありがとう。」
守「え?」
黒歌「今、私達はこうして、幸せな生活を送る事ができている。
だから…ありがとう。私達に、幸せをくれて……
だから、私は言うんだ。『私達の家族になってくれて、
ありがとう。』」
そう言った黒歌の目は潤んでいた
守「…いつまでも、僕たちは家族です。どんな時でも、何年後でも、
何百年後でも…何万年後でも…永遠に。」
その言葉につられて、小猫も瞳を潤ませた
黒歌「ありがとう。守。」
涙を流しながら、黒歌は守に近づいた そして、キスを交わした
やがて唇を離すと、今度は小猫が守の服の袖を引っ張った
それを見た守は、今度は小猫を抱き寄せて、キスを交わした
黒歌「私達姉妹は、もう守にメロメロなの。」
守「ふふ、それは何より。って言えば良いのかな?」
その後、3人は遊園地を満喫し、帰路についた だが
黒歌「あ、守、小猫、ちょっとこの駅で降りるよ。」
守「え?あ、ちょっ、黒歌さん。」
守と小猫は、黒歌に引きずられるまま、電車を降りてある場所に向かった
そこには―――ラブホテルがあった
守「………」
小猫「………」
黒歌「それじゃ、早速入るニャ。」
もはや黒歌に引きずられるだけで呆然とした二人は瞬く間に中へと入る事になった
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その後、事前に家に連絡した事で、守達が翌日の朝に帰宅した事に
眷属からのブーイングは来なかった…が、夕麻達3人は、
早く守とデートしたい、と言い出して、順番で決めた事だと、
説得するのに時間がかかってしまったとか
デート編 第3話 END
それと、次は朱乃とのデート回なんですが、先にエクスカリバー編を
投稿しようかと迷ってます。実際、コカビエルとの決戦前までは
書き上がっているんですよね(笑)