SIDE 守
僕達は今、教会から奪取された3本のエクスカリバーの再奪取、或いは破壊
のために派遣された『紫藤イリナ』、『ゼノヴィア』と名乗った二人の
聖剣使いと、共闘するために契約を交わした
守「それじゃ、僕はちょっと、木場先輩を呼んできます。」
僕は一度席を外し、お手洗いで先輩に電話を掛ける事にした
SIDE 夕麻
守が席を立つと、そのテーブルは沈黙に支配された
誰も何も言わず、飲み物を飲んでいた そんな時
ゼノヴィア「……お前達に、聞きたい事がある。」
唐突に、彼女が話を切り出してきた
夕麻「…何?」
ゼノヴィア「お前達は……堕天使、だな?」
それを聞いてイリナが驚き、次の瞬間、私達を睨んできた
必要とあらば、今すぐにでも聖剣で切りかかってきそうな雰囲気だった
しかし、私は動ぜず、コップのジュースに口を付けてから言った
夕麻「参考までに言っておくけど、今の私達には堕天使との繋がりなんて
ほとんどないわよ。」
イリナ「それは、信じられないわね…」
夕麻「別に信じて貰おうなんて思ってないわ。でも、今の私達には
堕天使に組織に戻る気なんて、毛頭無いわ。
今の生活を捨てるか、同族と敵対するか、と問われたら、
私達は確実に後者を選ぶわ。」
瑠海「そうっすね。ウチも同じっす。」
華菜「同感だな。」
夕麻「それに、私達の堕天使としての地位や名前なんて、当の昔に捨てたわ。
今の私は、『アーク眷属の≪クイーン≫、天野夕麻』よ。」
ゼノヴィア「貴様らの上司のコカビエルと、繋がりは無いと?」
夕麻「えぇ…もっとも、信じてくれなくても良いけど…」
ゼノヴィア「そうか……あと一つ、聞きたい事がある。」
夕麻「何?」
ゼノヴィア「あの男、神宮守とは、一体何者なのだ?
あの、あのオルフェノクを召還した力は、一体何なんだ?」
夕麻「……私も『元』天使だから、あなた達がオルフェノクの事を気にする
理由は知ってるわ。……でも、それは私達の口からは言えないわ…
守は、あの人は私達の主、守の了承が無い限り、私達が
守の事をあなた達に教える事はないわ。」
きつく、ゼノヴィア達を睨みつける夕麻
ゼノヴィア「……わかった。」
大人しく引き下がるゼノヴィアだった
SIDE 守
やがて僕達は木場先輩をファミレスに呼び出して合流してから、
場所を変えた あのままだと、色々悪目立ちするからね
人気のない公園にやってくる僕達
佑斗「事情はわかったよ…けど…まさか、教会側の人間と共闘する事になるとはね。」
そう言ってゼノヴィア達を睨む木場先輩 それを睨み返すゼノヴィア
一色触発の状態で、僕が割って入った
守「お互い、腹を割って話しましょう。お互いの、今後のために…」
佑斗「…わかった。」
そう言って睨むのをやめた先輩は、自分の過去を二人に明かした
ゼノヴィア「成程、貴様があの計画の生き残りと言う訳か。」
佑斗「そういう事…僕達は君の先輩にあたるって事さ。」
守「では、木場先輩の話は終わりですね。本題に入りましょう。」
佑斗「いや、待ってくれ。その前にもう一つ、話しておきたい事が
あるんだ。」
守「?何ですか?」
佑斗「実は……先日僕は、聖剣を持った神父……フリードと戦ったんだ。」
その言葉に驚いた表情をあらわにする僕達
夕麻「あの男が!?」
イリナ「……あなた達も知ってるの?」
夕麻「えぇ……以前私達は、堕天使の下部組織に所属していたわ。
一時期、フリードは私の部下だったのよ。でも、守に負けて、敗走して、
その後は知らないわ。」
華菜「だが、堕天使との繋がりがあり、尚且つ戦闘狂のあいつなら、あり得る話だ。」
その話を聞いて、僕は息をついた
守「…どうやら、この戦い。僕は参加する義務が出て来ましたね。」
その言葉に、疑問符を示すイリナとゼノヴィア
イリナ「どういう意味なの?それ?」
守「今夕麻ちゃんが言ったように、少し前、僕はそのフリードと戦い、見過ごしました。
『殺されたくなければ、二度と町に近づくな』と脅してね……
…僕がアイツを始末していれば……これは完全の僕の落ち度です。
こうなってくると、僕も意地でも参加させてもらいます。」
フリード!……どうやらよほど死にたいようだね!
僕が一人で、木場先輩に勝るとも劣らない怒りの炎を燃え上がれせていると、
何だかイリナ達が気圧されているように見えのだが、気にしないでおこう
佑斗「それにしても…どうして君はこんな事をしたんだい?
下手をすればそれこそ教会全体を敵にしかねないのに…」
守「え?あぁ、そんな事ですか。」
僕は世界三大宗教の一つを敵に回す事を『そんな事』と言ってバッサリ切り捨てた
これにはゼノヴィア達も驚いていた
「別に構いませんよ……木場先輩が居なくなったら、お姉ちゃんだけでなく、
みんなが悲しみますからね…お忘れですか?
僕は家族や仲間を守る為なら、誰とだって戦いますよ?
悪魔でも、堕天使でも、天使でも、神でも、魔王とでも、ね。」
佑斗「ふ、ふふ…ははは。参ったよ。さすがは守君だ。君には負けたよ。」
守「いえいえ、納得してくれれば幸いです。」
良し、これで木場先輩も大丈夫そうだ
「では、今日の所は解散しませんか?連絡先も交換しましたし…そろそろ…」
ゼノヴィア「待ってくれ。その前に一つ、聞きたい事がある。」
守「先日のオルフェノクの件、ですか?」
ゼノヴィア「そうだ。教えてくれ。なぜ伝説の種族がお前の中に…」
守「……以前からずっと気になっていたのですが、僕はあなた達教会の
人間がなぜオルフェノクを『力の象徴』として称えているのか、理由を
知りません。そこを教えてもらえませんか?」
ゼノヴィア「……わかった。……事の始まりは、3大勢力の戦争が
始まる前まで遡る。」
イリナ「当時は、そこまで大きな争いも無く、消極的な衝突が繰り返されていたの。
でも、当時の悪魔と堕天使はすでに人間に宿る力に興味を示していたの。」
守「神器、ですか?」
ゼノヴィア「そうだ。それも在り、悪魔と堕天使による神器保有者の誘拐、洗脳、
挙句の果てに保有者を悪魔達に売ろうとする人身売買の奴隷商まで
現れる始末だった。そんな時、その悪魔や堕天使の前に立ちはだかった
種族が現れたんだ。」
守「それが、オルフェノク。」
イリナ「そう。彼らは保有者やその住まう村を襲おうとする者たちを
圧倒し、灰の山へと変えたの。けど彼らは何も見返りを求めなかった。
現れ、戦い、勝利し、何も言わずに去る……そんな種族だったけど、
ある時を境にぽっつりと姿を消してしまったの。多分だけど……
種族としての寿命だったのでは?と言う人達もいるし、私もそうだと思うの。」
ゼノヴィア「やがて、最初はオルフェノクを恐れていた人々も、その戦いや、
生物的な姿を見て、彼らを『神が遣わした新たなる人類の
守護者ではないか?』と思うようになったんだ。
過去の文献では、オルフェノクが救った人々の数は万を超え、
彼らに救われた町は百を超えるとさえ言われている。」
イリナ「そして、当時の教会の信徒たちが、オルフェノクを
『理不尽な力から人類を守る新たなる種族』であり、
他を寄せ付けない圧倒的な力から、『力の象徴』=『オルフェノク』と
なったのよ。」
守「成程……それが理由だったのですね……」
それを聞いた僕は近くのベンチに腰掛けた
「では、あなた達の質問の答えを、教えましょう…」
ゆっくりと深呼吸してから、内なる力を解放する僕 そして
守の顔に異形の姿が浮かび上がった次の瞬間、守の姿がアークオルフェノクへと
変化した それに驚愕し、声が出ないイリナとゼノヴィア
「あなた達の質問の答え……それは、僕自身がオルフェノクであり、
曲りなりにも、僕はオルフェノク族、二代目の王…アークオルフェノク…
二番目のアーク、だからです。」
ゼノヴィア「まさか……お前が、原初の王!?」
ん?原初の王?……アークの別の名称なのかな
守「まぁ、そういう事になりますね……その原初の王が、アークオルフェノクを
指すのであれば、間違いありません。」
そう言いながら僕は自分の、人の姿に戻った
「では…これで納得していただけたようですし、今日はこれで…」
イリナ「お、お待ちください!原初の王よ!」
すると、さっきまでとは打って変わった口調で話しかけて来たイリナ
「あ、あなたは!いえ、あなた様は人類の守護者たるオルフェノクの王!
どうか!どうか主の元へ御出でくださいませ!主もあなたの再誕を
知れば、必ずやお喜びになられるはずです!」
守「…僕は、天界には興味ありませんし……そんな所に行くつもりはありませんよ。」
イリナ「ですが!あなたのような人類を守護する方が!かつての敵たる悪魔や
堕天使と一緒に居るのは間違っています!あなた様は我らと共にあるべき
なのです!」
守「……僕は、自分の正義を貫く。それだけだ。」
イリナ「え?」
守「…君たちの唱える事は、『教会の正義』だろう?
僕にとって魔王でありサーゼクスさんやセラフォルーさんは
兄、姉と同義だ。そして、今ここに居る夕麻ちゃん達は僕の大切な家族で、
木場先輩は大切な仲間だ。僕の正義は『家族、仲間を全力で、何が何でも守る』事だ。
僕には僕の貫く物がある。これだけは絶対に…誰であっても譲れない。」
そう言うと、沈んだ表情になってしまったイリナ
「……今日はここで解散しよう…聖剣の件はしっかり協力するし、
危なくなったら君たちを助ける…だが、その前に一つだけ、言っておく事がある。
オルフェノクの、僕の正体は君たち以外の教会関係者には絶対に言ってはダメだ。
僕が悪魔や堕天使に肩入れしていると、馬鹿どもが勘違いすると不味いからな。
お互いのために…」
ゼノヴィア「…わかった。」
やがて二人が離れようとした時だった
「そうだ。先輩、君に一つ言っておく事がある。」
佑斗「何だ?」
ゼノヴィア「今回の件、それには君たちの計画の首謀者が関わっているようだ。」
佑斗「何だって!?」
ゼノヴィア「奴の名は、バルパー・ガリレイ…『皆殺しの大司教』と呼ばれた
異端者だ。」
佑斗「そうか……情報には感謝する……バルパー!」
どうやら、先輩は敵を見つけたようだね それにしても……戦いは、
避けられそうにない、か 仕方ない 『あれ』を二人に…
やがて僕達もまた、自分達の家へと帰宅した
皆で夕食をしていた時、僕がいきなり話題を切り出した
守「夕麻ちゃん、それとイザベラお姉ちゃん。後で部屋に来て。」
夕麻「え?」
守「……渡しておきたい物があるんだ…」
僕の真剣なまなざしを見て、皆が顔を引き締めた
レイヴェル「何か、掴んだのですか?」
守「うん…敵は、コカビエルの他に後二人判明した……一人は、『フリード・セルゼン』」
その名前を聞いて、ビクッ!となるアーシア 隣に居た瑠海ちゃんがアーシアの背中を
擦って落ち着かせている
「フリードは、教会から破門された異端の神父で戦闘狂…下品極まりない屑だ。
しかし、奴とは戦った事もあるし、戦闘力なら大体わかっているから問題ない。」
雪蘭「でも、相手は聖剣を奪ったんでしょ?そのフリードって男が聖剣を使ったとしたら、
危ないんじゃない?」
守「心配には及ばないよ…高が聖剣の一本や二本、持ったくらいで僕に勝てる
と思っているなら、浅はかな考えさ…今の僕には、ライダーズギアがある。
それに、皆もいる。仲間がいる。家族がいる。友がいる。
負けるなんてこれっぽっちを思って無いよ。」
全員の顔を見回しながら微笑む守の表情に、同じように表情を綻ばせる眷属達
「ただ…もう一人…バルパーと言う司教がこの件に関わっている事がわかったんだ。
そいつは例の、木場先輩の参加した実験の首謀者だったんだ。」
ミラ「つまり……木場佑斗の、敵?」
守「うん…そして、一番の問題はそいつがただの科学者タイプなのか、
戦いも出来るのか…そこが分からない所なんだ。
だからこそ、二人に渡しておきたい物と、話しておきたい事があるんだ。」
夕麻「わかったわ。」
イザベラ「了解だ。」
守「それと、これはみんなにも言っておくね。……下手をしたら、
僕達は大きな戦いに巻き込まれるかもしれない……でも…
僕は絶対に君たちを守って見せる……例え、この体が灰になっても、
君たちは絶対に死なせない……だから、信じて、僕と一緒に戦ってほしい。」
それを聞いた眷属達は……笑った
「え?あれ?僕、今結構シリアスな事を言ったつもりだったんだけど?」
イザベラ「違う違う…そうじゃないんだ……我々は、幸せだなと、思ったのでな。」
夕麻「こんなにも…私達を慕ってくれる主に出会えた…それこそが、
私達の人生の中での、一番の幸せ……そして…今、私達は
こんなにも多くの仲間と、家族と一緒に居られる。」
夕麻の言葉にうなずく眷属達
「でも、それはね。守、あなたが居てくれたから…だから…
私達も全力で戦うわ。あなたのために。自分の幸せのために。
そして…この命が尽きるまで、あなたと共にあるために…」
守「みんな………ありがとう。」
こうして、戦いに向けての決意を固めるアーク眷属と守だった
やがて夕食の後、守の部屋に、イザベラと夕麻がやって来た
夕麻「それで、渡したい物って一体何なの?」
守「うん。二人には、これを。」
机の下から取り出した銀色のケースを二人に渡す守 それに見て、察しがついたような
顔をするイザベラと夕麻
イザベラ「…ベルト…なのか?」
守「うん…イザベラお姉ちゃんのが、カイザ……夕麻ちゃんのが、サイガ…
二人には、そのベルトを渡しておくのと、お願いが二つあるんだ。」
夕麻「何?」
守「戦いに備えて、二つのチームを作ろうと思うんだ。」
イザベラ「チーム?」
守「そう。黒歌さん、アーシア、夕麻ちゃん、瑠海ちゃん、華菜さん。
オートバジンの№1、2。それにバッシャー1の計8人の
Aチーム。
それと、イザベラお姉ちゃんやミラちゃん、雪蘭お姉ちゃん達の
14人とオートバジン№3、4。それにバッシャー2の計17人の
Bチーム。…二人には、それぞれのチームの指揮官……みたいなのを
頼みたいんだ。……僕は誰かを率いて戦った事がなくてね…二人に
補佐をお願いしたんだ……迷惑だったかな?」
夕麻「まさか……これは、守が私達を信頼してくれた証拠だもの。」
イザベラ「その信頼に答えられるように、努力するさ。」
守「二人とも……お願いするね。」
こうして着々と戦いに備える守だった
数日後 僕と夕麻ちゃん、瑠海ちゃん、華菜さん、木場先輩は
それぞれがシスターと神父と姿になって町の人通りの少ない場所を
歩いていた けど……
佑斗「……現れないね。」
守「そうですね……」
まさか、行動を起こすまでじっとしている気なのか? そう思った時だった
守の優れた五感が彼らに近づく足音と殺気を感じた
「来ます!」
僕が叫んだ瞬間、林の中から聖剣を構えたフリードが一番先頭の守に切りかかって来た
フリード「神父皆さま!あの世へごあんな~~い!」
守を真っ二つしようと振り下ろされた聖剣 だが
『ガキィィィン!』
片手で懐から取り出した短剣『オーガストランザー』でそれをガードする守
「何と!?」
空いている左手で衝撃波を放ち、吹き飛ばす守 剣を地面に突き刺して
スピードを殺すフリード
「へ~~!君やるねぇ!…殺しがいがあるってもんだぜい!」
それを見た守は
守「……殺されるのは……どっちかな?」
その言葉に一瞬で余裕だったフリードの表情が凍り付いた
フリードの疑問を確信にさせるため、纏っていた神父の服を片手で脱ぎ捨てる守
「……やはり貴様か。フリード・セルゼン…」
フリード「てめえは!あの時の丸顔野郎!」
守「まさか…また貴様の顔を見る事になるとはな……失敗だった。
…あの時『すぐに殺しておくべき』だった。」
絶対零度の瞳で睨まれ、一瞬萎縮するフリード だが
フリード「へ、へへ!この前は確かに俺っちは負けた…だがしかぁし!
今の俺っちが手にしているのは聖・剣!それも!」
次の瞬間、フリードの姿が消えた
佑斗「消えた!?」
フリード「俺様の聖剣は『天閃の聖剣≪エクスカリバー・ラッピドリイ≫!』
この神速に!誰も追・従・不能!」
辺りからエコーがかかったフリードの声が聞こえて来た そして
「と、言う訳で~!死んでくださ~い!」
木の枝を蹴って、守の背中目がけて跳躍するフリード だが
『ガキィィィン!』
フリード「んなバカな!?」
ラピッドリイの切っ先を短剣モードのストランザーでいなし弾く守
守「神速?…神速だと?……笑わせてくれるな…それは神速では無い。」
ポケットからオーガフォンを 正確には、そのミッションメモリーを取り出す守
それをストランザーに装填した
『Ready』
すると短かった剣が伸縮し、ラピッドリイと同程度の長さになった
「本物の神速は…これ位早いぞ。」
次の瞬間、まるで空間に消えるように守の姿が消えたコンマ数秒後
無数の斬撃がフリードの体のあちこちを切り裂いた
フリード「ぐほっ!?何、が…」
すると再びフリードの前に現れる守
守「貴様の速度は神速などでは無い……精々音速が良い所だ。
それに、速度が早い分その剣は軽い……攻撃力は大したこと無い。
貴様は聖剣さえあれば俺に勝てると思っていたようだが…
思い上がるなよ。」
と、その時
ゼノヴィア「見つけたぞ!フリード・セルゼン!」
林の中からゼノヴィアとイリナが飛び出してきた どうやら、夕麻ちゃんが
連絡してくれていたようだ
イリナ「神の名のもとに!あなたをってぇ!?何これ!?すでにボロボロなんだけど!?」
だが、来訪者は二人だけでは無かった
???「まさか……聖剣に強化されたフリードの速さを上回り、圧倒する力、
そして、聖剣並み、いや、それ以上の力を感じさせるその剣。
実に興味深い事だ。」
すると林の中から初老の禿げた人物が出て来た それこそ
ゼノヴィア「貴様もいたのか!バルパー・ガリレイ!」
その名前に、僕と木場先輩が反応した
佑斗「バルパーだと!?……こいつが!?」
バルパー「如何にも……それにしても、君は本当に面白いね。
少年、どうかな?私の実験に参加しないかな?」
守「黙れ、これから死にゆく者の言葉など…俺は聞かん。」
そう言いながらストランザーを構えたままバルパーに歩み寄る守
バルパー「そうか…だが生憎、私達も用事があってね。これで、失礼するよ。」
そう言って懐から何か小さな球体状の物を取り出して地面に投げつけた
爆音と閃光で僕達の目と耳を潰すバルパー その隙に二人は逃亡してしまった
ゼノヴィア「待て!逃がさんぞ!」
イリナ「あ!待ってよゼノヴィア!」
その逃亡した二人を追って、イリナとゼノヴィア、さらには木場先輩までもが
行ってしまった
瑠海「あ!ちょっ!どこ行くっすか!?」
瑠海ちゃんの制止の声も聞かず、3人とも行ってしまった
夕麻「守……どうするの?」
守「…大丈夫。」
僕はそう言ってから、ゆっくりと目を閉じた
『ホース…聞こえる?』
ホース『はい。何でしょうか?』
守『今の状況はわかる?』
ホース『はい。理解しております。』
守『なら、三人の後を追って、助けてあげてほしんだ。
あのまま敵を追ったら、下手をすれば敵のボス、コカビエルと
接触する事になってしまう。だから、お願いできるかな?』
ホース『お任せください。』
すると、守の体から光球が現れ、ホースオルフェノクとなった
守「それじゃ、お願い。」
ホース「わかりました。では!」
疾走態に姿を変えたホースが走り出して、先輩たちの後を追った
華菜「今のは?」
守「ホースに3人の援護をお願いしたんです。」
瑠海「うち等はどうするっすか?」
守「一度オカ研にみんなを呼んで話すよ。バルパーとフリードの事、
お姉ちゃん達にも話しておきたいから。」
夕麻「そうね。わかったわ。戻りましょう。」
その後、僕達はお姉ちゃん達に連絡を取って、オカ研に集まってもらった
リアス「それで…何か掴めたの?」
守「敵、コカビエルの部下になった相手を見つけたんだ。一人は、
フリード・セルゼン…以前戦った、あのイカれた神父さ。」
朱乃「あの白髪の神父ですか……戻って来ていたのですか…」
守「それと…もう一人…皆殺しの大司教の異名を持つ『バルパー・ガリレイ』
こいつは……木場先輩の…敵…そいつらと出会いました。」
リアス「それで、佑斗とシスター達は?」
守「今はフリード達を追ってる。瑠海ちゃんが止めたんだけど、
聞く耳を持ってくれなくて…」
朱乃「大丈夫でしょうか?あの3人だけで追跡させるのは、いささか無謀な
気がしますが…」
守「大丈夫…今ホースにお願いして、3人の援護に向かってもらったから。
……でも、確かに心配だね……よし。」
僕は立ち上がって、皆から少し離れた
人選は……よし、これで…
『クロコダイル、ドラゴン、ロブスター…聞こえる?』
クロコダイル『これは、王ですか。』
ドラゴン『ん?僕達に用?』
守『うん。その前に、どうせだからドラゴンとロブスターの姿を見せて。
君たちとは、まだ顔を合わせた事が無かったからね。』
ドラゴン『は~い。』
ロブスター『わかりました。』
すると、守の体から三つの光玉が現れ、それはクロコダイル、ドラゴン、ロブスターの
3人のオルフェノクへと姿を変えた
新たなるオルフェノクの出現に守以外の全員が驚いていた
守「こんにちは。クロコダイルとは、特訓の時以来だから久しぶり、になるのかな?
ドラゴンとロブスターは会うのは初めてだったよね。初めまして。」
ドラゴン「へぇ、君が新しい王様なんだね。よろしく。」
ロブスター「お呼びにあずかり、恐悦至極です。」
守「ホースもそうだけど、そんな格式ばった言葉遣いは要らないよ。僕たちは…」
その時、守の体を青白い炎が包み、アークオルフェノクの姿になった
「仲間なんだから。……それで、君たちにお願いがあるんだ。」
ロブスター「何でしょう?」
守「実は今、僕の先輩と他に二人、計3人が敵を追っているんだ。
でも、はっきり言ってあの人達の技量では心配なんだ。
今はホースを援護に向かわせているけど、もしものために、
君たちを呼んだんだ。ホースと合流して、3人を守ってあげてほしいだ。
お願いできるかな?」
クロコダイル「…わかりました。」
ドラゴン「久々に暴れられそうだし、良いよ。」
ロブスター「了解しました。」
守「それじゃ、頼んだよ。」
そう言いながら守が人の姿に戻るのと同時に、朱乃が開けた窓から
3人のオルフェノクが飛び出して行った
これで、きっと大丈夫なはず……あの4人なら、きっと…
3人が去った夜空を見上げる守だった
SIDE 木場
参ったね……これが俗に言うピンチって奴なんだろうね
今思えば、深追いするべきでは無かったんだ
今僕たちはフリードとバルパーを追ってたどり着いた廃工場で
敵のボス、『コカビエル』と戦っていた けど、力の差は圧倒的で
まともに攻撃が通らなかった
今の僕達はボロボロだった 紫藤イリナは左肩から大量の血を流し、
それを右手で必死に抑えていた そして何より、彼女の聖剣は先ほど、
バルパーに奪われてしまった 僕も剣で体を支えるのがやっとで、
ゼノヴィアの聖剣も所々刃こぼれを起こしていて、本人も体力の限界
なのか、肩を上下させながら息をしていた
コカビエル「ふん。所詮は人間と下級悪魔、か……つまらん。
聖剣使いが二人に魔剣使い…どれほどの物かと思っていたが、
期待外れだな…興も冷めた…もう、死ね。」
そう言って光の槍を僕目がけて投げつけて来るコカビエル
その槍は、ひどくスローに見えた そして僕の脳裏に浮かんでは
消える記憶の数々 半ば諦めた僕は、俯いて、下を向いた けれど、
奇跡は起こった
『ガキィィィン!』
コカビエル「何?」
僕の前でそんな音が響き、槍がどこかに突き刺さるような音がした
僕は顔を上げ、驚きの声を上げた
佑斗「あなたは!?ホースさん!?」
そこには、灰色の背中で馬の姿を模したオルフェノク『ホースオルフェノク』の
背中があった
ホース「すまない。遅くなってしまったようだ。」
イリナ「その体の色……まさか、あなたも、オルフェ、ノ、ク……」
そこまで言うと、紫藤イリナは気絶してしまった
コカビエル「ほう……まさか…貴様、あの伝説の種族、オルフェノクか?」
ホース「……だったら何だ?」
コカビエル「面白い!まさか、こんな極東の地で復活した伝説の化け物と
戦えるとはなあ!」
次の瞬間、再び光の槍の投擲モーションに入るコカビエル だが、そこを
横から雷撃が襲い、コカビエルの動作を打ち消した
「何!?」
ドラゴン「へえ、面白そうだねおじさん。折角だから僕の相手をしてよ。」
そこに居たのは、龍のような姿をしたオルフェノクだった
佑斗「二人、目のオルフェノク…グッ!」
気のゆるみから倒れかけた僕だったが、誰かが後ろから受け止めてくれた
それは
「クロコ、ダイル、さん。」
クロコダイル「……遅くなってすまない。」
ワニの姿を模したオルフェノク クロコダイルオルフェノクさんだった
佑斗「どう、して…ここ、に…」
クロコダイル「王より、お前達の援護するようにとの命を仰せつかった
だから来た。それだけだ。」
ホース「目的は3人の保護だ!ロブスター!」
ロブスター「女の子二人は保護したわ。後は、その坊やだけよ。」
ホース「良し!ドラゴン!撤退するぞ!」
空中でコカビエルの槍と腕の爪で鍔迫り合いを繰り返すドラゴンに怒鳴るホース
ドラゴン「うるさいなあ!僕に命令しないでよ!…けど!仕方ないね!」
そう言うと、頭部の角から大量の雷撃を放ち、工場の中を煙で覆いつくした
薄れる意識の中で、僕はホースさんの背中のおんぶされていた
SIDE 守
翌日 僕はホース達からの連絡を待っていた
その日の夕方の部室 そこで僕はずっとお姉ちゃん達と連絡を待っていた
リアス「随分と落ち着いているのね。守は。」
守「……大丈夫だよ。ホース達4人が付いていれば…あの人達は強いからね。」
そう考えながら僕が朱乃お姉ちゃんの淹れてくれた紅茶を飲んでいた時
ホース『王よ。聞こえますか?』
一瞬だけ眉を動かしてから、僕は紅茶をソーサーに置き、目を閉じた
守『ホース。聞こえるよ。…どうだった?』
ホース『申し訳ありません。3人は救助したのですが、全員疲労や出血で
まともに動けず、現在は郊外の丘の上で身を潜めています。』
守『わかった。すぐにそっちに行くから、みんなはそこを動かないで。』
ホース『承知しました。』
ホースとのテレパシーの会話を終えた僕は、目を開け、皆の方を見た
守「今、ホースから連絡を貰った。…みんなを、集めてほしい。万が一のために。」
リアス「…わかったわ。」
その後、生徒会からソーナお姉ちゃん達が来たのだが……
匙「えぇぇ!?何でここに堕天使とライザー眷属がいるんだよ!?」
入って来て早々に匙先輩が驚いている
ソーナ「匙、彼女達は皆、今は守の眷属です。敵ではありませんからね。」
匙「え?……えぇぇぇぇ!?!?この人達全員が神宮の眷属ぅ!?おい神宮!
これは一体どういう事なんだよ!?」
今説明を求められても、急いでいるのですが……仕方ないですか
守「僕は、ライザーとの戦いの後の一件で、サーゼクスさん達に認められて、
正式にグレモリー家の次男、アーク・グレモリーになったんですよ。
今の僕はレーティング・ゲームへの参加資格もありますし、
色々あったんですよ。」
匙「ま、マジかよ…」
守「それより、急いでいるので……この人数だと…仕方ないか。」
僕は深呼吸してから、姿をアークオルフェノクへと変化させた
匙「な、ななな!何じゃそりゃぁぁ!?!?」
守「行きます。」
驚く先輩を無視して、巨大な青白い魔法陣を展開し、皆と共に、
ホース達が待つ丘へと向かった
魔法陣を通ると林の前の山道のベンチにイリナ達を横たえ、看護しているロブスター
木にもたれて寝ているドラゴン ホースとクロコダイルは、辺りを警戒していた
ホース「ん?来られましたか、王よ。」
僕は初めてオルフェノクを見て、驚愕している匙先輩と椿姫さんを
無視して、アークの姿のまま、ホースに話しかけた
守「3人の様子は?」
ホース「木場佑斗、ゼノヴィアは共に体のあちこちに打撲が。
紫藤イリナは左肩の重度の傷があり、今は応急処置で止血していますが…」
守「わかった。アーシア、頼めるかな?」
アーシア「は、はい!わかりました!」
そう言うと、僕とホースの横をすり抜けて、アーシアは3人の治療に向かった
ホース「それと、後一つ、お伝えしたい事が。」
守「何?」
ホース「紫藤イリナの聖剣が敵に奪われました。」
守「そうか……これで向こうが持つ聖剣は、4つか。……ホース、クロコダイル、
ドラゴン、ロブスター…今回はご苦労だったね。みんなのお陰で、
3人を無事に連れ帰る事ができた。僕は君たちのような心強い仲間と
共にいる事を誇りに思うよ。ありがとう。」
ホース「勿体なきお言葉、ありがとうございます。」
守「後は僕達で何とかするから、みんなはゆっくり休んで。」
ホース「わかりました。ですが、用がある場合はすぐにお呼びください。
我らは、常に王と共に。」
そう言うと、4人が光の球となり、守の体へと戻って行った
それを見届けた僕は、アーシアに治癒されている先輩の元へと向かった
守「木場先輩、大丈夫ですか?」
佑斗「あぁ…けど、あの人達に助けて貰わなければ、今頃死んでいたよ。」
守「もう大丈夫です。学園に戻りましょう…イザベラお姉ちゃん、雪蘭お姉ちゃん、
それと小猫ちゃんとミラちゃん、瑠海ちゃん、マリオンさん達も手伝ってください。」
人の姿に戻った守が後ろの全員に向かって言った
イザベラ「わかった。」
瑠海「ほら、しっかりするっす。」
小猫「先輩、大丈夫ですか?」
佑斗「ありがとう小猫ちゃん。」
ゼノヴィア「まさか……悪魔に肩を貸されるとは…」
ミラ「文句を言ったって始まらないでしょうが。ほら。」
それぞれが肩をかして、皆の元に戻った時
フリード「見つけたぜえ!悪魔集団!」
林の中からフリードが飛び出してきた
夕麻「フリード!」
フリード「あん?…おんやぁ!誰かと思えばレイナーレの姐さんに
ミッテルトの姐さん!それにカラワーナの姐さんじゃあ!あぁりませんか!
お久しぶりですな~!」
夕麻「できれば、あなたのような下種の顔なんて二度と見たくなかったわね。
それと…今の私は…レイナーレなんて名前ではないわ。」
フリード「おやあ!?まさか姐さん達、堕天使を裏切ったんすかぁ!?
アハハハ!さすがは堕ちた天使!裏切りなんて十八番でッぐほぉ!?」
そう言った時、僕はフリードを殴り飛ばした
守「貴様が言えた口ではないだろう。屑が。」
しかし、態勢を立て直したフリードが聖剣を取り出してきた
「まさか…まだ俺に勝てると思っているのか?貴様は。」
フリード「あったり前よぉ!何てったって今の俺っちには!」
バサッ!と言う音にフリードが服を開くと、内側にはさらに
二本の聖剣があった
「聖剣を4本も持ってるんだからんね!」
だが、それに守は動じもせず、ため息をついた
守「無能だな。貴様は……聖剣なんかで…俺は殺せん……」
フリード「はぁっ!?余裕ぶっこいてんじゃねえよ!俺様はな!
聖剣の力を、組み合わせることができるんでありんす!」
すると、イリナから奪った『エクスカリバー・ミミック』の力で、
ラピッドリイの刀身を鞭のようにしなやかにさせるフリード
「例えば!ミミックとラピッドリイの力を合成させてできた、
高速の鞭による、攻撃で~す!」
変化したラピッドリイによる常人には見えない速度の鞭が守に襲い掛かった
だが……
守「……早いだけだな。」
守はその鞭を素手で簡単に受け止めた
その神業のような一瞬に誰もが絶句した
そんな周りの人間を後目に、守は思い切り剣の刀身を引っ張った
フリード「あららららららら!?!?!?」
さしずめ、綱引きのように守の眼前まで引き寄せられるフリード
その顔面を抉れるような勢いで殴りつける守
ふっ飛ばされ、地面を転がるフリード
守「思い上がるな。…貴様程度が聖剣をいくら持とうが、力の差は変わらん。」
トドメを刺そうと守がフリードに近づいた時
コカビエル「ほう。これは随分面白い奴が居たな。」
上空が暗くなり、そこに10枚の黒い羽の堕天使が空中に現れた
「伝説のオルフェノクとやらをおって来たが、聖剣を
素手で止めるとは、お前も面白い奴だな。」
守「貴様が…コカビエルか?」
コカビエル「そうだ。俺が今回の事件の首謀者、コカビエルだ。」
守「ならばちょうど良い。お前は、何の目的があってこんな事をした。
貴様の狙いは何だ。」
コカビエル「それは…『戦争』を起こす事だ!」
その言葉に驚き絶句するリアス達 だが、守だけは冷静だった
「あの大戦が終わった後、残ったアザゼルやシェムハザ達は
温い停戦状態の維持に乗り出した。アザゼルに至っては、
人工のセイクリッドギアや過去の鎧に興味を示し出す始末でな。
俺は、退屈だったのさ。そこで思ったのさ。
誰も戦争をしたがらないのなら、俺が戦争を起こせば良いとな!」
それを聞いて、誰もが驚いていた
ソーナ「まさか、あなたの目的は、最初から3大勢力の戦争を再び
起こす事だったのですか!?」
コカビエル「その通りだ。過去の戦い…思い出しただけでも、血が沸き立つ。
面白いじゃないか。多くの敵を屠り、お互いの命を懸けた
究極の戦い…俺が望むのは、そう言った場所さ。」
匙「い、いかれてやがる。」
恍惚とした顔で戦争を語るコカビエルと、それに対して怪訝な表情の匙
守「……成程。聖剣を盗んだのは、天界への挑発のため。
ここに来たのは、魔王であるサーゼクスさんとセラフォルーさんの
妹の、リアスお姉ちゃん達を狙って、か。」
コカビエル「そういう事だ。ここで俺が暴れれば、魔王サーゼクスは出てこざる
負えなくなるからな。そして!俺がこの町を消し飛ばして!
戦争の始まりを告げる狼煙としてくれるわ!」
守「……そんな事、させませんよ。」
全員が驚愕する中、ゆっくりと短剣状態のオーガストランザーを取り出す守
「ここは僕達が暮らす、大切な町…あなたには、破壊させない!」
そう言ってベルトを可視化させ、空いている左手でオーガフォンを取り出し、開いた
0、0、0、ENTER
「あなたは、僕が倒す!」
『Standing By』
「…変身!」
ベルトに左手でオーガフォンを差し込み、倒す
『Complete』
すると、ベルトから守の体を這うように金色のラインと電流が流れた
「グッ!ガァッ!うわあぁぁぁ!」
リアス「ッ!?守!」
電流のような物が、僕の体の中を駆け巡り、苦痛を与えた
『確かに!これはかなりキツイ!でも!』
「うおぉぉぉぉ!だあっ!」
両腕を顔の前でクロスさせ、それを振り払うのと同時に、守の体が
光に包まれた やがて光が収まると、そこには、
黒い鎧に金のラインが入った体、その体のあちこちに赤いオーブをはめ込み、
漆黒のローブを纏ったような姿のライダー 『仮面ライダーオーガ』が立っていた
オーガの漆黒のローブが流れる風に乗ってはためく姿はまさに王そのものだった
自身の体を見て、右手で握りこぶしを作る守
行ける!ファイズやトルーパーよりスピードは落ちるけど…
オーガのパワーと防御力なら!
フリード「おいおいおいぃ!そんなんアリかよ~!
何そのヒーローっぽい姿!しかも!お約束の『変身!』まで
言いやがって!超気に喰わねえ!だから死ね!」
そう言ってフリードはラピッドリイを元に戻し、透明の聖剣
≪エクスカリバー・トランスペアレンシー≫で姿を消し、
ペアレンシーとラピッドリイの二刀流で切りかかって来た だが
守「そこか!」
短剣モードのオーガストランザーから放たれた光弾がフリードを捉えた
それを何とか二本の剣で防いだフリードだったが、あまりのパワーに
吹き飛ばされた
コカビエル「面白いな貴様は!その力!俺にぶつけてみろ!」
そう言ってコカビエルは僕の方に光の槍を投げて来ようとするが、
そこを横からの雷撃がコカビエルを襲い、阻止した
さらに何者かが現れ、光の槍で切りかかった
「貴様は、バラキエル!?」
バラキエル「まさか、貴様がそんな事を考えていたとはな!
コカビエル!」
コカビエル「なぜ貴様がここに居る!?」
バラキエル「何、私の幼い知人は、交友関係が、広くてね!」
そう言ってコカビエルを振り払うバラキエル
コカビエル「ちっ!?まさか、こんな所に貴様が居るとは……」
これで、フリード対オーガ コカビエル対バラキエルとなった
だが
「しかし、決戦の舞台はここでは無い。フリード!」
フリード「あらほらさっさ~!そんじゃ、ばいちゃらば!」
そう言うと、閃光弾を使って一瞬だけ守達の隙を作り、コカビエルの力で
一瞬にして離脱した
バラキエル「…クッ、逃したか。」
そこに、浮遊能力を使って僕が近づいた
守「バラキエルさん。大丈夫ですか?」
バラキエル「あぁ。しかしすまない。ここまでしておきながら、奴を
逃がしてしまった。」
守「いえ、大丈夫です。それより、一度降りましょう。」
バラキエル「うむ。わかった。」
そして、僕とバラキエルさんはお姉ちゃん達の前に降りた
守「ゴメン。アイツらを逃がしちゃった。」
リアス「仕方ないわ。でも、あいつ等の目的はわかったわ。…まさか、
戦争を起こす事が目的だったなんて…」
ソーナ「純粋な戦闘狂、と言う訳ですか。」
夕麻「なら、フリードがアイツの傘下に加わったのも納得できるわ。
あの二人は、互いに楽しいだけの戦いを求めている。
求めている物が同じだから、協力しているだけって事ね。」
守「成程、だからか。」
なんて僕達が冷静に相手を分析していたけど、匙先輩だけが、そわそわしていた
理由は
匙「な、何でここに堕天使の幹部が他にも居るんですか会長!」
あ、そっか、先輩は知らなかったんだっけ
ソーナ「匙、バラキエルは我々の敵ではなく、むしろ友人です。
彼は今、この町で暮らしていますし、守と堕天使側とを繋ぐ
パイプのような人です。」
匙「な、何でそこで神宮が出て来るんですか?」
バラキエル「彼には、妻子を助けて貰った恩があってね。
付き合いはもう7年にもなる。」
匙「ま、マジかよ。」
バラキエル「まぁ、今回はたまたまコカビエルの力を察知して
飛んできたわけだが……こんな事になってしまうとは…すまない。」
守「いえ、バラキエルさんに責任はありませんよ。それより、今は
この後の事を考えましょう。」
リアス「そうね。コカビエルは去り際に、『決戦の舞台はここではない』と
言っていたわ。つまり、彼らには、私達と戦って決着をつけたい
場所がある、と言う事かしら?」
バラキエル「だろうな。奴は昔から、独自の美学を持っていた。
戦いでは嘘をつくような男では無かった。」
決戦……3大勢力……まさか!?
守「……考えたくはないけど……それって、駒王学園、なんじゃないの?」
僕の発言に、皆が驚いた
匙「待てよ神宮!何でそうなるんだよ!?」
守「奴は…悪魔への宣戦布告として、リアスお姉ちゃん達を狙って来た…
そして、この町でもっとも悪魔とゆかりがあるのが…」
リアス「駒王学園!?…まさか!?」
バラキエル「ありえる。悪魔、堕天使、天使の3大勢力による戦争を起こしたいのなら、
奴なら、やりかねん。」
守「………ソーナお姉ちゃん、お願いがあるんだ。」
ソーナ「何?」
守「僕達は、あいつ等と決着をつける。」
その言葉にアーク眷属は驚きつつ、決意を秘めた瞳を見せた
「決着の舞台は………学園だ。」
丘の上から見える町並み そして、学園を見る僕
この町は…絶対に護って見せる!
第12話 END
次回はコカビエルとの決戦と、オーガのオリジナルフォームが
出て来ます。お楽しみに