今、リアスお姉ちゃんに僕を入れた眷属7人と、
ソーナお姉ちゃんの眷属8人が、駒王町のデパートを模した
ゲーム会場で、試合の開始を待っていた
そんな時……
守「ゼノヴィア、開始前に約束のストランザーです。渡しておきます。」
僕は、ミッションメモリーを装填し、長剣モードのオーガストランザーを渡した
ゼノヴィア「あぁ、ありがたく使わせてもらうよ。」
僕が彼女にストランザーを渡したのは、訓練の過程でゼノヴィアに合う
デュランダルとは異なる使い勝手のいい武器を探した結果、白羽の矢が立ったのが
ストランザーだった もとより聖剣と同等の力を持つストランザーなら
申し分ない、と言う事で今回の試合で守からゼノヴィアに借用される事になった
作戦はこうなった 僕達の本陣が2階東側 ソーナお姉ちゃん達が1階西側だ
僕と小猫ちゃんは中央から ゼノヴィアと木場先輩が隣接する立体駐車場から
それぞれ相手本陣に向かって進撃する事になった 今回は、発動の危険性から
邪眼を禁止されているギャスパー君は、蝙蝠になるヴァンパイアの力を利用した
偵察を言い渡された 残ったお姉ちゃん達は、状況によっては僕と同じ
ルートを通って進撃する事になった
そして、試合開始の時がやって来た
守「…始まった。」
小猫「行こう。お兄ちゃん。」
守「うん。……進もう。」
僕と、猫耳、尻尾を展開した小猫ちゃんが通路を走っていく
「小猫ちゃんも……力を使えるようになったんだね。」
小猫「うん。姉さまとの特訓のおかげだよ。私も…みんなの役に立つんだ。」
守「わかった。でも、無理はしないでね。」
小猫「うん。……ッ!気配……上!」
その声に合わせて、僕も上を向くと、誰かを背中に乗せ、ターザンのように
自身の神器のラインを使ってこちらに降下してくる匙先輩が見えた
匙「神宮と塔城か!喰らえ!」
落下の勢いに合わせて攻撃してくる先輩
僕は先輩に向かって飛びあがり、繰り出される膝蹴りに、拳を繰り出した
空中で激突した僕は、一度空間を蹴るようにして空中でバク転し、
小猫ちゃんの横に着地した
向こうも着地し、構えを作って来た
匙「うれしいよ……早速お前と戦えるんだからな、神宮。」
守「何がですか?」
匙「俺はな。お前に勝ちたいんだよ。……能力が違い過ぎてるのは
俺だって理解しているさ。以前の俺は、お前の事を悪魔を知っているだけの
ただの協力者だと思ってた。でも、会長から聞いたよ。お前自身の事。
オルフェノクの事……びっくりだぜ。ただの一年だと思ってたお前が、
実は二天龍さえも退ける王様だったんだからな。……でも、だからって…
俺にも夢がある。譲れない物がある。例え勝てなくても、俺はお前には
負けない。俺は、会長の作る学校で先生になるって夢があるんだ!
そのために、俺は今ここでお前と戦う!」
………そうか…やっぱり、みんなそうなんだ。……みんな、強い。
僕は、自分の胸に手を当て、心が熱くなるのがわかった
ホース『王よ。彼は…』
守『うん。分ってるよ。先輩は……本当に強い。』
自然と笑みがこぼれた
匙「な、何だよ!笑ってんのか!?」
守「すみません。そうじゃないんです。……僕は、あなたの中に
人の持つ心の可能性が見えたんです。」
匙「え?」
守「先輩。あなたの夢は偉大です。誰かのために、死ぬ気で戦う。
あなたの瞳には、大きな炎が見える。熱く、大きく、優しく、気高い炎が。」
匙「そ、そうなのか?」
守「おかげで、僕も迷いを振り切れました。…お姉ちゃん達や先輩が、戦う覚悟を
決めたのに…僕だけ迷う訳にはいきませんから……僕も…全力で行きます。」
ファイズのベルトを取り出し、腰に巻く そして、ファイズフォンを取り出す
コードを入力する
5・5・5 ENTER
『Standing By』
僕は叫ぶ 僕は戦う 唯々、目の前の人と競う為に 全力で
「変身!!!」
『Complete』
赤いフォトンストリームが僕の体を駆け巡り、光に包まれ、僕は
『仮面ライダーファイズ』へと変身した
僕が変身するのと同時に、匙先輩の背中に付いて来ていた少女と、
僕の後ろに居た小猫ちゃんが離れ、そちらでも1対1の戦いが始まろうとしていた
拳を構えたまま、静寂が流れる
と、何処かで何かが落ちる音がした――次の瞬間、僕と先輩は
同時に駆けだした
匙「伸びろ!ライン!」
左手を突き出すようにして、カメレオンの舌のように僕に向かって来る青白いライン
それを大きく右に避けて回避するファイズ
「くっ!こっちの能力は知ってるのかよ!」
守「あの時、アザゼルさんが説明していたのを聞いていましたからね!
一番厄介なのは、結んだ相手の力を奪う能力!でも、繋がらなければ意味は無い!」
匙「だが、こいつにはこんな使い道もあるんだぜ!」
そう言うと、左手を大きく右に振る先輩 すると、伸びたラインが
巨大な鞭となってファイズに襲い掛かった
それをさらに地面を蹴って上に回避するファイズ
匙「まだまだぁ!」
一度引き戻したラインを、再び僕目がけても伸ばしてきた
守はそれを空中で体を捻って回避し、逆にラインを掴むファイズ
「何!?うわっ!」
瞬時に匙の体を力ずくで引き寄せ、殴り飛ばすファイズ
何とか体制を立て直すと、匙先輩は自身の胸にラインを繋いだ
まさか……
守「命がけ……と言う事ですか。」
匙「あぁそうさ!俺がお前に勝つには…自分の命くらい賭けねえと勝機が無いからな!」
なら……僕も……
守「先輩の本気に……僕も今出せる全力で答えましょう。お互いの、今使える
主のために……先輩はソーナ・シトリーのために 僕はリアス・グレモリーのために
全力で。」
匙「あぁ!俺はお前に勝って見せる!」
僕は、ファイズフォンのメモリーをポインターに付け替え、
脚部のアタッチメントに装着した
『Ready』
そのまま、ファイズフォンを開き、ENTERボタンを押す
『Exceed Charge』
体のラインに沿って、フォトンストリームが駆け巡り、足にエネルギーが
集中する
一拍の合間の後、僕は飛び上がった
空中で一回転をして、先輩に向かって右足を向けるのと同時に、何個もの赤い円錐が
ファイズの進路上に出現する
匙「神宮ァァァァァァ!」
それに合わせ、先輩も限界まで高めた魔力の塊を放出した
空中で激突するクリムゾンスマッシュと魔力の塊 お互いに拮抗し、膨大な
エネルギーの波が辺り一帯にまき散らされる
匙「おぉぉぉぉぉぉぉ!」
守「だあぁぁぁぁぁぁぁ!」
二人の信念を賭けた力がぶつかり合う
そして、その様子は冥界の全土、そして、ソーナの夢を笑った悪魔達や
各界のVIP達が集まる場所でも中継されていた
悪魔幹部の中には、この試合に興味を示さず、適当に見ていただけだった
だが、その放送に見ている者は皆、足を止め、映像に見入っていた
オーディン「ほう。あの二人……将来化けるのぉ。」
サーゼクス「と言うと?」
オーディン「あの二人……信念では誰にも負けないほどの強さを
秘めておる。そうゆう奴に限って…火事場の馬鹿力を
発揮する物じゃ。大切にしたほうが…後々のためじゃぞ?」
サーゼクス「…肝の銘じておきます。」
場所は戻って対決の場
拮抗はやがて、終焉を迎えた
膨大な力がぶつかりあい、行き場を亡くしたエネルギーが膨れ上がり……
爆発した
匙「うわぁぁぁ!」
守「ぐっ!」
爆風で吹き飛ばされ、建物の壁に激突するファイズと匙
それでも立ち上がる、匙とファイズ
匙「神宮……お前は…すげえよな。あの時、お前が俺達の夢を笑った悪魔にガン付けた
時は、ちょっとうれしかったよ。……どんな奴を敵に回してでも、
俺達の夢を応援してくれる奴がいるって、わかったからな。……でも…
俺はあの時、声を上げる事ができなかった。……俺が、弱いから……」
そう言って、涙を流し始める先輩……
守「言ったはずです。先輩は強い。こんな所で、勝負を終わらせる先輩じゃない
でしょう?それに……僕達はどこまでだって強くなれる。……
誰かと共に歩む未来。掴みたい夢。守りたい明日。そして、それを思う心が
ある限り、誰だって強くなれる。違いますか?」
そう言うと、袖で顔を拭く先輩
匙「そうだな!俺には掴みたい夢がある!越えたいライバル…お前が居る!
俺は!どこまでだって強くなってやる!」
守「そうです。……行きます!先輩!いや!匙元士郎!」
匙「来い!アーク・グレモリー!」
その声に答えて駆けだす僕と先輩
「おぉぉぉぉ!」
守「はあぁぁぁぁ!」
接近し、お互いの顔目がけて右手を突き出す そして……
『『ドゴッ!』』
二人の拳が、クロスカウンターで、お互いの顔面に突き刺さる
匙「ウグッ……」
守「カハッ……」
やがて、少しづつ離れ、二人は地面に膝を付いた
そして……匙の方は、そこからさらに後ろに倒れた
匙「…俺の……負けか。」
守「だとしても……先輩は…僕の必殺技を打ち消した……一番最初の悪魔ですよ。
……そこは、誇れることだと思いますよ………匙元士郎。…今日からあなたは、
僕の…アークオルフェノクのライバルです。」
そう言うと、一度目を見開いてから、笑い出す先輩
匙「ハハハ……マジかよ。俺、伝説の種族のライバルになっちまったよ。……
……ありがとよ、神宮。」
僕は、体を起こす先輩の前に近づいて、右手の拳を差し出した
それを見た先輩は、同じように右手を突き出して、僕の拳とぶつけ合った
すると、まるでそれを合図にするかのように先輩は光になって何処かへと
転送されていった
そこに、小猫ちゃんが近づいて来た どうやら、匙先輩と一緒に居た
眷属の子を倒したようだ
ただ……僕達が戦っているときに、僧侶と騎士が一名ずつ、やられたと言うアナウンスが
会ったような気がした おそらく、ギャスパー君とゼノヴィアか木場先輩が
やられた事になる
守「小猫ちゃん、行こう。」
小猫「うん。」
僕達は進路を確認すると、ソーナお姉ちゃん達の本陣に向かって進撃した
途中でソーナお姉ちゃんの眷属の二人がやられた事が聞こえて来た
と言う事は……こっちが5 相手が4
油断はできない そして、僕達がソーナお姉ちゃんの陣地に
到達すると、立体駐車場から攻めていた木場先輩と合流した
と言う事は、やられたのはゼノヴィアなのか……
さらに、後ろからリアスお姉ちゃんと朱乃お姉ちゃんも追いついて来た
これで5対4 数の差はほとんどない
ソーナ「来ましたか。」
リアス「ソーナ……決着を付けましょう。」
ソーナ「そうですね。……あなたと守が居るのであれば、隠れたとしても
すぐに見つかってしまう。……私も、覚悟を決めましょう。」
そう言うと、後ろの居た眷属と思われる女の子から、何かを受け取るお姉ちゃん
それは……
守「それって……ライダーズギア!?」
見間違うはずがない 中央部分が窪んだベルト 今僕自身が使っているのと
同じ構造のベルト
ソーナ「正確には、ギアを模倣した新システムのベルトです。
サーゼクス様達が改良されたギアをベースに…私達シトリー家が独自に
改造を加えた物です。」
そう言いながらベルトを腰に巻くお姉ちゃん
「本来なら……いずれ、守の横で共に戦う時が来た時、使おうと
思っていましたが…これを最初の相手が……このベルトのオリジナルとは…
何とも皮肉な話ですね。……このベルトは…私達シトリー家の人間が
得意とする水の力と、フォトンブラッドの力を混ぜ合わせ、攻撃力を
強化するための鎧……」
そう言いながら、ファイズフォンと同じような水色の携帯を取り出し、何かを
打ち込むお姉ちゃん そして……
『standby』
ライダーズギアとは異なる音声が流れる
「……変、身。」
閉じた携帯をベルトに装着するソーナ
『Connecting』
すると、青い光がお姉ちゃんを包み、その姿が現れる
それは……白龍皇の鎧……スケイルメイルと同じような形をしていた
「この鎧は……旧約聖書に記された伝説の海の怪物、レヴィアタン……
つまり、リバイアサンをモデルとして作られた鎧……≪アナザーギア≫」
そう言うお姉ちゃんの姿は……一言で言えば、僕達のライダーズギアと
ヴァーリのスケイルメイルを混ぜ合わせ、濃い蒼で着色したような色だった
ベルトから、体の四肢に向かって淡い青色のフォトンストリームが伸びている
胸の中央の部分には青色のオーブがはめ込まれている
ベルトとフォトンストリームが通っている事以外は、ギアの面影は
さほどない けど……確かにお姉ちゃんのパワーが上がっている
……二天龍の鎧をライダーズギアの技術で再現したって事なのか?
「行きます。」
そう言うと右手を前にかざすお姉ちゃん すると魔法陣が現れ、
そこから水で出来た龍が飛び出して来た
それは、とてつもない破壊力となって守達の方に襲い掛かった
僕は咄嗟に右手にファイズショットをはめ、ミッションメモリーを挿入し、
ENTERボタンを押した
『Exceed Charge』
右手に集まったエネルギーを、叩きつける技、『グランインパクト』と
放たれた水流が激しくぶつかりあった
しかし、圧倒的な力によって、何とか水龍を打ち破るも、
数歩下がって息を荒らげるファイズ
リアス「まさか……ギアの必殺技に匹敵する力を……」
ソーナ「これは、私の本気の表れです。例えあなた達が敵になったとしても、
私はあなた達に勝利し、私の夢に掛ける気概を証明する。」
やっぱり……みんな本気なんだ 夢を叶えるために……だったら、
僕はそれに全力で向き合う
守「リアスお姉ちゃん……預けていた『あれ』…持ってる?」
リアス「えぇ……もちろんよ。」
そう言うと、魔法陣の中からある物を取り出すお姉ちゃん
それは……先日僕が受け取ったファイズブラスターだった
守「ソーナお姉ちゃん……お姉ちゃんの覚悟はよく判ったよ。
だから……僕も全力で行く。手加減なんかしない。本気で、
倒すつもりで行くよ。」
ソーナ「えぇ……私も、そのつもりよ。」
そう言うと、構えを取るソーナ
僕は、お姉ちゃんからファイズブラスターを受け取り、
コードを本体に入力した
5・5・5 ENTER
『Standing By』
そして、ブラスターの後部に、ファイズフォンを装填した
『Awakening』
すると、僕自身の体が真っ赤に染め上がり、全身を赤くした
ファイズの最終形態『ファイズブラスター』が誕生した
予想外の展開に、参加している木場や朱乃達 ソーナの眷属
そして、その様子を見ていた全員が驚愕の表情を浮かべた
そんな彼らを無視してコードをブラスターに打ち込む守
1・4・3 ENTER
『Blade Mode』
ポップアップするように、ボックス型だったブラスターが変形
長銃身の銃になったかと思うと、まるで砂のように銃身が分解され、
新しい刃が生成された
それを見たソーナも、自身の右手に水を生み出し、水の長剣をその手に
纏わせた そして……
二人が同時に床を蹴った
振りかぶったお互いの剣と剣が空中でぶつかり合い、火花を散らす
次の瞬間、ソーナの後ろに無数の水の球が現れた
それに気づいて飛び退るファイズブラスター
次の瞬間、無数の水玉がさらに分裂 銃弾の雨となって守の襲い掛かった
瞬時にブラスターにコードを入力する守
5・2・4・6 ENTER
『Faiz Blaster Take Off』
コードを入力すると、音声が流れた すると、ファイズブラスターの
背中に装備されていた『フォトン・フィールド・ジェネレーター』
に内蔵されてフローターが作動し、ジェット噴射で飛び立つファイズブラスター
そのファイズを追って繰り出される水滴の銃弾の嵐
それを回避しながら、さらにコードを入力していく守
1・0・3 ENTER
『Blaster Mode』
剣に変形していた先端が、再びブラスターへと変化した
それをすぐさまソーナに向けて発砲した
巨大なフォトンブラッドの塊が、守に向かっていた水滴を蒸発させながら
ソーナに向かって飛来する それを横に飛んで回避するソーナ
そこから凄まじい速度の銃撃戦が始まった
数で勝るソーナと威力で勝る守
もはやルールにある出来る限り建物を壊すな、と言う事は
余りなされていなかった
水の銃弾が物に穴を穿ち、フォトンブラッドの塊が物体を消滅させる
いつのまにかリアスやソーナの眷属達は、戦いに巻き込まれないように
皮肉にも、全員が一番安全そうな店舗の中に隠れていた
カウンターの影から全員が顔だけを出して、店の外の激闘の様子を見る
朱乃「あらあら……二人とも激しいですわね。」
椿姫「あ、あの中に私達で入っていけるでしょうか?」
小猫「やめた方が良いと思いますよ。一瞬で消し飛ばされると思います。」
リアス「今だって…必死で逃げて結局こうなっちゃったし……
逆に狭いここでは今は戦いなんてできないわ。」
そう言ったリアス達の頭の上をソーナが放ったであろう水滴の銃弾が薙ぐ
小猫「立ち上がった瞬間頭を吹き飛ばされそうで怖いです。」
その言葉に頷くシトリー眷属達
そして、その様子はサーゼクス達も見ていた
大半のVIPは、もはや開いた口が塞がらない様子だった
オーディン「ふはは!何じゃこれは!もはやルールなど無視しているようなもんじゃのう。
しかし……う~む。実に面白い戦いじゃ。」
セラフォルー「行け~~!ソーナちゃんそこだ~!撃ち抜け~~!」
その様子を心底面白そうに言っているセラフォルーやオーディン
セラフォルーの方は、妹がかっこよく戦う姿に特にご満悦の様子だった
その後、建物の内部がボロボロになるころには、大半の魔力を使い果たした
ソーナと、所々に銃弾が掠り、ダメージが蓄積された守だった
お互いに息を荒らげている
守「互角、みたいだね。」
ソーナ「……そのようね。……次の一撃で決めます。」
そう言って構えるソーナ その右足に多くの水が集まり、
ドリルのように高速回転を始めた
それを見た守も、足にファイズポインターを装着し、コードをブラスターに
入力していく
5・5・3・2 ENTER
足にエネルギーがチャージされると、僕達は同時に飛び上がり、
空中でそれぞれの必殺技を激突させた
ソーナ「はあぁぁぁぁぁ!」
守「だあぁぁぁぁぁ!」
ファイズブラスターの『ブラスタークリムゾンスマッシュ』と
ソーナ自身が守のクリムゾンスマッシュをモデルに作り上げた技
『アクアドラゴンダイブ』が激突し、それぞれが周囲に向けて
攻撃性のフォトンブラッドと、先ほどの水の銃弾と同程度の水滴が飛散した
お互いに全力全開でぶつかり合う二人 だが……
先ほどの匙とのぶつかり合いと同じように、行場を無くしたエネルギーが
膨張し、爆発した
ソーナ「きゃっ!」
守「うわっ!」
お互いに短い悲鳴を出しながら飛ばされるも何とか着地する
二人 ファイズは、置いていたブラスターをブレードモードへと
変化させ、ソーナのアナザーギアに切りかかった
ソーナも水の刃で受けようとしたのだが……
『ビーーッ!』
剣が触れ合う瞬間 試合終了を告げるブザーがなった
守「え!?」
ソーナ「どうして!?」
慌てて、周りを見回す二人に、リアス達が近づいて来た
リアス「……二人とも……周りをよく見なさい。」
守・ソ「「え?…………あ。」」
そう、今の二人の周りでは、多くの建物が半壊するか消滅していたのだった
リアス「熱くなりすぎよ。スゴイのは認めるけど……」
と、そこにグレイフィアの音声が聞こえて来た
グレイフィア『守様、及びソーナ様御二人の多大なる力によって、
ルールに存在した『極力内部施設を破壊しない』と言う部分が
守られていないため……この勝負はそれぞれが失格……
双方の失格によって、この試合は引き分けとなります。』
こうして、僕達の試合は結果的に引き分けで幕を閉じた
しかし皮肉にも、僕達の激闘は悪魔達に衝撃をもたらしたようだった
まぁ、所詮は子供と小娘と僕達を見くびっていた悪魔達は特にびっくりだろう
ファイズブラスターはオーガ以上のパワーを持っている それと互角に戦った
ソーナお姉ちゃんとアナザーギア オーガ以上の僕と互角に戦った、
と言う事は僕が戦ったコカビエルと互角か、それ以上の力を宿していると言う事
若手四王の№1はサイラオーグさんだと聞いたけど、お姉ちゃんは
その中でも完全なジョーカーになるだろう なんせ、悪魔とは
全く異なる力を隠し持っていたのだから
そんな時、僕は、試合終了後のソーナお姉ちゃんを
建物のベランダで見つけた
守「……お姉ちゃん。」
ソーナ「守……どうしたのですか?こんな所で。」
守「お姉ちゃんこそ……僕は通りすがっただけだよ。」
ソーナ「私は………何でもありません。」
守「…隣、良いかな?」
ソーナ「えぇ、お好きにどうぞ。」
やっぱり……いつもより少し他人行儀な気が……
そんなまま、並んで空を見上げていた時だった
「守は……やっぱり強いね。」
守「……ありがとう。でも……お姉ちゃんだって強いよ。……お姉ちゃん。」
ソーナ「何?」
僕は、お姉ちゃんの方に向き直った
守「僕は、いつでもお姉ちゃんを守るよ。例え……誰を敵に回しても……
だから、僕の力が必要な時はいつでも――」
そう言いかけた時、ソーナが守の抱きしめ、唇を奪った
数秒後、彼女の方から離れ、二人はお互いを見つめ合った
ソーナ「ねぇ……私達が出会ったばかりの頃の夏休みの話、覚えてる?」
守「……うん。結婚、の話でしょ?」
ソーナ「うん。………覚えて居てくれたんだ。」
守「まだ…僕に結婚とかは、わかんないけど……いつか、必ず迎えに行くよ。
それまで、待っていてくれるかな?」
その言葉に、瞳を潤ませるソーナ
ソーナ「えぇ……いつまでも、待っているわ。私の…王子様。」
そう言って、再び唇を重ねるソーナと守だった
そして、長かったような冥界での滞在期間も終わりをつげ、僕達は
駒王町へと戻る日がやって来た
久しぶりにお世話になったグレモリー邸の皆さんやミリキャス君達に
挨拶をして、僕達は帰路についた
やがて、列車は数日をかけて人間界の秘密駅のホームへと帰って来た
大勢で降りて、荷物を纏めていた時だった
???「やっと会えた。アーシア・アルジェント。」
ホームの方からアーシアを呼ぶ声が聞こえ、皆がそちらを向くとそこには
一人の男性が立っていた 確か……
守「あなたは……確か、ディオドラ・アスタロトさん?」
あの時の会合の事を思い出して名を口にする守だが、そんな守を無視して
アーシアの前に歩み寄るディオドラ
アーシア「あ、あの…」
完全に困惑しているアーシア
ディオドラ「……僕の事を忘れてしまったのかな?僕と君は…すでに会っているんだよ。
そこの彼よりも前にね。」
そう言うと、羽織っていたマントを脱ぎ、服の胸元を開くディオドラ
そこには…X字の傷跡が描かれていた それを見て、はっとなるアーシア
アーシア「ひょっとして……あなたはあの時の……!」
ディオドラ「そう……僕はあの時君に助けられた悪魔だ。」
……そういう事か。この人が、アーシアが治癒したと言う悪魔の……
僕がそんな事を考えている内に、アーシアの前で跪き、その手の甲に
キスをするディオドラ それには周りに居たお姉ちゃん達も驚愕している
「僕と、結婚してください。」
さらに、驚愕の告白を僕達の前でするディオドラ・アスタロト
その内容に驚きが止まらない僕達
結局その後……彼はまた近いうちに来る、とだけ言い残して去って行った
そんな驚きを隠せないまま、僕達は帰宅した
瑠海「う~~~ん……ハァ…久しぶりの実家は落ち着くっすね~」
ミラ「何だか、『帰って来た』って感じね。」
久々の我が家に喜ぶ眷属達だったが、アーシアは何処か顔色が悪そうだった
夕麻「アーシア…大丈夫?」
そんな彼女に声を掛ける夕麻
アーシア「え?あ…はい……大丈夫、です。」
しかし、とてもそうは見えなかった そんな時、夕麻がいきなり
アーシアを抱きしめたのだった
夕麻「大丈夫よ。あなたは、私が守るわ。」
アーシア「夕麻、さん……」
その抱擁にアーシアも答え、夕麻を抱き返した
その光景を微笑ましそうに見守る守とリアス、眷属達
瑠海「ありゃりゃ…とうとう夕麻様もそっち系に目覚めたんすね。」
ゼノヴィア「そっち系?何だそれは?」
瑠海「簡単すよ。女性同士の同性愛……レズビアンの事っす。
ゼノヴィアも、油断していると夜中に襲われ――」
夕麻「る~み~」
と、そんな事を言っていると、瑠海の前に顔を赤くした夕麻がいつの間にか
立っていた
瑠海「あ、あれ~?アーシアとラブラブしてたんじゃ~~」
夕麻「それもそうだけど……今夜はあなたをお仕置きしてあげるわ!」
朱乃「あらあら、それは面白そうですわね。私も混ぜてくれませんか?」
夕麻「えぇ、良いですよ。一緒に瑠海にお仕置きしましょう。」
瑠海「ちょっ!?ま、待ってほしいっす!二人に責められたらウチは廃人確定に
なっちゃうっすよ!?」
朱乃「大丈夫ですわ…廃人になる、一歩手前までしか責めませんから。」
瑠海「それもそれで充分怖いっす!こうなったら…逃亡っす!」
夕麻「イル、ネル、ニィ、リィ、キャプチャー!」
イ・ネ・ニ・リ「「「「イエス・マム!!」」」」
と言うと、一斉に四人が瑠海を捕縛した
瑠海「は、離すっす~~!ま~も~る~!へ~る~ぷ~!」
その様子に、周りではみんなが笑いを堪えていた
守「ふふふ……やり過ぎないようにね。もうすぐ学校なんだし、ほどほどにね。」
イ・ネ・ニ・リ「「「「了解!!レッツ連行!」」」」
と言うと、瑠海を抱えた4人がどこかへと行ってしまった
ギャスパー「はぅぅ……あ、あの人は明日の朝日を拝めるのでしょうか?」
守「う~ん……大丈夫だと思うよ。……多分……」
数分後 瑠海の嬌声が3階の居住スペースに響いた事は、言うまでもない
やがて数日後
夏休みも終了を迎え、僕達は新しく2学期を迎える事となった
しかし、悩みの種は尽きない
それは――ディオドラ・アスタロトの件だ
彼はアーシアの求婚した それも僕達の前で
僕自身は、どうするべきか迷った 無論、二人が同意のもとで結婚を望むのであれば
僕は何も言うつもりは無い。アーシアがそうしたいのなら、そうさせてあげるだけ
ただ……あの男からは何処かいやな予感しかしない
学校が始まってから、ずっとそんな事を考えていた僕
そんなある日だった
昼休み、一人で歩いていると、前方に人だかりができていた
丁度、アーシアや夕麻ちゃん達の教室だった
と、どうやらその時、人だかりの原因となる人物と一緒に、
夕麻ちゃん達が出て来た その人物と言うのが……
守「イリナさん!」
栗毛ツインテールの『紫藤イリナ』だった
イリナ「あ!守君!久しぶり!」
なぜ彼女がここに居るのだろう? 困惑する僕を後目に近づいて来て
僕の両手を掴んで振るイリナさん
そして、その様子を大勢の男子が血涙を流しながら睨んでいた
放課後、僕達はイリナさんと一緒に部室に行った そこで彼女の事を
説明してもらったのだ
彼女、紫藤イリナさんは、教会、延いては天界側から派遣された
『転生天使』で、今はミカエルさん直属の天使の一人と言う事らしい
こうなると……ここにすべての勢力が揃った事になるんだね
アザゼル「これで、ここには、悪魔、堕天使、天使……三大勢力の全ての
人間が顔をそろえた事になるのかよ。………全く、この学園は
末恐ろしいねぇ。色んな事の中心にこの学校がありやがる。
ま、それはそれで楽しいがな。」
守「それにしても……天使になられたのですね。技術は聞いていましたが、
驚きました。」
イリナ「そう言う訳だから、シスター改め転生天使の『紫藤イリナ』です!
みんな、よろしくね!」
SIDE 夕麻
新しいクラスメイトを迎えた私達 そして、今の学園では、
ある行事が迫っていた それは、体育祭だった
今はみんなで何の種目に出るかを決めている
桐生「それじゃ、次、二人三脚。誰かいないの~?」
と言う声が聞こえた それを聞いたアーシアと私は、
顔を見合わせ頷き、同時に手を上げた
夕麻「私とアーシアで出場します。」
と言う声に、何故か教室の中にざわめきが起こる
所々に『百合』って聞こえたような気がしたけど…無視しよう
そんなこんなで、私とアーシアは二人三脚に出来る事になった
そして、当日が近づくにつれて、私達は1、2年合同で練習をする事になった
ゼノヴィアは、イリナと一緒にスピード競争をしている
私とアーシアは、一緒に二人三脚の練習をしているけど、うまくいかない。
う~ん……やっぱり難しいわね
そんな事をした後、私達は日陰で休憩をしていた
その横にはゼノヴィア達もやって来た 私は、空を仰ぐように
芝生の上に寝転んだ どこまでも青く高い空が見える
そんな事をしている間に、ゼノヴィアはアーシアに謝罪し、イリナもアーシアへ
謝罪し、仲の良い友達が出来た
そんなアーシアを微笑みながら見ている私
……アーシアは、私が守る 例え、私が倒れても、何度だって立ち上がって
アーシアを守る …あの人が、何度も私を救おうとしてくれたように……
SIDE 守
ある日の放課後、僕達の次のレーティング・ゲームの相手が決まった
―――件の男、ディオドラ・アスタロトだった
その後日、僕達27人全員が部室でサイラオーグさん達の試合の映像を見ていた
いずれ僕達もあの人達と戦うとして試合記録を観戦し、
今後のために役立てようとしていた時だった
サイラオーグさんとあのヤンキー風の男性の試合の観戦が終わった時だった
唐突に部屋に魔法陣が現れ、そこから僕達の対戦相手のディオドラが
現れた
その後、椅子に座ったディドラが、唐突に話題を切り出した
ディオドラ「アーク・グレモリー……僕と駒のトレードをしないかい?」
守「……それはつまり、僕の眷属のアーシアと、あなたの眷属を交換
したい、と言う事ですか?」
あの人がトレードを申し出た時点で、誰を狙っているかは明白だ
ディオドラ「はい。理解が早くて助かります。私の僧侶は二人いまして、
このどちらかを……」
と言って、まるでカタログのような物を取り出そうとするディオドラを
僕は遮った
守「……僕から、いくつか提案があります。」
ディオドラ「何でしょう?」
守「……僕はアーシアの親ではありませんから、偉そうなことは言えません。
ですが……アーシアがあなたとの結婚、或いはあなたのもとに行く事を
彼女が願うのであれば、僕はそれを止めませんし、変わりの眷属もいりません。」
僕の言葉に、アーシアを含めて眷属全員が目を見開いた
黒歌「ちょっ!?守?!」
ディオドラ「そうですか。では…早速アーシアを……」
守「但し……アーシアがそれを望むかは…今ここで彼女自身に聞きます。
……アーシア…君は、この先、どっちに進みたい?」
アーシア「……私は……」
悩むアーシア しかし、そこに近づいたディオドラが、再び跪いて、
アーシアの手を取った
ディオドラ「お願いだ。アーシア・アルジェント…僕の妻になったくれ。」
と言って、再びキスをしようとしたが、アーシアを後ろから夕麻が
引き寄せ、ディオドラから離した
ディオドラ「……何をするのかな?」
夕麻「男が何度も女の子にキスする物ではないわよ。」
ディオドラ「……堕天し、汚れた天使如きに……どうこう言われるのは――」
『パアァァンッ!』
夕麻を批判した瞬間、アーシアがディオドラの頬を叩いた
アーシア「…私の……私の家族の侮辱は許しません!」
毅然とした態度で言い放つアーシア
さてと…次は僕の番だ
守「交渉決裂です。お引き取り願いましょう。」
と言うと、ディオドラが一瞬だけ黒いオーラを纏ったような気がした
だが、それも一瞬にして霧散し、すぐさま笑みを作って彼はこう言った
ディオドラ「では……こうしましょう。…今度のゲームで彼女の――」
そこまで言った瞬間、僕は圧倒的なプレッシャーをディオドラに放った
守「もう一度言います……お引き取り願いましょう。」
僕のプレッシャーに負けたのか……一度俯いたディオドラは何事かを
ぶつぶつ言ってから無言で帰って行った
その後、僕達は試合に向けてあの男の試合の記録を見る事にした
そんな時だった
カテレア「ッ!?待って!映像を止めて!」
守「え?はい。」
一時停止をして映像を止める僕
カテレア「ゆっくり巻き戻して……そこで止めて。」
僕が止めた映像 そこでは、今まで相手のシーグヴァイラ・アガレスさんの眷属と
ディオドラが互角に戦い、ディオドラが腹部に攻撃を喰らい、地面に膝を付き、
咳き込む口を押えている所だった
守「この部分が、どうかしたんですか?」
カテレア「……誰か、私達の中にこの映像をすでに見ている人はいる?」
アザゼル「俺が一度目を通したが、それがどうかしたのか?」
カテレア「……私の予想が正しければ…この後互角だった戦いは、
あのディオドラが一騎当千の如き力を発揮して、アガレス家のお嬢さんに
勝ったんじゃないの?」
アザゼル「……お前…何で知ってる?未来予知でも出来るのか?」
後半はジョークなのだろうが、先生の目は笑って無い
カテレア「………蛇よ。」
守「蛇?」
カテレア「…私が居たカオス・ブリゲード、そのトップがオーフィスだって
事は、ここに居る全員が知っている事実で間違いないかしら?」
守「えぇ、みんな知っているはずです。」
僕の言葉に頷く眷属達
カテレア「そのオーフィスには、使用した人物の力を上げる能力があるわ。
それが、蛇よ。」
リアス「ちょっと待って。もしその蛇をディオドラが所持しているとしたら、彼は…」
守「カオス・ブリゲードとの繋がりがある事になるね。」
アザゼル「それじゃあ、こいつが攻撃を受けてこんな姿勢になってるのは…」
カテレア「観客たちに気づかれないように蛇を取り込むためでしょうね。
私自身も、一度蛇を使った者が強くなった場面を見た事があったから、
映像越しでも、あの波動を感じられたから気づけました。」
アザゼル「こうしちゃいられねえな。すぐにサーゼクス達に――」
守「待ってください。僕に考えがあります。」
アザゼル「どういう事だ?」
守「恐らく、奴はレーティング・ゲームの日、何かを仕掛けて来るはずです。
…アーシアを狙って……奴のアーシアに対するアプローチも異常です。
必ず裏に何かあるはずです。……だからこそ、僕達が何も知らないと
思わせておいて、当日に選ばれた15人では無く、27のフルメンバー
+オートバジンやバッシャーズ16台の、43人全員で戦いに臨みます。」
アザゼル「しかし…奴が自分の素性に気づかれていないとなぜ言い切れる?」
守「それは、カテレアさんがディオドラの事を知らなかったからです。
だからディオドラもカテレアさんを通して悪魔側に自身の素性がばれないと
思っているはず。でなければ、僕の元に居るカテレアさんを
見過ごすとは思えません。自身の素性を知られていれば、
ばらされる危険があるのですからね。」
アザゼル「成程な。」
守「逆に、知られていないと高を括っている人間とは、足元をすくいやすい物です。
この事は、アザゼルさんから極秘に、兄さんだけか、せめてグレイフィアさん
までしか伝えないようにしてください。幹部と言えども、何処と繋がっているか
わかりませんから。油断した所を…撃破し、可能なら捕らえます。」
アザゼル「…わかったよ。そっちは任せな。」
守「お願いします。僕達は……戦いに備えよう。」
僕の声に、唯々頷くリアスや黒歌、夕麻やミラ達
そんな日の放課後、守は買い出しとして一人でスーパーによった帰り道を、
一人で歩いていた 夕暮れの道で、突然立ち止まりため息をつく守
「…ハァ…何か用ですか。ヴァーリさん…それに、この気配は美猴さんですよね。」
すると、守の後ろの路地の電柱の上に人影が現れ、守の後ろに着地した
ヴァーリ「やはり気づいていたのか。さすがだな。」
美猴「何時から気付いてたんだい?」
それを聞いて振り返る守
守「スーパーを出た時からずっとですよ。あれだけ視線を送られれば、少し
力のある人ならすぐに気づきますよ。」
ヴァーリ「成程……新しい力を手にしたようだね。…あの赤い姿…実に
そそられたよ。赤龍帝のようだ。」
守「…僕とお姉ちゃんの試合…見てたんですか?」
ヴァーリ「あれは冥界全土に放映されていたんだ。見ていない奴の方がおかしい。」
成程……あれってそこまで……
守「それで、今日は何の用ですか?」
美猴「別に用って事でもねえんだがよ、たまたま通りかかったらお前さんを見つけた
んでね。こいつが一言、忠告したいそうなんよ。」
守「忠告?」
ヴァーリ「あぁ……一つだけ言っておこう。ディオドラ・アスタロトは、あそこまで
強い悪魔では無かった。なのに、奴は大公家の令嬢を倒した。
奴には気を付けろよ?」
守「えぇ……気を付けますよ。何といっても……
『カオス・ブリゲードと繋がっている悪魔』ですからね。」
これは一種の賭けだ 二人の様子で、これが事実なのかを確認するために……
僕の言葉に、驚く美猴さんと、面白そうな笑みを浮かべるヴァーリさん
美猴「へ~知ってたのかい?」
守「まぁ、先ほど彼とシーグヴァイラさんの戦う映像を見せて貰いましたが、
試合中にオーフィスから託された蛇を使ったのを、カテレアさんが
気付きましてね。正体が割れました。」
美猴「って何?カテレアってお前の眷属になった訳?」
守「えぇ、今は一緒に暮らしていますが、何か問題でも?」
ヴァーリ「……何で俺達に話した?俺達があの悪魔にチクるかもしれないぞ?」
守「…あなた達がチクるタイプのキャラには見えませんが?」
美猴「かっかっか!そりゃそうだ!確かにチクりなんて俺達のキャラじゃねえやな!」
ヴァーリ「まぁ良い。精々強くなってくれ。いずれ、僕と戦う時のためにね。」
美猴「それよりヴァーリ、早く例のラーメン屋に行ってみようぜ。
俺っち腹減ったぜ。」
ヴァーリ「あぁ、では…またな。原初の王様君。」
そう言うと、二人は去って行った あれ?と言うか二人ってラーメン食べに来ただけ
なの?……意外な一面を知った守だった
その後、普通に帰宅した僕だけど…玄関を開けて早々に……
朱乃「お帰りなさいませ、あなた♪」
裸エプロンの朱乃お姉ちゃんと…
小猫「お帰りなさい、ご主人様。ニャン♪」
猫耳メイドさん姿の小猫ちゃんが立っていた
守「……ただいま。二人とも、似合ってるよ。」
最初は驚いたけど、これが僕達の日常なんだな
そして、そんな日常に新しいお客さんが増えた
イリナ「え~っと、本日からお世話になります。紫藤イリナです。
よろしくお願いします!」
と言ってお辞儀したイリナさんに、拍手をする僕達
そんなこんなで始まった紫藤イリナさんの歓迎パーティー
そんな幸せな時間を過ごしていた時だった
リアス「あ、そうそう。言い忘れていたわ。私達、テレビ番組に
出演する事が決まったそうよ。」
「「「「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」」」」」」
リアス「若手悪魔の特集があるのよ。私達27人、全員でテレビ出演よ。」
しばしの沈黙 そして……
「「「「「「「「「「「「「ええぇぇぇ!?!?!?」」」」」」」」」」」」」
何だか……凄い事に話が発展していた
数日後、悪魔のテレビ局にやってくる僕達27人
ちなみに、イリナさんはアイルーと一緒に家でお留守番です
そんなこんなでやって来たテレビ局
そこでは……
守「サイラオーグさん!」
眷属の人達を連れたサイラオーグさんを見つけた
サイラオーグ「ん?おぉ、守とリアスか。お前達も今から撮影か?」
守「うん。サイラオーグさん達も?」
サイラオーグ「おいおい、どうした?以前は俺の事をお兄ちゃんって
呼んでくれてたんだし、いつでもそう呼んでも構わないんだぜ?」
と、近くに人がいる中で公然とそう発言するサイラオーグさん
「え?あの二人ってそんな関係なの?」
「知らなかった。」
「これは特ダネね!」
と、スタッフの人達の声が聞こえて来た
あぁ、そう言えば、兄さんともこんなやり取りをしたような……
守「そ、それで…お兄ちゃんはこの後撮影なの?」
サイラオーグ「まぁな。とはいっても、お前達とは別のスタジオだろうな。
そういや、見たぞ。ソーナ・シトリーとの一騎打ち。
あれはすごかったじゃないか。それに、あのアナザーギアっての、
元はお前のベルトなんだろう?」
守「うん。そう聞いているよ。見た感じは、二天龍の鎧をギアのシステムで
再現したって感じかな?」
サイラオーグ「成程な……お前達との闘い。楽しみにしているぞ。」
そう言うと、僕達の横を通り過ぎていくお兄ちゃんたち
そうだよね……いつかお兄ちゃんとも戦う日が来るのか……
そんな事を考えながらスタジオに入った僕達
スタッフ「えっと……アーク・グレモリー様でいらっしゃいますか?」
守「はい。そうですが、何か?」
スタッフ「実は、アーク様にはこの後別室での撮影がありますので……」
守「僕だけ、ですか? 」
スタッフ「はい。今やアーク様は冥界全土でヒーローとして人気者
なんですよ。」
守「え?」
スタッフ「ご存じないのですか?女の子には愛に生きる王子様として、
男の子には正義を貫き通す変身するヒーローとして、とても
人気なんですよ?今では、『グレイヒーロー』とか『英雄王』、
『灰色の王子様』と言った別名があるんですよ?」
守「し、知りませんでした。」
初耳だよ ……そう言えば、ライザーとの闘いやこの前の
お姉ちゃんとの闘いって全部冥界に放送されてるんだっけ……
あの時は…どっちも色んな事言ってたしな~~ まいっか……
その後、その『別室での撮影』を終えた僕は、他の皆と合流した
皆と合流する前には、僕のファンだと言う男の子や女の子が
集まってきたりもした
守「ふぅ……少し疲れたよ。」
朱乃「あらあら、今の守は小さな子供には大人気ですわね。」
守「何でこうなったのか知りたいくらいだよ。僕は、別に変わった事をしてる
わけじゃないと思うんだけど……」
瑠海「いやいや、悪魔を敵に回しても部長を護ると言ってる時点で
変わった事をしてるっすから。」
と言う瑠海の言葉に、うんうん、と頷くリアス達
数日後、帰宅した僕は、ゼノヴィアに剣の相手になって欲しいと言われ、
承諾した
剣道場でお互いの剣 デュランダルとオーガストランザーを構える
守とゼノヴィア
剣を打ち合う二人 見事な剣戟戦を繰り返すが、ゼノヴィアはまだ
デュランダルを御し切れておらず、一瞬の隙を突いて剣を弾き飛ばされてしまった
ゼノヴィア「…負けたよ。君は相変わらず強いな。」
倒れたゼノヴィアに手を差し出しながら立たせる守
守「そうかもしれません。でも…ゼノヴィアも十分強いですよ。」
ゼノヴィア「お世辞ならやめてくれ。私は……」
守「……心が求めるままに……」
ゼノヴィア「ん?」
守「難しい事を考えるのはやめましょう。……ただ、心の赴くままに……
そうすれば、きっと強くなれますよ。」
そう言ってゼノヴィアに笑いかける守
ゼノヴィア「……あぁ、そうだな。」
―――そして…ディオドラと対峙する時が来た
部室に集まる27人のメンバーたち
アーク眷属はすでにベルトを巻いていた
そして守は…ファイズのベルトを身に着けていた
守「ゴメンねミラちゃん。今は、ファイズは君の装備だったのに……」
ミラ「気にしないで。それは王様の守の装備なんだし、私にはこれが
あるから……」
そう言って見せたのは、typeQUEENのメモリーを装填した
RTフォン と、その時、部屋に魔法陣が現れた
守「みんな……行くよ。」
アーク眷属「「「「「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」」」」」」
それぞれが、フォンを開き、コードを入力していく そして
『『『『『『『『『『『Standing By』』』』』』』』』』』』』
アーク眷属「「「「「「「「「「「「変身!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」
『『『『『『『『『『『『『Complete』』』』』』』』』』』』』』
全員がベルトにフォンを装着し、変身を遂げた
それを見た守も、ベルトを腰に巻き、待機状態のファイズブラスターを
持ち上げた
5・5・5 ENTER
『Standing By』
そして、ファイズフォンを後部に接続した
『Awekening』
最初から全力で挑む守
やがて、彼らを魔法陣の光が包み、彼らは、ギリシャ神話の神殿のような建物の前に
転移させられた
すぐさまブラスターにコードを入力する守
5・2・1・4 ENTER
『Faiz Blaster Discharge』
1・0・3 ENTER
『Blaster Mode』
両肩の部分にフォトン・フィールド・ジェネレーターを展開し、
『ブラッディキャノン』として展開し、さらにブラスターをフォトンバスターモード
で展開した
すると、守達の前にいくつもの魔法陣が出て来た
そこから所属不明の悪魔達が飛び出して来た
「忌まわしき偽りの魔王の血縁者、リアス・グレモリー、貴様はこ―――」
先頭の悪魔は、何かを言い切る前に、守のフォトンブラッドの砲弾を
浴びて、塵になった消滅した
両肩のブラッディキャノンとフォトンバスターを乱射し、相手を
消し去っていく
そこからはもうファイズブラスターの独壇場だった
リアス「……何というか、ここまで来るともう私達の出番は
無さそうね。」
ゼノヴィア「今更だが、私達は来た意味があるのだろうか?」
木場「さぁね?まぁ、楽なのは間違いないよ。」
そんな時、何を思ったのか、突然振り返って
何もない虚空に向けてブラッディキャノンを発射する守
最初はそれを訝しんだリアス達だったが、
何もないはずの虚空に、砲弾が命中し、そこから落下する物体があった
――ディオドラ・アスタロトだった
攻撃を防いだのか、右手を抑えながら着地するディオドラ
ディオドラ「グッ!?クソ!何で分かった!?」
と、以前のような笑みでは無く、苦痛と怒りで歪んだ表情を浮かべるディオドラ
守「貴様がカオス・ブリゲードと繋がっている事はすでに知っている。
……ゲームで蛇を使ったのが間違いだったな。」
その言葉に、目を見開くディオドラ
ディオドラ「ちっ!クソクソクソ!良くも僕の計画を邪魔してくれたな!
殺してやる!お前等みんな!」
守「……化けの皮が剥がれたな。ディオドラ・アスタルト……
どうする?降伏か?さもなくば死か?」
その言葉に、守の本気を見たディオドラは、何処かへと転移していった
守「…黒歌、小猫……奴の居場所はわかるか?」
黒歌「う~ん……あの神殿の最深部みたいだニャ。その手前に駒を
配置してる……アイツ…自分の正体がばれてた事と、奇襲が失敗
したんで動揺してるニャ。」
守「……そうか……では、奴の眷属を突破し、奴を叩くとしよう。
来い。」
そう言って守は右手を横に振ると、16台のバジン、バッシャー
そしてさらに、5台のジェットスライガーが現れた
こんな事もあろうかと、実は守は夏休みを利用してバイクの免許を
取っていたのだった
……まさか、こうも早く役に立つとは、思ってもみなかったが…
そう思いながら、ジェットスライガーに乗り込む
さらに、イザベラ、カテレア、華菜、黒歌が残りの4台の
ジェットスライガーに乗り込む リアスやレイヴェル、アーシアや朱乃は
サイドバッシャーのサイドカーの部分に座った
守「……行くぞ。」
僕が合図をすると、全員がエンジンを吹かしながら神殿の中へと突入していった
アザゼルやサーゼクスが守と同じように襲撃者『オーフィス』や
旧『アスモデウス』の『クルゼレイ』と対峙している頃、守達は
神殿の奥へと続く一本道を疾走していた
黒歌「ッ!守!前方に気配を感じる!数は10人!」
守「速度を落とさず、このまま突破する!スライガー各機、兵装展開!」
走り続けながら、タッチパネルを操作する僕や黒歌、イザベラ
すると、ジェットスライガーのフロントカウル部分が左右に開いて、
ミサイルが展開された
華菜「見えた!」
そして、通路の奥に人影のような物を見つけた
守「各機!ターゲットロック!………ファイヤ!」
すると、開いたカウル部分から大量のミサイルや光弾が発射され、
ディオドラの眷属のポーン8名とルーク2名を瞬く間に倒してしまった
さらに神殿の奥に進んで行くと、再び敵の反応を捉えた 数は3
守「ここは僕が始末する!速度を落とすな!」
僕は、操縦席から立ち上がり、手元でフォトンバスターのENTERボタンを
押した
『Exceed Charge』
銃口にエネルギーが充填された、次の瞬間
膨大なエネルギーが塊となって発射された
それは、相手3人の付近で爆発し、その威力だけで3人を壁にたたきつけ、気絶させた
凄まじき力に物言わせ、走り続けた時 前方にさらに一人の人影が
見えた
フリード「よぉ、ひさ――」
しかし、先頭を走る守のジェットスライガーは、その人物を何も言わずに
轢き殺した
木場「……守君。今何か轢いたかな?」
守「さぁ?どうせただのゴミじゃないですか?」
念のため、ジェットスライガーのメリット 速度を保ったまま180度ターンし、
カウルからミサイルを先ほどゴミがあった場所に向かってリアス達の上を飛び越えて
打ち込む守
「これでゴミも処理できたでしょう。先を急ぎましょう。」
もはや奴は、守の中では話す価値も無いほどにまでなっていた
その後、神殿の最深部に乗り込んでいった守たち
そこでは、ディオドラが、怒りと恐怖で震えている姿だった
ジェットスライガーやオートバジンから降りる守や黒歌達
守「ディオドラ・アスタロト……追い詰めたぞ。」
ディオドラ「クソ……クソクソ!こうなったら、お前だけでも殺してやる!」
そう言うと、例の蛇を取り込んだディオドラ
「ハハハハ!これで僕はおま――」
そう言い切る前に、殴り飛ばされ、後ろにあった何かの装置に激突する
ディオドラ
守「……自身を強者と思い込んだ弱者の末路だな。力に溺れ、他者を
駒として扱う。……貴様は屑だ。」
絶対零度の瞳が、マスク越しにディオドラを睨んだ
「このまま降伏すれば命までは取らないでおこう。もう一度聞く。
降伏か、死か?」
ディオドラ「な、舐めるなぁ!」
再び守に向かって殴り掛かる
「僕はアスタロト家のディオドラだぞ!それを…訳の分からない
貴様なんかにぃ!よくも、よくも僕の計画を邪魔してくれたな!
あのシスターは、僕の物になるはずだったのに!」
守「…何だと?」
ディオドラ「ふはは!教えてやるよ!あの日、そこのシスターの前に現れたのは、
演技だったのさ!簡単だ!僕が怪我した所を治させ、それを教会の
関係者に見せ、彼女を教会から追放させ、そして密かに堕天使の
組織へと流した!彼女が死んだあと、僕が彼女を駒で復活させ、
僕の眷属にするはずだったのに!」
と、要らん事をペラペラと喋るディオドラ そして、その事実に、全員が
眼を見開いた
「彼女を僕の眷属にして…信頼した所を、真実を話して、絶望に
染まった彼女を堕とそうとしたのに……全部貴様のせいで
台無しだ!お前だけは殺してやる!」
守「貴様が……貴様がアーシアの人生をめちゃくちゃにしておいて、偉そうな口を
ほざくなぁ!」
僕は、ディオドラの腕を掴んで後ろに回り、その腕を強引に引きちぎった
ディオドラ「があぁぁぁぁぁ!」
溢れた鮮血が床を濡らし、僕は引きちぎった腕を明後日の方向に放り投げた
守「もう良い。貴様に残されたのは死だけだ。……命乞いなど聞きたくもない。
貴様のような屑……生きる価値も無い。」
ディオドラの残った腕をつかみ、至近距離から濃縮なフォトンブラッドの
砲弾を、ブラッディキャノンから胴体に向けて叩き込む守
ディオドラ「ぐっ!?おごっ!がっ!」
連続して命中した砲弾に体を抉られ、吹き飛ばされ、地面に膝を付くディオドラ
そんな彼に歩み寄りながら、フォトンバスターのENTERボタンを押す守
『Exceed Charge』
ディオドラの眼前に銃口を突き突けるファイズブラスター
守「……何か、言い残す事はあるか?」
ディオドラ「ま、待ってくれ!僕の眷属を全員君にやる!奴隷にも何でも
好きに使えば良い!だからいの――」
ディオドラが言葉を言い切る前に、銃口から溢れたエネルギーがディオドラを
DNAの一辺まで残さず灰へと返した
守「……命乞いなど、聞く気はないと言ったはずだ。」
ディオドラを消滅させた後、守は後ろにあった装置
恐らく捕らえたアーシアを捕縛する為であろう十字架のような装置に向けて
何度も引き金を引いた 一発、砲弾が放たれる度に、ショットガンのように
銃身につけられたカバーを引き、その装置が塵になるまで砲撃を続けた
ファイズブラスター
そして、装置が跡形も無く消えると、守は銃口を下ろしながら一人喋り出した
守「いつまで傍観しているつもりだ。そこに居るのはわかっている。
出てこい。……出てくる気が無いのなら、こちらから始めるぞ。」
そう言ってカバーをスライドし、何もないはずの空間に銃口を向ける守
すると、まるでそこからにじみ出るように、一人の男が現れた
???「気づかれていたか。さすがは、伝説の種族の王、と言うべきか。」
守「貴様……何者だ。」
シャルバ「我が名は『シャルバ・ベルゼブブ』。」
ベルゼブブ、と言う名前に、全員が驚いた
「短い付き合いになるが、覚えておいてくれたまえ。……しかし
…まさか君が裏切るとはな、カテレア。」
カテレア「………」
シャルバ「……まさか…君がこれほど弱いとは。君にはやはり……
死んでもらうか。」
そう言ってカテレアに向かって何かをしようとしたシャルバ
だが、すでにそのシャルバの背後まで急接近していた守の銃口が、
シャルバの背中を捉えた 砲撃で背中を焼かれるシャルバ
守「戦闘中によそ見など、随分と舐められた物だな。貴様の相手は我だ。
シャルバ・ベルゼブブ。」
シャルバ「クッ!偽りの者どもに与する遺物風情が!」
そう言って光の塊を守に向かって投擲するシャルバ
しかし、守はすぐさまコードを入力した
1・4・3 ENTER
『Blade Mode』
剣となったファイズブラスターで、その光を一刀両断する守
フラフラと揺れながら直進した光は、神殿の壁に辺り、壁を消滅させながら消えた
守「どうした?その程度か?」
シャルバ「ちっ!…ディオドラめ…あの女の能力まで教え、蛇まで与えたのに、
まさかここまで使えないとはな。」
能力を、教えた?まさか…
守「貴様が、ディオドラにアーシアの神器の情報を流したのか?」
シャルバ「あぁ、その通りだ。あの男に、じょうほ――」
確認さえとれれば、それでいい。 後半の言葉を聞く前にシャルバを
殴り飛ばす守
守「貴様と…ディオドラが…アーシアの生活を狂わせた元凶か……
…彼女を陥れた罪……今ここで断罪してくれる。」
シャルバ「ふん!所詮は高が人間一人!そんな小娘など、ただ利用す――」
今度は、腹部にブレードを突き立てられ、そのまま壁に磔にされ、
言葉を遮られたシャルバ
守「……もう…死ね。」
剣を一度引き抜いた守は、目にもとまらぬ速さで、シャルバの四肢を
両断した 手足を無くし、だるまのようになりながらも何とか浮遊するシャルバ
シャルバ「お、おのれ……私の力は、前魔王に匹敵するはずなのに……
なぜこうも差がある!?」
守「……貴様にその意味は一生理解できんだろうな。」
そう言いながらファイズポインターを足首に装填する守
5・5・3・2 ENTER
そして、飛び上がるファイズブラスター 空中で一回転し、足をシャルバの方に
向け、飛び込んだ
ブラスタークリムゾンスマッシュを、残った魔力で防ごうとするシャルバ
「我が眷属を苦しめた所業!死して後悔するが良い!」
シャルバ「こんな所で!こんな所で私はぁぁぁぁぁ!」
ついに防御のためのフィールドが破れられ、シャルバを、ファイズが貫いた
爆炎が上がったそこに、シャルバの姿は無かった
それを確認した守は、変身を解除し、皆の下へと戻った
そこでは、全員が変身を解除していた
そして、地面に座り込んだアーシアを、ゼノヴィアと夕麻が同じように
床に膝を付け、その顔をのぞき込んでいた
辛いのだろうな。 彼女は正しい事をした なのに、誰もそれを認めてくれなかった
だけでは無く それも奴らの思惑のせいなのだから
瑠海や華菜は、やり場のなくした怒りを放出するように、
神殿の柱や壁を、無作為に破壊し始めた それに続くイルたちも、怒りで
表情を歪ませていた
さらに、僕が引きちぎり、投げ捨てた腕を見つけたリアスお姉ちゃんは、
その腕を滅びの力で消し去った
そんな時、アーシアは自身の傍に居た夕麻とゼノヴィアを抱き寄せた
アーシア「もう…大丈夫です。私は、もう、大丈夫ですから。」
その声に、神殿を破壊していた瑠海達も、その手を止めた
「私には、確かに辛い過去がありました。でも…今はみなさんと
一緒に居られるだけで、幸せなんです。皆さんと出会えて……
こうして、皆さんの温もりを感じられるだけで幸せなんです。」
涙を流しながら笑みも漏らすアーシアに、つられて泣き出す瑠海やイル、ミラや
黒歌、小猫達
「だから……一緒に帰りましょう。私達の家に。我が家に。」
守「そうだね。もう、終わったんだ。帰ろう。僕達の家に……
あの場所に…」
僕の声に、涙を流しつつも、皆が笑いながら頷いた
そんな時
ヴァーリ「どうやら、シャルバもあっさり撃退したみたいだね。」
そこに現れたのは、ヴァーリ、美猴…そして、もう一人の男性だった
みんなが涙を拭いて戦闘態勢を取る中、僕はその前に手を出して止めた
守「…何の用ですか?」
ヴァーリ「戦闘に来た訳ではなくてね。ある物を見るためさ。」
守「ある物?」
僕が疑問を示した時、空間に大きな穴が開き、そこから巨大な赤いドラゴン
が現れた
「あれは……」
ヴァーリ「この世界には、『赤い龍』が二種類存在する。」
守「二種類?」
ヴァーリ「一つは、俺の、白龍皇のライバルの『赤龍帝』ウェルシュ・ドラゴン……
もう一つは、黙示録に記されし『真なる赤龍神帝』……グレードレッド…
奴がその、グレードレッドだ。」
僕達がその『グレードレッド』を見上げる中、噂の龍は、僕達を気にもせずに
悠々と空を泳いでいる
そんな時……
???「グレードレッド、久しい。」
僕達の後ろから声が聞こえ、反射的に振り返ると、そこには瑠海ちゃんのような
ゴスロリ風の服を着た少女が立っていた
守「……君は……」
ヴァーリ「そいつが、オーフィス…ウロボロス・ドラゴンだ。」
その答えに、僕以外のみんなが驚愕の色を見せる
オーフィス「我は…必ず静寂を手に入れる。」
と言うと、指鉄砲をグレードレッドに向け、撃ちだすように手を動かした
守「この子が……オーフィス。」
アザゼル「そうだ。ソイツが敵の親玉だ。」
と、そこに、翼を広げたアザゼル先生とタンニーンさんが降りて来た
守「御二人とも…そちらは片付いたのですか?」
アザゼル「あぁ…サーゼクスが出てきてちょちょいのちょいさ。
敵のトップが死んだから、雑魚はとっくに敗走したよ。
んで、どうするよオーフィス。戦闘開始と行くかい?」
その言葉で、佑斗達は一斉に構えを取り、夕麻はアーシアを自身の後ろに庇った
しかし……
オーフィス「興味ない。我、帰る。」
そう言うと、オーフィスは踵を返して歩き出した
タンニーン「待て!オーフィス!」
そのオーフィスを止めようとするタンニーン
オーフィス「タンニーン…龍王が集まりつつある。…もっと、楽しくなる。」
と言うと、彼女は消えるようにして、僕達の前から姿を消した
そして、気づくころには、ヴァーリ達も何処かへと転移する準備を始めていた
ヴァーリ「では、俺達も今日はこれで帰らせてもらう。
……今日は出来なかったが…またいつか戦う。神宮守……
いや…仮面ライダー。」
そう言うと、ヴァーリ達も完全に姿を消した
残された僕達 僕は、ため息をついてから、皆の方に向き直った
守「これで、戦いは終わったんだ。帰ろう、僕達の家……
僕達みんなの我が家へ。」
その言葉に、全員が笑顔で頷いた
そうだ 僕達には帰るべき場所 僕自身が守りたいと願う場所があるんだ
そんな決意を胸に、わが家へと帰る守達だった
そして、アーシアやゼノヴィア、イリナ達が楽しみにしていた
体育祭も、晴天と言う天気に恵まれ、無事にスタートした
そんな中……
イル「行け~!ます、じゃない!守~!」
ネル「そこだ~!瑠海行け~!」
保護者達が集まる場所の一つに、私服姿のミラや、イル、華菜、レイヴェルや
黒歌の姿があったのだ(黒歌や、ニィ達はちゃんと耳と尻尾を隠している)
お昼休みとなれば、そこにリアスや木場、ギャスパーやアーシア、イリナ、ゼノヴィア
のオカ研メンバーたちも集まって来て、盛大なお昼となって、
周囲の視線を集めた
アーシアにお茶を渡す夕麻
瑠海と笑い合うミラや、イル、ネル、ニィ、リィ
さらにそこに、ソーナ達生徒会のメンバーまでもが合流してきて、
その人数は30を超えた
守や華菜の手料理を食べながら、談笑しながら、
リアスが、ソーナが、夕麻達が、レイヴェル達が、みんなが笑っている
その光景を見ながら、守も笑みを漏らした そして、自身の力の意味を知った
自身の、アークの力は――『守護の力』なのだと
家族を守る為に、再び決意を再確認した守だった
第18話 END
今回もまた2万字を超えてしまいました。すみません。
それと、最近またスランプ気味なので、更新が遅れるかもしれません。
誠に申し訳ありません。