また、ファイズの二次創作フォームが登場します。
設定はいろいろオリジナルです。
~~前回までのあらすじ~~
ロキとの戦いに臨む守やリアス達アーク眷属とそれに
協力するヴァーリチーム。更にバラキエル、タンニーン、
ロスヴァイセが協力し彼らはロキとフェンリル。更にフェンリルの
子や量産型ミドガルズオルムと戦う。そんな中、ミラは一度
撃墜されてしまうが、夕麻の言葉や家族を守りたいという意思に
ライノスーパーバイラルコアが反応。新たなアリゲータースーパー
バイラルコアとなってミラに力を与えた。そして、ミラは
そのコアの力で自分自身の超魔進チェイサーの力を具現化
させるのだった。
今、ミラの変身したもう一つの超魔進チェイサー、
『超魔進チェイサー・モードM』が静かに夕麻を抱えたまま
リアス達の近くに着地する。
瑠海「夕麻様!ご無事っすか!?」
夕麻「えぇ。何とか、ミラのおかげで」
着地したミラから離れた夕麻の元に数人が駆け寄る。
「でもミラ。その姿は……?」
ミラ「バイラルコアがね。答えてくれたんだ」
そう言って、ミラはより銃らしくなった
ブレイクガンナーを持ち上げ、肩の高さまで
持ってくる。
と、その時……。
『シャァァァァッ!』
彼女たちが集まった所を狙ってか、上空から一匹の
量産型が火炎を放ってくる。
リアス「危ないっ!」
それに気づいたリアスが叫び、各々が構える中、
ブレイクガンナーの銃口を覆っていた加速器が上下に
開く。すぐさま銃口を叩くミラ。
『SHIELD!』
すると、銃口についていた加速器が風車のように回転
し出した。そしてその回転する加速器の根元から銀色の
エネルギーが吹き出し、それが円形のシールドとなった。
『ボガァァァァンッ!』
シールドに炎の奔流が命中する。しかし、すぐさま炎は
回転する加速器の風で周囲に霧散する。
マリオン「ミ、ミドガルズオルムの炎を防いだ?」
ニィ「すごいニャ!」
周りにいた彼女たちが驚く中、ミラは展開した銃口を
再び叩く。
『RAILGUN!』
すると、電子音が響いて上下に開いていた加速器が
再び閉じる。
閉じた加速同士の間でスパークが瞬いている。
そして、そのブレイクガンナーを両手で構えるミラ。
次の瞬間。
『ボヒュッボヒュッ!』
破裂音にも似た銃撃音が響くと銃口からエネルギーの
銃弾が発射される。
『ボボッ!』
『シャァァァァァァッ!?』
撃ち出された銃弾が、量産型ミドガルズオルムの肉体を
簡単に貫く。悲鳴を上げる量産型。
ダメージで動きが止まる量産型。それを見たミラが、
再び加速器を上下に開かせてから銃口を押し込む。
『SUPER!EXECUTION!!』
電子音が響き、ミラはブレイクガンナーを両手で
保持し、静かにその銃口を構える。
加速器が銃口を挟み込み、バチバチと紫電が瞬く。
銃口にエネルギーの弾が形成され、それが大きく
なって行く。
ミラ「はぁぁぁぁぁ………!」
気合と共に、足を開き、踏ん張る態勢を作るミラの
超魔進チェイサー・モードM。そして……。
「これが、私の新しい必殺技!
『エレクトロ・シルバーバースト』!!」
彼女が叫んだ次の瞬間。
『ドウッッ!!!』
レールガンモードのブレイクガンナーから銀色のエネルギーの
塊が、バチバチと紫電を纏った状態で発射された。
そして、その弾丸は量産型の腹部に吸い込まれるように
突き進む。
『ボッ!!』
それが命中した瞬間……。
『ブチャッッ!』
量産型の腹部を境にその体が上と下、真っ二つに穿たれた。
その攻撃で、流石の量産型も絶命したのか、瞳の色を
失った量産型の上半身が、地面に音を立てて落下した。
それを前に、呆気にとられるリアスや夕麻達。
量産型とはいえ、ミドガルズオルムを一撃で撃ち抜いたのだ。
「どうだ!私だって、やれるときはやるんだから!」
新たな力の覚醒を前に、興奮気味にミラが叫ぶ。
そして、それの興奮は周囲に伝播する。
夕麻「やるじゃないミラ。けど、私だって負けてられないわよ!」
3・1・5 ENTER
『Standing By』
「変身ッ!」
『complete』
彼女の興奮に当てられてか、もう一度サイガへと変身する夕麻。
そして、更に……。
瑠海「そうっすね~!ウチらも負けてらんないっす!」
華菜「あいつにばかり、良い恰好をさせるのもな!」
ニィ「私達もミラに負けないくらい、がんばるニャ!」
リィ「それでマスターにもっと褒めてもらうニャ!」
マリオン「私達も負けてられないわよ!シュリヤー!ビュレント!」
ビュレント「言われなくても!」
シュリヤー「私達だって!」
ミラの雄姿が、進化が、仲間の士気を上げる。それに呼応するかの
ように、彼女たちは数の多さ、そして、連携を駆使して子フェンリルの
一体を追い込んで行く。
守「みんな……!」
そして、それを上空から見ていた守。
ロキ「どこを見ている!」
守「くっ!?」
一瞬の隙を突かれ、防御魔法陣をナックルガードのようにして
繰り出されたパンチを喰らい、数十メートルは吹き飛ばされて
しまう守のファイズブラスター。
ロキ「その程度か!古代の王よ!」
ククク、と笑みを浮かべるロキ。だが……。
守「まだ。まだだ!」
『ドドドッ!』
後退しながらも肩のブラッディキャノンを発射してロキを牽制する
ファイズブラスター。
「みんなが、僕のすぐそばで戦っている!だから、
負けられない!家族がそこで戦っているんだ!
負けるもんか!お前に何か、絶対に負けるもんかぁぁぁぁっ!」
ブレードモードのファイズブラスターを手に空を駆ける守の
ファイズブラスター。
ロキ「おぉ!良い気迫だオルフェノクの王よ!もっとだ!
もっと貴様の力を渡しに見せて見ろ!」
守「言われずともぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
『ガキィィィィィンッ!』
防御魔法陣を展開したロキと、それにブレードを叩きつける守。
二人の戦いは激化の一途をたどっていた。
「おぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」
ロキ「ははははははっ!!!」
叫びながらブレードを振る守と、笑いながらもそれを
弾くロキ。
「そうだ!もっとだ!もっと貴様の力を見せてみろ!」
守「くっ!?」
『届、かない。どれだけ振るっても、届かないのか!?』
剣戟を繰り広げる事がやっとな自分に歯がみをする守。
ブレードを振り、弾かれる度に拾うが、焦りが守の中へと
溜まっていく。
『僕の、僕の力は、神には、この人には、
届かないのか……!!』
歯がみをし、半ば諦めが生まれ始めた、その時。
匙「何諦めてんだよ!神宮ァァァァッ!!」
不意に、彼の耳に聞き慣れた男の声が聞こえてきた。
慌てて視線を声がする方へと向ける守。すると、突如として
地面を黒い炎が覆い、その中から黒い炎がドラゴンを形作った
かのような、一匹の黒い龍が現れた。それは……。
タンニーン「この波動!ヴリトラの物か!」
守『ッ!?それじゃあ、匙先輩!?』
驚く守。そんな中、黒い炎の龍の足下から、黒炎が
うねりつつロキや子フェンリル、残っていた
量産型ミドガルズオルムを縛り付ける。
匙「お前が、お前が諦めてどうすんだよ神宮っ!」
そして、黒い炎の龍の中から匙の声が響く。
守「匙先輩っ!?その姿は!?」
匙「な~に!ちょっとアザゼル先生にヴリトラ系の神器
全部ぶっこまれちまったのさ!これくらい
しなけりゃ、俺はお前と対等になれないからな!」
守「え?」
匙「忘れたのか!お前が言ってくれたんじゃねえか!
俺は、お前のライバルだってよ!」
守「っ!」
匙「だったら、俺だって弱いままでいられるかよ!
俺にだって、男の意地ってやつがあるんだ!
だから、乗りこなして見せるっ!このヴリトラの
力ってやつをぉぉぉぉっ!」
匙が叫ぶと、炎の力が更に上がる。
ロキ「くっ!?動けぬ!それに、力も!」
何とか拘束を振りほどこうとするが、ほどけないロキ。
匙「お前は、俺のライバルなんだろ!?だったら、
まだまだこんなもんじゃねえだろ!お前の、
仮面ライダーの力は!!」
守「っ!!!」
仮面ライダー、その単語が守の中を駆け巡る。
そして、彼は静かに左手首のファイズアクセルへと目を向ける。
「そうだ。そうじゃないか。今の僕は、仮面ライダー。
仮面ライダーファイズなんだ!」
右手の、ブレードを握る手に力がこもる。
匙「神宮!いや、守!俺がこいつらを抑える!ぶちのめすぞ!
俺たちの力でっ!!」
守「はいっ!!」
力強い言葉でうなずいた守は、眼下にいる眷属やリアスたちへと
目を向ける。
「みんなっ!ここが正念場だ!決めるよ!」
眷属「「「「「「Yes!My Load!」」」」」」」
リアス「そうね、終わりにしましょう!この戦いを!」
各々が、返事を返し、叫ぶ。
そして守は……。
守『ファイズギア、君のすべてを、僕に貸してくれ!』
そう、心の中で叫びながら守はファイズアクセルの
アクセルメモリーを抜き取る。
『この力は机上の空論、失敗すればどんなバックファイアが
襲ってくるか。けど……』
「それが、どうした!みんなを守るためなら、そんなの、
関係ないっ!!僕は、みんなを守る!」
そう叫び、守はアクセルメモリーをファイズブラスターの
ファイズフォンへと装填した。
『『Danger! Danger!』』
すると、ファイズブラスターとファイズフォンからそんな
電子音が響いた、刹那。
『バチバチバチッ!!!』
「ぐ、あぁぁぁぁぁっ!?!?」
ファイズブラスターの体を銀色の雷撃が走る。
リアス「ッ!?守ッ!!」
アーシア「守さん!」
夕麻「守っ!!」
それを見ていた眷属達が叫ぶ。
守の体は今、想像を絶する苦痛に晒されていた。
守「ぐ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
神経全てが焼き切れるような痛み。だが、それでも……。
「まだ、まだ、だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
痛みに耐えながら、眼前で手首を交差させるファイズブラスター。
「まだ、僕は、倒れる訳には、行かない。
この、戦いを、終わらせるまではぁぁぁぁぁっ!!!」
叫び、両手を振り下ろす守。
そして……。
『maximum overdrive』
『バギンッ!!!』
ファイズブラスターの胸部を覆っていた装甲がはじけ飛び、
その下からジェネレーターらしきパーツが露わになる。
更に、中央にあるパーツから銀色の光があふれ出す。
そして、そこから溢れ出した光が大きくなっていく。
誰もが、次第にそれを直視できなくなる。
リアス「こ、この光は、まさか……!?」
ミラ「アクセル、ブラスター!?」
やがて、数秒の間を置き光が弱まった時、ロキを含めた
リアス達が彼の姿を見て、驚いた。
そこにたっていたのは、ファイズブラスターが進化した
姿だった。
赤かったスーツの色は、脱色したかのように白くなっていた。
体を走るブラックアウトストリームはそのままに、黄色かった
複眼はファイズアクセルを思わせる赤へと変化していた。
カテレア「あ、あれが……」
イザベラ「あぁ。そうだ。今のライダーズギアだからこそ
生まれた、ファイズの本当の最終形態。
あれこそ……」
リアス「仮面ライダーファイズ。アクセルブラスターフォーム」
彼女たちを始め、美猴たちまでもが彼を見上げる。
守「はぁぁぁぁ……」
そして、静かに息を吐き出し、ブレードを両手で構える
ファイズアクセルブラスター。その時。
ロキ「ぬぅぅぅっ!?まだだっ!」
不意にロキの陰が巨大化し、その中から子フェンリルが
一匹、飛び出してきて守に飛びかかった。
アーシア「守さんっ!?」
それを見ていたアーシアが悲鳴に似た叫びを上げる。
『グオォォォォォッ!』
子フェンリルの牙が守のファイズアクセルブラスターに
迫る。しかしファイズはゆったりとした動きでファイズ
ポインターを脚部に装着する。その姿は余裕を現す
かのようで、フェンリルは怒りとともに、この相手を
一撃で葬れると思っていた。
だが、次の瞬間。
『フッ』
残像を残したままファイズアクセルブラスター(※以降は
ABと省略)の姿が消える。子フェンリルの牙が、何もない
空間を穿つ。
突然の事に理解が追いつかない子フェンリル。だが……。
次の瞬間。
『バババババババババババババッ!!』
子フェンリルの周囲に、百に届かん限りの、無数の数の
円錐状のポインティングマーカーが出現する。
驚き、理解が追いつかないまま周囲を見回す子フェンリル。
だが、もはやその子フェンリルに反撃の余地など無い。
次の瞬間。
『ドドドドドドドドドドドドドッ!』
マーカーが、一斉に子フェンリルに突き刺さる。もはや
そのマーカーに隠れて子フェンリルの姿すら見えない程、
大量の一撃が放たれた。
そして、子フェンリルの体に巨大なφの文字が浮かび上がると、
フェンリルの体が灰になって消えた。
ロキ「なっ!?馬鹿な!?子供とはいえ、フェンリルを一撃で!」
これには、悪神と言われるロキでさえも驚きを隠せなかった。
とその時、何もない場所に突如として守のファイズABが
現れた。
そして、ゆったりとした動きで左手を眼前に持ってくる。
守「終わらせる!この、戦いを!」
彼が叫んだ次の瞬間、相手に手の甲を見せるように
掲げていた左手のファイズアクセルのボタンを右手の
人差し指が押す。
『Start Up』
電子音とともに、ファイズアクセルがカウントを刻む。
そのタイム。わずか5秒。
しかし、事足りる。今のファイズABならば。
5。
ファイズブラスターを取り出し、5532とコードを
打ち込む。
『EXCEED CHARGE』
先ほどから脚部に装着されていたファイズポインターが
再び起動する。
ロキ「こ、のぉぉぉぉぉぉッ!!!!」
匙のヴリトラの力に抑えられながらも魔方陣から
幾千にも及ぶ魔力の塊を発射してくるロキ。
しかし……。
『フッ!』
またしても守のファイズABの姿が消える。
4。
いや、消えたのではない。瞬間移動もかくやの
移動速度で避けたのだ。
そして、ロキに急接近する中、彼の前方に数百の
円錐状マーカーが出現する。その中を駆け抜ける
ファイズAB。そして……。
守「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
『ドガンッッッ!!!!』
ロキ「ぐぉぉぉぉぉぉっ!?!?」
3。
残り三秒の所で、円錐の中を駆け抜けたファイズABの
キック、アクセルブラスタークリムゾンスマッシュが
ロキの胴体に命中し、瞬時にファイズABの足を赤い
フォトンブラッドが覆う。そして、フォトンブラッドが
ロキを削り、侵食しダメージを与えていく。
次の瞬間。
『バギィィィンッ!!!』
大きく弾き飛ばされ、胸部から煙りを立ち上らせるロキ。
ロキ「ぐ、うぅっ!ま、まだだっ!」
何とか意識をつなぎ、逃げようとするロキ。だが……。
守「逃すかぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
そう叫んだ守は、腰元にずっと隠していた最終兵器、
ミョルニルのレプリカを取り出す。
ロキ「なっ!?それは、ミョルニル!?なぜ貴様が!」
守「おぉぉぉぉぉぉっ!!!」
雄叫びを上げながらロキに接近する守。
2。
残り二秒。
だが、すでに最後の一撃だ。
ファイズABの握りしめていたミョルニルが巨大化し、
雷をその身に纏う。
ダメージで動けないロキの眼前で、ミョルニルを
振り上げる守のファイズAB。
1。
残り一秒。だが……。
匙「決めろ守ゥゥゥゥゥゥッ!!!」
「これで最後だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
『ドガァァァァァァァンッ!!!』
『バリバリバリバリバリバリッ!!』
守がロキにミョルニルを叩き付けるのと同時に、雷が
ロキの体を焦がす。
ロキ「ぐ、が。馬鹿、な。私が、過去の、異物、如、き、に」
そして、そう言い残してロキは意識を手放し、彼は
採掘場に落ちていった。
同時に……。
『Time out。Reformation』
ファイズABの体が赤い光に包まれ、その体が通常形態の
ファイズまで戻ってしまった。更に……。
守「あ、ぐっ」
着地した途端、フラついて地面に膝と手をつく守。
リアス「守っ!」
そこへ、変身を解除した夕麻たちやリアス達が駆けつける。
「大丈夫守!?」
守「大丈夫、じゃないかな?アクセルとブラスターの、
同時使用。毒性こそ、克服、してるけど。
使用者への負担が、半端じゃない、よ」
そう言って、脂汗を浮かべ荒い息ながらも何とか喋る守。
そこへ。
匙「守」
守「あ、匙、先輩」
あのドラゴンのような状態から元に戻った匙が彼の元に
歩み寄る。
「先輩、今日は、ありがとうございました。
正直、助けられました。先輩が来なければ、
どうなっていたか」
匙「そうか。……けど、それは俺もだ」
守「え?」
匙「元々、今の俺みたいに神器を後から付け足すのは
すっげぇ危ないらしい。下手したら死ぬかもって
言われた。……でも、それでも俺は受けたんだ」
守「ど、どうしてですか?なんでそんな事まで」
そう、彼が聞くと匙は……。
匙「俺が、お前のライバルでお前に憧れてるからだよ」
顔を赤くしながらそっぽを向きつつ、そういった。
守「え?」
匙「……覚えてるか?前に言っただろ?お前が俺たちの
夢を笑った悪魔にガン付けたのがど~のって。
それでお前と戦って、お前みたいになりたいって
思うようになったんだ。だから、強くなろう、
会長を守れるくらい、お前に近づけるくらいにな、って」
守「そうだったんですか。……匙先輩は、多分今でも強い
ですよ」
匙「え?」
守「死の恐怖を知った上で、更に強くなろうとする。
そして、先輩は強くなって帰ってきた。その力は、
神にも届いた。だらか、先輩は今でも十分強い
ですよ。それに、なんと言っても先輩は
アークオルフェノクのライバルですから」
そう言って、歯を見せるように笑う守。
彼の言葉に、匙は……。
匙「そうか。……そうだったよな」
同じように、小さく笑みを浮かべながら、その目に
わずかに涙をためるのだった。
そして……。
守「改めて、ありがとうございました」
そう言って震える右手を差し出す守。
それを見た匙は……。
匙「こっちこそ。また何かあったら、俺にも協力
させろよ?」
守「はい」
そう言って、二人は握手を交わすのだった。
しかし、その裏で数々の思惑が動いていた事を、守達は
まだ、知らないのだった。
戦いから数日後。ヴァーリがフェンリルと共にどこかへと
消えたと言う情報が守達の元へ届いた。
これに、利用されたと感じた眷属達(特にヴァーリとフェンリルを
転移した黒歌が)はかなり怒っていたが、守が落ち着かせた。
ミラ「守、怒ってないの?あいつらは私たちを……」
守「そりゃ、怒っては居るけど、ヴァーリさん達と
三つ巴にならなかっただけまだマシだよ。
フェンリルを一匹引き受けてくれたのも事実だし。
それに、敵として向かってくるのなら、その時は
その時だよ。倒すなり捕らえるなり、ね」
黒歌「は~~。守は心が広すぎるニャ~」
なんて、話をしていた。
そして、戦いが終わった後。オカ研の部室に集まる面々は
修学旅行の話題で持ちきりだった。
そこでは、夕麻、アーシア、ゼノヴィア、イリナの4人が
集まって京都の雑誌を手にルートを練っていた。
夕麻「う~ん。やっぱり王道の金閣寺は外せないわね~」
アーシア「あ、私この八つ橋というものを食べてみたいです!」
ゼノヴィア「むむむ、京都というのは観光地がたくさんあるの
だな。イリナ、何かおすすめの場所とかは無いのか?」
イリナ「う~ん。私も京都は行った事無いからな~」
と、女子同士の姦しい会話に笑みを浮かべる守。
だったのだが……。
ロスヴァイセ「うわ~~~ん!」
部室の中央で泣き崩れる人、ロスヴァイセが一人。
実は彼女、オーディンが護衛である彼女を残して先に、
一人で帰国してしまったのだ。
置いて行かれた事と、護衛が護衛対象に遅れて帰還は
出来ないとかで、こうして日本に残っているのだ。
今では、神宮邸の空いている一室を使って居候
していたのだが……。
そこに悪魔として囁きかけるリアス。
しかもそれが祖国の職場より待遇が良いらしく……。
ロスヴァイセ「元ヴァルキリーのロスヴァイセ!
このたびリアス・グレモリー様の
最後のルークとなりました。これからは
ここでお世話になります!よろしく
お願いします!」
と、神宮邸の夕食時にそう挨拶をするロスヴァイセ。
結局、リアスの誘いを受けて彼女はルークの下僕悪魔と
なるのだった。
それに、守は……。
守「さ~て、今日はロスヴァイセさんの歓迎パーティかな?
華菜さん、美南風お姉ちゃん、アーシア、後は、
朱乃お姉ちゃん、ちょっと手伝って」
朱乃「はい♪」
華菜「あぁ、任せろ」
と、料理上手な面々に手伝ってもらいながら料理を
作る守。
そして……。
守「それでは、改めて。ロスヴァイセさんの悪魔転生と
この家への引っ越しを祝して。乾杯っ!」
メンバー「「「「「「「「「「カンパ~~イ!」」」」」」」」」」
全員がグラスを掲げ、料理を食し始める。
こうして、新たなる仲間を迎えた守達。さぁ、
次はどんな出会いが待っているのか?
第23話 END
ロスヴァイセは、まだヒロイン枠には入ってませんが、
いずれ入れる気です。