これから始まるお話は守がグレモリー邸に来て、ソーナと出会い、
暫く経った後のお話......
SIDE 守
今僕はいつものようにグレイフィアさんの授業をリアスお姉ちゃんと一緒に
受けていた……のだが…
あまりやる気のないリアスお姉ちゃんだった
毎度のことだけど、今日は何処か上の空な感じのお姉ちゃん
…どうしたんだろ?
案の定、お姉ちゃんはグレイフィアさんの怒られた
そして、その日の夕食の時の事だった
サーゼクス「そうだ。リアス、守君、今度私達と一緒に海に行こう。」
守「え?」
こうして、僕とリアスお姉ちゃん、サーゼクスさん、グレイフィアさん
4人での、海行が決定してしまいました
そんなこんなでやって来たのは、グレモリー家が所有しているという、
日本の某所にあるプライベートビーチでした
守「まさか…プライベートビーチなんて初めてだよ…」
魔法陣で転移した場所は、周囲を切り立った崖の囲まれたすり鉢状の場所で
奥には背の高い山が そして浜辺と森の間にはそれなりに大きな
コテージが立っていました
今僕は貰った水着に着替えてリアスお姉ちゃんやグレイフィアさんを待っています
横では大きく『妹LOVE 』と書かれた水着を着ているサーゼクスさんが
立っていました
守「サーゼクスさん…何でまた急に海になんて……」
サーゼクス「いやね、実はリアスの誕生日が近いんだ。プレゼントは何が
良いか迷ったのでね。どうせなら素敵な旅行をプレゼント
しようと思ってね。」
守「それって……旅行を口実に、仕事を休みたかっただけなんじゃ…」
と言うと、だらだらと汗を流し始めたサーゼクスさん
あ、図星なんだ……
サーゼクス「あ、あはは…何を言ってるのかな守君。私は純粋に旅行を
楽しみたいだけだよ。」
と、そこに
リアス「そうよ守。今日は無礼講よ。」
守「あ、来たんだ。待って、た…よ。」
振り向いた守が見たのは、赤い髪と同じような水着を着たリアス
灰色のビキニタイプの水着を着たグレイフィア
そして...姉妹揃って同じような青い水着を着たソーナとセラフォルーだった
「ソーナお姉ちゃん?…それに、セラフォルーさんまで…
どうしてここに?」
サーゼクス「実はこの旅行はソーナちゃんの誕生日を祝うのも目的の一つなんだ…」
セラフォルー「二人の誕生日の間を考えると、丁度今日位が二人の誕生日
の中間になるって事だよ。」
守「そうだったんですか…」
ソーナ「ま、守。」
守「何?」
ソーナ「ど、どうかな?私の水着…変じゃない?」
守「そんな事無いよ。とっても似合ってて、かわいいよ。」
ソーナ「あ、ありがとう////」
水着を褒められ、顔を赤くしながら喜ぶソーナ
と、そこに頬を膨らませたリアスがやって来た
リアス「ほら、守。私の水着はどう?」
守「リアスお姉ちゃんの水着も、綺麗でかわいいよ。」
リアス「あ、ありがとう////」
顔を赤くしてソーナのように喜ぶリアス それを見たソーナは
ソーナ「守!向こうでお姉ちゃんと一緒に泳ぎましょう!
私が泳ぎを教えてあげるわ!」
守「え?」
リアス「ダメよ。守は私とビーチボールで遊ぶのよ!」
守「えぇ!?」
と、守の争奪戦が始まった 近くではサーゼクス達3人がその様子を見ていた
セラフォルー「いや~微笑ましい光景だね~」
サーゼクス「あぁ、全く……しかし、私も実の家族が増えたようでうれしいよ。」
セラフォルー「でも良いの~?あのままじゃ、リアスちゃん取られちゃうよ~?」
サーゼクス「そうなんだ…リーアたんは大好きなのだが…だが、
守君にならと思ってしまう自分がいるのだ…!」
セラフォルー「あはは…大変だね…でも、ソーナちゃんも守君を狙っている
みたいだし…恋する乙女の成長は早いって言うし…
私としてもソーナちゃんの姉離れが深刻なのは見過ごせないけど、
守君の事を話すソーナちゃんがとっても嬉しそうなのを見てると
良いかって思っちゃうんだよね。」
グレイフィア「これも、守様の人徳のなせる業、と言う事でしょう。」
サーゼクス「人徳、か。」
『それこそが、彼のもっとも大きな力なのかもしれないな。
そして、その力はいずれ…いや、今は良い。』
「それでは、私達も久々に羽を伸ばそうじゃないか?」
セラフォルー「賛成~!」
そう言ってサーゼクス達もリアスや守達との遊びに参加した
大人チームと子供チームに分かれてのビーチバレーや
リアス、ソーナ、守で巨大な砂をお城を作って遊んだ
さらにシュノーケルを装着し、海の中に潜り、ごみなどで汚れていない...
綺麗な海の中で、様々な魚たちを見た
お昼を取り、休憩してから今度は守達3人で水泳競争を始めた
それをビーチから見守るサーゼクス達
やがて遊び疲れたのか浜辺に敷いたシートの上に転がる3人
守「ハァ…ハァ…結構泳ぐのって疲れるね。」
リアス「全くだわ。こんなに疲れるなんて思いもよらなかったわ。」
ソーナ「二人とも、だらしないですよ。」
リアス「あ、あなただってもうヘロヘロじゃない。」
ソーナ「こ、これはその……」
守「ふふ、はははは。」
二人のやり取りを見て笑い出す僕
リアス「何を笑ってるのかしら?」
ソーナ「お姉ちゃん達を笑うなんて、お仕置きよ!」
そう言って体を起こしたリアスとソーナが守をくすぐり始めた
守「ま、ま、やめ…アハハ!ひ、くすぐったい、アハハ!い、息が、
でき…アハハハハ!」
そのまましばらくしてリアス達のくすぐり地獄は終わった
その後、着替えてコテージに戻る6人
セラフォルー「それでは!今日二つめのびっくりプレゼントを
ソーナちゃんとリアスちゃんにプレゼントしたいと思います!」
リ・ソ「「え?」」
そう言って取り出されたのは中くらいのサイズの木箱だった
セラフォルー「はい、ソーナちゃん。」
サーゼクス「リアスも。受け取りなさい。」
それぞれの兄、姉から木箱を受け取った二人
リアス「お兄様、これは?」
サーゼクス「開けて御覧。」
そう言われた二人は木箱をゆっくりと開けた
その中に入っていたのは
リ・ソ「「イーヴィル・ピース!」」
赤い15個の駒だった
守「へぇ…これが、イーヴィル・ピースなんだ。」
二人の手元をのぞき込む僕
サーゼクス「そう。それが僕達からのプレゼントだよ。」
セラフォルー「それに、今日を選んだ意味もちゃんとあるんだよ。」
そう言って人差し指を立てるセラフォルーさん
サーゼクス「リアスとソーナちゃんは守君を眷属にするって言っていたからね。
どちらが先に受け取ってしまうと、不利だからね。
遺恨が残らないように同じタイミングで渡す事にと、
私達で話し合っていたんだ。」
守「そうだったんですか。」
セラフォルー「で、二人はどうするの?この後は?」
リアス「それは…」
ソーナ「もちろん」
リ・ソ「「すぐに儀式よ!(です!)」」
と言って火花を散らすリアスとソーナだった
そして、その後、儀式を始めることになった
じゃんけんの結果、先行はソーナお姉ちゃんだった
ソーナ「それじゃ、まずは私からね。」
そう言ってソーナお姉ちゃんはまず、兵士、ポーンの駒を
僕の胸に近づけた でも
「あ、あれ?どうして?」
駒を僕に何度も近づけるけど、駒は反応しなかった
リアス「それじゃ、次は私よ。」
無反応に驚くソーナお姉ちゃんに変わって、今度は騎士、ナイトの駒を
僕に近づけるリアスお姉ちゃん でも
騎士の駒も無反応だった
リアス「どうして!?何で転生しないの!?」
その後も、ソーナ、リアスと交互に転生の儀式を試みるが、
結果は同じだった 最後にはお互いにすべての駒をも使って試みたが
それも無理だった
「どうして……なんで…」
落ち込む二人の姿を見たサーゼクスさん達は
サーゼクス「やはり、ダメか。」
リアス「どういう事?…何で守を眷属に出来ないの…」
サーゼクス「ピースも万能、と言う訳じゃない。転生させるには
駒を持つ主の資質も要求される…資質があれば、半神であっても
眷属にできる。だが、今の2人では…言いたくはないが…
守君を眷属にするには…『力が足りない』…と言う事だ。」
ソーナ「そんな……!……私達では、力不足と言う事ですか…?」
サーゼクス「辛いかもしれないが…そうだ。」
リアス「そんな!……」
しばらくすると、落ち込んだ二人は自分達の部屋に走って行ってしまった
その二人に声を掛けようとした守だったが、結局何もいう事はできなかった
そんな守の肩に手を置くサーゼクス
サーゼクス「仕方ないさ。こればっかりは、君の責任ではない。
…自分を責めないようにな?」
守「…はい…」
セラフォルー「でも…やっぱり相当落ち込むと思うよ?あの二人。」
サーゼクス「そう思うかい?」
セラフォルー「当たり前だよ……ソーナちゃん、この話をした一昨日から
ずっと楽しみにしてたんだもん。『守に会うんだ。会って、たくさん
話をするんだ。』って、とってもかわいい笑顔で言ってたんだもん。
それにね、眷属の話も。最初の眷属は誰が良い?って聞くと、
必ず笑顔で『守!』って答えてくれてたし…きっと…」
それを聞いた僕は、二人のいる2階に上がろうとしたけど
サーゼクス「待ちたまえ。…今の君が行って何になる?
下手をすれば、二人の心をさらに傷つけるだけだ。」
守「確かに……そうかもしれません。……でも、例え眷属にならなくても、
僕が二人の傍に居るって、伝える事は出来ます!」
それだけ言って僕は、僕達3人が使う部屋に行った
『コンコン』
守「リアスお姉ちゃん、ソーナお姉ちゃん…入るよ?」
ドアをノックして中に質問するけど、答えは返ってこない
「……入るよ?」
もう一度言って、ドアをゆっくり開けて中に入る僕
部屋の中は暗く、僕達が使う3つのベッドの内2つの上には
枕に顔を埋めていた二人が居た
「二人とも……大丈夫?」
リアス「……これが、大丈夫に見えるの?」
守「ううん…」
リアス「でしょうね。…最悪よ…」
ソーナ「……」
守「二人とも…」
リアス「笑えば良いでしょ……あんなに、息巻いてたのに…結局ダメだった
って、笑えば良いでしょ!?」
守「そ、そんなつもりは……」
リアス「じゃあ何でここに来たのよ!?もう、ほっといて!」
そう言うと、リアスはベッドの布団に包まって、静かにすすり泣き始めた
それを見た守は、黙ったままのソーナを強引にリアスのベッドの上に座らせ、
自分はリアスの上の布団を強引に引っぺがした
リアス「な、何するのよ!」
涙目で睨むリアスに近づいていく守
「来ないで!」
そう言って腕を振り回すリアスを、そっと…抱きしめる守
「え?」
守「忘れたの?前に言ったよね。僕は、二人を守るって。
僕は、眷属になれないみたいだけど...それでも、僕はお姉ちゃん達を
守る。だから、泣かないで…僕はずっと、二人の傍に居るから。」
リアスとソーナの顔を交互に見る守
リアス「グスッ……本当に?」
守「うん…だって僕は…決めたから…もう誰の手も、離さない。
必ず。」
そう言って両手でリアスとソーナの手を握る守
ソーナ「守…」
守「守って見せるよ。二人は、僕の大切なお姉ちゃんだから。」
そう言って笑顔を見せる守
それを見たリアスとソーナも顔をほころばせ、涙を拭った
それからしばらくして、落ち着いたリアスとソーナ
ソーナ「今思えば、チャンスが完全に無くなったわけじゃないのよね。
問題は、今の私達が守に見合う力を持ってないのが原因なんだし、
これから強くなっていけばいずれは守を眷属に出来る可能性
だってあるわけだし。」
リアス「そうね。この勝負は……どちらが先に守に相応しい力を持って、
守を眷属にするか。…勝負はまだ続行ね。」
ソーナ「あなたには絶対負けないから。」
リアス「それはこちらのセリフよ。ふふ。」
守「僕は…待ってるから…いつか二人の眷属になれる日まで…」
リアス「えぇ、必ず守は私の眷属にしてみせるわ。」
ソーナ「…でも、私には眷属以外にも、守との結婚、と言う事も出来るのよね。」
守「ふぇっ!?」
リアス「なっ!?」
そう言って守に抱き着くソーナ
ソーナ「ふふ、眷属がダメなら私は守と結婚する。」
リアス「ななな!?それなら、私だって!」
ソーナ「ふふ、姉弟の間で結婚できるのかしら?」
リアス「そ、それは……や、やってみなきゃわからないじゃない!」
ソーナ「ふふふ…誰が何と言おうと、守は渡しませんよ。」
リアス「私は…誰にも負けないわ!」
こうして、リアスとソーナの守争奪戦の決着はまだまだ先になってしまった
これはひと夏の、短いながらも確かな3人の思い出のお話でした
過去編 END
今回は過去編の短い話でしたが、満足していただければ幸いです。