はるのんとはちまんくん   作:アルスDQ

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どうもアルスDQですー!今回で誘拐編終了です。
この頃高校生編を書きたい気がしてなりません…。
ではどうぞー!


夏休み編 誘拐③

--大貴side--

 

俺の名前は山本大貴。山本建設社長、山本利弥の息子である。将来はそのまま親父の後を継ぐつもりである。中々に順調だった。

 

しかし、俺の計算外なことが起きた。なんとあの雪ノ下建設の長女である雪ノ下陽乃が婚約したというのではないか。親父も驚いたらしく一応婚約パーティーの招待状が来ていたので行ってみることにした。

 

そこで見たのは綺麗な衣装に身につけた陽乃だった。見惚れていた。そしてその隣にいたのが陽乃の婚約者という比企谷八幡という男だった。

 

ごくごく普通の家で何でコイツが陽乃の婚約者なのか分からない。冴えてるわけでもないし俺の方が断然かっこいいし、陽乃とお似合いだ。

 

俺はそこで陽乃にそいつなんかより俺の方がいいだろと言ったが聞き入れてくれなかった。親父も陽乃とそいつとの婚約をものすごく反対したが陽乃の両親も聞き入れてくれなかった。

 

その日は大人しく帰ったが俺と親父は諦められなかった。そうだ、陽乃を誘拐して比企谷八幡との婚約を破棄にしよう。そうしてゆくゆくは俺と結婚…

 

デュフフフ……

 

そして、実行日。陽乃を無事誘拐できた。あと陽乃と一緒にいたやつもいたがまあいい。さっそく俺は公衆電話から変声機を使ってこういった。公衆電話からするのは場所を特定されないようにだ。

 

『もしもし。』

 

「雪ノ下家の当主か?」

 

『ええ、そうよ。』

 

「お前の娘とその友人2人を誘拐した。返して欲しければ比企谷八幡と雪ノ下陽乃の婚約を破棄しろ。その後2度と比企谷八幡と会うな。明日の昼まで待つ。以上だ。」

 

『待ちなさい、娘たちは無事なの?』

 

「ああ、今のところは無事だ。だが、もしさっき言ったことをやらなかったらどうなるかわからんがな。では良い知らせを待っている。」ガチャ

 

これでいい。俺は電話を切って親父のところに行って報告した。

 

しかし、その日の夕方思わぬことが起きた。なんと雪ノ下当主である、雪ノ下冬乃が訪ねてきた。何をしに来たのか知らないがちょうどいい。今頃陽乃が誘拐されて雪ノ下家では大騒ぎだろう。うまいこと俺たちが陽乃を見つけたことにすればそのままいい感じに…

 

デュフフフ…

 

・・・・・・・

 

--冬乃side--

 

私は今、陽乃を誘拐したクソがいる山本建設に来ていた。先ほど八幡君と材木座君と話し合った結果こうなった。

 

「雪ノ下ですが今、山本社長はいらっしゃるでしょうか?」

 

「ゆ、雪ノ下様!?は、はい!今ちょうど大貴様と一緒に社長室にいます!」

 

「案内してくれるかしら?」

 

「は、はい!」

 

受け付けの女性に案内された私はクソがいる部屋の前まで来ていた。

 

コンコン

 

「しゃ、社長!雪ノ下様がいらっしゃっています!」

 

「通せ。」

 

「で、ではどうぞお入りください。」

 

「失礼しますわ。」

 

「おお!これはこれは雪ノ下様どうぞこちらへ。」

 

「ええ。」

 

「で、今日はどのようなご用件で?」

 

「ええ、実は…」

 

それから私は別に動いている八幡君と材木座君の時間稼ぎをしていた。すると八幡君からメールがあった。これで時間稼ぎは終了ね。

 

「ところで山本社長。」

 

「なんですかな?」

 

「実はうちの陽乃が誘拐されましてね…」

 

ビクッ

 

本当に分かりやすいわね。これで隠しているつもりかしら。

 

「そ、そうなんですな…。災難でしたな。ところで服装とかは何か特徴見たいなものは?」

 

「ええ、今日は青い服を着ていたわね。」

 

「え?白では?」

 

「あら何であなたが今日の陽乃の服の色を知っているかしら?」

 

「そ、それは…」

 

「さらに友達1人も一緒に誘拐されてしまいましてね。」

 

「2人ではないのですか?」

 

「あ、バカ!」

 

「あらあらおかしいですわね。なぜあなたたちが今日陽乃が友達と出かけていることを知っているかしら?」

 

「「そ、それは…」」

 

その時にドアがノックされた。

 

「社長お飲み物です。」

 

「あ、ああ。入れ。」

 

そして入ってきたのは…

 

「は、陽乃様!?」

 

陽乃と八幡君だった。

 

・・・・・・・・・

 

--八幡side--

 

俺と材木座は冬乃さんがクソと話して時間稼ぎしてもらっている間陽乃たちを救出するために動いていた。

 

「材木座どっちだ!」

 

「こっちだ!」

 

俺と材木座は走りながら行っていた。ちなみにこのビル監視カメラがたくさんあるが全て材木座がのっとったために関係ない。

 

そう進んで行くと1つの扉の前に着いた。

 

「ここだ。」

 

「ここか…、チッ、指紋認証とカードキーかよ。」

 

「ふむ、少し待たれよ。……よしこれでいい。開いたぞ!」

 

こうして扉を開けたらまた扉があった。

 

「今度は南京錠か…、これならいけるな!」

 

「八幡、お主解除できるのか?」

 

「俺の80000の特技の1つだ。…よし開いた!」

 

そして扉を開くと…

 

「お兄ちゃん!」ダキッ

 

「義輝さん!」ダキッ

 

小町が俺に、風鈴が材木座に抱きついてきた。

 

「お兄ちゃん、怖かったよ…」グスッ

 

「ああ、もう大丈夫だ。」ナデナデ

 

 

「義輝さん怖かったよ…」ポロポロ

 

「もう我がいるから大丈夫だ。」

 

「はい!」

 

そして…

 

「八幡…」

 

「助けに来たぞ、陽乃…」

 

「うん…信じてた。」

 

「そうか…。」

 

こうして陽乃と見つめ合ってると

 

「で、お兄ちゃんこれからどうしよう?」

 

「ああ、小町と材木座、風鈴は都築さんの車で一足先に帰ってろ。俺と陽乃はちょっと行くところがある。任せたぞ材木座。」

 

「ははは!承知!」

 

「では行くか陽乃。」ギュッ

 

「うん!」ギュッ

 

冬乃さんにメールをした後に俺と陽乃は小町たちと別れた。そして今俺たちはクソがいる部屋の前にいる。

 

「さて、陽乃…」

 

「うん、八幡…」

 

俺は材木座からもらった変声機で声を女性に変えてこう言った。

 

「社長お飲み物です。」

 

「あ、ああ。入れ。」

 

そして部屋に入ると…

 

「は、陽乃様!?」

 

部屋には冬乃さんとクソ1とクソ2がいた。

 

・・・・・・・・・

 

「なぜ…」

 

クソは陽乃を見て驚いている。それはそうだろ。誘拐したやつがここにいるからな。

 

「それはあなたたちに誘拐されたからだよ。」ニコッ

 

やばいよ、陽乃目が笑ってないよ。

 

「それで俺が助け出した。」

 

「そんな!あそこの部屋には親父の指紋とカードキーがないと入れないのに…」

 

「あ、このバカ!」

 

「さてさっきからもボロがででましたがここまでくるともういいですね。あなたたちが陽乃たちを誘拐したんですね?」

 

「…あー、そうだよ!俺とコイツでやっんだよ!そこの冴えないやつと婚約するから悪いだろ!大貴のほうがいいに決まってるだろ!ちなみに警察呼んでも意味ないぜ!証拠がないし、ここの部屋には記録するものがないからな!」

 

「へえ〜、証拠がないですか。実は私がこの部屋に入ってからの出来事は全て警察へ行っていますよ。今こっちに向かってると思うわよ。」

 

「なんだと!?ハッタリだ!」

 

「実はココにカメラがついているわ。便利よねこれ。」

 

そうして冬乃さんが指差したのは服の一箇所。

 

「あ、そうそう。この動画は警察の他にあなたの系列の会社や大企業に流しているわ。誰が弁明してくれるのかしら?」

 

そう冬乃さんがいったらクソ1号は

 

「くそー!こうなったらこうしてやるー!」

 

思いっきり冬乃さんに殴りかかってきたが、冬乃さんはそのままクソを一本背負いした。

 

「グハッ!?」

 

「まったく」パンパン

 

「親父!?クソー!お前がいなければー!」

 

次にクソ2号が来たので俺は投げ飛ばしてクソ1号のところにやった。

 

「グハッ!ち、ちくしょう…お、お前がいなければ…。」

 

くたばったクソ2号はそういうと俺を睨みつけてきたが無視。クソ2人が気絶した後に陽乃がクソの両腕を折ったりしたが気にしない。これぐらいで勘弁してやるんだからありがたく思え。

 

その後警察が来てクソたちを連行した後に念のため病院に行って陽乃たちがケガしてないか確認した。何もなくてよかった。

 

そして帰宅後…

 

「ねえ、八幡。」

 

「ん?」

 

「助けに来てくれてありがとう。」

 

「当然のことをしたまでだけどな。」

 

「うん。でもありがとうね。」

 

「おう。」

 

こうして誘拐騒動は終わった。

 

 

 

それから夏休み終わるまでは怖かったのか陽乃と小町は俺に、風鈴は材木座にべったりだったとさ。

 

 


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