はるのんとはちまんくん   作:アルスDQ

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どうもアルスDQです!
さてさて高校生編も3話目になりました。これからどうなっていかのか?
続きはこれを見てくださいね!
ではどうぞー


作文

俺の骨折が治ってから月日が流れある日のとある教室。

 

「八幡あーん!」

 

「あーん、…美味い。」

 

「よかったー。」

 

俺と陽乃は昼食を食べていた。

 

「ガツガツ…やはり風鈴殿の弁当は美味い!我幸せ!」

 

「はむはむ…んー、美味しい〜。」

 

「あはは!これ面白い!」

 

 

あ、俺の弁当は陽乃の愛妻弁当ね。材木座は風鈴に作ってもらっているらしいけどな。

 

ここは生徒会室、そう生徒会室だ。

 

なぜ生徒会室で昼食を食べているかというとこの中に生徒会役員がいるからだ。え?俺はって?生徒会役員ではないですが何か?ちなみにメンバーは…

 

 

総武高等学校生徒会

 

会長 雪ノ下陽乃

 

副会長 城廻めぐり

 

以上。

 

 

陽乃とめぐりは2年生を抑えそれぞれ会長と副会長に就任した。

 

え?でも2人だけなんておかしい?普通はそうだ。会長と副会長で仕事ができるわけがない。だが、考えてもみてほしい。陽乃が生徒会長やってる時点で普通なわけがない。両親には劣るものの仕事をするスピードが半端じゃない。

 

それに加え謎の統率力でみんなをまとめるめぐり。この2人がいれば大丈夫!というか、俺たちも手伝ってるけどね。俺と材木座と折本は手伝いという形でいる。やっていることはほとんど生徒会役員だけど。(ちなみに先生たちは八幡たちが生徒会を手伝っていることは知りません。)

 

俺が生徒会に入らないのは目立ちたくないからだ。まあ、実質入ってるもんだが。さらに材木座によってセキュリティを上げたり、プログラムを組み込んでばっちり。うん、中学と変わらない…。

 

こうしてのんびりと過ごしていた。

 

が、そのとき…

 

『1年F組比企谷八幡。放課後、職員室まで来るように。』

 

「え?八幡何かしたの?」

 

「いや、何もしていないと思うが…。」

 

「比企谷呼び出されてし、マジウケる!」

 

「ウケないから。」

 

「なんだろうね〜。」

 

「八幡お主何か思い当たらないのか?」

 

「いや、さっぱり。まあ、そういうことだから放課後は遅れるわ。」

 

「できるだけ早めにね!」

 

「了解。」

 

こうして昼休みは過ぎていった。

 

・・・・・・・・・

 

「高校生になって」

 

1年F組 比企谷八幡

 

 

青春とは嘘であり、悪である。

青春を謳歌せし者たちは常に自己と周囲を欺く。自らを取り巻く環境のすべてを肯定的に捉える。何か致命的な失敗をしても、それすら青春の証とし、思い出の1ページに刻むのだ。

例を挙げよう。彼らは万引きや集団暴走という犯罪行為に手を染めてはそれを「若気の至り」と呼ぶ。

試験で赤点をとれば、学校は勉強をするためだけの場所ではないと言い出す。彼らは青春の二文字の前ならばどんな一般的な解釈も社会通値も捻じ曲げて見せる。

何もしていないやつにいじめをしてもこいつが悪いといい、罪を逃れようとする。

彼らにかかれば嘘も秘密も、罪科も失敗さえも青春のスパイスでしかないのだ。

そして彼らはその悪に、その失敗に特別性を見出だす。自分たちの失敗は遍く青春の一部分であるが、他者の失敗は青春ではなくただの失敗にして敗北であると断じるのだ。

仮に失敗することが青春の証であるのなら、友達作りに失敗した人間もまた青春ど真ん中でなければおかしいではないか。

しかし、彼らはそれを認めないだろう。なんのことはない。すべて彼らのご都合主義でしかない。なら、それは欺瞞だろう。嘘も欺瞞も秘密も詐術も糾弾されるべきものだ。彼らは悪だ。

ということは、逆説的に青春を謳歌していない者のほうが正しく真の正義である。

 

と、ここまで書いたが俺には愛すべき婚約者と妹たちがいる。それに信頼できる友達がいる。彼らと過ごす日常は充実している。

 

結論

 

俺の嫁最高!

 

 

「なあ、比企谷。私が授業で出した課題はなんだったかな?」

 

そして放課後、俺は国語教師且つ生活指導の平塚静教諭に呼び出されていた。

 

「はあ、高校生になってというお題の作文だと思いますが?」

 

「そうだな、それで何故君はこんな舐めた作文を書き上げたんだ?それに何だ最後の文、私に対する嫌味か?そうなのか?」

 

平塚先生は頭に青筋を浮かべながら俺の書いた作文を見せ付けてきた

 

「俺が高校生になって思ったことですけどダメですか?自分なりにけっこう良いできだと思ったんですけどこの作文。それとももっと手本になるやつ書いたほうがよかったですか?」

 

「小僧屁理屈を言うな。」

 

「そうですね、先生の歳からすれば俺は小ぞ…

 

その瞬間俺の顔の横に風が吹いた。

 

「女性に年の話を厳禁だと習わなかったのか? 次は当てるぞ。」

 

「ひぃ、いやだいたい今時の高校生はこんなかんじでちゅよ。」

 

何この教師、怖いよ…。いきなり殴ってきたよ。

 

「はぁー、こんなのが学年2位とはな…。」

 

失礼な。俺はしっかり勉強してるぞ。

こんなんって何?こんなんって。

 

「ところで聞くが、君には友達がいるのかね?」

 

「作文に書いてあったじゃないですか。いますよ。」

 

「いや、見栄をはるな。君に友達がいないことは分かっている。」

 

えー、勝手にわかってるよ…。

大丈夫かなこの教師…。

 

「で、彼女はいるのか?」

 

「だから作文に…。」

 

「よし、レポートは再提出だ。」

 

えー、人の話聞こうよ。

 

「そして、君には罰を与える。付いてきたまえ。」

 

そうして俺は平塚先生に連れられて教室を出た。

 

・・・・

 

しばらくすると着いたらしい。

ってここ生徒会室じゃん!

 

ガラガラ

 

「陽乃ー、いるか?」

 

「静ちゃん、ノックをしてから入ってて何度も言っているじゃん。だから結婚できないんだよ。」

 

「ぐはっ!…っく、まあいい。それと静ちゃんと呼ぶな!」

 

「で何か用?」

 

「実はこいつの更生を…」

 

平塚先生が言おうとしたとき

 

「あ、八幡ー!」ダキッ

 

「はいはい。」ナデナデ

 

「…は?陽乃知り合いか?」

 

「うん。てか、私の婚約者だけど?」

 

「まさか作文に書いてあったのは本当だったのか…。」

 

「だから言ったのに。」

 

「あれ〜?平塚先生?あ、八幡君〜終わったの?」

 

「よう、めぐり。」

 

「…城廻、お前も比企谷と知り合いか?」

 

「うん、友達だよ〜。」

 

そうめぐりが言い終わると平塚先生はしばらく固まった後

 

「…もう、おうち帰るー!」ウワーン

 

泣いて帰って行った。

 

「静ちゃんどうしたんだろ?」

 

「「さあ?」」

 

こうしてよくわからないまま俺たちはその場に残っていた。

 

 


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