今回ははるのん誕生日ということで書いてみました。ではどうぞー!
七月七日。
この日はある行事がある。そう、七夕だ。あの織姫、彦星の馬鹿夫婦のお話である。毎日イチャイチャしてて、仕事をせずに挙げ句の果てには引き離されるやつである。
リア充めっ!爆発しろ!
しかし、俺にとってはこれだけじゃない。
なぜなら…
・・・・・・
「「「「「「誕生日おめでとうー!」」」」」
「うん、みんなありがとう!」
そう、今日は陽乃の誕生日なのである。
俺や小町、雪乃をはじめとして、材木座・風鈴・めぐり・折本・由比ヶ浜など多くの人で陽乃の誕生日パーティーが開かれた。ちなみに俺の両親も来ているが、親父はすでに酔っている。さらに春輝さんや冬乃さんもほろ酔いレベルな気が…。あんたら浮かれすぎだろ…。
え?母ちゃんはって?飲んではいるけどそこまでじゃない。あと元々酔いにくい体質らしい。
バースデーケーキの火を陽乃が消し、パーティーは進んでいく。今年で17歳。すでに結婚できる歳だが、俺が18歳になってないしするなら何より大学卒業後だ。しっかりと責任が取れるなってからだ。
そんなことを思っているといつの間にか、プレゼントを渡すときになった。女性陣は化粧品やそれぞれ思い思いに選んだものを渡している。最初、由比ヶ浜はクッキーを上げようとしたが全員に止められた。だってまだ誰も死にたくないもん!ちなみに材木座と風鈴はというと…
「陽乃殿、今年はこれだ!受け取るがよい!」
「こ、今回も頑張って見たのでぜひ見てください!」
こいつらは数年前より、ショートストーリーの本をあげている。文庫本よりかは遥かに少ないが自前である。材木座が小説を書き、風鈴が挿絵やイラストを描く。そんなかんじだ。
「2人ともありがとうね。大切に読むよ。」
そして俺は…
「ほれ、プレゼント。そして改めて誕生日おめでとう陽乃。」
「うん、ありがとう八幡。…ねえ開けてみてもいい?」
「おう。」
陽乃が包装をとって箱を開ける。
「…これネックレス?綺麗…」
「ま、まあ似合うと思って買ったからな。」
「…ねえ八幡、つけて?」
「お安い御用だ。」
俺は陽乃からネックレスを受け取り、つけてやる。
「…どうかな?」
「すげく似合ってるぞ。」
「…そっか。」
本当に似合ってる。これ買ってよかった〜。だってこんなにもいい笑顔を見れたんだから。
「…お兄ちゃんたち甘い。甘すぎるよ…。口から砂糖が大量発生だよ…。」
「まあ毎年よくやるよねー。」
「ゆ、ゆきのん…毎年こんなかんじなの…?」
「ええ。」
「うぅ…、あたしも砂糖吐きそうだよ…。」
「陽さんよかったね!」
「けふんけふん!ま、よかったの!」
「陽乃さんよかったですね!」
「八幡喜んでもらってよかったね!」
そして、最後は…
「じゃあ、みんな1人一枚とってくださいねー!」
小町がそういいあるものを分ける。
「?ゆきのんこれは?」
「八幡これって、短冊?」
「ああ。今日は陽乃の誕生日でもあるが七夕だろ?毎年やってるんだ。」
初参加の戸塚と由比ヶ浜は最初クエスチョンマークを浮かべていたが理解すると他の人と同じように書き始める。さて、俺も書くかな。
そしてみんなが書き終わると置いてあった笹に各々つける。
「みんな今日はありがとうね。本当に嬉しかったよ。」
そういい、それぞれは家に帰って行った。俺と小町は今日は元々泊まる予定だったのでそのままだ。そういえばみんな短冊に何書いたんだろ?気になったので見てみると…
《お兄ちゃんが幸せでいられますように》
これは小町か?お兄ちゃん嬉しすぎて本当泣きそうだよ…。ありがとな…。
《パンさんに会えますように》
これは雪乃だな、うん。リアルに会いたいってことなのか?さすがはパンさんオタクだな。
《料理が上手になりますように》
由比ヶ浜…、それは短冊で願うことなのか?…しかし、叶ってもらわないと俺たちがやばいな。
《よく眠れますように》
相変わらず天然なめぐりでした。
《我の作品がアニメ化できますように》
《義輝さんの夢が叶いますように》
これは材木座と風鈴か。まあ、材木座らしいか。それにしても風鈴、健気すぎるんだけど。
《八幡たちとたくさん思い出作れますように》
と、戸塚ー!俺も頑張るからたくさん思い出作ろうな!
他にも俺の両親や冬乃さんたちのもあった。使用人の若い人も書いているみたいだった。
と、そこで
「あれ?八幡何してるの?」
「ん?ああ、みんなの短冊見てたんだ。」
「そうなんだ。あ、私も見よっと。…なんか雪乃ちゃん毎年これじゃない?」
「そうか?まあ、それだけ会いたいってことなんだ、パンさんに。」
「あはは…。あ、私そろそろ眠くなっちゃった。そろそろ寝ない?」
「俺もそろそろ寝たいと思ってたところだ。じゃあ部屋に行くか。」
「うん!」
そうして俺と陽乃は手を繋ぎ歩き出した。
その後ろでは2つの短冊が寄り添うように飾ってあった。
《俺の本物とずっと一緒いられますように》
《私の大切な人とずっと一緒いられますように》