「本堂に誰かいたと思えば彰さんじゃないですか。」
「おお!白蓮だったか。久しぶり」
彰はちゃっかり縄を抜け出していた。
しかし謎である。
彰がここまで来るときに何かがあったそれは確かだ。
だが彰に気付かれなく運べるのは相当の実力者だ。
「どうだ?最近は」
「特に何も何もなく充実してますよ。」
という白蓮だが
今思い出したかのように
「あ!そう言えば最近不作らしくて仏教に救いを求める人が増えたようです。」
「そっそうか」
白蓮には悪いがこれは非常に良くない流れだ。
彰がここを訪れようとしたのはある情報を必要としていたからだ。
それが仏教徒が増えたことで村人の今の信用度が分かる。
他にも市場とかでも確認できるだろうが、今は不作でしっかり機能もしていない。
そして仏教に救いを求めるということはその位切羽詰まっているということでもある。
つまりこのままだと信用と村人の数を失いかねない。
「だけどここは普通に作物とれてますし、そこまで深刻じゃないですか?」
「まぁそういうことなら村人にも分けてあげてやれ」
と言って去ろうとすると白蓮が裾をクイクイと引っ張る。
「いかないでほしいです。あのときのように傍に居てください」
彰は陰陽師として過ごしている時期があった。
白蓮とはその時出会う。
最初はただあそこの寺は何かが可笑しいと依頼されていたので彰は命蓮寺へとむかう。
ちゃんと生きていると言えば聞こえはいいが正確には精神が瓦解しかけ辛うじてという状況である。
「何かあったのか?」
そう彰が尋ねると
「ああ...貴方は仏様でしょうか?なら私の贖罪を聞いてくださいますか?」
簡単に言えばこの様なことを言っていた。
幻覚さえ見えていたのだろうか?
そしてそれを簡単にまとめると弟の死によって自分に死が来ることを恐れた。
そしてある術をかけ妖力を吸収する限り永遠を生きることができるようになった。
しかし肝心の妖力を吸収する相手が居ないため、妖怪を保護しその時に少しずつもらうというものだ。
彰からしてみれば
(別に良いんじゃないか?)と思うのだ。
しかし時代がそうはさせてくれない。
妖怪と関わるそれだけで罪なのだ。
「あんたが罪の感じているところはどこだ?」
そうそこが論点である。
「わ、私は保護すると名ばかりで信頼を寄せてくれる者達を裏切っている。そんな自分を許せないのです。」
この心情は今すぐ出来たものではない。
長い時間をかけて少しずつ沸々と罪悪感が沸き上がって行ったのだろう。
「そうか。ならば...」
と言い白蓮の頭に手をのせる。
ビクッと身体を強張らせるが時期に落ち着いてくる。
そして彰は妖力を保有できるように身体を適応させる。
所謂妖怪になるのだ。
「ならばあ俺は白蓮、君のために妖怪となろう。妖力を君に送り続けよう。
君を生かしているその罪をその罪悪感を俺も同時に受け続けよう。俺だけじゃない信頼を寄せる者もいる。
君は一人じゃないさ。だから泣くな。」
(これは俺の贖罪だ。抗いきれなかった不甲斐ない自分への)
「だから私は貴方を信頼しています。どこへいこうと私は...貴方を...」
白蓮の気持ちは嬉しい。しかし彰は現時点でそのような感情を持てないのだ。
いや持ってはならないのだ。
だから
「大丈夫、また来るから。安心して」
このくらいのことしか言えないのである。
つくづく自分が恨めしい。
どうでしょう。別キャラになりそうで怖いです。
もうちょっと勉強しないと