ある少女が森を散策している。
特に理由がないわけではない。
ただ暇をもて余していたから散策を始めようと考えたまでである。
その少女をアリス・マーガトロイドという。
多数の人形を使いこなし辺りを調べる。
「これ、この前魔理沙が言っていたものかしら?」
キノコをひとつ手に取る。
ここらはキノコの群生地のようだ。
まだらまだらにキノコが生えていた。
「こっちの木の根に生えてるキノコは...」
といいかけたときである。
突然動き始める木の根、
「あれ?ごめんね。ビックリしちゃった?」
その姿はとてもしっかりしていた顔持ちという訳ではないがこれだけは言える。
(木の根が彼女の身体を補っている?)
人形のようにきれいな足から根がはえ顔を形成している。
声帯も備わっているらしく、彼女の口は動いていた。
「あなた達も買われたの?」
人形たちに話しかけている。
「あ!ごめんなさい私ったら礼儀を忘れていたわ。どうも私の名前は二つあるから一つずつ
旧名 御伽(おとぎ)
新名 枝麻(えま)宜しくね。ねぇあなたはどっちの名前で呼んでくれる?」
いきなり自己紹介を始めた。
「私の名前はアリス・マーガトロイド、アリスでいいわ。枝麻」
「あっでもよくよく考えたら旧名は陰陽屋さんと幸せ屋さんしか呼んでないや」
「幸せ屋さん?」
「んーとね、幸せ屋さんは強くて仕事として私たちを守ろうとしてくれてたの。あっでも死ぬことなんてないからアリスは安心していいよ、いつかは幸せにしてくれるから。」
枝麻はアリスの疑問に答えたあと
「そんなことより貴女も遊びましょう?」
彼女の手には木の根で成形した何かがあった。
「良いけど、何するの?」
「人形ごっこ!」
ドス!
何かがアリスの背を貫いた。
太いものではなく何か細いもので
彰の従者くおが原因究明のため森を歩く。
(いや、別に片付けもせずに責任を果たそうとしているわけではなく)
自分の中にある野心と理性が葛藤を始めていた。
あわよくばの感情はくおの心を高揚させていく。
(帰ったら...ん?)
何かを見つけたようだ。
木の根だ。木と木の間を移動している。
明らかに怪しい。怪しすぎる。
誰か呼ぼうかと思ったがくおは追いかけることにした。
しかし森の中ではくおにとって不利であった。
いつの間にか背後をとられていた。
どうやら相手は地の利を得ているらしい。
「くっ!」(速い!)
辛うじて避け続ける。
「うーん、あなたいいねこの攻撃を避けるなんて。あっでも」
いいかけて何か考えるように
「あー!自己紹介忘れてた!陰陽屋さんに怒られる。」
青ざめていた。誰かに礼儀作法を習っていたようだ。
「はいはーい!自己紹介いきます。私の名前はひとつ目に御伽、二つ目に枝麻だよ。どっちかで呼んでね。」
アリスの時とは似ているが別個体である。
足ではなく右腕から生えている。
「え!?わ、私はくおといいます?」
慌てて言ったためイントネーションがおかしくなった。
「じゃあお互い終わったことだし、始めようか!」
一話一話ずつ分けていこうと思います。
まず最初はくおの戦闘からです。