以後このようなことがないよう気をつけますがデータ破損等の事情に関しては察していただきたいです。
何事も紙一重であると私は思う。表があり裏があるように相互は近くて遠い。そんな関係が一番安定するのだ。
「あいつのところの屋敷は怪しすぎるんだよなー」ヒソヒソ「だよなあれはなにか隠している口だぜ」ヒソヒソ「俺聞いたぞ。あの屋敷は妖怪と交流していて...」「面白い噂ですね。私にも少し聞かせてくれませんか?」「んなっ!おっお前あの屋敷の!」
私にとっては昔のこと、ご主人様にとってはつい最近のことであります。あの頃は私が生まれたばかり、世の中になんの不満も不信感も抱いていなかった時です。懐かしい。先程の会話の一例はお恥ずかしながら私の失敗談となっています。今後の展開については察してもらえると嬉しい限りです。まぁ私は悪いとなんて思っていませんが...。
この件のあとの話を少ししましょうか。まずはこのときの状況を少しばかり、村の一員としてちょっとそばに屋敷をおかしてもらいました。表現は難しいですがご主人様にとっては造作もないこと。村民の方々もある程度気に入ってくれたり違和感なく過ごせていたりするようで、安定した生活を営むことが出来ると思ってきた時期です。
しかし若い者たちはそれを望みませんでした。それは簡単なこと。
『余所者だから』
この一言に限ります。人間は単純かつ脆くそして自分をよく知っていると思い込みます。まぁ私が言いたいのは、自分のことくらい察しろと思うところです。
先ほどの会話この村を離れる数日前の会話。案の定若い者どもがあれよあれよと噂をしていてそろそろこちらの暮らしにも支障をきたしかねなくなってました。
この後私はどうしたか?私は言いました人間は単純かつ脆いと…つまり記憶から消してあげました。当然ご主人様には言ってません。それでも後悔なんて言葉は私には不要なのでした。
こんな風に割り切っている私ですがこの頃の私はまだ青臭い子供なのでした。
人生始まって以来の殺人、このことに意味を深く考えすぎてしまったのです。
「わ…私は悪くない。」
ボソリと呟く私がそこにはいる。心の弱い私を守るのはいつもいつも
(我らが主人の為にした事なにも悪くない)
そんな私を救うのはもう一人の私名前も一緒慕う主人も一緒ただ一つ違うのは任務を遂行する決断力です。彼女は私とは違う力を持っている。程度の能力でなくこういった別の特性を持っているのです。私たちは二人で一人。こんな状況でも彼女は冷静でいる。私はすっかり彼女を頼りにしてました。
だからでしょう絶望に沈む瞬間も彼女を頼りにするのは
私は彼女を頼りにするときいつも考えてしまいます。どうして私は冷静でいられないのか?どうして焦ってばかりいるのか?そうやって考えて考えて考え抜いてふと人里の方へ目を向けたのです。そのとき
「あっ、私が冷静でいるんじゃなくて焦らないように削除すればいいんだ。」
そのとき真っ先に出た答えは
(お前まさか裏切ったのか!?)
?意味がわかりません私はただ尊敬する決断力を持つ私の半身を抹殺しているにすぎません。だって私よりも冷静な彼女がいることで焦っていたのですから、自分より上のものに劣等感を持つのは普通であり常であります。いわゆる単純、そして心の底にあったつながりを簡単に切断つまり脆い。あ〜こうして私は人間に近づいていく。こうして私はご主人様と居られる。あ〜こうして私は冷静で居られる。記憶の抹殺を簡単にこなせるほど私は人間として成長しました。帰ったら褒めてくれるかな?私の好きなご主人様。
過去を知った紫はどうしようもない焦燥感にかられる。そんな中、小鈴とめいの会話は続く。
次回 胡蝶蘭は澄み渡る