東方幾能録   作:arnehe

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敵への情けは捨てるもの

彰は昔やった理論を用いる。

 

防御壁の根本原理。

 

防御とはと考えると盾のようなものや膜のようなものを考えると思うが、それでは衝撃に対しての魔力等を原材料とする結界はすぐ自壊する。ならばサッカーゴールのようなものはどうか?それだけだといつかは壊れるのは当たり前。だから俺の能力で運動エネルギーの変換を行う。形だけは完成する。なおこれはくおの防御壁の下位互角の産物ですぐ壊れる。

 

小手調べに防御壁を展開し相手を見据える。

 

「ガァー!」

 

「さぁさぁこれから始まる喜劇の世界、招待客が協力してくれます。」

 

相手の雄叫びを物ともせず喜劇の前座とでもいうかのように小さい弾幕とくおの下位互角である防御壁を多数出現させ芝居掛かった言葉を羅列する。ヘンテコな音楽が流れる気がする雰囲気を醸し出し敵の攻撃をかわしていく。さながらその姿は西洋ではピエロその性質は天翔の曲芸師を想起させる。ところが膂力の差というべきか速さで負け、どんどん防御壁を破壊される。当の本人はまるで祭りの射的のような感覚である。そして衝撃のうち反作用も使い敵との間を空ける。

 

「おー速いねー。しかも強い。()()()()()さっきので死んでたかもしれないね。」

 

そんな言葉に気にすることなくむやみやたらに特攻を繰り返す。力の向きを変えて相手に返してやる。今の彰の姿では人間の為翼がなく、代わりに作用点を設定して宙に浮いている。どうやら姿を変えても元は人間、結局は空など飛べないという思い込みが勝るのだ。そうしてるうちにこの戯曲は全てを破壊して尚、勢いが止まらない。これでは埒があかないと彰は口を開く。

 

「さぁさぁ喜劇も終盤となりました。今回はお客さん方に楽しんでもらえるように一つ仕掛けを施したのです。それではカウントダウンをお願いします。」

 

そう言いながら各地に作用点を配置。しかし途中でどうやら野生の勘か距離を取ろうとする。

 

「ショーの途中ですよ?お客さん?」

 

従者によるカウントダウンと負傷者たちの喧騒が巻き起こる中、聖徳太子も身の危険を察知。伝達を開始する。

 

「みなさんここから離れてください!」

 

すぐさま退避を勧告する。その間にも敵が森の方へと近づこうとする。その様はあまりに滑稽で彰も思わず嘲笑を浮かべる。

 

「逃がすわけねーだろーが。」

 

そして逃げようとした敵に彰が近づく。そして自身に設定した作用点とともに

 

「爆ぜろ。」

 

瞬間の時の止まりを感じながら従者は退避する。

 

その瞬間地盤が割れた。

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