ハイスクールD×D 俺と愉快な神話生物達と偶に神様   作:心太マグナム

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ハイ、もうコカビエル戦です。凄い巻いてますね、ゴメンナサイ。

原作3巻までの話は後2〜4話くらいで終わる予定です。

それではどうぞ。


VSコカビエル&ナイ神父

コカビエル達との会合から3日後、オカルト研究部の部員たちはコカビエルたちとの決戦の前に数分だけだがミーティングを行っていた。

 

「ーーーという訳で私達の目的は魔王様たちの援軍が来るまでの時間稼ぎよ。何か質問はあるかしら?」

 

リアスからの話を聞き、現在ゼノヴィアとイリナの看護をしているアーシア以外のメンバーは首を横に振る。メンバーの反応を見たリアスは一度だけ頷いてから口を開く。

 

「どうやら無いようね。それじゃあ行くわよ皆!!」

 

「「「「ハイッ!!」」」」

 

リアスに返事をしてメンバーがオカルト研究部から出ようとした時、リアスは不機嫌そうな表情を浮かべる定治に声をかける。

 

「定治」

 

「なんスか部長?」

 

リアスに声をかけられ振り返る定治の顔はずっと追いかけていたニャルラトホテップになんやかんやあって逃げられたため、未だに不機嫌そうな表情を浮かべている。そんな定治を見てリアスは困ったようにため息をついてしまう。

 

「そんなあからさまに不機嫌な顔を見せないでちょうだい。定治、今回もあなたの力を借りる事になるわ。悪魔でもなく教会の者でもないのに私達に力を貸してくれると言ってくれて本当にありがとう。それが言いたかっただけよ」

 

「……うっす」

 

まさか礼を言われるとは思わなかった定治は微笑みながら頭を軽く下げるリアスを見て少し驚いた様子を見せた後、人差し指で頬を掻き、リアスにつられるように頭を下げて部室から出て行った。

 

定治がオカルト研究部の部室から出て旧校舎の廊下を歩いていると、今度は木場が定治に声をかける。

 

「定治くん」

 

「今度は祐斗か、何だ?」

 

定治が木場に声をかけられ歩みを止めると、木場は慎重な面持ちで定治に話を始める。

 

「ごめん、今だからこそ言っておきたい事があってね。……僕の過去については部長から色々聞いてると思う。僕の人生は聖剣に対する憎しみが殆どだった。だけどね、最近は違うんだ」

 

「違う?」

 

木場の話を聞いて定治が首をかしげながら聞くと、木場はうんと頷く。

 

「うん、この学園で定治くんと出会って一緒に遊ぶようになって、それがとても楽しかった、だけど同時にとても申し訳なかったんだ。」

 

最初、木場は定治と遊んだりした日を思い出して楽しそうに笑うのだが、その表情はだんだんとバルパーの計画によって死んでいった仲間の事を思い複雑な物へと変化していく。

 

「あの時、死んでいったみんなも本当はこんな日常を味わえた筈なのに……僕だけがこんな日常を味わっていいんだろうかって。定治くん、いいのかな?僕には守りたいと思う人達がいて、良い友人がいて、今の生活にとても満足している。僕は、今こんなに幸せでいいのかな?」

 

躊躇いがちに笑う木場の言葉を聞き、定治は静かに木場の元まで近づくと木場の頭をスパーンッ!と叩く。

 

「何フラグっぽい事言ってんだ祐斗」

 

いきなり頭を叩かれ戸惑う木場を見て、定治は木場の肩に手を置いて自らが思った事を口にする。

 

「……まぁ、俺ならその死んでいった奴らの分まで楽しむけどな。人生一杯に楽しんで、そんであの世でソイツらに自慢気に話す。たぶんぶっ飛ばされるだろうけど、それでいいのさ。そんなモンでいいのさ。少なくとも今のお前みたいにそんなに重く考える必要なんて無いと思う……ぜ」

 

普段のヘラヘラとした笑いとは違う優しい微笑みを浮かべながら自らの考えを語る定治だが、最後の方で何故か言葉を失う。定治の視界にはあたたかい目で定治を見つめるリアスたちの姿がいた為である。定治は自身の顔が熱くなるのを感じながらリアスたちに向かって口を開く。

 

「……見てた?」

 

定治が顔をだんだんと真っ赤にしながら聞くと、子猫が頷く。

 

「ハイ、最初から見てましたし、聞いてました。」

 

「いつもフザケてばかりの定治くんもたまには真面目な事を言うんですわね。定治くんの考え、定治くんらしくて中々素敵だと私は思いますわ。ウフフフ」

 

普段定治にお仕置きをして定治に恐れられている朱乃も今回はあたたかい目を定治に送りながら頬に手を当てて微笑む。

 

「私もライザーと闘う日の前にこんな風に言われた事あるのだけれど、普段が普段なだけにビックリするわ。でもそんなあなたも素敵だと思うわよ、定治」

 

「……何て言えば良いのかわかんねぇけど、ウン、普段が普段なだけにギャップもあってカッコ良かったぜ定治」

 

皆から送られるあたたかい目と言葉を聞いて定治の顔は微笑みを浮かべながら熟れたトマトのように真っ赤にしながら湯気を出し、身体は何故か小刻みに震えていた。

 

「……イ」

 

「イ?」

 

顔を真っ赤にし、身体を小刻みに震わせながら定治は静かに呟くと、一誠はキョトンとした表情で首を傾げる。そして定治に限界がやって来る。

 

「イヤァァァァ!!恥ずかじぃぃぃぃ!!みんなが見てる前で何か語っちゃってる俺恥ずがじぃぃぃぃ!!」

 

"バリィィィンッ!!"

 

「定治ゥゥゥゥ!?何やってんだお前ぇぇぇぇ!?いや割とよくやってるわアレ!」

 

定治は顔を真っ赤にしながら全力で駆け出して廊下に並んでいる窓のガラスに身体を突っ込ませる。ガラスをぶち破ったせいで定治の身体のあちこちにガラスの破片が突き刺さるが定治は御構い無しにこの場から逃げるように全力疾走する。ガラスをぶち破り逃げ出す定治を見て叫ぶ一誠の声につられるようにオカルト研究部の一同は定治を追いかけるために駆け出す。そんな一同の中で木場は顔を真っ赤にしながら駆け出す定治を見て、何を思っているのかはわからないが先ほどまでの表情とは違う表情を浮かべていた。

 

「……フフ。定治くん、僕はキミと出会えて、本当によかった」

 

そう言って一同を追いかける木場のその表情には確かな笑みが浮かんでいた。

 

 

身体にガラスの破片が突き刺さり、身体を血塗れにしながら全力疾走していた定治、ひたすらに走っていたお陰でどうにか冷静さを取り戻したようで、全力疾走を止めて立ち止まり目の前にいる敵を見る。定治が目の前の敵を見つめていると遅れてオカルト研究部のメンバーたちも続々とやって来る。

 

やがてオカルト研究部のメンバー全員が出揃うと、この時を待ちわびていたコカビエルが笑みを浮かべながら両腕を広げて一同を歓迎する。

 

「来たか、待ちわびたぞ。ナイ、エクスカリバーは?(……何故あいつは血塗れなんだ?)」

 

「フム、エクスカリバーの完成まではあと数分、といったところですね。(何で定治は血塗れなんだろう……?)」

 

「そうか。ならば手筈通りに頼む(まぁいいか)」

 

「ええ、わかりました。……そら!(まぁなんかノリでガラスか何かをぶち破ったんだろうね)」

 

二人はそれぞれ頭の中で何故定治が血塗れなのか考えていたが直ぐに切り替える。コカビエルが合図を送るとナイ神父は頷いて手の平から比較的大きな火球を作り出し、定治に向けて放つ。

 

「あっぶね!?」

 

ナーク=ティトの障壁の創造(CREATE BARRIER OF NAACH-TITH)

 

ナイ神父から放たれた火球を定治が大きく横に飛んで回避すると、あの程度の火球なら定治は障壁を貼らずに避けると読んだナイ神父は目論見通りと言わんばかりに笑いながら障壁を貼り、オカルト研究部と定治を分断する事に成功させる。砂煙りを上げながら地面に着地した定治はナイ神父の目的が最初から分断であったと気づき苛立ちまぎれに舌打ちをする。

 

「チッ!さっそく分断か!けどなぁクソ邪神、その障壁を俺がブッ壊せること、忘れてねぇか?ていうか今すぐ割ってお前シメるからなぁ!?」

 

勢いよく舌打ちをして定治がナイ神父に殺意を向けながら睨むと、ナイ神父は3日前の事もあってか少し焦りながら定治の言葉を返す。

 

「い、いや、今回は忘れてないさ。ほら、頭上注意だ。」

 

「うおっ!?」

 

少し焦りを浮かべいるナイ神父が定治の頭上より少し上を指差す。ナイ神父の指先につられるように定治がナイ神父の指差した先を見るとそこではコカビエルが光の槍を作り出し定治に向けて投擲しており、定治は再び横に大きく飛んでコカビエルの作り出した光の槍を躱す。

 

見事光の槍を躱した定治を見てコカビエルは満足そうに笑いながら定治を指差す。

 

「そういう訳だ。貴様の相手は私、さぁ始めようか」

 

治癒(HEELING)……チッ、障壁ぶっ壊してあのクソ邪神シメるためには、どうやらテメェをぶっ飛ばしてからじゃないとダメみたいだな。……ルールブック!」

 

定治は身体に突き刺さるガラスの破片を抜いてから治癒の魔術をかけて傷を塞ぐと、目の前の敵をナイ神父の前に倒さなければいけない事を理解し、舌打ちをしながら手元にルールブックを呼び出す。

 

「クク、ヤル気になったようだな。それではまず、腕試しといこう」

 

戦闘態勢に入った定治を見てコカビエルは嬉しそうに笑うと手元に力を込めてある獣を召喚する。コカビエルが召喚し、現れたのは地獄の番犬と名高いケルベロス。コカビエルの命により現れたケルベロスは唸りながら口元から火を溢れ出して定治を睨む。

 

「コイツは私のペットでな。フフフどうだ、中々カワイイだろう?」

 

コカビエルはケルベロスを見て笑いながら自らのペットを定治に自慢する。しかし定治は手をブンブンと振りながらコカビエルの話を全力で否定する。

 

「いやいやいやいや!!全然可愛くなくね!?めっちゃよだれ垂らしてんじゃん!めっちゃ目つき悪いじゃん!めっちゃハァハァ言ってんじゃん!頭三つだから通常の三倍ハァハァ言ってんじゃん!何処がカワイイのソイツ!?」

 

「そうか?……まぁいい。とりあえず最初の相手はコイツだ。さぁ見せてみろ、貴様の力を。」

 

全力で否定する定治を見てコカビエルが不思議そうに首を傾げてからケルベロスに定治を襲うように命令する。

 

「……仕方ねぇ。ケルベロスくん、お前には何の恨みも無ぇけど、とりあえず殺す。悪く思わないでくれよ?」

 

定治は自身に向かって襲いかかるケルベロスの攻撃を躱しながらルールブックを開き、魔力を込めて門を作り出す。

 

『飛行するポリプ』

 

定治の声に応えるように門から翼を持たぬにも関わらず空中を飛ぶ異形の怪物飛行するポリプが四匹現れる。

 

『Heeeeey!!』

 

『Yeah!!』

 

『Hey定治ゥ!調子はどうだーーーい!?』

 

「GURR……!」

 

現れた四匹のポリプの力を感じ取り、唸りながらポリプたちを警戒する。一方でヤケに高いテンションで現れたポリプは定治の周りをグルグルと飛び回りながら定治に調子を聞くと、定治は"何回も召喚してるけどこのテンションには馴れねぇ……"と思いながら引き気味に返す。

 

『え、えーと普通だけ『ンーー?ウ・ル・ト・ラ・ハッピー!?ソイツは最高って奴だなァオイ!安心しろ!俺たちもウルトラハッピーだぜぇぇぇ!!』』

 

『『『『HAHAHAHAHA☆』』』』

 

『普通だって言ってんだろォ!?相変わらずテンションクソ高ェなコイツら!?』

 

普通と答えようとした定治の言葉を塞ぐようにポリプが話を被せ、ポリプ一同が明るく笑う。定治は相変わらずのポリプたちのテンションにツッコミを入れるがポリプたちは定治のツッコミを全く聞いておらずグルグルと飛び回りながら定治に再度質問をする。

 

『それで定治ゥ、今日は一体何の用で呼び出したんだーーい?『あそこにいるケルベロスを倒してもらいたくt』フムフム、向こうさんがカワイイ生物を出してきたからこちらもカワイイワタシたちを出して対抗しようというわけだな!わかってるじゃないか定治ゥ!『そんな事言ってねぇ!!』』

 

『オメェらにカワイイ要素あるわけ無ぇだろ!?ケルベロスを倒すのに呼んだんだよ!』

 

ポリプの質問に答えようとする定治だが再びポリプの言葉に被せられ最後まで言わせてもらえない。若干キレかけている定治を無視してポリプたちは勝手に話をし始める。

 

『Heyジョニー、カワイイ対決であのワンちゃんが私たちに勝てるわけ無いじゃない!『話聞けよ!!』カワイイ対決なんてしたらワンちゃんが可愛そうでしょう?』

 

定治、キレながらポリプたちに向かって叫ぶがポリプたちはこれを華麗にスルーし、話を続ける。

 

『おおっと、それもそうだなエリー!』

 

『ワタシたちよりカワイイ生物なんてワタシにはショゴスくんくらいしか思い浮かばないね!』

 

『ウンウン、ピーターの言う通りだ!全く、古の者共はなんであんなカワイイ生物達を奴隷にしたのか私にはわかりかねるね!』

 

『そんなの決まってるじゃないかマイケル、彼らは好きなものほどイジめたくなっちゃう思春期の子供みたいなヤツらだからさ!まぁイジメの仕返しで滅ぼされかけるとは夢にも思ってなかっただろうけどな!』

 

『『『『HAHAHAHAHA☆』』』』

 

『いいから早よケルベロス倒しにいけやボケェ!!』

 

一斉に笑うポリプたちに我慢の限界がやって来つつある定治は足に魔力を込め始める。足に魔力を込め始めた定治を見てポリプたちは明るく笑いながら定治を宥めさせて目の前で唸るケルベロスを見る。

 

『オーケーオーケー!わかってるよ定治ゥ!目の前のワンちゃんで遊べばいいんだろう?』

 

『任せとけって!遊ぶのは得意なんだ!』

 

『おいおいマイケル、キミが遊んでるのはベッドの上でだろう?』

 

『嘘言わないでちょうだいジョニー、私達の所にベッドなんて無いでしょう?』

 

『おいおい、マジレスはやめてくれよエリー!』

 

『『『『HAHAHAHAHA☆』』』』

 

『お前らフリーダムすぎんだろぉぉぉぉ!!いいから早よ行けやぁぁぁぁ!!』

 

目的がわかっているにも関わらず話を始めて笑うポリプたちに向かって定治が絶叫する。絶叫する定治と笑うポリプを見て好機と判断したケルベロスが定治に向かって駆け出しその牙を定治に向ける。

 

「GURRRRRRR!!」

 

『あっぶね!?ほら来たじゃん!もう向こうから襲いかかって来たじゃん!変な会話してないでさっさと闘ってよぉ!いや闘って下さいお願いします!』

 

定治は襲いかかるケルベロスの牙を何とか避けるが、ケルベロスは諦めず襲いかかっていく。定治はポリプたちに向かって叫びながら襲いかかるケルベロスの攻撃を土下座しながら回避する。ケルベロスの攻撃を躱しながら土下座してお願いする定治の姿を見て、ポリプたちは心打たれたようで明るい笑いを一旦止める。

 

『Oh……ジャパニーズDO☆GE☆ZA☆』

 

『It's so cool……うーん参ったわね、こんな事されたらちゃんとやるしかないじゃない!』

 

『定治がDO☆GE☆ZA☆をしたんだ。そろそろ答えてあげようかね!』

 

『さて、それじゃあ気を引き締め直して行こうか!マイケル!ピーター!エリー!フォーメーションKMZNARSだ!』

 

『『『オーケー!!』』』

 

ようやくやる気になったポリプたちは二匹一組でケルベロスを挟むように辺りを飛ぶ。

 

『定治ゥ!わかってるね!』

 

『最初からやってよぉ!!ナーク=ティトの障壁の創造(CREATE BARRIER OF NAACH-TITH)!!』

 

やる気になったポリプたちの一匹が定治に声をかけると定治は叫びながらポリプの意図を理解し、ケルベロスの頭を踏みつけ、その勢いでケルベロスから距離をとってからポリプとケルベロスを包むように障壁を貼る。

 

「GUR……?」

 

『ワタシたちは左回転』

 

『そうするとワタシたちは右回転か、オーケー!!』

 

予期せぬ事に困惑するケルベロスを無視し、ポリプたちは打ち合わせを終え、ポリプたちの持つ風を操る力を用いて片方は右回転、もう片方は左回転に竜巻を巻き起こす。

 

『『『『HeyHeeeeeey!!ワンちゃんHeyHeeeeey!!』』』』

 

二組の起こす竜巻の回転圧力、二組はそれぞれ別の向きで回転し、その間にいるケルベロスの所には二つの竜巻によって起こる真空状態の破壊空間に巻き込まれる。障壁によって閉じ込められたケルベロスにこの破壊空間から逃げる術は無く、その身体は数十秒後にはグチャグチャの肉塊へとなってしまう。

 

『『『『ワンちゃんのミンチいっちょ完成!!』』』』

 

ケルベロスを容易く倒し、ポリプたちは明るい声を出しながらも竜巻を止めようとはしない。ポリプたちはこれから定治が行う事をよく知っているのか定治に向かって声を出す。

 

『『『『さぁて定治ゥ!お次はァ?』』』』

 

『障壁解除!コカなんとかさん、暴風注意、ってな!!』

 

ポリプの声に応えるように定治が貼られていた障壁を解除する。ポリプもそれをわかっていたようで二つの竜巻の向きをコカビエルへと向け、コカビエルに襲いかかる。

 

「フン!!」

 

コカビエルは両腕を使ってポリプごと竜巻を吹き飛ばす。だが竜巻が消え去ったすぐ後に突如として忌まわしき狩人のユキちゃんが襲いかかる。

 

『オォォォ!!』

 

「クッ……!さっきの暴風は囮か!……何ッ!?」

 

襲いかかるユキちゃんの攻撃をどうにか受け流したコカビエルが定治がいる方向を見るとその表情は驚きのモノへと変わる。コカビエルの視界には確かにそこにいた筈の定治の姿はそこには無く、代わりにポリプたちが現れた門とは別に二つの門が置かれていた。

 

「よお」

 

「なっ!?」

 

『確かに送り届け完了しましたよ定治様』

 

ここで後ろに気配を感じとったコカビエルが振り向くとそこにはビヤーキーに乗る定治の姿が目に入る。定治は拳に魔力を込めており、驚くコカビエルを気にせず魔術を発動する。

 

ヨグ=ソトースの拳(FIST OF YOG-SOTHOTH)ッ!!」

 

定治が魔力を込めながら魔術の名を叫ぶと、声と共に目に見えぬ一撃が放たれる。

 

「ぐっ!?おぉぉぉ!?」

 

驚きながらも両腕に力を込めて定治の放つヨグ=ソトースの拳を防ごうとするコカビエル。見えぬ一撃とコカビエルの両腕がぶつかり、あたりに衝撃と爆音が響いていく。

 

「ぶっっっっ飛ばす!!」

 

互いに負けじと力を込めてぶつかる中、コカビエルの身体が定治の放つヨグ=ソトースの拳の一撃に耐え切れず徐々に後退していく。そしてこの競り合いに決着がついた。定治の雄叫びと共にコカビエルが競り負け、その身体は吹き飛ばされ校舎に叩きつけられた。

 

 

定治がコカビエルに競り勝った時、コカビエルが競り負けその身体が校舎に叩きつけられたのを見ていたナイ神父は周りをリアスたちに囲まれているに構わず何とも楽しそうに笑っていた。

 

「おお、コカビエルさんに競り勝つか。さすがは定治だね。……おっと」

 

「……余所見とは随分余裕ね」

 

笑うナイ神父はリアスが放った巨大な消滅の魔力の弾丸をリアスなど見向きもせず指先を振るだけでその巨大な消滅の魔力の弾丸を弾き飛ばす。その様子を見て、相手にされていない事を理解したリアスがナイ神父を睨むとナイ神父は笑いながら困ったように溜息をつく。

 

「おやおや、怖いお嬢さんだ。……こちらも、ね」

 

そう言ったナイ神父の視線の先には雷を放つ朱乃の姿があり、ナイ神父はリアスの時と同様に指先を振って朱乃の雷を弾き飛ばす。

 

「私たちの攻撃をこうも容易く……!?リアス!」

 

「ええ!」

 

「加勢します」

 

「合わせるよ小猫ちゃん!」

 

「コイツ、強い!」

 

"BOOST!!"

 

オカルト研究部の中でも屈指の実力を持つ二人の一撃を容易くいなすナイ神父を見てリアスたちは各々の力を合わせてナイ神父に襲いかかる。リアスが渾身の一撃を放つため魔力を貯め始めると先ず小猫と木場がナイ神父に襲いかかる。

 

「ぶっ飛ばします」

 

「遅いよ」

 

「ッ!?」

 

最初に小猫がナイ神父に殴りかかるがナイ神父はその動きを読み、小猫の手首を掴んで力任せに木場へと投げ飛ばす。

 

「そらっ!」

 

「小猫ちゃん!!」

 

「いきますわよッ!!」

 

投げ飛ばされた小猫を木場はどうにか受け止める。木場は攻められなかったが、小猫が吹き飛ばされた直後に朱乃がナイ神父に雷を放つ。ナイ神父は迫る朱乃の雷を見ても驚かずニヤリと笑い、驚く程のスピードで魔法陣を生み出す。

 

「その雷、そのままお返ししよう」

 

「キャアアアッ!?」

 

朱乃の放った雷がナイ神父の生み出した魔法陣にぶつかると朱乃の放った雷は跳ね返され朱乃に直撃をする。目の前のナイ神父を倒すために放った雷は朱乃を気絶させるには十分だったようで朱乃は膝から崩れ落ちるように気絶する。

 

「朱乃ッ!?このぉぉぉ!!」

 

崩れ落ちる朱乃を見てリアスの怒りは最高潮に達し、先ほどよりはるかに強力な消滅の魔力の弾丸を生み出してナイ神父に放とうとする。

 

「残念だけど、そうはさせない。支配(DOMINATE)

 

「なっ!?…………ア」

 

リアスが魔力の弾丸を放とうとした直後、ナイ神父が恐ろしい速さでリアスの目の前に現れ支配の魔術をかける。支配の魔術をかけられ、リアスの目には生気が失われ、物言わぬ人形のようになってしまう。

 

「部長!?てめぇぇぇ!!」

 

"EXPLOSION!!"

 

「フフフ」

 

リアスに何かされた事に気づいた一誠は激昂した表情で貯めた力を解放してナイ神父に襲いかかるがナイ神父は微笑みながら手の平に魔力を込めて一誠の足に向けると、一誠の足はまるで地中に埋められたかのように動かなくなってしまう。

 

「動かない方がいい。君たちの主の命は今、私のモノなんだ」

 

「くっ……!」

 

ナイ神父はリアスの身体を操り、リアスが生み出した巨大な消滅の魔力の弾丸を消させてからリアスにナイフを手渡し、刃をリアス自身の首へと向けさせる。機会を見はからって襲いかかろうとした木場だがナイ神父の警告にその場から動けずにいた。ナイ神父は焦る木場を見て静かに笑う。

 

「フフフ、安心するといい。少しの間だけさ。今の私の役目はエクスカリバーの完成、そして定治とコカビエルさんの対決が終わるまでの時間稼ぎだからね」

 

ナイ神父が笑いながらそう言っていると、ナイ神父は何かに気づいたようで先ほどよりも楽しそうな笑みを浮かべる。

 

「ほら、話をしてみればどうやら完成したみたいだよ。」

 

ナイ神父の声と同時にバルパー・ガリレイの錬金術が終わりを告げ、複数のエクスカリバーの芯を混ぜ合わせた新たなエクスカリバーがここに誕生した。




今回の話でナイ神父が呪文の名を言わずに使用した魔術がありますが、それはクトゥルフ神話式魔術ではなく、何処かの星にて存在する魔術、というモノなので名前などはつけていません。ご了承下さい。

今回の話を書いてて一番思った事。

作者『書いといて何だけど……ポリプたちは何が面白くて笑ってるんだ?(困惑)』

数分後作者

作者『まぁいいか!!』

いつだって作者は超テキトー。ゴメンナサイね。


テキトーな神話生物講座

飛行するポリプ
7億5千万年に宇宙から地球に飛来した生物。地球にいくつもの都市を築き繁栄したのだがイスにより地下に追いやられた。しかし白亜紀の終わり頃にイスの文明を滅ぼしたとされている。姿形は作者の文章力では再現できそうに無いです、ゴメンナサイ。

SANチェック1D3/1D20


テキトーな魔術講座

ヨグ=ソトースの拳
対象に目に見えない一撃を与える呪文。より多くの魔力を込めるごとにその威力も上がっていく。拳を受けたものは使い手と逆方向に吹き飛ばされ意識不明になってしまうこともある。

支配
対象の意思を呪文の使い手の思い通りにする恐ろしい魔術。定治やニャルラトホテップといったデータ上とんでもないPOWを持つ者達が使うとシャレにならないくらいヤバい。
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