pso2仮想戦記二年前の戦争   作:オラニエ公ジャン・バルジャン

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13話 496資源基地の攻防戦

496資源基地…リリーパの広大な砂漠に位置するこの資源基地は近隣のオアシスとそれによって生まれた流砂によって囲まれた天然の要塞である。元々旧政権つまり敗北側にたった政治家与党の支持率拡大を狙ったデモンストレーション的な意味を兼ねて作り上げた拠点であったが、いざ作ってみたら、資源は無いわ、オアシスによって出来た地下水脈によって生まれた流砂に囲まれる事になるわでろくな事にならず、莫大な税金を無駄使いをしてしまったのだ。然し、そんな中、唯一の救いと言えるのはこの立地を使えばダーカーに対して強力な拠点として機能する可能性があったのだ。アークスは政府と交渉し、この拠点を作り変えた。地下水脈をコントロールし、流砂を停め、拠点中を広大な迷路の様に作り変え、守勢に立てば先ず不利になる事は考えられない拠点に変貌したのだ。そして戦略上この拠点はリリーパ内のアークス支配圏とダーカー支配圏に対しての重要箇所であった為ダーカーは常にこの基地を攻略せんと策を練り、そして行動に移したという訳だ。オラクル軍最精鋭歩兵連隊ポツダム連隊連隊長フリードリヒは策を練った。内容はこうであった。先ず、次席幕僚シュミット中佐が若い連隊員複数名を連れ、敵の正面に立ち、ダーカーの軍勢を煽り、挑発に乗ったダーカーと地の利を活かしながら戦い、拠点に引いていく。拠点内は迷路状になり、拠点に入ったダーカーは徐々に大軍から少数に分断されていく。そこを副官カール中佐が率いる別働隊がそれぞれの場所で襲いかかり、シュミット中佐の撤退を支援する。やがてシュミット隊は基地の大門に着く。そしてその時にはダーカーはかなりの数に分断されている。そこにフリードリヒ麾下ポツダム連隊が一気に敵に突撃し、崩す。パニックに陥ったダーカー達は各所で各個撃破されていく。そして止めとして地下水脈を流し流砂を起こす。流砂に呑まれ、ダーカーは潰乱し、基地内でただ嬲り殺されるだけとなる。だがフリードリヒはまだこれで納得はしなかった。

何故ならいくら若いシュミット達が口汚く煽ろうが、ダーカー20万悉く策には乗らんだろうという事だった。恐らく策に乗るのは先に包囲していた6万が良いとこであり、残り14万は直ぐには動けないだろうという事や、この策は事実上一回しか使えないのである。それこそ20万全軍を誘い出す為にはそれこそ基地全兵を挙げて出撃しなければならないがあっという間に砲弾の雨に晒されるであろう。そもそもシュミット達が敵を誘い出す為に敵の前に出ただけでも砲撃されそうなものだがフリードリヒはそれは無いという確信があった。それは、ダーカーはこの496資源基地の攻撃の為にありとあらゆる砲撃を加えたが、496基地のシールドを抜く事は出来ず、更に後方からタクミ以下3個軍の戦闘に砲弾を浪費し、極め付けは補給路を寸断された事により砲弾とエネルギーの補給が出来なくなったのだ。それでもダーカーの士気が下がらないのは彼らが生きる為の食事を必要としないからである他ならない。兎も角もフリードリヒにはもっと多くの兵が必要だった。だがそこに吉報が届いた。第二軍と第三軍が基地周辺まで進行し、タクミ麾下騎兵支隊は僅かな距離まで進行出来たという事だった。フリードリヒは直ぐに愛弟子であるタクミと連絡を取り、496基地から逃げおおせる敵を背後から奇襲する様伝えた。『事情は分かりました。准将の取り逃がした敵を我々が平らげれば良い訳ですな?』タクミは口元に微笑を浮かべながら答えた。この時、この会話を見ていたシュミットは、二人が口元に笑みを浮かべていたからこの戦いは勝ったと分かったという。

 

翌日早朝、手筈が整ったのでシュミット達は敵の前に現れ、敵を扇動した。『掛かってこい‼︎この虫けら畜生共‼︎もうそれとも俺たちと戦う余裕なんてもう無いか?そうだよなw20万の味方をあっという間に倒されたら腰抜けにもなるよなぁ?そうだろう?エルダーさんよぉ〜?』この扇動にエルダー本隊6万が誘いに乗り迫ってきた。やはり砲弾に限りがある為、温存するべくシュミット達に対して砲撃することは無かった。シュミット達は戦って逃げ、戦って逃げを繰り返して基地内に引き込んだ。フリードリヒの作戦通り、基地内は迷路状になっておまけに道も狭い為、6万の軍勢は悉く分散された。そして次第にカール達伏兵に攻撃され一部部隊は壊滅する程の痛手を受けた。しかし、ダーカーはシュミット達の扇動に相当きたのか。シュミット達を追うことを止めなかった。ダーカー達は次第に友軍が一人また一人と倒れていき、退路まで塞がれていく事に気付くことは無かった。基地の中はトラップだらけだった。地雷、落とし穴、熱湯、撒菱、油基地内はどんどん死体で埋め尽くされていった。そしてついにダーカーはシュミット達を大門まで追い詰めたのである。ジリジリと迫るダーカー6万。そこに…!大門が開き、現れたのはフリードリヒ麾下ポツダム連隊主力であった。『掛かれぇ‼︎』フリードリヒの号令で大門前に整列していた連隊員が一斉に発砲、更に基地の壁などに潜んでいた連隊員まで現れ、更に銃撃を加えてきた。ダーカーは堪らず後退した。後退するダーカーにポツダム連隊が怒涛の追撃を開始した。ダーカーはパニックになった。後ろから追撃され、前は迷路のようになっており、出口が分からず、トラップや連隊員に攻撃され、死体を積み上げていく。この逃走は3時間に及んだ。もう、この時には基地内に突入したダーカーの生存者は2割にも満たなかった。そもそもポツダム連隊が精鋭アークスを凌ぐ戦闘力を持った者のみで編成された部隊であるから一人で30や50のダーカーをあっという間に倒せなければ入れないと言われる程であった。そんな化け物に八つ裂き寸前になっていた化け物(ダーカー)にとどめを刺したのは、流砂であった。フリードリヒは頃合いを見て地下水脈の関を切り、流砂を発生させ、退路を塞ぎ、敵を生き埋めにする気だったのだ。その後基地内に取り残されたダーカーは一匹残らず殺された事は言うまでも無い。一方、ダーカー14万の準備を整えたエルダーは自分の麾下6万が基地内を地獄絵図にして戻ってくるのを待っていた。だが伝令はとんでもない事実を突きつけたのである。『ダーク・ファルス・エルダー様!我ガ方ノオ味方6万…悉ク玉砕致シマシタ‼︎』エルダーは一気に血の気を失った。更に彼を追い詰めたのは敵の死者が50にも満たないという事であった。因みにこの死者の中に女性が居ないのはフリードリヒの配慮であった。死んだ女性アークスまたは女性兵を死体姦するダーカーが居るという報告を受けたからだと言うが定かでは無い。兎も角彼は死んだ女性達が死後になっても凌辱されなければならない理由なんて無い。という思いがあったのだろうが、まぁただ彼が女好きで、彼女達もフリードリヒの美貌にやられてしまっていたから手元に置いておきたかっただけだろうと連隊員は思ったそうだ。因みにポツダム連隊は全員男である。エルダーは残り14万の兵をまとめ脱出しようと考えた。他の大型、上級ダーカーも意見は一緒であった。しかし彼らはリリーパを出る事は出来なかった。彼らの後ろに第2、第3、そして再編成を終えた第1軍に半包囲されてしまい、おまけに左翼は既にタクミの騎兵支隊に猛攻撃を食らわされてしまっている始末であった。それに呼応して496基地からも重砲による砲撃が開始され、温存していたA.I.Sにまで突撃を食らわされた。A.I.Sとはアークスの汎用人型兵器である。高性能かつ高い攻撃力と防御力を兼ね備えているが、陸上しか使えない上かなりのエネルギーを消費してしまう事から、拠点防衛、または巨大な敵と戦うときのみ姿を現わす。規模が大きければ師団クラスの部隊でも運用は可能であるから、この三個師団にも少数配備されている。ダーカー本陣も戦場になっていた。エルダーもダーク・ファルスとして戦っていたが、付近に砲弾が着弾し、自分以外のダーカーが吹き飛ばされて砂煙りで周りが見えなくなった瞬間、彼の眉間に槍が刺さった。騎兵がここまで突撃したのだ。そしてその槍の持ち主はタクミであった。勝負は決した。将は討ち取られ、ダーカー達も僅かになり四部五裂してしまっていた。こうして496基地の攻防戦は終結した。砂漠はダーカーの死体で真っ黒に染まった。タクミは基地のフリードリヒを訪ねた。二人は互いに握手を交わし、互いの戦果を祝った。そこに…

『閣下〜♡お疲れ様でーす♡』と黄色い声を出して女性アークス及び女性兵がフリードリヒに抱きついた。皆美女ばかりである。『閣下〜♡私に優しくしてください〜♡』『いや!閣下〜♡わたしにも優しくしてください〜♡』

『はははw夜は長い。一人残らず私がお相手をいたそう』これまた黄色い叫びをあげながら美女達は帰っていった。一方タクミは白い目でこの桃色の光景を見ていた。(我が師匠の女好きと女から好かれる才能は知っていたが…)彼はここで心の声を区切りここから声に出した。『もっと磨きが掛かっちゃってるよ…』彼は唖然としてしまった。そんな教え子を見たフリードリヒは、『良いですか提督?女て言うのは、声を掛ける時は堂々として、本番はこっちが向こうの要望に答え、次第に指導権を握っていく事が肝要だ。あんたも好きな奴ぐらい居るでしょう?そろそろ腹を決めた方が良いと思いますな?』タクミとマトイが微妙な位置にいる事はアークスや兵士達の間でも結構有名な話ではあったが、包囲下にあった師匠にまで指摘されるとはタクミも思わなかった。その後師弟は談笑を楽しみ基地の生存者全員と三個師団全員を艦隊に回収するべく手筈を整えた。だがタクミはまだ気づいては居なかった。この直後彼の…いや、彼らの永遠の宿敵に出逢うとは…

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