pso2仮想戦記二年前の戦争 作:オラニエ公ジャン・バルジャン
新光歴239年10月11日午後23時。レオポルド麾下ダーク・ヒューマン高速艦隊はschloss von gott回廊第二銀河出口から数十光年先に布陣していた。『閣下の仰った男の艦隊か…フン!そんな物、我がレオポルド高速艦隊に掛かれば一隻も失わずに勝利できるわ‼︎我が艦隊の攻撃力と速度に追いつけたオラキオやグラールの艦隊は居なかった。今回も当然追いつける者などおらん‼︎』レオポルドは、大きく出た。一方その頃、第一艦隊は先に先行した第四艦隊がダーカー約3万隻の艦隊をほぼ完封勝利で殲滅したと連絡を受け合流地点を連絡しあっていた。『R359で待っててくれ。それとガブリエル、そこは後衛を担当していた第二艦隊に連絡可能な空域になってる。先に連絡を取っておいてくれると助かる。』『あいよ!お前(タクミ)も気をつけてな‼︎』ガブリエルは通信をきった。タクミは指揮官席に寄りかかった。『ダーカー艦隊しか居ないってことは無いだろう。きっとどっかその辺に…』と言いかけた瞬間、ブリッジクルーの一人が叫んだ‼︎『閣下‼︎約六光年先に友軍艦。巡航艦です‼︎』『直ちに回収!念の為戦闘態勢を取れ‼︎』アリスは的確に号令を出した。タクミは目を閉じて考えた。恐らくその巡行艦は敵艦隊索敵が役目だ。つまり、一艦でいるという事は原隊から逸れたか、自分達を残して、全滅したかしかない。全くこんな後方にまで戦局的不利が響いてくるとはね。やれやれ大変だぞこれは。ひとしきり考えた後、タクミは回収した巡航艦の艦長を呼び出した。その艦長によると、数十光年先にダーク・ヒューマン高速艦隊を発見したため、原隊が所属する第二艦隊に帰還するところをダーカーの偵察艦隊に発見され(恐らく、第四艦隊が壊滅させた艦隊の生き残り)オラクル、戦艦三隻巡航艦四隻対ダーカー戦艦三隻巡航艦三隻の偵察艦隊同士の撃ちあいでこの巡航艦は生き残ったというのだ。数十光年先という事は発見されてもおかしくは無い。第一艦隊は直ちに戦闘態勢をとり、敵艦隊が居る空域を目指した。数時間経った後、レオポルド、タクミの両艦隊は戦闘空域に近づいた。レオポルドは通信機を片手に演説を行った。『良いか!我が同胞よ‼︎我らの眼前にまたもやシュヴァーベン閣下の覇道を邪魔立てせんとする逆賊が現れた。閣下は生まれながらにして宇宙の覇者であらせられるお方だ!よって閣下に敵対する者は宇宙の皇帝たる閣下の逆賊である!閣下の覇道の為、我らが同胞の為、兵たちよ‼︎いざ戦わん‼︎ヴァルキリーの加護あれ‼︎』レオポルドの演説にレオポルド高速艦隊の将兵は士気天を貫くと言わんばかりの雄叫びをあげた。一方、タクミもまた艦橋にて演説の用意をしていた。『シンプソン少佐、マイクは良いかな?』『出来ております。』『諸君、戦いの時だ。そもそも要塞攻略戦の時から繰り返し言っていると思うがロクでも無い戦いだが、それだからこそ勝てねば意味は無い。策は用意したから各員は、それぞれの義務を果たしてくれ。どうやら今の状況は国家の存亡とやらが掛かっているらしいが民主的な事を言わせて貰えば、個人の自由と権利より勝る者は無い。そして今、我らが戦友たる二千万将兵が個人の自由と権利を剥奪され、無駄死にしようとしている。それはあってはならぬ事だ。その為に今は戦って、ちゃっちゃと済ませるとしよう。何よりもう直ぐで朝食の時間だしね。それでは以上だ。』両提督の演説は終わった。『提督敵高速艦隊発見!距離八万宇宙キロ!』『全艦諸元固定!移動後に一斉射!』『レオポルド閣下‼︎敵艦隊前方より消滅と同時に左舷方向に出現!一斉射を加えてきました!』『小ワープで横に出るだと⁉︎小癪な全艦回頭!突撃力は活かせなくなったが、火力で粉砕しろ!』初戦をタクミがとった。然し、レオポルドの反撃は、タクミたちの度肝の抜いた。『何だよ⁉︎あの火力。センパイ、彼奴らヤバイよ士気も崩さない!』『前から行かなくって正解だったな。だがこれ程、猛烈に反撃してくるとはね。よく見ておくんだイオ。これが勇者との戦いだ。ヒューズ提督に敵中央を分断させろ。』『ようやく出番だな!全艦突撃!敵は攻撃力と速度だけの化け物だ。守勢に立たされた奴らが、勢いを取り戻す事は無い!』ヒューズは意気揚々と言う中ロッティは恐る恐る聞いた。『ほ、本当に突撃しちゃうんですか?』『びびってんのか嬢ちゃん?こう言う時は勢いが必要なんだよ。ボーイフレンドに振り向いて欲しかったらな!w』『からかわないで下さい‼︎///』こうしてヒューズ艦隊スサノオ以下6250隻はレオポルド高速艦隊の中央に突撃した。かくして守勢に弱い高速艦隊は、中央を分断された。幸いレオポルド座乗艦ハンニバルは前衛に立っていた為、この中央突破の犠牲にはならなかった。『次はアースグリムに敵艦隊の3割を占める前衛を引きつけさせる。良いなアースグリム。』『引っ掻き回してやりますよ。敵旗艦も居るとなると難しいですが奴さん偉く単純な人間な気がしますよ。』エドワード・アースグリム座乗艦パンゲア以下6250隻が敵艦隊前方旗艦ハンニバルにピタリと真正面についた。『おのれ散々とやってくれたな…構わん‼︎前衛全艦突撃‼︎我が艦隊3割を持って敵艦隊に突進する!』『来たな‼︎ちょっと挑発しただけで来やがった。全艦後退‼︎』十数分後…『我が、グリッドマン分艦隊はこの3ポイントに艦隊全体を誘導し、効果的に攻撃する。各艦は率先として攻撃すべし。』こうして各艦隊司令官はそれぞれの役割をこなしていた。オラクルの艦艇は次から次へと砲火を開きその度にダーク・ヒューマンの艦艇は塵になっていく。然し、それはオラクル側も同じであった。圧倒的に有利に立ち、損害も僅かではあったにしろたった一撃で数百人の男女が死ぬとあっては大事では済まないだろう。この時、レオポルドは全く戦う気が無いエドワード艦隊に苛立ちを覚えていた。『敵は戦う気が全く無いのか⁉︎全艦反転‼︎』『おっと、付いてこないと困るんだが、全艦全速前進!主砲三連!ファイヤー‼︎』パンゲアの艦首レーザー80門と同時に多数配備された大口径艤装型二連装レーザー主砲合わせて120門以上のレーザーの帯が伸びたと同時にパンゲア麾下約6500隻も発砲する。『怯むな‼︎押し返せ‼︎』レオポルド本人の闘志を表しているかの様にレオポルド高速艦隊は一隻も戦場から退くことなく戦い続けた。
タクミ『撃て‼︎』
アリス『撃て‼︎』
レオポルド『フォイヤー‼︎』
イオ『撃て‼︎』
マトイ『良く狙って、ファイヤー‼︎』
アースグリム『ファイヤー‼︎』
グリッドマン『撃ち方始め‼︎』
ヒューズ『撃ちまくってやれ‼︎』
フリードリヒ『撃てぇい‼︎』
ダーク・ヒューマン将校A『撃て‼︎』
ダーク・ヒューマン将校B『反撃せよ‼︎撃て‼︎』
ルベルト『主砲を‼︎発射‼︎』
ロッティ『退いてはダメ!発射して下さい‼︎』
撃て‼︎撃て‼︎撃て‼︎撃て‼︎撃て‼︎撃て‼︎撃て‼︎
この戦場にいる全ての者がただ一言同じ単語を連呼した。
戦いの開始から数時間経過した。タクミ側の本隊は敵艦隊の7割を壊滅に追い込んだが未だ前衛の3割は持ち堪えていた。『…このまま死ねば、閣下に申し開き出来ん…全艦突撃‼︎敵分艦隊を突破しワープ航行にて退却する‼︎』この判断が、レオポルドの人生を大きく変えた。レオポルド高速艦隊の圧倒的打撃力と突進力だけでなく、以後レオポルドはタクミと戦えば、してやられ。アースグリムと戦えば一進一退毎度毎度相打ちに近い熾烈な攻防戦の始まりを意味したのだった。レオポルド高速艦隊残存戦力3割は猛スピードでアースグリム分艦隊に突進し、艦隊を掻き乱していった。旗艦ハンニバルの砲撃がパンゲアに当たった。パンゲアは被弾した。艦橋は大きく振動し、立っていた者たちは倒れ艦内は悲鳴が響いた。アースグリムもまた艦橋にいた為、負傷した。倒れた上官を副官であるロン・ヤオ大佐が起こした。『准将閣下。起きて下さい。』『くそ…イテテ…なんだあの猪武者最後の最後に派手にやりやがって!取り逃がした挙句俺の船に傷つけやがって、ヤオ大佐本隊に戻ろう。』『はっ!全艦!これより本隊と合流する。』アースグリムはこう誓った。(あの猪武者。絶対にツケを払わしてやるからな)新光歴239年10月12日午前7時30分第二銀河入り口の戦いはこうして幕を降ろす。