pso2仮想戦記二年前の戦争 作:オラニエ公ジャン・バルジャン
恒星スパルタン上空でオラクル艦隊とダーク・ファルス・ダーク・ヒューマンの聯合艦隊と近距離の砲撃戦を繰り広げていた。この時、この場にいた全ての者が何故こうなったのか…理解していなかった。一人を除いては…。
ジャクソン少将は敵艦隊が一つの指揮系統には置かれていない事を見抜いていた。彼曰く、敵は三つの動きがあると考えていた。これについては第二銀河勢力である彼らの状況を見なければならない。
この時、ダーク・ヒューマンは二つに割れていた。アウグストを旗頭にする独立派。ダーク・ファルス、深淵なる闇の力を畏怖、神格する非独立派である。この非独立派はアウグストの台頭前にダーク・ヒューマンを纏めていた人物達とその子孫達で構成された通称貴族と呼ばれる連中が中心になっている。この連中は自分とその家族の私利私欲の為に時には同族すら売り、私腹を肥やす為に無意味な戦いを繰り広げる者達であった。そこに自分達の支配体制を脅かしかねないアウグストという人物の誕生いや復活という事態に遭遇する。更に彼らの栄華は彼らの同族から搾取支配するという権利を与えた深淵なる闇によって保証されていたのだが、アウグストはその深淵なる闇を倒すべく行動を取り、挙句深淵なる闇には自分が手をかけた事もあってか、寵愛にも似た感情をアウグストに抱いていた。貴族は自分達の立場をこの200年前から蘇った英雄に追い落とされるのでは無いかという恐怖に駆られ、彼と彼に付き従う民を水面下ではあるものの亡き者にせんと動いていた。
そしてダーカーに至ってはダーク・ヒューマンはただの肉壁か喋る生理用品にしか見ておらず、自分達を作った創造主(深淵なる闇)が何故彼らを生かしておくのかも理解が出来なかった。こういった事もある為、彼らにとってダーク・ヒューマンと手を取り合って戦うという事は屈辱意外何にでも無いのだが、彼らだけではオラクルの敗残兵達に負ける事は理解している為、取り敢えず共にその場に居るという体だ。
さて残るもう一つの勢力は、アウグスト・シュヴァーベン率いるダーク・ヒューマン独立派、因みにダーク・ヒューマンは正式な君主長らく空位の為居ないが暗黒銀河教国と国名を持って居た、独立派はダーク・ファルスやダーカーからの独立を掲げている為、そしてアウグストを君主としている為別名神聖銀河帝国とも言われている。神聖…高貴かつ高潔な人物であるアウグストを君主として崇めるのであれば神聖はぴったりであろう。そんなアウグストはこの戦いを火蓋に自らの野望を叶える戦いを始めようと雄々しくその旗艦の司令官席に鎮座していた。自分を信じついてきてくれる臣下と民の為に…。
そんな三勢力を抱える第二銀河聯合艦隊を倒すべくサミュエル・ジャクソン少将は敵艦隊指揮系統の弱点を突く作戦を立てた。敵艦隊は横に広い横陣を敷いていた。しかしやはり指揮系統の統一を欠いており足並みはバラバラだった。そこを艦隊全艦で砲撃を加え、動きが鈍った所を、随時、艦隊を撤退させて第一銀河、schloss von gotts要塞に退却する作戦であった。
サミュエル
『…以上が本作戦であります。如何でしょう?』
その場にいた多くの提督と参謀は喉を唸られせた。
ネルソン
『ウム。確かに我が艦隊の火力は敵に勝る。分断出来れば一つ一つの艦隊は数は劣る。そこを全軍で叩きつつ後退すれば勝機はあるだろう。』
タクミ
『サミュエル。敵左翼は、間違いなくアウグスト・シュヴァーベンだ。何をしても可笑しく無い。射程に入ったらすぐに左翼に砲撃を加えよう。アウグスト・シュヴァーベン程の人なら戦力分散の愚を起こさない。如何に遅かろうがきっと足並みを揃える筈だ。初戦の左翼を決めれば後が楽で済む。』
サミュエル
『ああ。初戦は左翼を叩こう』
ネルソン
『では、各々抜かりなく。…これより敵艦隊を壊乱せしめ無事帰還せんとする、いざ‼︎』
各艦隊提督・幕僚
『『『『『いざぁ‼︎‼︎‼︎‼︎』』』』』
各司令官及び幕僚はグラスに入ったシャンパンを一気に飲み干すとそのグラスを床で叩き割った。
一方、この時アウグスト・シュヴァーベンは新旗艦に席を移していた。艦体は全体的に楕円を描き、艦後部から左右に広がる美しい巨大戦艦に乗り換えていた。全長7・6㎞艦全体に無数の埋没式主砲と副砲が点在しており、艦両側部に150㎝級艤装型連装主砲が片舷30機60門、搭載艦載機200機という超高性能大型航空戦艦イラストリアスである。因みにイラストリアスは現在一番艦から四番艦まであり、残り三隻は、それぞれハンブルグ・シューマッハ、ゲオルグ・ガラハウ、ハインリヒ・クラウゼウィッツの三大将麾下艦隊旗艦に就任している。アウグストは、自分の前に立ちはだかる貴族達が煩わしくて仕方が無かった。
反独立派の戦力を指揮するのはヨーゼフ・トゥハチェスキー元帥である。叩き上げの軍人でその人物像は堂々たる威風を放つ。彼自身はダーカーやダーク・ファルスへの陶酔等は無く、寧ろ独立派寄りとも見れる行動を取るが、アウグストが創造主深淵なる闇に寵愛のみでのし上がった存在と元帥は見ており、個人的な嫌悪であった。アウグスト自身も彼を邪魔な堅物としてしか見ては居なかった。そして元帥の周りを固める愚かな貴族共によって軍律を乱されるのもたまったものでは無かった。挙句、アウグストの艦隊は戦闘開始直後に前進せよと命令を受けて居た。
アウグスト
『我らを餌にするつもりだな元帥は。』
ハインリヒ
『恐らく、我々諸共敵艦隊を撃つつもりでしょう。挟まれた我々は…』
アウグスト
『全滅…それ以外は考えられないな。』
ハインリヒ
『それにしてもレオポルド提督の高速艦隊が残り3割とは、攻撃力は元々、普通の艦隊より群を抜けて居たので一個艦隊程度の火力は出るでしょうが。』
アウグスト
『レオポルドめ…あれほど注意せよと言ったのに、フランシスが止めなければ処罰して居たものを』
ハインリヒ
『然し、フランシス提督の艦隊を例の場所で待機させたままでも良いのですか?このまま我々がもしかしたら彼の者を始末してしまうかも知れませんが。』
アウグスト
『そうなったのであれば、あの男はその程度だったという事だし、フランシスに要塞と第一銀河を征服させれば良い。余であればひと月で済むがあいつなら同じ程度、遅くてもふた月もあれば終わる。』
ハインリヒ
『やたらフランシス提督をご寵愛なさいますな。』
アウグスト
『なんだ?また卿のno.2不要論か?』
ハインリヒ
『もうそれについてはとやかく言う気はありませんが、他の者を蔑ろにすることの無いようお願い申し上げます。フランシス提督にも重々ご忠告頂きますようお願いいたしましたので。』
アウグスト
『あれは卿の差し金か‼︎フランシスが久し振りに通信をよこしたと思ったら飛んだ説教を喰らわされたのだぞ!』
ハインリヒ
『元帥が戦闘開始命令を出しましたな。前進命令も間も無く下るでしょう。閣下ご準備を。』
アウグスト
『(逃げたな貴様)…全艦戦闘態勢をとれ‼︎』
アウグストの戦闘態勢指示を彼の元で戦う提督達に届いた。瞬間、彼らの顔つきは変わる。
ハンブルグ
『全艦最大戦速!』
ゲオルグ
『全艦!俺に続け!』
レオポルド
『行くぞ!名誉挽回のチャンスだ‼︎』
ハインリヒ
『艦隊の指揮は任せたぞ、フェルトン。』
フェルトン中将
『ハッ‼︎全艦前進‼︎』
ヤン・ザムエルスキー
『行くぞ‼︎我らがシュヴァーベン公の為に‼︎』
フランチェスカ・セープ
『我が王の為に…出陣します!』
アウグスト率いる艦隊が戦闘態勢を整えるのを元帥ヨーゼフ・トゥハチェスキーは眺めて居た。そこに彼の参謀が報告に来た。
参謀
『あの小僧…いえシュヴァーベン上級大将麾下艦隊が戦闘態勢を取り終えたとの事です。元帥閣下御下知を。』
トゥハチェスキー
『ウム。左翼艦隊直ちに前進せよ。(幕だな小僧)』
ハンブルグ
『…やはり、やはり右翼も中央も出てこない!』
ゲオルグ
『餌か…我々は。』
アウグスト
『驚く事も有るまい。貴族共にとって我々は邪魔な存在に過ぎないのだからな。』
ハインリヒ
『しかし、ダーカーは動きが有りませんな。既に教国艦隊が動いているのに我意に介さずと言わんばかりですな、何か企んでいるのでしょうが』
アウグスト
『動かないのであれば放っておけ。掻き乱してくる様なら敵諸共粉砕してくれる。』
ハインリヒ
『まだ事を動かす時ではない事をお忘れなき様。』
アウグスト
『フン!』
アウグストは、素っ気なく返すと正面にいるであろう好敵手に想いを馳せるのであった。
(さぁ、どうするタクミ・F。お前の先祖の様に勇名を馳せられるのか俺に見せてみろ!)
敵の奇妙な状況をオラクル側も確認して居た。
その奇妙な状況にオラクルの将兵達は不審には思うが何をするのか全く分からず敵はヤラレに来たと思うものが主流になるのだった。この時までは…
サミュエル
『何のつもりだ…最初の獲物がのこのこ出て来てくれた…と思うほうが妥当か?』
タクミ
『間違い無い、アウグスト・シュヴァーベン候だ…だけどこれでは敵の餌になりに行く様な物だ。まさか!』
サミュエル
『罠だな。これは下手に手を出せば不味いことにry』
タクミ
『いや!ダメだ‼︎いま砲撃するんだ!第一艦隊全艦砲撃せよ‼︎目標、敵艦隊!』
サミュエル
『どうしたんだ!敵が何をするのか分かったのか?』
タクミ
『アウグスト・シュヴァーベン候は同じ事を生前時代にやった。敵艦隊の目の前を針路を転換して横切った。結果、彼以外の艦隊と当時の敵艦隊が至近距離で砲撃戦をやるという羽目になり、オマケに餌にされる筈だったシュヴァーベン候は無傷。結果シュヴァーベン候はその戦いの戦功を独り占めしたんだ。』
サミュエル
『それが本当ならやばい‼︎全艦に砲撃指示を‼︎』
アリス
『閣下!敵艦隊が‼︎』
タクミとサミュエルは視線をアウグスト達に向けた。
トゥハチェスキー
『射程に入ったな。全艦砲撃を用意せよ!』
アウグスト
『全艦‼︎針路変換せよ‼︎全速力だ!』
アウグストの指揮により、麾下の艦隊はオラクルとダーカーとトゥハチェスキーの艦隊の間を横切った。そしてそれが終わった時、双方の艦隊は、至近距離で砲撃戦を開始する事になった。この歴史の宇宙艦隊戦は至近距離での砲撃戦をやるという事は果てしない消耗戦を繰り広げるという意味を持っている。艦艇の持てる全ての武装を使う事の出来るメリットの代わりに、個艦における装甲や防御スクリーン等の防御兵器が全く通用しない戦いになるのだ。
そしてこの状況に落とし入れられた時、双方が引き際を理解しなければ、抜け出す事の出来ない地獄と化す。
タクミ
『くそ‼︎手遅れだったか!全艦砲撃開始‼︎ファイアー‼︎』
サミュエル
『やってくれたな‼︎畜生‼︎全艦砲撃せよ‼︎』
アースグリム
『やってくれる‼︎砲撃を止めるな!うちの艦隊は殿だって事を忘れるなよ‼︎』
グリッドマン
『皆、落ち着いて事に当たれ。各戦隊指示通りに運動せよ。駆逐戦隊は空母の護衛を優先せよ。』
ヒューズ
『ここが勝負どころだな…艦載機隊は準備しろ‼︎ミサイルは広範囲弾頭を装填しろ!』
ネルソン
『敵の指揮系統は分断されている。どれか一方の崩壊は必ず影響する。今は正面の敵に集中するんじゃ‼︎』
オラクルの提督達は臨機応変に対応を開始した。提督達にとっては数は圧倒的に不利ではあるものの火力の高さが敵より優位である事や、敵艦隊の中には前進を怖れ、攻撃の手を緩めて防御に徹した艦長もいた為、それがオラクル艦隊の優勢に繋がった静観していたダーカー艦隊もトゥハチェスキー艦隊の劣勢を見かねたのか救援に出撃した。結果、ダーカー艦隊とトゥハチェスキー艦隊の連合艦隊を相手にする事になったオラクルだが、より密度を上げた敵艦隊の状況は寧ろ、一回斉射すれば三隻以上を撃破出来る状況になった為、数の有利を巻き返せる可能性すら見出しいたのだ。そんな混戦をアウグストは静観していた。
アウグスト
『この状況は、助けに行かない訳には行くまい。』
ハインリヒ
『貴族共の非難より数百万将兵の命、という事ですな。』
アウグスト
『ハンブルグ!ゲオルグ!レオポルド!ヤン!フランチェスカ‼︎答えよ‼︎』
5人の大将の顔がイラストリアス艦橋のパネルに現れた。
(この時、ヤン・ザムエルスキーはオラクル艦隊撃破の戦功で大将に昇進している)
アウグスト
『これより我が艦隊も戦闘を開始する。数百万将兵を貴族の馬鹿共に死なせる訳には行かない。良いな!』
五大将
『『『『『仰せのままに‼︎』』』』』
アウグスト艦隊は敵左翼に、向かって突進した。その的確な攻撃位置は敵に対して圧倒的なダメージを与えるのに充分であった。
オラクル兵
『敵艦隊左翼に突かれました‼︎』
ヤコブチェフ中将
『何⁉︎無傷の艦隊か!我が第14艦隊は転身を…』
第14艦隊将兵
『ギャアアアアアアアアアアアアアアアア‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎』
アリス
『閣下!我が方の第14艦隊からの通信が途絶えました…』
マトイ
『第14艦隊旗艦スワロフ轟沈…艦隊司令官ヤコブチェフ中将以下8割の損失…チェンバレン少将の分艦隊を残すのみとなりました…戦力的価値は0…。』
イオ
『先輩!じゃなくて提督!作戦参謀長殿‼︎第21艦隊旗艦ヴィクトリー航行不能!スパルタンの引力に引き寄せられて消滅!』
サミュエル
『司令官は‼︎ハルヨシ・キダ提督は!』
十数分前…
オラクル兵
『閣下脱出を‼︎この艦は無理です‼︎』
キダ
『その様だな…部下の仇も取れ切れてない。今は逃げるとしよう。すまんなヴィクトリー…お前をオラクルに連れて帰りたかったが…すまんっ!』
………
イオ
『ご無事です。第五艦隊旗艦大和に御移りになったと』
タクミ
『不味いな…。』
サミュエル
『策があるんだが…乗ってみるか?飛んだ博打だが。』
タクミ
『乗ろう。出来る出来ないじゃない。やる事が肝要だからな…乗るぞお前の策。』
久し振りの投稿w
アウグストの新旗艦は、スター・ウォーズのモン・カラマリ・スタークルーザーをイメージしてます。ホーム・ワン型では無く、リバティ型。因みに他の提督(アウグスト以下三人以外)はエキュゼクター級スター・ドレッドノートが、4.5㎞クラスにサイズダウンしたものに乗ってるとイメージしてますwww私に絵心があれば描いてるのだけどいかんせんないからなー。(そしてこの男初プソしてない)