東方黒龍紀 〜黒き絶望は希望となるか〜   作:ブラキDIOス(超絶スランプ)

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第十五話〜朝ごはんはしっかりと〜

読者の皆!朝ごはんはちゃんと食べているかい?食べると脳の働きが活発になるらしいぞ!(学校の給食便りにそう書いてあった。本当にそうかは知りません)。

 

 

ってなわけで、博麗神社でも朝ごはんの時間です。

 

 

霊夢「いただきます」

 

龍太「いただきまーす」

 

コウ「……え?何それ」

 

龍太「何が?」

 

コウ「何って…その“'いただきます”ってやつ。なんかの儀式か?」

 

そういえば、彼は転生して人間になったのだ。そして転生前は竜として生活していた。『いただきます』を知らなくて当然だろう。

 

霊夢「まあ、儀式って言えば儀式ね。その認識で問題無いわ」

 

コウ「ふーん……食べる前にやる()()か…んじゃ、いただきますの意味ってなんだ?」

 

龍太「料理に使われた物の命をいただいているから『いただきます』なんだよ」

 

コウ「ほへ〜…人間もなかなか面白い事を考えつくじゃないの」

 

龍太「コウってそういう事は考えた事無いの?」

 

コウ「うーん……別に命を軽視してるわけじゃねぇんだがよ、弱い奴は容赦無く食われる世界で生きてたからなぁ……そう言われるとこれっぽっちも無いな」

 

龍太「ふーん…」

 

霊夢「でも今は人間なんだから、ちゃんと人間が決めたルールに従いなさい。わかった?」

 

コウ「へいへい、承知しておりやすよっと。えっと…どうやんの?」

 

龍太「両手を合わせて…」

 

コウ「こうか?」

 

龍太「そうそう。それで『いただきます』って言うだけだよ。簡単だろ?」

 

コウ「いただきます…これでOK?」

 

霊夢「飲み込みが早いわね」

 

コウ「そりゃ、しっかり体に叩き込んでおかねぇとな。それにまだ人間の体に慣れてないし………あ〜覚える事が多過ぎる〜、転生も辛いわぁ〜」

 

龍太「少しづつでもいいじゃないか。覚えないよりはマシだよ」

 

霊夢「その通りね」

 

コウ「お〜、龍太様のありがたいお言葉頂きました〜!いよっ!かっくいい〜!流石〜!そこにシビれるッ!!あこがれるぅッ!!」

 

龍太「あはは…なんか照れるな」

 

 

一つだけテンションがおかしい台詞があった?ちっちゃい事は気にするな〜それワカチコワカチコ〜!

……メチャンコ古いね、うん。自分で言っといて久しぶりに聞いたわ。by作者

 

 

コウ「で、この棒はなんですの?」ヒョイ

 

龍太「それはお箸だよ。……どっちかって言うと棒より木の枝の方が近くないかい?」

 

コウ「あ〜…確かに言われてみれば……うーむ…」

 

霊夢「なにしょうもない事で悩んでんのよ…そんなのどうでもいいでしょ」

 

龍太「ごもっともです…」

 

コウ「んで、使い方は?取説とかねぇの?」

 

霊夢「そんな物あるわけ無いじゃない。体で覚えるしかないわよ」

 

コウ「やっぱりですかぁ〜?…ハァ…人生甘くねぇなぁ……始まったばっかだけど。龍太様、教えてくだせぇ」

 

龍太「はいはい、まずは親指で挟んで…」

 

コウ「こうか」

 

龍太「うん。それで次は薬指に乗せて」

 

コウ「おう」

 

龍太「今度は中指を箸で挟むんだよ」

 

コウ「おう……え?挟むの?」

 

龍太「うん、分かるよその気持ち」

 

コウ「えっと…挟むんだよな……これでいいのか?」

 

龍太「そうそう」

 

コウ「ハァ…よくもまぁめんどくさい道具を考え出したもんだ。人間はなんでも複雑にしたがるんだから」

 

龍太「言えてる」

 

 

〜なんだかんだで食後〜

 

 

コウ「フイー……パトラッシュ…もう俺ちゃんは疲れたよ…」グッタリ

 

龍太「何言ってんの…っていうか、それ台詞言うと次のシーンで死ぬよ?……もうちょっと力入れよう」ブンッ!

 

コウ「へアッ!?マジでか!?まあそれはいいや。それはそうと龍太、朝っぱらから刀を振るなんてどうしたんだ?」

 

龍太「せっかく刀が直ったんだしっ…!それに認められたんだからっ…!月影に相応しい剣士にならないとダメだろっ…!」ブンッ!

 

コウ「それもそうだな。ま、頑張れ〜」

 

龍太「うんっ…!」ヒュンッ!

 

霊夢「あ、音が変わってきたんじゃない?」

 

先ほどの音とは明らかに違う、空気を切るかのような音。刀を扱うようになってからまだ一日しか経っていないというのに、もうコツを掴んだようだ。

 

コウ「さっすが龍太!!その調子だぜ!でも無理はすんなよ」

 

龍太「分かってるよっ…!あと、50回振ったら休むよっ…!」

 

そう言うと、龍太は黙々と素振りを続けた。

 

 

霊夢「…それにしても暇ねぇ〜…」

 

コウ「確かに〜。散歩にでも行ってこよ…」

 

石段を降りようとしたその時。

 

 

???「おーい、霊夢〜!大変だぜ〜!!」

 

 

どこからともなく声がした。

 

コウ「んお?何だ何だ?声のした方向は上だな……ってイェアアアア!?」

 

彼が見た物。それは、箒に乗って高速でこちらへ突っ込んでくる少女の姿。

 

コウ「龍太!危ねえ!!」

 

龍太「え…うわぁああああ!!??」

 

咄嗟に刀を構えて防御の姿勢をとる龍太。衝突すると思ったのだろう。だが、そんな心配は杞憂に終わった。

 

???「…っとと。スピード出し過ぎちまったぜ」

 

箒に乗った少女は、龍太とぶつかるギリギリで急停止をした。

 

龍太(ひえええええ……あ、危なかったぁぁぁ…)

 

???「大丈夫か?ケガは無いのぜ?」

 

龍太「あ、はい。大丈夫です…えっと」

 

魔理沙「私は魔理沙!『霧雨 魔理沙』だぜ!よろしくな!」

 

龍太「僕は『黒木 龍太』です。よろしくお願いします」

 

魔理沙「敬語なんか使わなくていいぜ。普通に話してくれだぜ」

 

龍太「…うん、分かったよ魔理沙」

 

魔理沙「そうそう、それでいいんだぜ!そういや、石段の辺りにいたでっかい奴は?」

 

コウ「それって十中八九、俺ちゃんの事っすよね〜」

 

魔理沙「うわぁっ!?急に出てくるなよ!」

 

コウ「蛇が音を出してどうすんのよ。獲物の背後から音も無く忍び寄るのが蛇だぞ?」

 

流石は()竜種と言ったところだろうか。魔理沙の背後から話しかけるまで足音どころか、呼吸の音すらしていなかった。

 

コウ「ま、どうでもいいよな。俺ちゃんの名前は『絞蛇竜 ガララアジャラ』だが、長ったらしいから『コウ』でOKだぜ」

 

魔理沙「私は『霧雨 魔理沙』だぜ!よろしくな!」

 

コウ「おう!」

 

霊夢「自己紹介は終わったかしら?」

 

コウ(oh…)

 

待たされていたからか、彼女のこめかみに若干青筋が立っているような気がしたがコウは見てない事にした。

 

魔理沙「そうだ、霊夢!大変なんだぜ!」

 

霊夢「それはさっき聞いたわよ。で?何が大変なの?」

 

魔理沙「紅魔館の近くの湖が凍っちまってるんだぜ!!」

 

霊夢「そんなの今に始まった事じゃ無いじゃない。それのどこが大変なのよ」

 

魔理沙「それだけじゃ無いんだぜ!その湖の周りに何かの肉片が落ちてるんだぜ!」

 

霊夢「!!!」

 

龍太「肉片!?」

 

コウ「オーマイガー!!それってバラバラ殺人って奴だろ!?」

 

魔理沙「いいや、そんなのよりもっと酷いんだぜ…肉片が細か過ぎて何の生き物の物か分からないんだぜ」

 

龍太「えええっ!?」

 

コウ「おっふ……想像しただけで吐き気がしてきた」

 

霊夢「誰がそんな惨い事を……これはすぐに行かなくちゃダメね!」

 

魔理沙「その言葉を待ってたぜ!」

 

龍太「ああ、待って待って!僕も行くよ!」

 

コウ「俺ちゃんも俺ちゃんも!」

 

霊夢「何言ってんのよ!?これは私たちの仕事なのよ!」

 

龍太「だからって女の子を二人だけで行かせるわけにはいかないだろう!?」

 

霊夢「!?」(ドキィッ)

 

コウ「その通り!よく言ったぜ龍太!レディを助けないなんて男が廃るってもんよ!お前らがなんと言おうと俺ちゃん達は着いて行くからな!!」

 

霊夢「…………」

 

龍太「…………」

 

しばらく無言の時間が流れた。そして…

 

 

霊夢「………分かったわ。私の負けよ」

 

 

このままでは埒が明かないと思ったのか、遂に霊夢が折れた。

 

魔理沙「んじゃ、私の箒に乗りな!」

 

龍太「ああ!」

 

コウ「…俺ちゃんは?」

 

魔理沙「あ、悪いな。この箒は2人までしか乗れないんだ」

 

コウ「何そのス○オみたいな台詞。俺ちゃんはの○太か?まあ、仕方ねぇか。じゃあ俺ちゃんは走って行くとするか」

 

龍太「走る!?」

 

魔理沙「お前、面白いことを言うなぁ!!ま、頑張れよ!」

 

コウ「へーい」

 

霊夢「そろそろ行くわよ!」

 

魔理沙「ああ!龍太、しっかり掴まってるんだぜ!」

 

龍太「う、うん…」

 

掴まるとは言っても、女の子の体を鷲掴みにするわけにはいかないので肩を掴む事にした。

 

コウがそれを見て羨ましいと思った事は内緒。

 

 

〜続く〜

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