東方黒龍紀 〜黒き絶望は希望となるか〜 作:ブラキDIOス(超絶スランプ)
トドロキ「やっとか」
やっとだよ。まあ、流石にバトルは無いですがね。
トドロキ「なんだよ、つまんねェな」
登場して数話で死闘は、幾ら何でも無いでしょ。
トドロキ「……そうだな」
では、どうぞ!!!
龍太とヒョウガの決闘の後日…
〜博麗神社にて〜
龍太達が戻って来ると、バラバラに壊されていたお賽銭箱が、なんと元通りに直されていた。
霊夢は、お賽銭箱が元通りになっていた事に大いに喜んでいた。
が、
コウ「おい、トドロキちゃんがどこにもいねぇぞ」
龍太「ちゃん!?……まぁ、いいや。それよりもいないってどういうこと?」
コウ「どうもこうもねぇよ。アイツが寝てた部屋はもぬけの殻だ」
龍太「ええ!?じゃあ、どこに行ったんだろう…」
コウ「やれやれ……自由気ままな種族ってのも迷惑なもんだな…」
龍太「本当は?」
コウ「羨ましい………ちょびっとだけ」
轟竜は、自分のテリトリーを持たず、各地を放浪する習性がある。トドロキも、やはり身体は人間でも、心は竜のままなのだろう。
〈トドロキ視点〉
〜魔法の森〜
トドロキ「……チッ…」
この世界に来てからの事を思い出しては、無性にイライラする。
人間共によく似た、わけのわからん連中に牢屋に入れられるわ、閃光を食らわせられるわ……
トドロキ「……イラつくぜ、ドチクショウがァァァッッ!!!!」ブンッ!!!
ドガァァンッッ!!!!
腹いせに木を一本、ぶん殴ってやった。
すると、ミシミシと音を立てて木の幹に亀裂が入る。そして間も無く、その木は轟音と共に地面に倒れた。
やはり物をブッ壊すのは気分がいい。メシをかっ食らったり、人間共を轢き殺したりするよりもスカッとする。
トドロキ「………もう一本ぐらいなら……バレねぇよな……」
もう一度拳を固く握り、そして…
トドロキ「ブッ壊れろォォォッッ!!!」ブンッ!!
ドゴォォォォォンッ!!!!!!
先ほどのパンチよりも強烈な一撃が、木の幹に命中した。すると今度は、衝撃に耐えられなかったのか、根元から綺麗にポッキリと折れて、そのまま地面に倒れ…ずに、隣に生えていた木にぶつかった。
トドロキ「ケッ……なんだよ、倒れりゃあスカッとしたのによ。……まあ、いいか」
だが、これ以上木を倒して、後で問題になるのも面倒なのでその場から去ることにした。
木を倒したお陰で、幾分かスッキリしたから良しとしよう。
トドロキ「さて、どうすっかな…」
これからの事など一切考えていなかった。
トドロキ「腹も減ったな……………あァん?なんだありゃ」
数メートル先に異様な存在感を放つ黒い……球体か?ありゃぁ……まあ、何であろうとあまり関わりたくはねぇな。なんか面倒くせェことになりそうな予感っていうか、なんていうか………とにかく、関わりたくねぇ。
そういやァ、『バキッ』とか、『グチャッ』とでも表現できる音が森に響いているが……。
この音は多分だが、人間の骨が砕ける音だ。ムシケラハンター共をブッ殺したことがある俺だからこそ分かる。いや多分じゃねェ、確実だ。確実に人間の骨が……いや、まさかな。
変な雰囲気がする森だとは思ってたんだが……俺の同族か?いや、幾ら何でも人間なんか食わねぇ筈だ。それに、俺の種族があんな球体を作れるなんて聞いたことがねェ。
トドロキ「ちょっと待てよ、龍太が森に『人食いなんとか』がいるとかいないとか言ってたな……おいおいおいおいおいおいおいおい!!!???冗談じゃねェぞ!?食われてたまるかァ!!!」
しまった、声がデカすぎた。……あァん?なんだァ?球がだんだん消えてってる!?どうなってんだチクショウ!!!
そうこうしている内にこちらに気づいたのか、黒い球体は完全に消え、黒い球体があった場所には金髪の少女がちょこんと立っていた。なんかこっち見てやがる……
トドロキ(逃げよ)
ダッ!!!
〜しばらくして〜
トドロキ「やべェぞ…完ッ全ッに迷った!!チクショウがァァァ!!!」
地の利など全く無いのに走り回るからこうなるのである。トドロキ「うるせェ」
トドロキ「チッ……イライラするぜ…」
「あなたは食べられる人間?」
トドロキ「おわぁッ!?」ビクッ
油断してたな……まさか追いつかれてたなんてな……。しかもこんなガキに…泣けるぜチクショウ……。
ちょっと待て。じゃあ、俺はこんなヤツにビb…いや違うな、俺はビビってなんかない。ホントだ。疑うんじゃねェぞ。特にお前だお前、この小説を読んでるお前だよ。いいか?疑うなよ……。
トドロキ「何モンだテメェは」
ルーミア「ルーミアなのだー。お兄さんこそだれなのだー?」
トドロキ「……トドロキだ。俺に何の用だ」
ルーミア「お兄さんは食べられるのかー?」
トドロキ「ハァ?」
俺はどっちかって言うと、捕食者の方なんだがなァ……。まぁ、質問くらいなら答えてやるか。
トドロキ「食べられるわけねェだろ。そもそも、俺は人間じゃねェんだよ」
ルーミア「あれ?お兄さんは、もしかして転生者なのかー?」
トドロキ「転生者…?ああ……なんかそんなこと言われてたな……そうなんじゃないか?詳しくは知らねェし、知るつもりはねェがな」
ルーミア「じゃあ、食べられないのだー…」
なんでコイツがガッカリすんだよ……なんか泣きそうになってるし…泣きたいのは俺だっつうの。食えないことがそんなにショックってことは腹でも減ってんのか?コイツ…。
トドロキ「お前、さっきなんか食ってただろうが」
ルーミア「まだ足りないのだー」
トドロキ「そうかよ……まあ、そんなこたァどうでもいい。どこかに人間の集落みたいな所はねェのか?俺も腹が減ってな」
ルーミア「!?人里の人間は食べちゃいけないんだよ!?」
トドロキ「バカか!?人間なんて誰が食うかよ!食える部分なんてありゃしねェし、栄養もひたすらに少ない。そんなもん頼まれたって食わねぇよ。ああ、別にお前を否定してるわけじゃねェぞ。勘違いすんなよ」
ルーミア「そーなのかー」
トドロキ「…………」
くそっ……ガキといるとなんか調子狂うぜ……
ルーミア「人里なら案内してあげてもいいよ」
トドロキ「マジでか!?なら頼むわ」
ルーミア「たーだーしー…」
トドロキ「……ア?」
ルーミア「ご飯を奢ってほしいのだー」
トドロキ「ハ?俺が?お前に?」
そういや、あの神社から多少の金をパクって来たっけな……まあ、イザとなれば脅せば良いか。
トドロキ「分かった、奢ってやるよ」
ルーミア「やったー!!じゃあ早く行くのだー!!」フヨフヨ
そう言うと、ルーミアは翼も無いクセに俺の目の前で空中に浮きやがった。俺を牢屋にブチ込んだ奴らは翼があったから飛ぶのもまだ納得できたが……ホントどうなってやがんだ、この世界は……
トドロキ「仕方ねェな……飛ぶのは苦手なんだが」ググ…
俺は腕の翼を広げて飛ぶことにした。
〜人間の里〜
ルーミア「着いたのだー」
トドロキ「っとォ……ここか」
へぇ……雰囲気はいいな。巣…じゃなかった、家は木造か。簡単にぶっ壊せそうだな。にしても、中々いい所じゃねェか。
ルーミア「ほら、案内したのだー、早く奢るのだー」
トドロキ「分かったよ…」
俺もメシが食いてェんだが。
???「おいそこのお前。ちょっと待ちな」
トドロキ「あァん?」
ルーミア「あ、ロギィ、何してるのだー?」
ロギィ……コイツの名前か。俺と同じ気配がするな…転生者とかいうヤツか。
ロギィ「おお、ルーミアもいたのか。で、お前は?」
トドロキ「トドロキだ」
ロギィ「トドロキ…ね…。いきなりですまんが、ここに住まないか?」
トドロキ「…ア?」
幾ら何でも突然過ぎるぜ……まあ、丁度住める所を探してたし、これは願ってもねェチャンスだな。
ロギィ「いや、その気が無いなら断ってくれても構わないさ。一応、条件がそれなりに「別に住んでやってもいいぞ」本当か!?」
トドロキ「お、おう」
ロギィ「とりあえず、家は後で紹介しよう。どうやら何か用があるらしいからな」
トドロキ「おお、分かった。ほら、行くぞルーミア」
ルーミア「♪」
こうして俺は人里に住むことになった。
人間共は気に食わねェが……まぁ、そんな事を言っていられる場合じゃねェからな。精々、ぶち殺す事がねェようにしとくか……。
〜続く〜