東方黒龍紀 〜黒き絶望は希望となるか〜 作:ブラキDIOス(超絶スランプ)
今回から出るよ。
コウ「マジで!?」
というわけで今回は、龍太が敵側のキャラクターと出会うお話です!
コウ「では、どうぞ!」
〜人間の里〜
人里を三度笠を被り、紺の剣道着を着た一人の男が歩いていた。腰には一本の聖柄の太刀を下げている。
そして、男は一人の村人を見つけ話しかける。
???「お主は人里の者か?」
村人「あ、ああ…そうだが…」
???「そうか……お主に恨みは無いがーー
ーーその命………貰い受けるで候…!!」
男はそう言うと、腰に下げた太刀に手をかけた。
〜博麗神社〜
霊夢「…ねぇ龍太、少し休んだらどう?」
霊夢は素振りをしている龍太に話しかける。
龍太「あと50…いや、60回振ったら休むよ」
コウ「なーんか振りの速度っていうか…勢いって言うの?が、落ちてねぇか?」
龍太「う……最近サボり気味だったからね……」
コウ「ふーん…『コキンッ』いてっ!やっぱこのポーズは無理があるか…」
霊夢「……あんたはさっきから何してるの?やたら身体を伸ばしたりしてるけど」
コウ「ん?知りたい?いいですとも!これは『ヨガ』ってやつだよん」
霊夢「…よが?」
コウ「あら、ご存知無いと…」
龍太(そっか、僕が居た世界で忘れられたものが幻想郷に入ってくるんだったっけ)
以前霊夢から聞かされた話を思い出した龍太。霊夢がヨガを知らないのにも、これで説明がついた。
龍太「でも、なんでヨガをコウが知ってるの?僕が居た世界に住んでたわけじゃないのに…」
霊夢「そう言えば、あんた転成者だったわね」
コウ「あー……実はさ、俺ちゃん人間に育てられてた時期があったのよ」
龍太「え!?そうだったの!?」
霊夢「へー、それは意外ね」
コウ「だろだろ?でさ、俺ちゃんが今やってるヨガは、俺ちゃんの世話をしてた人の習慣だったわけよ。それを見て覚えちゃったってわけ。まぁ、若干のアレンジは加えてるけどね〜」
霊夢「ふーん…」
コウ(そういや……もう10年近く経ってんだよな……………元気にしてっかな…)
昔の思い出を思い返しながら感傷に浸るコウ。
その時であった。
「ヒャアアアアッハハハハハハハァァーーーーーーーーッ!!!!」
霊夢「な、何!?」
コウ「なんじゃあ!?奇襲かぁ!?あ、それは夢か。ってこれは現実だよバカ野郎!!……自分に言ってどうすんだよ!!」
龍太「…この声って…」
この笑い声は、以前に聞き覚えがあった。そして、龍太の予想は的中することとなった。
イナズマ「ハロォーーッ!!紅白女と、剣士サンヨォォ!!!イナズマ様、華麗に参上!!ってカァ?ヒャハハハハハハハハハ!!!!」
そう、湖の近くにある林を文字通り真っ赤に染めた張本人。類稀なる兇暴性と残虐性で知られる飛竜。その名も、『電竜 ライゼクス』。
転成し、人間となっても特徴的な翼は変わらないためむしろ不釣り合いではあるが、本人はそれを巧みに動かし、性格からは考えられないほど丁寧な着地を見せた。
霊夢「何の用?また痛い目に会いたいの?」
イナズマ「ちょ待てヨ。別に厄介事は起こしてねぇゼ?これホント」
両手を上にあげて、敵意が無い事をアピールしているのだろうか。だが、その手からは血が滴り落ちてきている。これでは逆効果である。
イナズマ「へアッ!?ち、違ウ!この血は違うんだっテ!!だからその針みたいなのしまえっテ!!こっち向けんナ!!」
必死で敵意が無い事を伝えようとするイナズマ。そして、ようやく霊夢にも信じてもらえたようで、彼女が霊針と呼ばれる針をしまう動作を確認すると、よっぽど怖かったのか大きな深呼吸をした。
イナズマ「オレは情報を提供してやろうと思ってきたのにヨォ!!」
龍太「情報って…何の?」
イナズマ「さっすが龍太ァ!話が分かるゼ」
霊夢「それならそうと言えば良かったのに」
コウ(あんたの所為でしょうが)
霊夢「コウ、何か言った?」
コウ「!?」
イナズマ「まあ、情報っつってもオレが噂で聞いたくらいのショボイもんなんだけどヨォ。……それでも聞くカ?」
龍太「うん。どんなに曖昧なことでも、情報には変わりないからね。頼むよ」
イナズマ「良シ。なら教えてやル。ここ最近、人間共の集落で事件が起きてるんだヨ」
龍太「…事件?」
イナズマ「あア。人が消えちまってるってサ。それもかなりのペースでダ」
霊夢「人が消えるって……神隠しとかみたいな感じなの?」
イナズマ「あー…お前が言うならそんな感じじゃねぇノ?カミカクシって何か良く分かんねぇけどヨォ。ついでに目撃者はゼロだってサ」
霊夢「え?なんで?」
イナズマ「分かんねぇのカ?殺されてんだヨ。証拠として……ホラ、これを見つけタ」
懐から何かを取り出すイナズマ。それはよく見ると……
龍太「ひっ!?」
コウ「おっふ…マジか」
霊夢「人の……指…」
イナズマ「セ・イ・カ・イ♪これがあった場所からは血の臭いがプンプンしててナァ。…全くよぉ、オレ以外にも血が好きな奴でもいんのかネェ?是非ともトモダチになりてぇナァ!なんつっテ!!ヒャハハハ!!!」
霊夢「…その場所からは…それ以外のものは見つからなかったの?」
イナズマ「あー…どうだろうナァ。注意深く探せば他にもあるかもナァ?」
霊夢「…そう…」
少し暗い表情になる霊夢。
イナズマ「ま、調べに行くってんなら気をつけナァ。んじゃ、あばヨォ」
コウ「おいおい、何処行くんだよ」
イナズマ「ハァ?決まってんだロォ?トドロキの奴とケンカしてくんのサ」
龍太「あー…そう…」
イナズマ「ヒャハハハハハ!!!忠告はしといたゼェ!発見があるといいナァ?ヒャハハハハハハハハハハハハハ!!!」
そう言うと、彼は一気に飛び立ち、そのまま人里の方へと向かって行った。
コウ「……あーーー……ビビったぁ……なかなかにクレイジーな奴だぜ」
龍太「……これは異変で良いのかな?」
霊夢「ええ、間違いなく異変ね。必ず解決しないといけないわ」
龍太「じゃあ、僕が軽く調べてくるよ」
コウ「おー、気をつけてけよー」
龍太は石段をかけて行った。
霊夢「大丈夫かしら…」
コウ「大丈夫だろ。月影があるんだし…(……俺ちゃんも着いて行けば良かったか?)」
龍太が人間の里で調査を始めて、数時間後……
龍太「うーん……手掛かりは無し…か」
『ポタッ』
龍太「あ、雨だ……手掛かりも掴めなかったし……今日のところは帰ろう」
雨が降り始めたので帰ろうとした、その時!
「ぎゃぁぁっ!!」
龍太(!?悲鳴!?そっちか!)
龍太は悲鳴が聞こえた方向へと急いで向かう。
すると、そこには三度笠を被った男と、村人と思しき男性がいた。
男性「あ、あんた……なんでこんな…」
???「…見たからには死んで貰うで候………切り捨て御免…」
そう言うと、三度笠を被った男は何の躊躇いも無く、男性の体を太刀で切り裂いた。
龍太「えっ……」
衝撃的な光景を見た龍太は言葉を失う。
そして最悪な事に、三度笠の男が龍太に気づいてしまった。
???「…拙者とした事が……二度も同じ過ちを犯すとは…………やむをえん。お主にも死んで貰うで候」
それだけ言うと、男は太刀を構えながら龍太に迫る!
龍太「くっ…!やるしかない…!!」
月影を抜刀し構える龍太。
三度笠の男の目的とは何なのか……次回へ続く!
〜続く〜