目が覚めたら何故かユクモ村に居たのでハンター生活をエンジョイする事にした 作:勇(気無い)者
集会所へ戻って来た訳だが、リリーとサニーは矢張り居ない。俺と一緒に居るのは魔理沙とチルノだけである。
しかし、クエストクリア後に「私は先に戻ってるから」と伝え、2人と別れてから瞬間移動したので、いきなり姿が消える所は見られていない。
……何か突っ込まれたら、また適当に話題を逸らそう。
「遅かったじゃないの!!待ちくたびれたわ!!」
………。
えーっと、とりあえず脇に置いてあるアイテムボックスに剥ぎ取った素材を入れようかな。
「ちょっと!!無視してんじゃないわよ!!聞こえてるんでしょ!!」
っていうか、このアイテムボックスからでも預けたり引き出したり出来るというのは不思議だな。一体どういう原理でそうなっているのか。ドラ○もんの4次元ポケットでもあるまいし。便利で良いけどさ。
「聞きなさいよ!!ねぇ!!ちょっと!?無視する気!?無視する気なの!?」
えーっと……あ、そうだ。クエストの報酬金を受け取らなきゃ。確か総額が3000zだったから、1人1000zだな。
矢張り、多人数で狩りに行くと金額が下がるな。リリーとサニーが金欠状態なのは、2人で狩りに出ているからではなかろうか。そんな気がする。
しかも、今は下位のクエストだしな。大体3000〜5000が相場だよな。それを半分で1500〜2500…。
まぁでも、狩り友が居るというのは、何物にも代え難い価値のある事だと思う。お金じゃ買えない価値がある。2人の友情、プライスレス。
くだらない事を考えてないで報酬金を受け取りに行こう。
「無視すんなやゴルアアァァァァァッ!!!!!」
「ぐえぇっ!」
背中に衝撃を受け、そのまま倒れてもつれ合う。俺は仰向けで下敷きとなり、彼女は俺の上に乗っている。
い、痛い…。背中が痛い…。何だ…ロケット頭突きでもされたのか…。
上半身をガバッと起こし、
「何するんだいきなり!」
「そっちが無視するからでしょ!?何で無視すんのよ馬鹿!!馬鹿馬鹿馬鹿!!」
ぐっ……相変わらずムカつ…。
………。
……何か、涙目になっとるし…。
「……泣くなよ…」
「泣いてなんかないわよ馬鹿ァッ!!」
「よしよし」
「子供扱いすんじゃないわよ!!」
「痛…っ! そんな思い切り払う事ないだろ!」
「知らないわよ馬鹿!!そっちがいきなり人の頭を撫でてくるからでしょ!!子供扱いするんじゃないわよ私はこう見えても25よ!!」
何…だと…。こんなチンチクリンな体型してる癖に俺と同い年だというのか…。何の冗談だ…。
「よしよし(錯乱)」
「だから子供扱いするなって言ってんでしょ!!舐めてんの!?舐めてんでしょ!!」
「舐めないよ、汚いし」
「汚くなんかないわよ失礼ね!!っていうかそういう意味じゃないわよ!!」
「えっ、そういう意味ってどういう意味?」
「はぁっ!?だから……何言わせるのよ変態!!」
「危なっ!」
飛んできた張り手をギリギリで躱す。あとちょっとで良い音が響く所だった。
にしても、コイツは中々からかい甲斐があるな。もうちょっとからかって遊んでやろうか。
そんなくだらない事を考えていた時だった。
「お二人共…?」
背後からの声。
振り返ると、其処には良い笑顔をした青撫子の受付嬢が立っていた。
━━━ただし、目は笑っていない。
「ここには一般のお客さんも温泉へ入りに来るので騒ぎは困ります、と言った筈ですよね…?」
「アッ、ハイ…」
俺とセツナは2人一緒に受付嬢の説教を受けるのであった。
★
「全く、酷い目にあった…」
説教から解放されると、集会所へ戻って来ていたリリーとサニーの2人と合流した。今は村の中を皆で歩いている。魔理沙とチルノは農場へ行った。どうもセツナが苦手っぽい。俺もだけど。
しかし、正座しながら説教を受けている所をリリーとサニーに見られてしまった……。は、恥ずかしい…。この年になって説教されるとか…。
「ふん!!あんたの所為でしょ!!私までとばっちりだわ!!」
いや、間違いなくオメーの所為だよ。何を人の所為にしてんだよ。
っていうかさ、
「何でついてきてる訳?」
「あんたが逃げない様に見張ってるのよ!!」
「……逃げないよ」
逃げたいけど。
「大体、何の為に私につきまとってくるの?」
「決まってるでしょ!!勝負する為よ!!」
「勝負ぅ〜…?」
また面倒な事を…。俺は対人戦は嫌いなのだ。格ゲーとか。協力プレイの方が好き。
それに、
「弓と双剣で勝負するの? 私は怪我をするのもさせるのも御免だよ」
「誰が直接
「狩りで? どうやって?」
「そんなものどっちが早くモンスターを狩れるかとか、どれだけモンスターを狩れるかとか色々あるでしょ!!そんな事も解らないの!?馬鹿なんじゃないの!!」
……コイツの言い方は一々癪に障るというか何というか。
「まぁそんな事は置いといて」
「そんな事って何よ!!」
「2人共、今回の狩りで弓に必要な事は解ったかな?」
「あっ、はい! とても参考になりました! エクシアさんのお陰で、弓使いにとって重要な事がよく解りました! 本当にありがとうございました!」
「…ありがとう…ございました…」
「何の話?ねぇ何の話?」
うんうん、良いって事よ。優秀なハンターが増えれば俺も楽出来そうだし。
「ああ、そうそう。2人にあげた『真ユクモノ弓』の事だけど、もしも君達が上位に上がったら、まずその弓を強化して使うと良いよ」
「ちょっと無視しないでよ!!ちょっと!?聞こえてんでしょ!?」
『真ユクモノ弓』は溜め段階3が『連射Lv3』であり、かつ上位に上がってから比較的楽に『霊弓ユクモ【破軍】』へと強化出来る弓である。何せ必要な素材が『ユクモの堅木×5』『カブレライト鉱石×8』『ジャギィの上鱗×8』だ。
ユクモの堅木は渓流の剥き出しになった木の根から剥ぎ取れるし、ジャギィの上鱗は同じく渓流へ行った際にジャギィから剥ぎ取れる。カブレライト鉱石も渓流で採掘してればその内出てくる。全て渓流で揃うのだ。
俺が2人に『真ユクモノ弓』をプレゼントしたのも、それが理由である。
『霊弓ユクモ【破軍】』にしてしまえば、上位の殆どのモンスターを狩れる。というか、腕次第でジエン・モーラン以外の全てのモンスターを狩れる。相手によっては時間が掛かるだろうけど。
「この弓は一生大事にします!」
「…私達の…宝物、です…」
う、うん……流石に上位へ上がって暫くしたら別の弓を使ってほしいかな…。モンスターの弱点属性を突いた方が効率的だしね…。ジエン・モーランもキツいだろうし…。
「ふん!!何よ、弓なんて!!双剣の方が強いんだから!!」
お前双剣廚かよ…。
まぁ、弓って火力的にはそこまででも無いからね…。使い手によるとは思うが、そりゃあ剣士には負けるわ。
でもホーリーソードとかいう巫山戯た武器を使ってる人に強い弱いとか言われたくないけど。
……そういや、少しお腹空いたな。孤島へ行く前に食べた筈なのに。
「ちょっとお腹ちゃった。何か食べに行かない?」
「行きます!」
「…右に同じ…」
「和食なら付き合ってあげない事も無いわ!!」
………。
「……一緒に来る気なの?」
「何よ、不満でもあんの!?」
不満だらけなんですがそれは。
「また中華でもいいかな?」
「いいですよ!」
「…賛成…」
「ちょっと!!私は和食が良いんだってば!!」
「うん、じゃあ行ってらっしゃい」
「え…っ!?」
「行ってらっしゃい」
「…な、何よ!!和食なら付き合ってあげるって言ってるでしょ!!」
「私達は中華が食べたい。君は和食が食べたい。なら別々に食べる。OK?」
「……、……和食…」
「………」
「……
「……冗談だよ…泣くなよ…」
「な、泣いてなんかないわよ!!」
結局、和食に付き合う事になった。
イマサラタウンですが、セツナの名前は勿論、ガンダムエクシアのパイロット『刹那・F・セイエイ』からです。
『ガンダム刹那・
某MADの台詞。
でっていう。