目が覚めたら何故かユクモ村に居たのでハンター生活をエンジョイする事にした 作:勇(気無い)者
ドスジャギィへと駆け出す俺に向かって、ジャギィとジャギィノスが左右から襲い掛かってくる。しかし、左のジャギィは魔理沙の連続小タル爆弾をくらって吹き飛び、右のジャギィノスは針の様な物が幾つも突き刺さって吹き込んだ。
……今の針は封魔針って奴だろうか。東方projectにおいて博麗霊夢が妖怪退治に使う針である。アイルーは皆、個性的な武器を使うな…。
何にせよ、魔理沙と霊夢のお陰でドスジャギィに集中出来る。
「さっきはよくも不意打ちしてくれたな!」
ドスジャギィの前に躍り出ると、両手に持った矢で切り掛かる。派手に血が飛び散るものの、怯むことなく俺に噛み付こうと牙を向いてくる。
それを横に一回転しながら避けつつ右側へと回り込み、両手に持った矢をドスジャギィの胴にグサリと突き刺す。
再びホルスターから2本の矢を取り出し、此方へ向き直るドスジャギィの顔面を切りつけながら左側へと回り込む。先程と同様、両手の矢を胴に突き刺す。
更にホルスターから2本の矢を取り出しつつ、今度はバックステップ。そのタイミングで丁度ドスジャギィが尻尾の回転攻撃を繰り出してきた。勿論、それを見越して距離を置いたのだ。尻尾は見事に空をきる。
攻撃が終わったと同時に距離を詰め、顔面を数回切りつける。その内の2回は鮮血と共に薄紅色の紅い光を放っていた。恐らく、クリティカル判定のエフェクト効果だろう。
そこでドスジャギィの噛み付く攻撃。身体を横回転させながらまたしても回避。更にその回転の勢いを利用してドスジャギィの頭に切りかかる。
再び尻尾の回転攻撃。今度は姿勢を低くして躱しつつ、足を切りつける。すると、ドスジャギィが怯んだ。その隙を逃さず立ち上がり、透かさず連撃を叩き込む。
ドスジャギィが体勢を立て直した所でバックステップ。馬鹿の一つ覚えの様に噛みつき攻撃を行うドスジャギィだが、そこに俺は居ない。
再び距離を詰め、喉元に2本の矢を突き立てる。
そして、俺は左方に大きく飛んでゴロリと地面の上を一回転。その過程でファーレンフリードを拾い上げ、展開。矢を番えて弦を引く。キィン、キィン、キィンと、矢が3回光ったと同時に放つ。
4本の矢が縦列に飛んでゆき、ドスジャギィの胴へと突き刺さる。鮮血と共に薄紅色の紅い光を放つ。クリティカル判定だ。
ドスジャギィの身体が大きく吹き飛び、放物線を描いて地面へと叩きつけられる。
……動く気配は無い。どうやら絶命した様だ。ファーレンフリードを畳みながらみんなの方へ視線を移すと、ジャギィとジャギィノスの群れは殆ど残っていなかった。40近い死体がそこら中に転がっている。
残った数匹のジャギィ達もエリア9番の方へ逃げていった。ドスジャギィという司令塔を失った為だろう。
「終わった様ね」
セツナがホーリーセーバーを納刀しながら此方へ近寄ってきた。
……鞘もなく背負っただけだが、納刀と言うのだろうか。今更ながら、むき出しの状態って危険じゃね?
「そっちも無事みたいだな」
「当然よ、私が居るんだもの。ジャギィやジャギィノスが何匹居ようが敵じゃないわよ」
「ドスファンゴだったら?」
「……それはもう勘弁ね…」
苦笑を浮かべて肩を竦めるセツナ。それには激しく同意だな。出来るなら余り見たくない。既に2回も遭遇している訳だが。
「エクシアさん」
リリー達も此方へ駆け寄ってきた。
もじもじしながら、
「あのー…、素材の剥ぎ取りを行いたいんですけど、良いですか?」
と上目遣いで聞いてきた。
……セツナの時にも思った事だが、上目遣いの破壊力はヤバいな……可愛過ぎる。
「勿論、構わないよ。私は特に必要ないから、先に釣りを始めてるね」
「はい、ありがとうございます!」
何とも良い笑顔で……多分、金策の為の剥ぎ取りだろうな。ジャギィの素材といえど、これだけ狩ったのだからそれなりの金額にはなるだろう。
「セツナはどうする?」
「私も釣りをするわ。素材は特に必要ないしね」
「そっか」
俺とセツナは釣りを、リリーとサニー、レベッカの3人は剥ぎ取りを行う事に。量が量なので、剥ぎ取りには暫く時間が掛かるだろう。
で、だ。改めてこのエリア10番を見回してみると、水が殆ど引いている。
……引き潮か? 潮の満ち引きとかあるんだろうか。月や太陽の引力によって生じるのだから、あってもおかしくはない。数時間ぐらい経ったら満ちてくるのかな。
とりあえず、その辺りに転がっていた手頃な岩を拾って、エリア10番の隅にある釣りポイントの前に置き、その上に座る。
セツナは離れた所で釣りを始めた。釣りポイント以外でも釣れるのかな。
……ところで、ここは一応砂浜地帯なんだが、海に接する部分が崖の様な直角になっているのは何故だろうか。普通の砂浜ってのは、もっと緩やかな傾斜になっているものではないのか。直角ってなんだよ。どういう原理でそうなってんだよ。実は砂でも土でもなかったりするのか?
地面に手を触れてみるが、普通に砂だ。まごうごとなき砂だ。
なら、何で波に引っ張られて斜面になっていないのか。
……試しに、角になっているの部分を足で削って海に落としてみる。と、砂が下から湧き上がる様に欠けた部分が埋まった。
………なにこれこわい。
何というか、土が再生した、とでも表現すれば良いのだろうか。この孤島は生きているとでもいうのか。実はでっかい古龍とかだったりするのか。
本当に怖くなってきたので釣りをしよう。
釣り竿を取り出し、アイテムから黄金ダンゴを選択。釣り餌が黄色くて丸いダンゴに変わった。
………釣りフィーバエとツチハチノコで何故黄色になるのか。ツチハチノコはオレンジに近い色だったのだが。
まぁいいや。
兎も角、黄金ダンゴを使えばそこに居る魚達は皆散って、黄金魚が3匹ぐらい湧いてくるのだ。あとはタイミングを見て竿を上げるだけの簡単なお仕事。黄金ダンゴさえありゃあ、黄金魚なんてすぐに30匹釣れるだろ。何せ5人も居るんだからな。
さぁ、第一投目。餌をポチャンと投げ入れる。
「………えっ」
………。
黄金魚が出て来ないんですが……。元々居た魚達も黄金ダンゴには目もくれずに泳いでいる。
ど、どういう事だってばよ…? まさか、黄金ダンゴパワーはこの世界では通用しないというのか…? 地道に一匹ずつ釣れというのか…?
………。
どうにもそうらしい。数分待ったが、一向に黄金魚は現れなかった。
マジかよ…。滅茶苦茶面倒くさいんですがそれは…。
と、愚痴っても始まらない。早速、無限に持ってる釣りミミズにチェンジ。釣り針に触れると、何処からともなく現れたミミズが針に突き刺さる謎仕様。これもちょっとこわい…。
うねうね蠢くミミズを海面に向けてそぉい!
すぐさま魚がヒット! サシミウオが釣れたぞぉ。わぁい。
しかし、新しく湧いて出たのは黄金魚ではない。黒い魚だ。あれはキレアジかハリマグロか…。
まぁ、まだ始まったばかりだからね。焦ることはないさ。
ふと、魔理沙が膝の上に乗ってきた。甘えん坊めっ!
一方の霊夢はというと、すぐ近くの採掘ポイントから採取を行っていた。真面目だなぁ。
魔理沙を撫でながら、釣りを続行。
キレアジが釣れた。ハリマグロが釣れた。またサシミウオが釣れた。
キレアジ。はじけイワシ。はじけイワシ。キレアジ。ハリマグロ。古代魚。サシミウオ。サシミウオ。キレアジ。小金魚。はじけイワシ。はじけイワシ。キレアジ。小金魚。ハリマグロ。古代魚。はじけイワシ。キレアジ。古代魚。小金魚。はじけイワシ。古代魚。小金魚。ハリマグロ。はじけイワシ。ハリマグロ。ハリマグロ。サシミウオ。キレアジ。サシミウオ。白金魚。キレアジ。小金魚。小金魚。
………。
黄金魚が出て来ねぇ…!!
何でだ!? 白金魚は出てくる癖に、何で黄金魚は出て来ねぇんだよ!? っていうか白金魚って上位でしか釣れない筈だろ!! 何これ!? 上位クエストなのこれ!? リリーやサニーを連れてこれた事を考えれば、下位クエストだと思うんだけどね!? そういった制約は無いのかな!?
……何にしても、もう30分近く経っているというのに黄金魚は一匹も釣れていない……。これは長期戦を覚悟せねばなるまい…。
日暮れまでには帰れると良いなぁと思いつつ、尚も釣りを続けるのであった。
釣り上げた魚は、作者が釣ったものを殆どそのままの並びで書いてます。
……エクシアと違って黄金魚は3匹釣り上げましたが。