目が覚めたら何故かユクモ村に居たのでハンター生活をエンジョイする事にした   作:勇(気無い)者

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12月ごろ、この話の途中から書き始めました。一応読み直しはしましたが、どこか「ここおかしくね?」ってとこあったら教えて下さい。


だって熊はたべられるだろう?

 テオ・テスカトルがエリア7番のド真ん中に佇んでいる。

 ……えっ? 何で? テオが何でここに? 3rdには出ないでしょ? 何でこんなところに居るの?

 ああ、そういえば研究所から逃げた個体が居るって言ってたっけそれにしても何で渓流に居るんだお前どっちかっつーと火山だろ何で渓流なんだよ山火事になっちまうだろうがしかもよりにもよって何で今日この日なんだ昨日の内にフェルトを迎えに行けばよかった今更後悔しても遅いそういやさっき橋が焼け焦げていたもしかしてこいつの仕業渓流にモンスターが居ないのはこいつが居るから━━━

 

 様々な思考が浮かんでは消え、その場に呆然と突っ立っていると、テオは突然前足を高く上げ、咆哮。

 それによってハッと我に返る。ボサッと突っ立ってる場合じゃない!

 テオは真っ直ぐ俺を見据えると、いきなり飛び掛かってきた。咄嗟に横へ転がり回避に成功。近くに居たセツナも俺とは反対方向に避けた。

 しかし、テオは着地と同時にその場でコマのように一回転。その状態から繰り出されたのは、尻尾による薙ぎ払い。

 

「きゃう……っ!!」

「ぐぁ……っ!!」

 

 避ける隙など無く、俺とセツナは吹き飛ばされた。そして、アカムトルムにひかれた時と同じ━━━いや、それ以上の激痛が身体を駆け巡る。

 

「ぐうぅ……っ…ぅ……!!」

 

 痛みを堪えながら何とか立ち上がる。こっちの世界に来てから痛みには大分慣れた。だが、大きなダメージを受けると、どうしても今のように動きが鈍くなってしまう。ただの尻尾による薙ぎ払いが、とんでもない威力だった。

 そのままふと、視線を上げてみれば━━━今まさに、テオがこちらへと飛び掛かって来ているのが目に飛び込んできた。

 

 ━━━あっ、死んだ。

 

 コンマ一秒にも満たない刹那の中で、俺は自分の死を自覚した。

 

「危ない!」

 

 しかし、その次の瞬間。別の衝撃が横から走り、突き飛ばされた。というか、俺を突き飛ばした誰かと共にゴロゴロと地面を転がる。

 何事かと顔を上げてみれば━━━

 

「……フェルト……⁉︎」

 

 俺を救った人物はフェルトであった。

 

「大丈夫カ⁉︎」

「あ、ああ……何とか……いや、フェルト逃げろ……! 追撃が来るぞ……!」

 

 折角助けてもらったが……俺はすぐには動けそうにない。テオ━━━モンスターが、俺が動けるようになるまで待っていてくれる訳もない。そのテオとは、今まさにこちらを向いたところだ。

 

「くっ……私は動けそうにない……早く逃げろ……!」

「いやダ!」

 

 しかし、フェルトは逃げようとはしない。俺を庇うように両手を広げ、立っている。

 

「君達が死んだら、ワタシはまたここで一人ぼっちになル! そんなのいやダ!」

「ば、ばか……殺されるぞ……!」

 

 そう言ってテオへ視線を向けると━━━何故かテオは、フェルトを見下ろしたまま動こうとしなかった。

 ……何だ? 今の状況は、テオにとって絶好のチャンスの筈。何故、襲ってこない……。

 そのまま暫くフェルトとテオは対峙していたが、やがてテオが動き出した。ゆっくりとした歩調でこちらへと歩み寄る。

 俺の身体は動きそうにない……チラリと横目でセツナの方を見やれば、彼女も動くのは無理そうだ。何とか回復薬を飲んで動けるようになっておきたいところだが、下手に動くとすぐにもテオが襲ってきそうで、動くに動けない。

 とはいえ、このままでは全滅コースは確定的に明らか。何もしなければ、やはりそのまま殺されてしまう。

 今の状況をどうやって打破するか、痛みでまともに回らない頭で思考していると、既にテオはフェルトの目の前に立っていた。

 そのままジッとフェルトを見詰め━━━やがて顔を近付けてフンフンと匂いを嗅ぐ。

 そして、興味をなくしたようにプイと身体を逸らし、テオは飛び上がって何処かへと去っていった。それを見送ると、フェルトは崩れ落ちるようにその場に座り込んだ。

 

「……ぐっ、くぅ……!」

 

 痛む身体に鞭を打ち、俺は身体を起こす。そのままアイテムポーチへと手を伸ばし、回復薬グレートを飲む。

 

「んぐ……ぷはっ! あー……死ぬかと思った……」

 

 たかだか尻尾で叩かれただけなのに、凄まじい程のダメージだった。……何というか、下位の防具を装備した状態で上位クエストの大型モンスターの攻撃を受けたような……兎に角、痛かった。尻尾であれなら、爪で引っ掻かれたり突進をくらったりしてたら、それだけで死んでいたかもしれない。

 まぁ、そんな事より。セツナの方へ視線を移すと、彼女も俺と同じように回復薬を飲んでいるところだった。セツナは心配なさそうだな。

 

「フェルト、大丈夫か?」

 

 声を掛けるも、返事がない。いや、よく見るとフェルトの身体は震えていた。

 ……無理もない、防具無しの状態でテオの攻撃をくらえば即死は免れない。剣士装備の俺やセツナですら瀕死に近いダメージを負ったのだ。防具無しでアレと相対するなど、とてつもない恐怖であろう。

 

「二人とも大丈夫⁉︎」

 

 セツナがこちらへと駆け寄ってきた。そして、フェルトを見るなりしゃがんで顔を覗き込む。

 

「どうしたの⁉︎どこか怪我した⁉︎大丈夫⁉︎」

「あっ……や、だ、大丈夫、だヨ……」

 

 フェルトはそう言うが、身体は震えっぱなしだ。余程怖かったのだろう。

 そんな彼女を見て、セツナはフェルトを抱きしめた。耳元で「大丈夫、大丈夫よ」と繰り返し、優しく彼女の頭を撫でる。フェルトもそれを受け入れるようにセツナを抱きしめ返す。

 ……何か俺、空気感があるんだが……何だろう、この疎外感……。いや、フェルトも落ち着いてきてるみたいだし、別に良いんだけどね?

 二人は暫く抱きあっており、俺はそれを何か落ち着かない気分で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 そして、俺たちはユクモ村の近くを目指して━━余り村に近付き過ぎるとフェルトを誰かにみられかねない━━出発したのだが。

 

「あるぇ? また同じ場所に出てね?」

 

 ……見事に迷子になっていた。

 

「ちょっとエクシア、しっかりしてよ……」

「いや、俺にばっか頼ってないでセツナも一緒に考えてくれよ……」

「だって私は方向音痴だもん‼︎」

 

 『だもん』じゃねぇ、胸張って言うな。というか方向音痴は俺も一緒だ。

 つーか、来る途中で目印とか付けておけばよかったな……。こうも迷うと、やっぱりどっかにリンゴォ・ロードアゲインが居るんじゃないのか? それか新手のスタンド使いの仕業か。

 ……なんて現実逃避してる場合じゃないな。何とかユクモ村近辺まで辿り着かなくては……。

 と思ったけど、そういやオラ腹減っちまった。

 

「辿り着きそうな気配もないし、とりあえず何か食べないか?」

「ん〜、そうね、ちょっとお腹空いたわね」

「ワタシもちょっとお腹ぺこぺこだヨ」

 

 ……ちょっとお腹ぺこぺこ? ちょっとなのにぺこぺこ?

 ……ま、まぁいいか。

 

「でも何食べるのよ?私食料は何も持ってきてないわよ?」

「心配無用、私は肉焼きセットを持って来ている」

 

 ドスファンゴ狩り祭りの時、余りの空腹に死ぬかと思ったので、あれから肉焼きセットを常備している。

 

「それはいいけど、この辺生肉とれそうな奴いないわよ?」

 

 う、うん、問題はそこなんだよね。さっきから食べられそうな奴を何も見かけていない。ガーグァとかケルビとか居ても良さそうなものなのに、道中で見かけたのはブナハブラとか食えそうにないものばかりである。仮に食えたとしても、虫は食べたくない。生理的に無理。

 

「せめて川でもあればなぁ……」

「川は既に通り過ぎたよネ」

「釣れたとしてもサシミウオぐらいしか食べられないわよ。てゆーか無い物ねだりしてもしょうがないわよ」

「うーむ……戻るか?」

「今から戻るの⁉︎もしかしたらすぐユクモ村に着くかもしれないのに⁉︎」

「や、まぁそうだけどさぁ……」

「ワタシはどっちでもいいヨ〜」

 

 そんな風に話し合っている時だった。少し離れた場所からガサガサと何かが近付いてくる音が聞こえてきた。

 

「フェルト、隠れろ!」

「う、ウム!」

 

 音のする方とは逆の茂みにフェルトが飛び込む。

 ……今、何気に飛び込み方がルパンダイブだったんだけど、地面に激突しなかったのだろうか……普通に入ればいいのに……。

 そんな事より、音が徐々に大きくなってきている。ハンターかモンスターか……。

 ハンターなら適当に誤魔化してやり過ごさなくてはならない。フェルトの事はまだ人にバレる訳にはいかないからだ。まぁ、適当に言いくるめてお帰り願おう。

 モンスターなら即座に始末する。渓流には大したモンスターは出ないし、仮に出ても俺とセツナなら何とかなる。

 ……まぁ、さっきのテオがもし出てきたら逃げの一手だが。弓じゃなきゃ倒せん。いや、弓でも倒せるか解らん……何せ攻撃力が高すぎる。G級かってぐらいの攻撃力だったし、剣士であのダメージならガンナーは即死も有り得る。

 が、今回の相手は違うようだ。もしテオだったなら、茂みから身体がはみ出てる筈だ。近付いてきているのはもっと小さい。

 そして、音がどんどん近付いてきて、ついにすぐ近くの茂みが揺れ始め中から姿を現したのは━━━

 

「……何だ、アオアシラか」

 

 森の熊さん事、アオアシラであった。緊張して損した……。

 ふと、疑問に思う。

 

「……なぁ、セツナ。アオアシラって食べられるのかな?」

「……は?」

 

 セツナが何言ってんだこいつみたいな視線を送ってくる。

 

「いや、だってさ……熊って鍋とかにして食べるって言うしさ、アオアシラも同じ熊だし食べられないかなって……」

「いや……私はやめた方がいいと思うけど⁉︎」

「いやいや、もしかしたら美味しいかもしれんよ? 百聞は一テイスティングに如かずって言うしさ。とりあえず食べてみようぜ」

「何それ聞いた事ない‼︎百聞は一見に如かずじゃないの⁉︎」

「味への好奇心が恐怖を凌駕するんだ‼︎」

「何が⁉︎」

「ほれ、来るぞ!」

「えっ、あ、あぁ、もう‼︎」

 

 俺とセツナは双剣を抜き放ち、アオアシラへと斬りかかった。

 

 

 

 

 

 その後。アオアシラを血抜きし、切り取って肉焼きセットで焼いて食ってみたが、大味で余り美味しくはなかった。




今までずっと色んな小説を読んでたんですが、その影響で書き方とか変わってるやもしれません……読み辛くなっていたらごめんなさい。
あ、あと何気にトリコネタ入れましたが、勇(気無い)者はトリコを全く読んでないどころか知りません。
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