涼宮ハルヒの日常   作:My11

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第13章 夏~だっ! 2

バッティングセンターに行った日の翌日の朝――。

いつもより遅く、7時半頃に起きた。

 

遅くていいのか?と思うだろうな。だが、今日はここ最近の朝とは違うのだ!

なぜならば、今日はSOS団の活動は休みなのだからな!

昨日の帰りに、ハルヒが急な用事が入ったから明日は一日休みにすると言ったのだ。

な・の・で、今日は一日ゆっくりとしていられるのであ~る!

(あ、ゴメン。なんかハイテンションすぎてキャラ変わったな。自重する)

 

なーんて事を考えながらあたしは朝食を食べに一階へと降りた。

なんとそこには超珍しく、あたしより早く起きて朝食を食べているキョンの姿があったのだ。

キョンの隣には妹もいて、一緒に食パンをかじっていた。

 

「あ、キョンちゃんおはよう」

 

いつもと変わらず元気な声で言った妹。

 

「よう」

 

食パンにジャムをつけながら言ったキョン。

 

「お、おはよう。どうしたんだ?こんなに早く朝起きてきて。熱でもあるのか?」

「はあ?何を言っているんだ朝から。特に何もない、普通だが」

 

どこが普通だ!いつも寝坊してるくせして。

というか、よく見たらキョンはもう着替えているではないか。まるでどこかに出かけるみたいに。

 

「キョン、どこかに出掛けるのか?」

「ん?ああ、ちょっとな」

 

食パンを食べながら言うキョンはどこと無く機嫌が良いみたいに見えた。

どこに行くかは知らないが、せっかくSOS団の活動が休みになったってのに出かけるなんてあたしには考えられないね。

キョンは無駄に体力があるからな。ま、いってらっしゃ~いだな。

 

あたしが朝食を食べ始めるのと同時にキョンは食べ終わり、席を立った。

 

「じゃあ俺はちょっと出かけてくるからな」

 

そう言って財布を持って玄関へと行った。

 

「いってらっしゃ~い」

 

妹が手を振りながら言った。

おい、やけに素直だな今日は。いつもならあたしも連れて行け~なんて言うのに。

向き直った妹がニコニコしながらあたしを見て言った。

 

「今日は何して遊んでくれるの?キョンちゃん」

「へ?何して遊ぶか?」

 

何を言っているんだ妹よ。いつあたしが遊んでやると言ったんだ?

 

「今日はキョンちゃんがいっぱい遊んでくれるってキョンくんが言ってたよ~」

 

とても無邪気な笑顔を見せる妹。

 

や、やられた!

キョンめ……妹にそんな戯言を言っていたとは!

くっ、今日は一日ゆっくりとしたかったがこんなにも無邪気な笑顔を見せる妹をほってはおけまい。神よ、やはりあたしには微笑んではくれないのか……。

 

「ねえねえ、それで何して遊ぶの?」

 

せかしてくる妹。かなり嬉しそうだ。

まあ、ここ最近ハルヒの振り回しに付き合ったり宿題してたりであまりかまってやっていなかったからな。

楽しみでしかたないのだろう。

 

さて、何をして遊んであげるか……。

 

あたしがそう考えていると、ポケットにいれておいた携帯が着信を知らせた。

最近ハルヒからの電話が多いから大体いつも持つようにしていたのだが、まさかハルヒからではないよな?

用事が無くなったから今から遊ぶわよ!なんて言いそうだ。

あたしは急いで携帯を取り出し、ディスプレイに表示されている名前を確認した。

そこに表示された人物は、少し意外な人物だった。

 

鶴屋さんからだった。

 

「はい、もしもし?」

『ヤッホ~いキョン子ちゃん!おっはよう!』

 

朝からすごいテンションの高いお人だよ、この方は。

 

「おはようございます。どうしたんです?こんな朝から」

『キョン子ちゃん今日お暇かい?』

「え、ええ。あ、いや今日はですね……」

『そうかいそうかい!いや~実はさ~、遊園地の一日無料フリーパスってのを何枚か貰ってさ~、今日一緒に行かないっかな~と思ってね。あ、もちろんキョンくんや妹ちゃんも大歓迎っさ!』

 

実にうれしそうに言う鶴屋さん。

 

「え?そ、そんな、いいんですか?」

『いいっていいって!みんなで遊んだ方がめがっさ楽しいにょろよ!で、どうかな?』

「それじゃあ、お言葉に甘えて。妹と一緒に行かせていただきますね」

『おお!めがっさうれしいにょろ!あれ?キョンくんはいいっのかな?』

「ああ、キョンはもう出かけていまして。何か用事があるみたいです」

『そうなんだ~。いやね、実はさっきハルにゃんとみくるにも電話したんだけど、二人とも用事があるからって言ってさ~。みんなけっこう忙しいんだね』

 

へ~、ハルヒと朝比奈さんにも。

ハルヒは知ってたけど、朝比奈さんも用事があったんだ。忙しいんだな。

 

あたしはゆっくり休みたいところだけど、ここはせっかくの鶴屋さんからのお誘い。それに妹と何をして遊ぼうか考えていたとこだったし。ちょうどいい。

 

『よし、じゃあこのあと9時に駅前に集合でいいっかな?』

「あ、はい。オッケーです」

『うん!じゃあまた後で会うっさ~!』

 

そう言って鶴屋さんは電話をきった。

いや~、ほんとに元気な方だ。すごい親しみやすい先輩だよ。

 

「キョンちゃん!今の電話何?」

 

妹が興味津々な目で訊いてきた。

 

「ああ、鶴屋さんからだ。ほら会ったことあるだろ?」

「あ、鶴屋お姉ちゃんから!?なんて話してたの?」

「うん、今日一緒に遊園地で遊ばないかって。もちろん、おまえも一緒に」

「遊園地!?あたしも一緒に行っていいの!?」

「ああ」

「やった~!!今日はキョンちゃんと、鶴屋お姉ちゃんと一緒に遊園地~!」

 

妹は小躍りしながら喜んだ。よっぽど嬉しいみたいだな。

ま、妹の喜ぶ顔が見れてよかったよ。

 

 

 

集合時間の9時10分前くらいに駅前に着くと、鶴屋さんがラフな格好で綺麗な髪をなびかせながらこっちに手を振って迎えてくれた。

 

「やあやあキョン子ちゃんと妹ちゃん!こっちこっち!」

「わ~い!鶴屋お姉ちゃん!」

 

妹はすかさず鶴屋さんに抱き着いた。

 

「おお~、相変わらず元気だね~妹ちゃん」

 

鶴屋さんもニコニコしながら妹を抱きしめた。

 

「鶴屋さん、今日はありがとうございます」

「いいっていいって!ささ、こっちだよ~」

 

そう言って鶴屋さんが向かったのは、路上に停めてあった車……ってこれはリムジン!!?

マ、マジですか!

 

 

鶴屋家のリムジンに乗ること数十分。

隣町にあるけっこう大きめな遊園地へとやって来た。この辺りではかなり有名な遊園地だ。

 

「は~い、遊園地に到着っさ!」

「わ~い!」

 

鶴屋さんは元気よく車から降りた。妹もそれに続いた。

 

遊園地には夏休みだというのに、あまり来客者がいなかった。それでも家族連れが多く、妹くらいの子供たちがはしゃいでいるのが見えた。我が妹もうずうずしているみたいだ。

 

「さ~て、まず何に乗ろっか?」

「まずはあれ~!」

「あ、あれか……」

 

遊園地に入って妹が指した乗り物は、この遊園地の名物であるジェットコースターだった。かなり大きい。

鶴屋さんは「そんじゃさっそく行くっかい!」と妹の手を引いて一直線にジェットコースターへと向かった。

…べ、別に苦手というわけではないんだ。ないんだけど……。

 

 

列に並んで数十分後、あたしたちの番になりジェットコースターに乗り込んだ。鶴屋さんと妹は一番前であたしはその後ろ。

 

「わ~~い!」

「いやっほ~い!」

「おおぉぉお!」

 

さすが名物とあってかなりのスリルだ。人気があるのもわかる。

しばらく上に横にと振り回されまくり、すぐしてコースターは乗り場に戻ってきた。

 

「いや~、めがっさ楽しかったにょろね~」

「もう一回~!」

 

そら始まった。妹はこういうのは飽きるまでひたすらに何回も乗るのだ。だからあたしはいつも二、三回は同じのを乗るはめになる。

キョンと替わりばんこに乗ることもあるが、今日はキョンはいない。地獄のエンドレスが始まる……。

 

 

 

遊園地に来てから2時間が経過――。

 

「うー………」

 

あの後あのジェットコースターを3回も乗り、次はぐるぐる回るコーヒーカップに2回も乗ったためあたしは気持ちが悪くなっていた。

なのに、鶴屋さんと妹はとても楽しそうにはしゃいでいた。どうなっているんだ、二人の体は……。

 

ちょうど昼時になり、バイキング形式の店で昼食をとることにした。

あたしはあまり食欲がなくパンとサラダくらいで十分だったが、まあ鶴屋さんと妹はよく食べる。

鶴屋さんはともかく、妹はその小さな体のどこに入っていくのか不思議でしかたなかった。まるで有希のミニバージョンだな。

 

昼食をとった後も、まるでハルヒのように全アトラクションを制覇でもしようかというような尋常じゃないスピードで妹と鶴屋さんは楽しんだ。

メリーゴーランドに乗ったり、ゴーカートに乗ったり、また別のジェットコースターに乗ったり等などだ。

 

もうあたしはついていくのに必死だったよ。

でもまあ、妹があんなにはしゃいでるのは久々だからな。

楽しんでいるから良しとしよう。

 

 

次は何に乗ろうかと考えながらあたしと鶴屋さんが妹と歩いていると、ちょうど近くに喫茶店のような感じの店を見つけたので入って休憩することに。

 

テーブルに座ってそれぞれ飲み物を注文した後、ちょっとだらーっとしていると向かいに座っていた鶴屋さんがキョトンとしたような顔である一点を見ていた。

 

「どうしたんです?鶴屋さん」

「キョン子ちゃん、あれ……」

 

鶴屋さんはゆっくりと指であたしの斜め後ろの方の席を指しながら

 

「キョンくんじゃないっかな?」

「へ?」

 

鶴屋さんが指した方向を振り返り見てみると……えぇ!?

なんとキョンがいるではないか。し・か・も、夏姫と一緒にいる!?

 

「あれは夏姫ちゃんかなっ?ん~、どう見てもデート中だっね~」

 

鶴屋さんがおもしろそうに言った。

そうだな。見た感じデートだ。キョンも夏姫も実に楽しそうである。特に夏姫はめちゃくちゃ嬉しそうだ。

ああ、だからキョンはここ最近なんだかそわそわしていたのか。

 

「あ~!キョンくんだ~!!」

 

妹もやっとキョンに気づいたのだが、それはまあ大きな声で叫んだので店中に響いた。

店の中にいた人たちは何事かと妹の方を見た。もちろんキョンと夏姫の二人も。

 

「あちゃ~、見つかっちゃったにょろ~」

 

そう言った鶴屋さんは実に楽しそうだ。

キョンと夏姫を見ると、夏姫はビックリとしていた。

キョンはビックリとした後、なぜか辺りをキョロキョロし始めた。

夏姫が席を立ち上がってこっちにやって来た。

 

「キョン子ちゃんに鶴屋さん!それに妹ちゃんまで。奇遇だね!」

 

元気いっぱいな夏姫はかなり楽しんでますというようなオーラを放っていた。

 

「ああ、奇遇だな」

「夏姫ちゃ~ん、もしかしてデートか~い?やるね~」

「えへへ」

 

鶴屋さんがおもしろそうに言うと夏姫は恥ずかしそうで嬉しそうな顔をした。

キョンも夏姫に続いてやって来た。

 

「なんで、おまえら……鶴屋さんまで。ま、まさかとは思うが、ハルヒもいるのか?」

 

そう言いながらキョンはまたキョロキョロし始めた。

ああ、そういうことか。だからキョンは落ち着かないのか。ハルヒに見つかったら何されるかわかったもんじゃないからな。

 

「ハルにゃんはいないよっ。誘ったんだけどね~、用事があるってさっ。キョン子ちゃんに妹ちゃんとあたしだけにょろよ~」

 

それを聞いてキョンはホッとしたようだ。夏姫はなんだかおもしろくないと言いたそうな顔をした。

 

「でもまたなんでここに……」

「鶴屋さんに誘われたんだ。ここの遊園地の無料券あるからってさ。キョンをつけてきたわけじゃないからな。偶然だよ偶然」

「そ、そうか」

「キョンくんもここにいたんだ~」

 

妹が無邪気な笑顔でキョンに飛びついた。

キョンは少し周りの目を気にしながら恥ずかしいと妹を引き離し、夏姫に話しかけた。

 

「そ、そろそろ俺たちは行かないか?」

「そうだね、行こっか!じゃあねキョン子ちゃん!」

 

そう言って二人は店を出て行った。

キョンは軽く鶴屋さんに頭を下げて夏姫に連れられて行った。

 

たぶん夏姫に誘われたんだろうが、キョンなかなかやるじゃないか。

ハルヒや朝比奈さんに夏姫に。モテるようになったな。あ、あいつも数に入れないとな。

 

 

 

キョンたちと別れた後も、妹のパワーは衰えることなく遊園地中を駆け巡った。

もう一度あのジェットコースターに乗ったり、遊覧船に乗ったり、お土産屋さんを一軒一軒渡り歩いたり等などだ。

 

はっきり言おう。

ハルヒの相手をするより疲れた。

 

でもまあ、妹が楽しそうにしているんだから不満ばかり言っては罰が当たるってもんだ。

しかし、もう少し落ち着こうぜ妹よ。そんなにはしゃぎまくっていると明日は疲れて動けなくなるぞ。

ま、そんな妹は見たことないがな。

 

 

時はすでに午後7時を廻っていた。

妹はパレードも見て行こうといったので、今見ているところだ。

いろいろなキャラクターが鮮やかに光る乗り物に乗ったり編隊を組んで行進したりしていた。

妹ははしゃぎながら、鶴屋さんはそんな妹を楽しそうに見ながらパレードを見ていた。

あたしもずいぶん久しぶりにこういうのを見たな。

 

 

パレードを見終わった後、最後にあたしたちは観覧車に乗ることにした。定番と言えば定番だな。

観覧車に乗り鶴屋さんと綺麗な夜景を眺めた。

妙に静かだな~と妹を見てみると疲れてしまったんだろう、いつのまにか寝てしまっていた。

あれだけはしゃげば当然と言えば当然だがな。

 

 

観覧車を降りた後、妹を背負いながら鶴屋さんと歩いて遊園地の出口へと向かっていた。

鶴屋さんに話しかけた。

 

「今日は誘ってくださってありがとうございました。妹まで呼んでいただいて」

「いいっていいって。あたしも楽しかったさっ。妹ちゃんも楽しそうでよかったにょろよ」

 

そう言って鶴屋さんは微笑んだ。

本当にこの方は笑顔が似合うお方だ。

 

「それにしてもここでデート中のキョンくんに会うとはね~。なかなかおもしろかったにょろよ」

「あはは。そうでしたね」

 

ほんとにキョンと夏姫に会うとは考えもしなかったな。

あの雰囲気だともしかしたら夏姫、言っちゃうかもな。

うーん、キョンはいったいどんな反応をするんだろうな?

 

そんなことを考えながら遊園地を後にした。

 

 

 

再び鶴屋家のリムジンに乗り込みわざわざ自宅まで送ってもらった。

再度鶴屋さんにお礼をし、鶴屋さんを見送った。

 

その後、妹を部屋のベッドに寝かせあたしは疲れをとろうとお風呂に入った。

お風呂からあがり牛乳を一杯飲んでいると

 

「……ただいまー」

 

やっとキョンが帰ってきた。

つい今しがた夏姫を家に送って来たそうだ。

ずいぶんと遊園地では楽しんでいたように見えたんだが、今のキョンは

 

「はあ…」

 

と浮かない顔でため息をついた。

 

「どうしたんだ?そんなため息ついて」

「え?い、いや、なんでもない」

 

そう言いながらキョンは自分の部屋に向かい始めたが、何かを思い出したのか階段を昇る一歩手前であたしの方へと向き直り

 

「今日青木さんと遊園地に行ってたなんてのは他のやつらに言うなよ!特にハルヒにはな!」

 

と慌てながら言った。

 

「あーはいはい。誰にも言わないよ」

 

そう答えるとキョンは頼んだぞと言って部屋へと向かって行った。

あたしも自分の部屋へと戻ると、ちょうど携帯が着信を知らせた。

相手は――夏姫からだった。

 

「よう。どうし……」

「う~、キョっキョン子ちゃ~ん…」

 

聞こえてきたのは夏姫の泣き声だった。しかも、かなり泣いた後のようだ。

 

「ど、どうしたんだ!?夏姫!?」

 

夏姫はうっ、うっとつっかえながら言った。

 

「うっ、キっキョンくんに……フラれた~」

「……へ?」

 

夏姫はそう言うと泣き出してしまった。

 

「なっ夏姫!?落ち着けって!一先ず落ち着こう!」

 

なんとか夏姫を落ち着かせまた話しを訊き始めた。

 

「うっうっ、きょ今日パレード見て、かっ帰ったんだけどっ、キョンくん家のまっ前まで、送ってくれて、そっその時にこっ告白したっ。ヒック、うっう~」

「そ、それで、キョンはなんて答えたんだ?」

 

思い出させるのはかわいそうだったが、それを知らないと慰め方がわからない。

 

「うっうっ、ゴっゴメンってっ。あたしのことはきっ嫌いじゃないけど、付き合うことはでっできないってっ。ほっとけないやつがいるからって。だからっだからっ……う~」

「そっそうだったのか」

 

だからキョン、帰ってきた時ちょっと鬱だったんだな。

ほっとけないやつか、たぶんきっとあいつなんだろう。

それにキョンはまだ…いやこれは本人の気持ち次第だしな。

 

「なっなんとなくまっ負けた感じがする~。うわ~あ~ん!」

「だっだから泣くなって!」

 

その後あたしは夏姫を慰めるのに小1時間を費やした。

 

 

 

翌朝――。

 

あたしは重い頭を起こして大きな欠伸をした。

昨日あれだけ夏姫の愚痴やらなんやらを聞いていたんだから、疲れていないなんて逆に変だ。

う~、まだ眠いが飯を食いに行くか……。

そう思い部屋のドアに手をかけた時、タイミングを見計らったかのように携帯が鳴り響いた。

ま・さ・か!?

 

『あ、キョン子!?また今日から活動再開よ!9時にいつもの場所に集合だからね!』

 

はい。

ハルヒからの強制収集を受けましたー。

 

……あはは…、行くしかない…か…。

 

 

 

 

 

それからの夏休みの残りの日々はもう遊び尽くしだった。

 

ハゼ釣り大会に参加したり、映画を片っ端から見て回ったり、全員ストライクを出すまでやめられないボーリング大会や、何時間もぶっ続けのカラオケ大会等などだ。

 

とにかく、超ハードな夏休みだったのは間違いなかった。

 

 

 

そして迎えた8月30日――。

 

「よし、これで一通りの課題は終了したわね」

 

ハルヒが紙切れの最後の項目にバツ印をつけながら言った。

 

「いや~、まあよく遊んだな~俺ら。さすがに疲れたで」

「そうですね。でもとても楽しかったです」

 

いつものスマイルで言った古泉だったが、どこと無く疲れたというような感じだった。

 

「う~ん、こんなんでよかったのかしら。ねえ、まだ遊びたいことある?」

 

おいおいハルヒ、まだ遊び足りないのか!?勘弁してくれ。

 

「私はもうへとへとですぅ。ゆっくりと休みたいですね」

「もうこれくらいでいいんじゃないか?」

「う~ん、まいいわね。じゃあ明日は予備日に空けておいたけどそのまま休みにしちゃっていいわ。また明後日部室で会いましょ」

 

そう言ってハルヒはアイスコーヒーを一気に飲み干して喫茶店を後にした。その他のメンバーもそれぞれ解散となった。あ、代金はもちろんキョンだ。

 

「はあ~、やっとハルヒの気も落ち着いたか」

 

いつものようにキョンがこぐ自転車の後ろに乗り家へと帰っていた。

キョンも夏姫の事とかがあったからな。相当疲れた夏休みだったろう。

 

あたしもかなり疲れた。

明日は一日寝ていようかな。宿題も終わっているし。

あ、宿題と言えば…

 

「ぬああ~~~!!」

 

ちょうど家の前に着いた時にキョンが叫んだ。

 

「ど、どうしたんだ!」

「しっ宿題……終わってねー!」

 

はあ……やっぱり。

 

「ヤバイ!!てかキョン子は終わっているのか?」

「とっくに終わった」

「な、何~!?マジか!たっ頼む!明日手伝ってくれ!」

 

はあ、まったくやれやれだな。毎年こうだ。今年はかなりヤバイけどな。

 

 

 

そして翌日――。

 

いつのまにかキョンはSOS団のメンバーに連絡してみんなを巻き込んでいた。

古泉と早川もまだ終わってなかったらしい。まあ二人は残り少なかったが。ちゃんと終わってたのは女性陣だけかよ。

 

ハルヒや朝比奈さんに有希も来たが、ハルヒは妹とゲームばかりをし、有希はずっと読書をしていたので実質手伝ったのは朝比奈さんとあたしだけだった。

 

キョンはかなり真面目にがんばっていたが、それを普段だそうぜ。

 

 

そんな感じでキョンは夜中までかかったが、無事SOS団のメンツは皆宿題を終わらせたのであった。

 

 

 

こうして人生で一番すごい夏休みだったと言っても過言ではないであろう、そんなSOS団の夏休みは終わった。




~あとがきのようなもの~

どうもMy11です。
今回のお話いかがでしたでしょうか。

今回のお話を以前書いた時は、ちょうどハルヒの二期が放送していた時期でした。(もう今[2013年]から4年も前ですねえ)
その時の『エンドレスエイト』が……まあすごかったですよね。

まあ今回一番書きたかったところは遊園地のところだったんですけどね。
妹ちゃんがもっと出ていいんじゃないかと思い鶴屋さんと絡めて楽しく遊んでいるというシーンを入れました。
また、まさかのキョンに夏姫が告白という展開でしたが結果はご覧の通り。
この辺からかなり独自解釈が入ってくるのでキョンの気持ち云々諸々は今後のお楽しみということで。



キョン「なあ作者よ」

作者「あれ?どうしたんですか?」

キョン「もうちょっと俺の出番を増やして欲しいなあと思うんだが……」

早川「何言ってんねん!それやったら俺の方が出番少ないで!俺を増やしてくれーな!」

朝比奈「わ、私も……」

真田「僕ももっと活躍したい!」

夏姫「あたしももっと出たいよ~!」

作者「あ~!わかってます!わかってますから!そう焦らずに!ちゃんと皆さんが中心となる話を作ってますから、ご心配なく。あ、まず一番手は古泉ですが」

さっきの五人『え~~~~~!!』

古泉「本当ですか。それはそれはありがたいです」

作者「まあ皆さんもそのうち中心となる話ができるんですから、もうちょっと我慢して下さいよ」



ということで、それぞれのキャラクター中心の話もそのうち投稿できればと思います。
今のところキョン子以外での中心的な話は長門有希くらいしかしていませんのでそれ以外のキャラクターをやっていこうかなあと思っています。
先ほど言った古泉編ですが、次の次くらいかその次くらいの章になると思います。

それではまた次回。
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