キョン「……訊くな…」
キョン子「…そうかい」
※もうお分かりかもしれませんが原作とはかなりかけ離れてきます。
7月下旬、期末テストも終わりあたしは今部室でいつものようにキョン、古泉、早川とカードゲームをしていた。
朝比奈さんもいつものようにメイド姿でお茶を煎れ、長門もいつものようにいつもの場所で本を読んでいる。
いたって平穏だ。
え?ハルヒはって?
ハルヒなら、たぶんそろそろ部室の扉を勢いよく開けて厄介事でも……
バターーン!!
ほら、噂をすればなんとやら。ハルヒのご到着。
「ヤッホ~~!みんないるわね!」
そう言いながらハルヒは扉を閉め団長席に座った。
「さてキョン、あたしが何を言おうとしているかわかるかしら?」
「さあな。おまえが考えていることなんかわかりたくもないが」
「まったく、キョンはダメね。だからいつまでたっても平団員なのよ。古泉くんをもっと見習いなさい!」
なぜ古泉を見習えとなるかと言うと、どういう理由でそうなったのかは忘れたが古泉が副団長に任命されたのだ。
そんな事はどうでもいいんだがな。
立場的には今
ハルヒ>古泉>朝比奈さん=長門=早川=キョン=あたし
なのだが、実質は
ハルヒ>古泉=朝比奈さん=長門=早川=あたし≧キョン
という感じだ。
古泉は実質、あたしたちとなんら変わりはない。
ハルヒはキョンばかりを雑用係としてこき使うので、キョンは実質一番下っ端的な存在になっているのだ。
ま、それも今は置いといて。
「それで、何を考えているんだ?」
そう訊くとハルヒは、満面の笑顔で答えた。
「決まってるじゃない!明日行われる球技大会についてよ!」
ああ、そうかもう明日に迫っているのか。
「ついにやって来たわ!もう、待ち遠しくって!」
そう、明日は一日北高内で球技大会が行われるのである。
行う競技はそれぞれの一般的なルールを使う。
競技は、バスケットボール・バドミントン・バレーボール・フットサル・ソフトボール・卓球と、六種目の中から一人一種目のみ出場が可能。
出場方法はそれぞれのクラス内でチームを作ったり(クラスが違う場合も可能)部活内で作ったりしてエントリーすることができる。
ちなみに、バスケは交代なども可能で五人以上一組、同じような理由でバレーは六人以上一組、フットサルは五人以上一組、ソフトボールは九人以上一組、バドミントンはペアの作れる二人以上で一組、同じく卓球も二人以上一組である。
これだけあると一部に競技人数が集中してしまったりする場合もあるみたいだが、参加数が少ない競技は全チーム総当たりなどして順位を決定するらしい。
もちろん、自分が所属している部活の競技には参加できない。野球部は野球の親戚のようなソフトボールには参加できないみたいなことだ。
だってそうたろう?
もしバレーとかバスケなんかにバリバリの部活をしている人たちがいたら勝てる気がしない。
ハルヒは別だが。
そんなこんなであたしたちハルヒ率いるSOS団は、バレーボールに参加することになっていた。
ハルヒは『全種目に出場してタイトルを総なめよ!』なんて最初は言っていたが、キョンやあたしの必死な説得にしぶしぶ了承し、最終的にバレーボールということになった。てかルール上一種目しか出られないからな。
「いい!?昨日までしてきた練習をしっかり覚えていなさい!今日は明日のために体を休めるため練習はしないけど、イメトレくらいしなさいよ!」
そう、実は昨日までの一週間ほどあたしたちは学校が終わると近くの体育館でハルヒによってバレーボールの特訓をさせられていたのだ。
おかげで毎日あたしは筋肉痛に悩まされた。テストが終わってすぐに特訓に入ったおかげでテスト疲れと筋肉痛で体が悲鳴をあげていたが、なんとか堪えたのだ。
その練習も昨日、意味のないものへと変わってしまったが。
実は、昨日バレーボールの特訓をしていた時に鶴屋さんが突然訪れたのだ。
話を聞くと、バレーボールに参加したかったのだがクラスで参加する人がいなかったらしい。
「そこで物は相談なんだけどっさ、ハルにゃんたちのチームにまぜてくれないっかなあと思ってね」
「あたしはいいわよ。みんなは?」
「「いいんじゃないか」」
「大歓迎です」
「俺もええと思うで」
「涼宮さんがいいんなら僕もいいと思います」
長門は頷いて答えた。
「それじゃあ、鶴屋さんをチームに入れましょう!」
「みんなありがとうにょろ」
こうして鶴屋さんがチームに入った。
鶴屋さんは何でも出来る方だと薄々感じてはいたが、それはもうとても上手かった。
出場が可能なのは六人以上(交代可能)ということにはなっていたが、朝比奈さんは最初からマスコットキャラとして応援する事が決まっていた。
ハルヒは言うまでもなく全試合出るだろう。
鶴屋さんもとても上手なので決まり。
キョンと古泉は身長があるのでバレーボールにはむいてるので外せない。
早川は身長は小さいながらも動きが俊敏で運動神経抜群なので代わることはないだろう。
残るはあたしと長門なのだが、あたしが……これが全くできないというか…完全な足手まといなのだ。
まだ朝比奈さんの方が上手いんじゃないかというくらいだ。ハルヒもあたしのプレイを見て朝比奈さんと代えようか最後まで考えていたようだが、鶴屋さんがチームに入ったのであたしはお役御免となった。一応登録はされているが出場はないだろう。
というわけで最後の一人は長門である。
それに長門はなんでもそつなくこなせて器用だったからな。
「しかたないわねキョン子。あなたもみくるちゃんと一緒に応援しなさい!」
と言うわけで練習した意味がなくなってしまったわけだが、はっきり言って内心ほっとした。
ハルヒに怒鳴られながらプレイするのは嫌だからな。
その後、鶴屋さんが部室を訪れハルヒと作戦会議みたいなことをしていた。
あたしたちは何の変わりもなくいつも通りに過ごし、放課の時間になったので帰った。
明日、朝からあんな事になるなんて思いも知らず。
次の日の朝、球技大会の開会式が終わりそれぞれの競技が行われる場所へと移動していた時だった。
ハルヒに呼び止められて向かった先は女子更衣室。朝比奈さんも呼ばれていた。
「ハルヒ、なんなんだ?こんな所に呼んで」
あたしがそう訊くと、ハルヒはニヤッとした。そ、その笑みは……嫌な予感が…
「当然、二人に着替えてもらうために来たのよ」
まあたしかにここに来る理由はそんなだろう……て、きっ着替える!?
「ちょっ、ちょっとまて!なっ何に着替えるんだ?」
「何って、これに決まってるでしょ!」
そう言ってハルヒは、さらにニッコリしながら持ってた紙袋から服を取り出した。
「チアガール~」
「「えぇ~~~~~~!!!」」
あたしと朝比奈さんは叫んだ。
「当たり前でしょ?応援と言ったらチアガールでしょう」
ちょっと待てハルヒ。朝比奈さんはともかく、あたしがそんなモン着てみろ!絶対何人か笑う!特にキョン。
「すっ涼宮さん、そういうのって着ていいんですか?球技大会なのに」
朝比奈さん!ナイス発言!そうだよハルヒ。こういう時にこういうのは着ちゃ……
「あ、その辺は大丈夫よ。生徒会に訊いたら競技に出場する人は原則体操着だけど、出場しなければコスプレなんかは可能だって許可をもらってるわ!それに毎年そういうのがいるみたいよ」
なっなんてこった!生徒会からオッケーが出てるって!?そんな……
横にいる朝比奈さんは、観念したかのようにハルヒから衣装をもらい着替え始めた。
「ほら!キョン子も着替える!」
そう言ってハルヒはあたしに衣装を押し付けた。
くうーーー、もうどうにでもなれ!!
あたしも朝比奈さんに見習って着替え始めた。
「みんな~、おまたせ~!」
そう言ってハルヒは、あたしと朝比奈さんの腕を引いてみんなが集まっているところに連れてきた。
「おお~!みくるにキョン子ちゃん!めがっさ似合ってるじゃないか~」
「本当ですね。お似合いですよ」
鶴屋さんと古泉は絶賛してくれた。長門を見ると、ジーッとあたしを見ていた。
「な、長門、あんまりそんな見ないでくれ。恥ずかしい」
「…とても、似合っている」
長門は、無表情なまま言った。
「そ、そうか?ありがとう」
そう言うと長門は頷いた。
長門にそう言われると少し恥ずかしかったが、うれしかった。
それに対してキョンと早川は
「…くっ…キ、キョン子…ぷっ…とても、似合っているぞ…なあ、早川」
「そ、そやな。…ぷっ…に、似合ってるで」
と笑いを押し殺しながら言った。
あたしはニッコリとしながら二人に近づき
「それはどうも!」
と言って、二人の足を思いっきり踏んづけておいた。
「「痛あ!!」」
「ふん!」
さて今回のバレーボールだが最初に各チームの代表者一名がステージ上でくじを引き、トーナメントの対戦相手を決める。
運が良いのか悪いのか我らが団長のハルヒが引いた対戦相手は、なんと今回優勝候補の3年生チームに決まったのだ。
その3年生たちはそれぞれの部活で輝かしい活躍をしていて、みな運動神経がハンパなく良いと有名だった。
6月に行われた体育祭では彼らがいる組はそれはもう強かった。
そんな相手と一回戦に当たるのに、ハルヒはこう言ったのだ。
「最初からなかなかの試合が出来そうね。」
と余裕の表情で言ったのだ。
確かに、ハルヒにはそれほどでもない相手なのかもしれないが他の人は違うのだ。早川なんか相手が決まった瞬間、顔を真っ青にして倒れそうになったくらいだ。
いや、たった一人だけは違った。
鶴屋さんだ。
「おお。あの3年生たちになったかあ。これはやりがいがあるにょろねえ」
と、鶴屋さんはやる気満々で目が燃えていたのだ。
試合は一番最後になっていたのだが、朝比奈さんといろいろと話しているうちにあっという間に試合の時間へとなった。
試合は準々決勝までは15点制で2セット先取の勝ち。
準決勝は25点制で2セット先取の勝ち。
決勝は25点制で3セット先取の勝ちとなっていた。
さあ試合が始まったわけだが、他生徒たちが予想した通り3年生チームが第1セットを15対3で圧勝した。3年生チームはそれはもう余裕の表情。
対して我らSOS団の(ハルヒ・鶴屋さんを除く)六人は、真っ青な表情。でもなかった。
なぜなら、我らが団長様であるハルヒと鶴屋さんがまったく本気を出していなかったのだ。
なぜ本気じゃないか分かるかって?そりゃあの特訓をしていればわかる。
「ハルヒに鶴屋さん。な、なぜ手を抜いているんでしょうか?」
みんながその質問にうんうんと頭を振った。古泉だけはいつもの爽やかスマイルだが。
「なぜって、おもしろくないからじゃない」
『はあぁ~!?』
「最初から本気でやらないで、相手を有頂天にさせておくんさ」
「そうよ!それで、天狗になっているあのチームを2セット目からぎたんぎたんにするの!これであの人たちのプライドもずたずたよ!」
そう言ってハルヒは、燃えに燃えていた。
それはなぜか。その理由を訊くと、体育祭の時に相手の3年生チームにいる一人と障害物レースで争ったのだが、ごくわずかの差で負けてしまったのが悔しかったらしい。その時の3年生のドヤ顔が今でも思い出せると。
つまりリベンジと言うわけなのだが、ただ打ち負かすだけではおさまらないらしく最初は有頂天にさせておいて最高まで上がった自信とプライドを地獄の底へと叩き落とすと言うことだそうだ。
昨日の作戦会議は(相手がその3年生チームだった場合)これのことを話していたと鶴屋さん。
どうやら、鶴屋さんもあの3年生たちに負けた事があって相当悔しかったらしい。
そんなにうまくいくのかとあたしは思ったのだが、そんな疑念はすぐに吹っ飛んだ。
なんと第2セット
0対15
とSOS団が相手に1点も取られずに勝ったのだ。
ハルヒと鶴屋さんは練習時に比べて段違いの力を見せ、ほとんど二人だけでポイントを取ったのだった。
この結果に観戦していた他生徒たちは唖然呆然。
相手チームの3年生は真っ青。気絶しかけた人もいた。
まさに伸びきった鼻をへし折ったのだ。
そのままSOS団の(ハルヒと鶴屋さんの)勢いは止まらなかった。
なんとか息を吹き返した3年生チームだったが、結局第3セットは
4対15
となってSOS団の超大逆転勝利となったのだった。
この大勝利に気を良くしたのか、キョン・早川・長門・古泉の四人はその後の試合でも練習以上の力を見せた。あたしと朝比奈さんも、無我夢中で応援していた。
そしてその勢いのまま決勝まで勝ち進めたのだ。
さてその対戦相手なのだが、数々の強豪チームたちに競り勝ってきたのはなんと1年の5-6組で構成された青木夏姫率いるメンバーだった。
生徒会実況『さあて!今年の校内球技大会・バレーボール部門!
決勝進出を果たしたのはこの2チーム!
まずはこちら!
一回戦であの優勝候補の3年生チームを大逆転で勝利し、その勢いで決勝へとやって来ました!SOS団チーム~!!』
そのアナウンスと共に、会場全体が沸き上がった。
生徒会実況『対するは!数々の手強い強豪チームを幾度もの接戦で制して勝ち上がって来ました!ナツッキーチーム~!』
またまた会場全体が沸き上がった。
生徒会実況『なんとなんと!!今回の決勝はSOS団チームの鶴屋選手を除くと全員が1年生!今年の1年生は強いぞぉ!!』
このアナウンスでさらに会場全体が震え上がった。
確かにそうだよなぁ。こっちはハルヒと鶴屋さんがいるからとして、夏姫たちは強いと思う。1年生だけでここまで上がってきたのだから、強さは相当なはずだ。
さて、相手チームのメンバーだが
リーダーの青木夏姫。
なぜそこにいるのか、真田友輝。
アホだが体力は人一倍の、谷口。
谷口の付き添いであろう、国木田。
女子ではハルヒ・夏姫に続くほど運動神経がいい、朝倉涼子。
同じ1年6組で元中学でバレーボールをしていた女子だった。
このチームなら納得がいくな。何しろ、夏姫に朝倉がいるんだからな。すごい試合になる予感がする。
……でもどうやってこのメンツが集まったんだろう…?
それとナツッキーチームって、ネーミングセンスも……まあいいか。
そして、ついに。
北高校内球技大会バレーボール部門の決勝戦が開始した。
さすがに決勝に残ったチーム。なかなかミスがない。
ハルヒのサーブはまさに弾丸のようなサーブなのだが、夏姫や朝倉はしっかりと取る。
真田は動けるのか?と思ったが、なかなかのテクニシャンだった。
後で聞いた話だが、真田は小さい頃からいろいろなスポーツをしていたらしい。
さすがは富豪のお坊ちゃま。
大接戦とはまさにこのことだ。
第1セット 25対23 SOS団チーム勝利
第2セット 22対25 ナツッキーチーム勝利
第3セット 26対28 ナツッキーチーム勝利
第4セット 30対28 SOS団チーム勝利
まさにしのぎを削る戦いだった。
両チームとも一歩も譲らず第5セット目。
5セット目は15点制になっていたのだが、またまた両チームとも引き下がらず
14対14
のマッチポイントの同点。2点差をつけるまでのデュースとなった。
1セット1セット長い時間使っていたので他のほとんどの球技は終了していた。いつの間にか会場にはかなりの数の生徒が観戦していて、体育館の屋根が揺れるほどの歓声が鳴り響いていた。
そんな中、なかなか終わらない第5セットが続いた。
鶴屋さんの鋭いスパイクが決まったと思いきや、次は朝倉のスパイクがラインギリギリに決まったり、キョンと古泉のブロックで点を取れば真田の変則スパイクでまたまた同点。
1点とれ1ば点取られが続き続き続き……、気づけば
29対29
生徒会実況『だ、誰がこんな大接戦を予想したでしょうか!両チームとも一歩も引かず、まさに死闘が繰り広げられています!!北高校内球技大会始まって以来、こんなにも白熱した試合は見たことがありません!!』
実況が熱く鳴り響いた。
双方がまた1点ずつを加え
30対30
となったところで5分の休憩が入れられた。
キョン、早川はもちろん、古泉もさすがに体力の限界が近かった。長門は相変わらずの無表情だがかなりの汗をかいていて、目をみると限界が近いと語っていた。
だがやはりハルヒと鶴屋さんは、疲れは見えるもののまだまだいけるという表情だった。
この人たちは本当に同じ人間なんだろうかと、この時あたしはそう思っていた。
相手のほうを見ると、こちらと同じように限界だという顔をしていた。
夏姫と朝倉を除いてだ。
あの二人もまだいけるという表情をしていた。
……ほんと、すごいな。
「さあみんな!後もう一踏ん張りよ!」
ハルヒがそう言うと、SOS団の面々は立ち上がった。
「長門!体は大丈夫なのか?なんならあたしが今から代わって…」
長門が心配でふとそう声をかけたが
「大丈夫…それに最後まで頑張りたい」
そう強い眼差しで言われた。
見た目はとても疲れているようだったが、少し楽しんでいるようにも見えた。
「そうか、がんばれよ!」
そう言うと長門は今までよりもしっかりと力強く頷いた。
「さあみんな、頑張っていくさ~!」
鶴屋さんも一声あげる。
「みなさん、ファイトです~!」
「がんばれ~!」
朝比奈さんに続いてあたしもみんなに言葉をかける。
早川のサーブからのスタート。きれいな放物線を描きながら相手コートに入るボールは国木田がとり朝倉にパス。あげられたボールに夏姫が猛然とスパイク!
ボールは古泉のところへ、しっかりと受け止めキョンがあげる。それをハルヒがおもいっきり腕を振り抜きスパイク!
そのボールは真田と谷口の間を破るが惜しくもラインアウト。
30対31 ナツッキーチームマッチポイント
「おしいおしい!!ドンマイ、ハルヒ!」
あたしは、かれかけた声で必死に応援した。
相手の6組女子からのサーブ。元バレーボール部のサーブは長門目掛けて迫る!
「「長門(さん)!!」」
長門はなんとかボールを受け、ボールはハルヒへ。そのボールを鶴屋さんにあげ、鶴屋さんの鋭いスパイク!
今度はしっかり決まり、得点は同点。
31対31
今度はキョンのサーブ。少し失敗したのかへなへな~と相手チームに入ったサーブ。谷口が落下地点に余裕と立つ。だがよろよろなサーブが好を成したのか、フォークのように手前でスッと落ちた!想外のことに谷口は飛びついたが遅く、届かず。
これにより
32対31 SOS団チームマッチポイント
ハルヒが『ナイスキョン!』とキョンとハイタッチ。
またキョンからのサーブ。今度は国木田がしっかりとり真田へ。朝倉にあげられたボールをすかさずスパイクにうつるが、キョン・古泉がブロックに入る。
だが朝倉はそれを読みフェイントを入れる。
そのボールは誰もいないところへと落ちそうだったが、鶴屋さんがなんとかすくいあげた。
そのボールをキョンがハルヒにあげる。
「「いけ!ハルヒ!!」」
あたしとキョンは一緒に叫んだ。
ハルヒはボールのところへジャンプ!
相手は谷口と真田がブロックに入る!
ヤバイ、防がれる!と思った次の瞬間だった。
ハルヒはそのままスパイクを打った。ボールは谷口と真田の手の間をすり抜けボールは夏姫へ。
しっかりと構えた夏姫の腕にボールが当たった。ボールは受けた夏姫の腕を弾き後方へ……。
その瞬間、体育館全体がまるで爆発したかのように歓声でいっぱいになった。
生徒会実況『きっ決まった~!!涼宮選手が放ったスパイクが決まりました!!33対31!!よって北高校内球技大会バレーボール部門、優勝はSOS団チーム~!!』
あたしは、持っていたボンボンを放り投げ、朝比奈さんと抱きしめあった。
ハルヒはキョンに抱き着き、キョンは恥ずかしそうにしたがとても嬉しそうにしていた。
古泉と早川はハイタッチをして喜び合っていたし、長門はニッコリした鶴屋さんと握手していた。長門も嬉しそうな顔をしていた。
あたしと朝比奈さんはみんなのところへと行きハルヒをみんなで胴上げした。満面の笑みで降りたハルヒは、何かに気づいたように反対側のコートのほうへ向かった。
あたしが振り向くとそこには悔しそうに床に膝をつけている夏姫と、夏姫を囲むようにして慰めている朝倉たちの姿が見えた。
ハルヒは夏姫の前に立った。
「えっと青木さん?今回はとても楽しかったわ!私、こんなに強い人と勝負したのは生まれて初めてよ!」
そう言ってハルヒは夏姫の前に手を出した。
それを聞いた夏姫は、少し笑顔を見せてハルヒの手をとり立ち上がった。
「私もよ涼宮さん。こんなにすごい試合をしたの初めて!しかもとっても楽しかった。ありがとう」
「こちらこそありがとう!」
そう言って二人はしっかりと握手をした。
その光景を見た会場は拍手でいっぱいになった。
「次は負けないからね!いろいろな意味で!」
「望むところよ!返り討ちにしてあげるわ!」
こうして、北高校内球技大会始まって以来の大決勝戦は幕を閉じた。
~あとがきのようなもの~
ども、My11です。
今回は球技大会のお話でした。
原作とは全く違う時期ですし、競技ルールなどもかなりあやふやですがそこはご了承ください。
ただスポーツというのは、どんな競技でも一生懸命やっている人たちを見ていると自然と応援してしまう気持ちになります。
これを以前書いた頃はとあるスポーツに熱中(見るだけですけど)していまして、その頃の気持ちを思い出しながら今回の話を投稿していました。
今もまたとある競技を見ることに熱中していますが、やっぱりスポーツっていいですね。
それではまた、次回に。