今回でエミヤさんの日常は終わりです。次のサーヴァントは誰にしようかな……活動報告にてアンケートを取りますので、是非ともご応募下さい!期限は2週間ほどです!
さて、今回の話ですが…本来2話分の話を1話に無理やり詰め込んだので、今までの話と比べると相当長いです。無理やりはいくない。
無茶しない。ちぃおぼえた(止めろ
では、最新話、どうぞ!
さて、今回で私の日常は最後だ。
ふむ。今思えば、この日もなかなか忙しかったな…。
まあいい。それでは私の日常の最後のシーンだ。話半分で聞き流しながら見るといい。
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「むむっ……この槍は薙刀とよく似ているが……反りがない。これはなんという武器で?」スラッ
「それはグレイブと呼ばれる武器だ。君たちの没後およそ100年後にヨーロッパで生まれた武器だな。薙刀をよく使う君ならば、使いこなせるのではないか?」
「いや、拙僧はどうも反りがある武器でなければうまく使いこなせぬのだ……何か良いものはないものか……」
「ふむ……それならば、この眉尖刀はどうだ?
中国の宋の時代のものだが、薙刀よりは後に作られた武器だ。薙刀と同じように使えると思うが?」
「ふむ……では少し試させていただこう。
ところで此方の短剣だが、くの字に曲がっておるが使えるのか…?」チャッ
「ああ、それはそういう武器なのだ。ククリナイフと言う。これも試してみるか?」
「うむ、是非とも振るってみたいな。」
先ほどから私とよく話しているこの男は、弁慶と言う。様々な武器を扱えたと言われ、私の持つ古今東西の武器(宝具)にとても関心があるとかで、様々な武器を紹介している。
「ううむ……このハルペーなる剣は奇っ怪な形をしておるな。首を切り落とすには適した形と言えるが、かなり……いや、これは戦に向かぬな。」ムムム
「そうだな。実際に使われたのは、蛇の怪物を倒した後に使われたそうだからな。
この宝具には不治癒の効果があるが、いかんせん通常の剣の間合いでは不利だろう。
特定条件下で振るえば強力な武器だが…」
「戦でも使いこなすならば相当の技量が必要か……。仕方ない、これは諦めよう。
他には……この、槍と斧が合体した武器はなんというのだ?扱いにくそうだが」ズシッ
「それはハルバードという。カルデアではアステリオスが使っている武器だな。
見ての通り、斧の部分で叩き斬ったり、槍の穂先で突き刺したりできる。しかし、相当の腕と腕力がなければ扱いさえも難しい代物だ」
「フム……あすてりおす殿は軽々と振るっていたが……拙僧には合わぬかもしれぬな」ウ-ン
「では、尖眉刀とククリナイフは貸そう。もし砕けた場合、もう一度私の元に来てくれれば新しいものを渡す」
「かたじけない。そういえば、エミヤ殿は弓兵であるはずなのに何故に中華剣を振るって戦うのだ?そも、アーチャークラスの多くのものが弓をあまり使わないというか……」
「……私の場合は燃費が良く、戦闘スタイルに合っていたからだ。弓を使うとなると多くの矢を投影し、少なくない魔力を消費する。
その点、宝具で近接戦をすればその分魔力を節約できるからな。ほかのアーチャークラスはわからん」
ダビデは杖、信長は火縄銃、テスラは電気、私は剣、子ギルは【王の財宝】による掃射、ビリーもハンドガン…………アーチャークラスは宝具が飛び道具であれば何でもいいのだろうか?
「なるほど。では、早速レオニダス殿を呼んでトレーニングしますが、エミヤ殿も如何ですかな?」
「いや、食事の用意もあるのでな。気持ちだけ受け取っておこう」ガタッ
「あいわかった。夕餉はこのかるであに来てからの楽しみなのでな、エミヤ殿が拙僧らの時代にいてくれれば良かったのでござるが。
いつも冷え飯ばかり食べて、辛かった……」
「わたしはシェフではないのだがな?」
そう言って固有結界を解除する。魔力は足りているが、少しふらついてしまう。世界からの修正力の影響だ。人理が焼却された今でも変わらない。
「む、どうやらご無理をさせてしまったようで。長く付き合わせてしまい、申し訳ない」
「いや、私も十分楽しかったから、気にするな。それより、夕食は何か要望はあるかね?
皆に聞いてもなんでも良いとしか返ってこなくてな」
全く、そう言う答えが一番困るの言うのに………困ったものだ。む、そこのおかんと言った
小僧(小娘)、君らにはシュールストレミングを食わせてやろう。このカルデアの中でも数個しか(在庫をおか)ない貴重な缶詰だ、味わって食べたまえ
「ふむ……拙僧は肉は食べられぬ故、菜食中心になりそうなのだが、それで良いならば」
「無論、構わんとも。何でも言ってみるといい。可能な限り叶えよう」
「では……野菜の天ぷら蕎麦などが良いな。
アルトリア殿の召喚祝いの時以来、久しく食べておらぬ故、あの味が恋しくてな……」
「ふむ…わかった。では夕食を楽しみにしていたまえ」
確かに日本人にとって、天ぷらは馴染みの深い食べ物だからな。彼が生きていた時代には無かった食べ物とはいえ、一度食べれば偶に食べたくなるものだ。
「では、また夕食に」シュイン
「うむ。また後ほど」シュン
さて、本日3度目だが食堂に向かう。
「(こんなことなら、昼食時に作っておけばよかったか?……いや、あの時のキャスターの視線を浴び続けたまま作るのは無理があるか)」
ボソッと「TSエミヤ……ロリ系にして……ゴスロリ調の服を……」なんて呟いていたしな……。
よく意味はわからんが、ゴスロリだけで相当面倒なことになるのは確実だ。あの魔女のことだ、何を引き起こしても納得がいく。
「お、赤い兄さんじゃないか。急ぎ足でどうかしたのかい?」
「……アーラシュか。いや、食堂へ急いでいただけさ。君こそ、どこかへ用事かね?」
声をかけてきたのは、ペルシャ神話における大英雄、アーラシュだ。ペルシャとトゥランと呼ばれる国の間に放った矢で国境を作ったとされ、数十キロ先から正確に、しかも連続して強力な一撃を放てる程の腕前だ。私もアーチャーのクラスで現界しているが、彼ほどの腕はない。最近マスターが大量に種火と素材を与えて、あっという間に最終再臨まで済ませてしまった。
「ああ!キャスターの嬢ちゃんに頼まれてな、あんたを探してたんだ」
「私を?それより、キャスターの少女……とは、ナーサリーライムかね?それとも…メディア(リリィ)?はたまたブラヴァツキー夫人…誰かね?」
何故だか嫌な予感がする。誰が呼んでいても、絶対にろくなことにならない予感がひしひしと伝わってくる!
「確か……杖を持ってたから、リリィだな!って、おい赤い兄さん!そっちはダメだ!今は……」
彼の話を途中から無視して走り去る。何やら聞こえた気がするが、ここは聞かなかったことにしよう。今の時間は……午後4時。と、時間を確認したところで私の部屋の近くまで来た。
ふむ…夕食まではまだ時間があるな。よし、先ほどはUBWも使ってたし、ここは自室でしばらく休憩を……
「あのー、すみません。エミヤさんはいらっしゃいますか〜?……留守なのでしょうか…?
トレーニングルームにもいませんでしたし、後は食堂でしょうか……」
できない。なんでメディア(リリィ)が俺の部屋のまえにいるんだ?!しかも顔を少し赤くしてるし!
どうやら彼女はトレーニングルームには行ったようだな……ならば暫くは立ち入らない筈。
よし!と気合を入れ、音を消しながら静かに階段を降りる。幸い、私の部屋の下にトレーニングルームはあり、階段もすぐ近くだ。ささっと階段を降り、勢いよくトレーニングルームの扉を開けた。その先には
「ふう……ひと汗かいた後のシャワーは最高だな。そして冷蔵庫には冷やしてあるリンゴ、そして裸である開放感……癖になりそうでだ………………な…………?」
……………………………………………………私としたことが、失念していた。トレーニングルームは2つに分かれていたのだ。
アルトリア(剣オルタ)が『ムサイ男共がいる部屋でトレーニングしろと?暑苦しくて素振りもできんわ、とっとと2つに分けろ!』とDr.ロマンに怒鳴り込んでいたな。そして女性用は階段側、男性用は反対側に決まっていた。
その事を忘れるとは…………凛のうっかりが写ってしまったか?もしくは幸運Eのせいか?
…………おそらく両ほ『汝はそこまで死に急ぐか!ならば死ねえええええええっッッッ!!!
【訴状の矢文】ェェェェェッ!!!!!』ビュバババッ
「ちょ、ちょっとま『問答無用ォォォォォ!!!!』グフォオアァアアァァァァアア!!!??」チュド-ン!
「……嫌な予感がしたから忠告してやったのに。人の話はちゃんと聴くもんだぜ?兄さんよ」ア-ア
「……肝に銘じよう……ガフッ」ガクッ
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「…………あー、メディア(リリィ)?腕にひっつかれると天ぷらが揚げづらいのだが……」ジュ-
「ダメです。ちょっとでも目を離すと、絶対さっきみたいに他の人に迷惑をかけます。そうならないよう、私が常に監視してなきゃいけないんです。わかりましたか?」ギュ-
あの後、宝具によって吹っ飛ばされた私は、メディア(リリィ)の治療によってギリギリ消滅は免れた。戦闘ではなかったからか【心眼】は発動しなかった。しかし、その後の般若の顔をしたアタランテとニコニコと黒い笑顔で迫ってくるメディア(リリィ)に説教された。
アタランテは素早く服を着て大声で説教、メディア(リリィ)は有無を言わせない迫力でチクチクと説教してきた。
今回ばかりは私が全面的に悪いため、甘んじて説教をうけたのだが……まさかこんなことになるとは……。
「ひっつく理由にはなってな『なってます!』……了承した。しかし、油が跳ねたりするから火傷には注意するようにな」
「大丈夫です。例え火傷しても、すぐに直せばいいだけのお話ですから」フンス
「まず火傷をしないという事を前提にだな……っと、揚がったな。後は盛りつけて……完成だ。セイバーリリィ、12番テーブルの方に運んでくれ」コトッ
「………………また誰かの裸見たんですか」ジト-
「………………………………不可抗力だ。決してわざとではない」
「………………私だったら、いつでもいくらでも……………」ボソッ
「ん……何か言ったか?」
「……ハァ。何でもないですっ!」
「むむむ……セイバーリリィさんもですか。しかし負けませんよ……!」
「…………??」
2人が何を競っているのかはわからんが、悪い競争以外なら是非とも頑張ってもらいたい。
その中でお互いが研鑽しあいながら、己を高めていってくれればなお良しだがな。
……よし、弁慶の分の天ぷらとかき揚げ(野菜のみ)が出来た。セイバーリリィに頼んで運んでもらうか。
「………………もしかして、だけど……」
「ふむ……どうやら彼の御仁はお気づきでない様子ですな。これではあの子たちも苦労するでしょう」
「ハァ………………………………。あの子たちも男を見る目がないわね〜…って、あたしが言えた義理じゃないか」
「……ごちそうさま!」ガチャン!
「む……アタランテか。先ほどのことは謝るが、そう乱暴に食器を置くんじゃない。割れてしまってはどうするのだ。物資も決して多くはないのだぞ」
「ッ!……よくもまあぬかせるな。汝への怒りは未だに収まっていないのだぞ……!?」ギリリ
怒りで顔を歪ませながら睨んでくるアタランテ。しかし……
「ふむ。ならばどうしたら許してくれるのかね?なにぶん、私はこういう性根でな。謝罪しても許さぬとくれば、何をしたら良いのか。
とんと見当がつかなくてな。私ができることならば、何でもしよう。君が望むのならば、マスターさえ斬って捨てよう」
「なっ!?貴様……!」
「落ち着きたまえ、例えの話だ。それで?君は私に何を望む?」
さて、何を言いだすのか……。この少女は冷酷な部分もあるが、根は優しい少女そのものだ。
決して面倒悪いことにはならんと思うが……。
「…………………………………………何でも、か?」
「ああ。私に叶えられるものなら、何でも」
「………………ならば、明日1日。私に付き合え。一日中私の相手をしろ」
「…………なに?」
正直、耳を疑った。あの純潔の誓いを立てたアタランテが?
と、目を白黒させてる間にメディア(リリィ)が割り込んできた。
「待ってください!明日はダメです!私と一緒にお料理教室をする約束なんですから!」
「…………どういう事だ」ギロッ
「いや、別にそんな約束は
『しました!さっきしてました!だからダメです!』
いやしてな
『ほう……?汝は幼子を騙すような外道だったのか。それはいかんな。すまないが、私はこの外道の性根を叩き直してやらねばならん。明日1日、この男は私が預かろう』
待て、たのむからま
『いいえ、この人は外道なんかじゃないです!私にお料理を優しく教えてくれただけなんですから!それに、絶対エミヤさんを独り占めする気でしょう!?わかるんですから!』
は?どういう
『どういう事ですか!?そういう事なら、私も負けてません!エミヤさん、明日は私と一緒にラムレイの世話をしましょう!槍オルタさんには私から話をつけます!』
リリィ!?おちつ
『そ、そんな訳ないだろう!私はこの男の性根を正すだけだ、それ以外の感情など持ち合わせていない!』///
『そんな顔を真っ赤にして言っても説得力なんてないですよ!』
『そうですよ!それに、彼は私と添いとげると約束してくれました!』
『『何ですって、それは本当ですか!?(何だと!?それは真か!?)』』
……………………」
私は隣でギャーギャー騒ぐ3人を無視し、料理を再開した。否定しようにも言葉をかぶせてくるんじゃ意味がない。それにもしかしたら、私が黙ってた方が良い方向に向かってくれるかも
『『『エミヤ(さん)!!!誰を選ぶのだ(ですか)!?』』』ズイッ
向かうはずがなかった。
「…………それより、向こうがやけに静かだが。様子を見てきてくれるかね?」
うちのカルデアの連中は、良くも悪くも騒がしい。ジャンヌオルタとセイバーオルタが顔をあわせるだけで毒舌勝負になるし、レオニダスがヘクトールにスパルタ兵の将軍へと勧誘し、
ベオウルフとダレイオスが顔を合わせば、
互いにクロスカウンターで殴り合い始めるし……マスターとDr.ロマンの胃がマッハでやばい。
「確かに静かですね。いつもならみんなワイワイ騒いでるのに…」アレ?
「どれ。……………どうやら、ドレイクと荊軻の仕業だな。かなり強い酒を持ってきて皆に飲ませたのだろう。全員眠りこけている」ア-ア
「……………………皿の上の料理は?残っているか?」
「全て食べ尽くされている。綺麗さっぱり、米粒の1つ、野菜のひとかけらも残っておらん」
……仕方ない、面倒だが、全て片付けなくては。
「3人とも、全員の皿を下げるのを手伝ってくれ。手伝ってくれたら、礼として、1つだけ頼みを聴こうじゃ『『『Sir!Yes.Sir!』』』
……それじゃ、よろしく」
もう突っ込む気力さえなくして皿洗いを始めた。何故か3人ともやる気を出しまくってたが、皿を下げるだけなんだからそんなに本気にならなくても良いのだが……。
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「ふぅ……。やっと一息つけるか」
後片付けを全て終えた後、私は部屋に戻ってきた。3人の願いは明日聞くと伝え、足早に部屋に戻ったのだ。寝ているものには投影で毛布を出しておいた。本来なら必要ないが、サーヴァントが風邪をひかないとも限らないので、念のためだ。
「さて、時間は……もう12時か、そろそろ寝るとするか」
本来、サーヴァントは寝る必要がない。元々は霊体だからだ。しかし、食事と同じように、魔力の消費を抑え、僅かに回復することができる。
「さて、明日の食事当番は…ランサーか。
雑な料理にならんと良いのだが……」
ランサーの料理はどうしても野趣あふるるものになってしまう。猪の丸焼きだとか、バーベキューだとか、鮭の塩焼きだとか……。悪くはないが、どうしても彩りが足りないのだ。セイバーの目からハイライトが消えないと良いのだが……。あれは収めるの大変なんだよなぁ…などと考えているうちに、頭に霞がかかったように眠気が襲ってきた。
ランサーの料理に注意せねば……と決意したところで、私の意識は闇に落ちた。
「……もう寝ているな。……2度も肌を見られたのだ、責任は取ってもらうぞ。すぅー、はー。すぅ〜、はぁ〜……。………………よし」ゴソゴソ
翌日。朝からとある弓兵の叫び声と、爆発音がカルデアに数回響いたという……
へいよーかるでらっくす(挨拶)
最新話どうでしたでしょうか?流石にアレかなぁ……。本来ならもう少しエミヤと弁慶の武器トークを伸ばすつもりだったんですが、さすがにどうかと思ったのでやめました。
なんだか久しぶりに小説のお気に入り件数見てみたら100件超えてて扉に足の親指ぶつけて悶絶しました。爪ちょっと割れました。超いてぇ……!!けどこの痛みが本物ってことは、現実なんですねヤッター!沖田さん(沖田いないけど)大勝利ィー!
さて、三蔵イベももうじき終わりですね。作者は新しいバイト頑張ってたのでログインしてストーリークリアするくらいしか時間取れませんでした……。けど頑張って素材だけは回収しときます。
ちなみにガチャも回しましたが、三蔵どころか限定礼装すら出ませんでした……。クッソ泣きてェ……。・゜・(ノД`)・゜・。
けどまあ、三蔵が6章追加時にストーリーガチャに入るってことは、もうじき6章追加ってことですね!
前回の特異点後でのマシュの異常、いきなり現れた花の魔術師マーリン、そして円卓の騎士たる裏切りの騎士ランスロット、叛逆の騎士モードレッド、太陽の騎士ガウェイン、そして騎士王たるアーサー王(アルトリア)が集うキャメロット……いよいよマシュの力の源たる英霊の名前が今、明かされる……!!次回、第6特異点神聖円卓領域キャメロット、お楽しみに!
なんて次回予告風に言ってみたものの、三蔵が関わりそうにないストーリーですねこれ。ブッディストがクリスチャンの問題に関わること自体がおかしいですしね。
っと、長くなりすぎました。では、ここら辺で。また次回の更新をお楽しみに!