時々、ユメを見る。
それは、さまざまな人生のユメ。
国を救う為に非常になった少女がいた。
正義の味方である為に己を殺した男がいた。
国に捧げたユメを見た。
魔女と蔑まされても、神への信仰を捨てなかった少女がいた。
正しい国を目指しながらも、痛みと恐怖に満ちた執政を行った少女がいた。
栄光と裏切りに彩られたユメを見た。
富と名声を手にしながら、友人に討たれた英雄がいた。
民を愛したが、愛し方が違った為に国を追われた皇帝がいた。
憎しみと悲哀に満ちたユメを見た。
己と娘を辱めた国に復讐を誓った女王がいた。
冷たく暗い監獄の中で、復讐の炎を抱き続けた男がいた。
武を追い求めたユメを見た。
生物の最期の到達点たる死を取り上げられてもなお、研鑽を積んだ女王がいた。
飛将軍と持て囃されても、なお強者との邂逅を望んだ武人がいた。
叡智を持って偉業を成し遂げたユメを見た。
惑星さえ割って見せると豪語する、雷電の科学者がいた。
表と裏、双方の世界に名を残す錬金術師がいた。
それら全てが実際にあった、セカイが記録した英雄たちの人生である。
英霊とはなんなのだろうか。
人類史に残る偉業を成し遂げたという定義こそあるが、当てはまらない場合がある。
人並み外れた力を持ち、数多の偉業を成し遂げる。または数多くの怪異や敵を倒し、人々を恐怖から解放する。確かにそれは英霊に召し上げられるだろう。しかし、戦う力もない少女が英霊になることもあった。
童話作家や少女の幻想、嫉妬の果てに蛇になった少女、近代の女スパイ、果てには人類の悪性として生贄にされた青年さえも英霊としてカテゴライズされている。
智力か武力のどちらかが高ければなれるのだろうか?しかし、それでは論理が成り立たない。
智力ならば、少女の幻想より科学者の方がよっぽど長けているだろう。
武力ならば、そもそも戦いに向かない彼らが英霊になることすらあり得ない。
ならば、何をもって人は英霊として認められるのか。考えても考えても答えが出ない。
一定数以上の人間による信仰の結果として英霊に昇華されるのだろうか?
または特定の活動を成し遂げたから英霊として昇華されるのだろうか?
…いいや、多分どちらも違うだろう。
前者ならば、蛇に変じた少女などは国内は勿論、海外でも知名度は低い筈だ。
後者も、蛇の少女は愛するものに逃げられ、追いかけて焼き殺し、自らも命を絶つという一切の生産活動がない行動だ。
……もしかしたら。
知名度も、武も智も関係なく。
ただ、人々に『自分はここに居た』という証を立てたが為に、【彼ら/彼女ら】は英霊に昇華されたのかもしれな––––
「ヤッホーマスター!歓迎会の準備できてるから行こー!ほらほら、早く早くっ♪」
「おわわっ、分かった分かった!あんまり
ひっぱらないでくれアストルフォ、こけるかるぁっ!?」ドテッ!
「ぷっ!なにいきなり転んじゃってるのさ、マスターのドジっ子〜w」
「いちち…その笑い方、黒ひげっぽいからやめときな。それと廊下は走るの禁止だぞ、全く…」
アストルフォに引っ張られつつ、廊下を埃が舞わない程度に駆け足で走る。
まだルーズリーフに書きかけだったが…この際、もうどうでも良いか。
たとえどんな基準で彼らが英霊になったとしても、彼らはそこにいる。
俺が召喚した【彼ら/彼女ら】は、今、俺のカルデアに、確かにいるんだから。
「「「「「「「お代わりを」」」」」」」
「わ、私は大丈夫で(キュ-ッ)…はぅ…///」
「マスター、食材が尽きかけ…っ、キャット!ここにあった明日用の食材は!?
…先ほどアルトリアたちに全部調理して出してしまった、だと…!?」
「アルトリアはリリィを除いてお代わり禁止っ!」
…うん、確かにいるんだ。よく食べるからね…(遠い目)
へいよーかるでら(ry
おはこんばんにちは、作者です。
今回は考察回として、少し私が考えていたことを書いてみました。
本来なら、サーヴァントとしてある事そのものが不思議な方が沢山いると思うのです。
TM公式にはちゃんと設定があるのでしょうが、まあそれは置いといて(ヲイ)
さて、fgoもネロ祭ありましたね〜!皆さんどうでしたか?
自分は最期四つのエキシビションは無理でした…orz
そして間を置かず1000万DW記念と復刻ハロウィン!
1000万DWはマルタさんをお迎えしました!
自分とこにはいなかったんですよね、マルタさん…やっと迎えられて嬉しいです!
更に今月半ばには英霊剣豪七番勝負!盛りだくさんすぎてリンゴが底をつきそうです(汗)
皆さんも良いfgoライフを!