デート・ア・ライブ パラレルIF   作:猫犬

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2話から連日投稿中。
それ故、話数注意です。


9話 反撃2

「行きますよ~。<破滅歌姫(リリス・ガブリエラ)>」

 

美九は天使と魔王を一つにして、ショルダーキーボード型の天使?魔王?を顕現させ、口元にピンマイクが付く。美九は<破滅歌姫>を手にすると、美九の周囲にアンプのようなものが二つ出現し、早速鍵盤を叩いてアンプから音弾を放つ。やっていることが<滅陣歌姫>と同じなので、澪は新たな能力化と警戒していたが拍子抜けして、複合天使を振るって霊力の斬撃を飛ばす。

斬撃と音弾が空中で衝突すると、音弾は斬撃を打ち消してそのまま澪の方へ飛んで行く。澪は打ち消し合うと思っていたのでその場を動いておらず、「ちょっ!」澪はそんな声を上げ直撃したのだった。

 

「けほっ、けほっ」

「無傷ですか~」

「なら、私が斬るだけだ」

「わたくしも」

 

直撃した澪は一切の傷を負っておらず咳をしていた。そんな澪を見て十香は二本の剣で澪に攻撃する。澪は複合天使で攻撃を弾き、狂三が澪の背後に回って<廻廻帝>を振るうと、

 

「二本目ー」

 

澪は左手にもう一本複合天使を顕現させて二刀流で迎え撃つ。まさかの複合天使の複製が行われたことで、面倒になったと思いながら二人は接近戦、美九は音弾での援護をしていた。しかし、複合天使の槍の部分と鎖の部分が二つずつの計四つによって、二人の攻撃は全て対処されてしまい、音弾も周囲に巻き起こした風によって弾かれてしまう。というか、音弾が直撃してもダメージが無かったので、美九は演奏を一度止める。

 

「私はサポートに専念しましょうかね~。<破滅歌姫(リリス・ガブリエラ)>――【行進曲(マーチ)】」

 

美九は【行進曲】を行うと、十香と狂三の動きが良くなる。十香と狂三は剣の速度が向上し、澪は頬に汗をたらしながらも何とか対処していくが次第に押され始める。

 

「十香さん、下がってくださいまし」

「ん?ああ、わかった」

 

そして、唐突に狂三が十香に引くように言うと、十香は狂三が何をする気なのかわからず、首を傾げた後従って澪から距離を取る。澪も距離を取ろうとすると、狂三は<廻廻帝>を上にかざして振り下ろす。

 

「<廻廻帝(ルキフグス)>――【一の針(カフ)】」

 

直後、何も無い空がキラッと光り、膨大な量の斬撃が澪の身体を襲った。結果、澪の身体のいたる場所に切り傷ができる。しかし、澪の身体にできた切り傷から炎が出て傷を舐めると傷が無くなる。狂三の使った謎の技に疑問を持つ間も無く、狂三の攻撃が終わったと判断した十香が再び澪のそばに寄り、<暴虐公>を振るう。澪は槍の先端に霊力を集中させて<暴虐公>を消滅させにかかる。十香は消滅を免れるために剣に霊力を纏わせて打ち付けると、消滅を免れ……

 

「あれ?やばっ!」

 

何故か複合天使を切断してしまった。十香はただ打ち付けて拮抗するものだと思っていたので、十香も驚きながら勢いはそのままに澪の身体を斬り裂こうとすると、澪もまさか複合天使を斬られると思わず驚きながらも、慌ててもう一方の複合天使でガードして力を込めて弾いた。

 

「はぁ、想定外だし終わらせるかな?【霊剣(カタルシア)】」

 

澪は困り顔をして呟くと、複合天使を両手で持って技名を発する。すると、複合天使の周囲に霊力が集中して巨大な剣を形成し、鎖が澪の腕に巻き付くと天高くに向ける。

十香は澪がこの技で終わらせに来ていると察すると、

 

「<鏖殺公(サンダルフォン)>――【最後の剣(ハルヴァンへレヴ)】、<暴虐公(ナヘマー)>――【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレブ)】」

 

十香は自身のそばに玉座を顕現させて突き刺し、二本の巨大な剣を形成する。それで、十香が迎え撃つ気なのだと狂三と美九が察すると、

 

「ここは十香さんに任せましょうか。<廻廻帝(ルキフグス)>――【二の針(ラメド)】」

「そうですね。私のじゃ焼け石に水でしょうしね。<破滅歌姫(リリス・ガブリエラ)>――【交響曲(シンフォニア)】」

 

狂三は十香の二本の剣を<廻廻帝>で斬ると、剣が纏っていた霊力がより一層強くなり、美九は鍵盤を叩きながら歌を歌うと、十香の霊力・身体能力が上昇する。

 

「わたくしの霊力を剣に乗せましたので、後は任せますわ」

「私もそんな感じで、十香ちゃんに霊力を注いじゃいましたよ~」

「わかった!後は私に任せろ!」

 

二人が十香の能力向上に専念したことで、十香は二人の気持ちを受け取り、二本の剣を天高く掲げる。

そして、二人は同時に振り下し、剣がぶつかり拮抗する。

 

「負けるかー!」

 

拮抗している状態で十香は叫んで手に力を込めると、徐々に澪の剣を押し始める。そして、

 

パキーンッ

 

澪の【霊剣】が二つの剣に耐え切れず砕け霊力が四散し、そのまま澪に当たり、地面にまで到達して地面をも斬り裂いた。

三人のありったけの霊力を込めた一撃が直撃したので、これで倒せていなければもう勝機が無いレベルだった。

 

「倒せたのか?」

 

十香は肩で息をしながらそう呟き地面に降りると、美九と狂三も地面に降り立ち、澪がいるであろう方を見る。

砂煙が晴れると、そこには地面に倒れている澪がおり、傷だらけになっていた。一応傷口を炎が舐めているが、ダメージが大きかったためか治るのには時間がかかりそうだった。

 

「霊力尽きたから、こうさーん」

 

澪は身体を起こす力も残っていないのか、グデ~としながらどこから出したのか白旗を上げていた。

そして、白旗には“霊”と書かれており、ヒントだと思うのだが、なんなのかわからなかった。

そして、三人ともかなり無茶したり、霊力を使ったりで力が残っておらず地面に座り込む。

 

「霊力が底をついてしまいましたわね」

「ですねー。と言うか、どうやって帰ればいいんでしょうか」

「そうだな。六喰の穴も閉じているし……霊力が戻るまでは休まないか?」

 

こうして十香・狂三・美九の戦いは終わったのだった。結果、帰る方法も分からず、霊力切れによって自力で帰ることもできず、三人はその場である程度霊力が回復するのを待つことになったのだった。

 

 

 

~☆~

 

 

 

澪は<制空騎士>の弾、【穿つ者】、六喰の<封解主>による攻撃を両手のクローで弾いていた。

いくら攻撃をしても、澪はその攻撃を捌いてしまうので時間と霊力だけが消費されていく。二人とも自身の霊力量が澪よりも少ない気がしており、それ故に短期決戦をしたかった。

 

「どうかしたの?だんだん攻撃が単調になってきてるよ」

 

澪はまだまだ余裕があるのかそんなことを言う。すると、六喰は一度澪から距離を取り、空間にいくつも穴を開けると中から大きな岩が出てくる。

八舞は気にせず弾を撃ちまくると、澪は弾を破壊しようとクローを振るい、六喰は岩の一つに<連空主>を当てる。

 

「えっ!?おっと」

 

すると、澪に迫っていた弾の一つが突然岩になり、質量に押しつぶされる可能性があり澪は慌てて回避する。結果、岩と弾はそのまま飛んで行った。

直後、澪の背後から弾が一発飛んできて、澪の背に当たりのけぞる。澪は背中をさすりながら飛んできた方に目を向けると、六喰のもとにあった岩が一つ無くなっていた。

 

「なるほどね。その魔王は触れた物の位置を別の物と交換できるんだ。だから、さっきも<鏖殺公(サンダルフォン)>が弾と入れ替わった訳ね」

「そうなのじゃ。でも、種が分かっても意味が無いのじゃ」

 

六喰は言うや否や、岩にまた当てて、何処かに飛んで行った弾と交換して、澪のもとに飛ばす。澪は回避すると、六喰に接近する。

 

「いくのじゃ、八舞」

「よいぞ!」

 

すると、六喰は自身に<連空主>を当てて八舞と場所を交換し、八舞はわかっていたので動じず、接近してくる澪に迎え撃とうと<制空騎士>を空に掲げる。

 

「<制空騎士(アドラメレク)>――【天空剣(サイクロン)】」

 

八舞が技名を言うと砲身から風が吹き出し、風と霊力で編まれた剣が形成される。

澪がクローを振るうと【天空剣】を振るう。すると、【天空剣】の方が上回り、澪のクローが弾かれ、のけ反った身体に【穿つ者】を振るって殴打する。殴打された澪は吹っ飛ばされて地面に落下する。落下地点には六喰が先回りしており、落下してくる澪に合わせて<封解主>を振るい、澪は直前に右手を横に向けるとクローから炎が噴射されて落下位置をずらしつつ、左手で地面に触れて受け身を取り、クローの甲が光ると地面が爆散して柔らかい土になってダメージを軽減させる。

 

「ふぅ、危なかったなー」

「もしや……お主のそれは<絶滅天使>の能力も付加されているようだな」

「うん、まぁねぇ。一応あの三つで複合天使にしたから備わってるよ。だからこんなことも」

 

澪は地面に寝ころんだまま右手を八舞に、左手を六喰に向けるとクローの甲が光り、クローから光線が放たれる。二人とも自身の天使で弾くと、これ以上ややこしくなる前にと六喰は澪に向かって<封解主>を振るう。澪はパッと立ち上がって左手のクローで攻撃をいなす途中でクローが淡く光ると触れた箇所から<封解主>を凍結させ、もう一方の手を六喰の胴に向けるとそのまま炎を噴射させる。六喰は<連空主>を地面に突き刺して<封解主>の凍った部分に炎を当てながら跳躍して回避する。しかし、都合よく凍った部分が解けることは無かった。

 

「<封解主(ミカエル)>――【(ヘレス)】」

 

ならばと、凍った氷を【解】で分解することで元に戻すと、

 

「<颶風騎士(ラファエル)>――<制空騎士(アドラメレク)>――【天を裂く者(エル・ドラド)】」

 

上空で霊力を練っていた八舞が凛とした声でそう言い、天使と悪魔を合わせる。八舞の羽と【縛める者】が合わさって弓状になると、<制空騎士>に合わさって巨大なボウガンとなり、【穿つ者】が装填される。そのボウガンを両手で持つと、澪の方に向ける。

澪はなんかヤバそうと思うが、回避すれば済む話なのでそこまで気後れしてはいなかった。

 

「発射。くらうがいい!」

 

そして、八舞のボウガンから【穿つ者】が放たれた。音速で。

微妙に照準がぶれたのか、澪の横に着弾すると、着弾点の周囲が吹き飛んだ。六喰は放たれる直前にちゃっかり空に穴を開けて少し離れた場所に退避していた。

 

「どうしよ……見えなかったや」

 

澪は頬に汗を流すと、頬を掻く。

 

「二射。くらうがいい!」

 

しかし、八舞は澪の状態などガン無視でチャージ時間がそこまでないのか、いつの間にか【穿つ者】が装填され、再び澪に向けて放たれる。澪は慌てて横に光速で跳躍すると、今度は澪がさっきまでいた場所に当たるのだった。

 

「もう見切ったよ。音速だろうと光の速さには敵わないから」

 

澪は文字通り<絶滅天使>の光になって移動する能力で回避したことでそう言うと、八舞は次弾を装填する。

 

「三射。行くぞ!」

 

そして、また放たれると澪の周囲に穴が開いて、大きな木片が飛び出す。澪はこの程度の障害物では障害にはならないので木片を縫うように光速で移動する。

直後、澪の右手のクローに何かが触れたかと思うと、クローの先端が削られ、澪の数十メートル先が消し飛んだ。

煙が晴れると、そこには【穿つ者】が刺さっていた。

まさかの方向転換が可能なのかと澪は焦ると、第四射が装填される。

 

「終焉。これで、終わらせるぞ。時間も無いのでな」

「むくも準備万端なのじゃ。<封解主(ミカエル)>――【黒穴(ブラックホール)】」

「ふーん、じゃぁ、こっちも終わらせるよ。【霊砲(アタルシス)】」

 

澪はそう言うと両手のクローを合わせ、氷の槍を作り、その周囲に炎が渦巻く。六喰は八舞のそばに寄ると、八舞の斜線上にいくつもの穴を出現させる。

そして、八舞が放つと、澪も光線で加速させて発射する。【穿つ者】が穴に入るとすぐに出て来て、次の穴に入って、を繰り返していき穴は順次消滅しながら【穿つ者】をどんどん加速させていく。

そして、両者の攻撃がぶつかると、【穿つ者】が氷の槍を穿ちそのまま澪のもとに飛んで行く。澪はなんとか直撃を避けようと両手のクローを交差させてガードするが、地面を削りながら押されて吹っ飛ぶ。澪が地面に倒れると、すぐそばに六喰がきて、

 

「<封解主(ミカエル)>――【(セグヴァ)】」

 

澪の身体に<封解主>を刺して能力を閉じる。すると、【複装】が解け、今回は完全に能力が閉じられたのだった。

八舞は【天を裂く者】を解きながら二人のもとに下りてくると、倒れている澪に【穿つ者】を向ける。

 

「確認。これで、お主の負けだが、まだやるか?」

「うーん。さっきので霊力使い切っちゃったし、今回は銃仕込んでないから復帰は無理かな。てなわけで、この私は負けだね」

 

澪は素直に負けを認める。そう言って油断させて何かするのでは?と思い警戒すると、澪はポケットから紙を取り出す。

 

「まぁ、警戒はするよね。でも、嘘じゃないよ。ってことで、勝者へのヒントだよ」

 

澪は肩を窄めてそう言うと、六喰は紙を受け取る。紙には“精”と書かれていた。

 

「どういう意味なのじゃ?」

「どういう意味だ?」

「ヒントはそれだけだから、これ以上は言わないよ」

 

二人はヒントを貰ってもそれだけではよくわからず首を傾げると、澪はそれ以上の情報を言う気は無いことを伝えるのだった。

直後、二人の霊装、天使、魔王が霊子になって消えると耶倶矢と夕弦に別れ、三人はペタンッと地面に倒れ込んだ。

 

「なんなのじゃ。まさか呪い系の攻撃が?」

「疑問。立ち上がる力が残っていません」

「疲れたのじゃー」

 

三人とも、力が一切入らなくなって疑問を持つと、澪は身体を起こして座ったまま苦笑いを浮かべる。

 

「気づいてないの?魔王まで顕現させたせいで霊力使い切ったんだよ。本来なら天使だけしか顕現できないんだから。まぁ、霊力が戻るまでは休んでなよ。どうせ、他の手助けに行っても今の状態じゃ邪魔になるよ」

 

澪にそう言われて、三人は確かにと澪の言葉に納得はいくが、ここでのんびりしている時間は無かった。何かできることがあるかもしれないからと。

だから、三人は立ち上がろうとすると、

 

「じゃぁ、地下施設に戻るとしようじゃねーですか」

 

いつの間に現れたのか三人にそんな声が掛けられたのだった。

 

 

 

~~~~~

 

「あれ?無傷だし……まぁいいや」

「<救世魔王(サタン)>――『砲器(アーテライト)』」

「『【死之雪(デス・スノー)】』」

「ファイアッ!」

「二亜、もう一気にケリを付けるわよ」

「それで、あなたはなんで待ってくれたんですか?」

「わかったよぉ。じゃぁ、始めよっかぁ。<混沌霊装(カオス・セフィラ)>」

 

次回 “反撃3”




明日で、遂に百話ですねー。特に何もないですけど。記念回とか作ってないですし。
では、また明日。ノシ
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