デート・ア・ライブ パラレルIF   作:猫犬

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2話 デート?

空間震警報で千花に会った翌日。

 

「ねぇ、士道君。次はあそこ行くよぉ」

 

士道は千花に連れられて歩いていた。

 

「おう、分かったからそんなに急ぐなって」

「もぉ。時間は有限なんだよぉ」

 

そう言いながら、二人はお店に入る。

なんで士道と千花が一緒に居るかと言えば、今日の昼前までさかのぼる。

 

 

 

~☆~

 

 

 

その日、琴里はまた友達の家に出かけてしまい、一人分作るのも面倒だったので士道は近くのコンビニに昼飯を買いに来ていた。

すると、コンビニの前で千花が三人の不良に絡まれているのを発見した。

 

「何があったんだ?明らかにあれは不良だよな?」

 

何気なく近づいてみると、不良たちと千花の会話が聞こえてくる。

 

「ねぇ、君ヒマ?よかったら俺らと遊ばない?」

「そうそう、楽しい所に連れて行っちゃうよ」

「私はいいやぁ。知らない人について行っちゃだめってよく言うしぃ」

「いいじゃん。暇なんでしょ。行こうぜー」

「いや、行かないよぉ」

「もう、行こうぜ!」

 

千花は明らかに拒否しているが、不良は聞く耳を持たない不良の一人がそう言って、千花の腕を掴もうとする。普通の人なら、不良が怖くて千花を助けようとはしないだろうが、士道は助けようと思った。

 

「おーい、待った?じゃぁ、行こうか」

「え……あ、うん」

 

千花と不良の間に入り、千花の手を握ると千花も一瞬考えてそのまま歩き出す。不良たちが硬直するが、すぐに動き出す。

 

「おい、ちょっと、待てや。お前誰や?」

「俺らはその子に用があるのに、横取りは無いだろ」

「そうだ、そうだ」

 

不良たちが士道たちに追いつくと絡んできた。

正直面倒なので、あとで千花に謝ることにして、

 

「ん?俺の彼女に何の用ですか?悪いですが、こっちも用があるんで、では」

 

不良の言葉を丁重に断って、千花の手を引いてコンビニを後にしようとすると、

 

「ふざけんじゃねぇよ」

「はぁー」

 

不良の一人が走りながら、士道に向かって殴りかかって来た。

なんでこうなるんだろう?とため息をつくと、千花に危害が加わらないように手を放し、士道がしようとしたことを察して千花は数歩離れる。士道はしゃがんで不良の攻撃を回避し、不良の足を引っかけて転ばせる。すると、二人目も襲いかかって来て、その攻撃に合わせて、回避しながらまた足をかけて転ばせる。転んだ二人目は、起き上がろうとしていた一人目に追突して倒れる。三人目が来るのかと思い身構えると、三人目は千花に向かって走りかかっていた。しかし、気付くのが遅れて間に合わない。

 

「やば」

「きゃぁー(棒読み)」

 

千花の悲鳴。しかし、何故か棒読みだった。

 

「なんてねぇ」

 

千花がそう言って持っていたカバンを振り、三人目に当てると、まさかの反撃によろめきながら不良が数歩後退する。

(確かに初めて会った日に、強いとは言っていたが……)

そんなことを考えながら、士道は不良の腕をつかむと、二人が倒れているところに投げ飛ばす。倒れた不良たちが起き上がると、

 

「「「すんませんでしたー」」」

 

と言って逃げて行った。

 

「千花、大丈夫か?ごめんな、護り切れなくて。あと、勝手に彼女って事にしちゃって。嫌だっただろ?」

「ん?士道君は護ってくれたよぉ。だから、ありがとねぇ。それに、今の場合はその方がよかったと思うから気にしないよぉ……」

 

士道の謝罪に千花はお礼を言い許してくれた。と思ったが、

 

「で、これからどこに行くぅ?今日暇でしょ、彼氏の士道君?」

「え?確かに暇だけど……」

「じゃぁ、行こぉ」

 

そう言って、手を握ると歩き出す。

どうやら、許されていなかったらしく、こうして急なデート?が始まったのだった。

 

 

 

~☆~

 

 

 

「士道君。まずはどこ行くぅ?」

 

現在士道たちは、駅前のショッピングモールに来ていた。

 

「どうするかな……あ。あそこはどうだ?」

 

辺りを見ながら店を考えていると、いい店を見つけて指差す。そこは、男物と女物の服を取り扱っている洋服店だった。

 

「なるほどぉ、無難だねぇ。それともぉ、これは私の格好があれと言うことかなぁ?」

 

千花も最初はいい反応だったが、途中で疑って、士道の顔を見てきた。

千花の格好は黒いワンピースの上に紺のカーディガンという格好だった。士道は千花の機嫌を悪くしたと思ったから、すぐに弁明をした。

 

「いや……似合っているけど、もう少し明るい色の恰好も似合うと思うぞ」

「そうかなぁ?まぁ、新しい服も欲しかったしぃ」

 

士道としては、女性服の店に入るのは抵抗があったのだが、千花はそんな士道の事情など知らず洋服店に入って行ってしまった。士道は覚悟を決めると追いかける。

 

「わぁ、この店にはこんなに服があるんだぁ」

「だなぁ、千花はいつも服どうしているんだ?」

「ん?基本は通販かなぁ。下手にお店に来ると目移りしちゃうし、買い過ぎちゃうからぁ。んー、私あまりファッション気にしないからなぁ。士道君的には私にどんな服着てほしい?」

 

千花は青いブラウスを手に取りながら、そんなことを聞く。

士道はどれにするかなぁ、と考えながら手近にあったスカートを手に取る。

 

「そうだなぁ……その服にこのスカートはどうだ」

「士道君がそう言うなら、着てみようかなぁ。じゃぁ試着してくるから、ちょっと待っててぇ」

 

そう言って、士道が差し出した白いロングスカートを千花は受け取り、試着室に入る。

数分後、

 

「士道君どう?」

 

試着を終えた千花が試着室のカーテンを開け、感想を聞いてくる。

明るい色にしたことで、千花の清楚感が際立っていた。

 

「あ……あぁ、いい感じだ。似合っているし、可愛いよ」

 

見とれていたせいで少し声音が高くなったが、簡潔に感想を述べると、千花は照れながら、

 

「そう?じゃぁこれ買おうかなぁ」

 

そう言ってバッグと何着かの服を持ってレジに歩いて行ったのだった。

 

 

 

~☆~

 

 

 

「いやぁ、いい買い物したぁ」

 

千花はそう呟きながら、士道の前の席に座っていた。

今の千花の格好は、さっき買った服の上に元々着ていたカーディガンを羽織っている。

二人は、あの後少しぶらついて、何軒か店に入ると、お昼の時間になったのでフードコートに来た。

 

「さて、次はどこに行くんだ?」

「さて、どうしようかなぁ。まぁ、おいおい考えるとしてとりあえず食べよぉ」

 

そう言いながら、千花はハンバーガーの包装をはがして食べ始める。

 

「そうだな。ところで、千花ってどの辺に住んでいるんだ?最近よく会うし千花もこの辺りに住んでいるのか?」

 

ハンバーガーの包装をはがしながら質問し、ハンバーガーを食べる。

 

「んと、確かにこの近くだよぉ。案外、家も近かったりしてぇ」

「かもな。あ、この後映画館で映画でも見るか?」

「お、いいねぇ。なんかデートっぽいねぇ」

 

そんな感じで昼食を済まし、ショッピングモールを出てすぐの映画館の方に行く途中で、

 

「あ、すまん。ちょっと手洗いに行ってくるな」

「わかったぁ。そこで待っているねぇ」

 

士道は千花にそう言い、千花はすぐそこの壁を指差し士道は手洗いに行った。

 

 

 

「ふぅ、あれ?千花はどこ行った?」

 

手洗いから戻ってくると、千花の姿が無かった。

周りを見渡すがどこにも千花の姿が無く、千花も手洗いに行ったのかと思い待っていると、近くの公園の木陰で一瞬ピカッと光った気がした。

嫌な予感がして光った方に走り、木陰にたどり着いてみると、人が三人倒れていた。よく見ると朝千花に絡んでいた不良だった。

そして、後ろから、

 

「あれぇ、もう来ちゃったぁ?士道君」

 

声を聴いて振り返ると、そこにはメイド服のような服を着た千花がいた。髪にはヘッドドレスとさっきと違い花びらが八枚黒いヘアピン、服の袖や裾の一部が光っていたり、欠けたりしており、昨日見た精霊に似ていた。昨日のはお姫様みたいな感じだったが。そして、その後ろには小さな女の子がいた。

 

「これは一体?何があったんだ?千花」

 

千花に聞きながら、近くに倒れている人たちのことを聞く。見た感じはただ寝ているようだった。

 

「うん、士道君と別れてすぐにこの人たちがこの子を連れ去ってね。危なそうだったから助けに行って、邪魔にならないところで寝てもらったよぉ。別に命に別状はないよぉ。さぁ、君も帰りなぁ」

 

そう言って、千花は女の子を送り出す。

 

「お姉ちゃん助けてくれてありがとう。じゃぁね」

「うん、じゃぁねぇ」

 

そう言って、千花が手を振ると、女の子は公園をきょろきょろと見渡して歩いていた女性の元に走っていった。おそらくは母親だろう。母親はペコリと会釈をすると、女の子の手を引いて去って行った。

 

「で、千花、おまえは精霊とかいうのだったのか」

「うん、そうだよぉ。驚いた?士道君?」

 

千花は首を傾けながら言う。

 

「あぁ、驚いたよ。でも、今日は空間震起きてないよな?」

「うん、私は常に静粛現界っていう空間震を起こさない方法で出て来ているからねぇ」

「そんなことが出来るのか。ところで、この前のニュースも千花がやったのか?」

「うん、そうだよぉ。だって、あの人たちは私の睡眠の邪魔をしたからねぇ。一応生きてはいるから問題ないしねぇ。それとも、軽蔑するぅ?」

「いや、ただの正当防衛だろ?だから、軽蔑はしないな。それに、千花は優しいみたいだし……」

「私は優しくなんてないよぉ」

 

士道がそう言うと、最後の方にかぶせるように千花はそう言った。

 

「それに、ちょっと気になることがあったから、今日は士道君と一緒に居ただけだしねぇ」

 

そう言いながら、千花は地面に置いていた千花のカバンを手に取る。

 

「私の目的は……ASTから精霊を守ること。特にウサギちゃんや魔女ちゃんみたいな戦闘向きじゃない子のねぇ」

「なるほどな。つまり、気になることがあったから今日誘ったと。でも、危なくないのか?ASTには霊力とかいうのを感知されるんだろ?」

 

千花の目的が分かって、危険があるなーと思いながら、千花に言うと、千花はカバンに手を入れる。

 

「その点は平気だよぉ。これがあるからぁ」

 

カバンから手を出すと、ある物を持っていた。

それは、携帯サイズの機械だった。

 

「これは観測機の電波をジャミングして正体を隠す機械。これで、ASTにはばれないよ。まぁ、霊力を使ったらばれるけど……特にあの子は早いからねぇ」

 

そう言って、千花はその場から半歩下がると千花がいた位置に銃弾が当たり、砂埃が舞う。

銃弾が飛んできた方を見ると、そこには、一人の少女がいた。

白いワイヤリングスーツを纏い、肩には盾のような、羽のようなパーツが装着された、士道と同じ髪色のポ二―テールの一人の少女。

 

「あれは、真那?」

 

士道は一度もあったことがないはずの少女を見ると、何故か、名前が出てきた。しかし、名前以外は思い出せず困惑する

 

「近くで霊力を感知したと思ったら、あなたでいやがりましたか、<ガーデン>。ん?あなたは……」

 

空を飛んでいた真那は士道に気付くと動きが止まる。

 

「まさか……兄様?何でこんなところに?」

「やっぱり、真那なのか!それにASTなのか?……子供を守るために霊力を使ったんだ」

「そうでいやがりますか。しかし、一般人に手を上げたことに変わりねーです」

「まぁ、確かに手は出したし、そうだよねぇ。ところで二人は兄妹なのぉ?」

 

千花はスカートに着いた砂埃を掃いながら聞く。

 

「あぁ。と言っても初めて会うし、今少しだけ思い出した」

「そう言えば兄様はなんで<ガーデン>と一緒にいやがるんですか?これは、後で兄様に聞かなくては。ですが今は<ガーデン>です」

「あれ?今の流れは運命の再会を果たした兄妹が兄妹水入らずの流れで、さりげなく私が逃げれる流れではぁ?まぁいいや、今日は戦う気ないし帰るねぇ。士道君、今日は楽しかったよぉ」

 

千花が足を動かした瞬間、

 

「また、逃げるんですか?逃がしませんよ!」

 

真那はそう言って、ブースターで一気に接近する。

 

「戦う気ないって言ったよぉ。もう!【光種(ライトシード)】」

 

千花はそう言って、服のポケットから植物の種を取り出すと、地面に投げる。

種が割れるとそこから眩しい光が辺りに輝き、視界を閉ざす。

真那は空中で止まり、二人は目を瞑った。

 

「じゃぁねぇ、二人ともぉ」

 

そして、光の中で何処からか千花の声が響いたのだった。

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