デート・ア・ライブ パラレルIF   作:猫犬

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後編だー

前編はデート中心だったので、後編はサブタイの部分を。

では、どうぞ


番外編 七罪エモーション 後編

「とりあえず今日はこんなもんかな?そろそろ閉園時間だし、帰るか」

「結局ほとんどのアトラクションに乗れたね。あ、最後に乗りたいのがあるんだけど……いい?」

 

夕方になり、閉園時間が迫って来たのでそろそろ帰ろうと士道は言うけど、私は最後に乗りたいものがあった。士道は私の頼みに了承すると、私は士道の腕を引っ張って、乗りたいところまで引っ張る。

私が最後に乗りたかったのは観覧車だった。

閉園時間が迫ってるせいか、並んでいる人は少なく、数分で私たちの番になった。

私は士道の対面に座り、何を話せばいいのか分からず、静かな時間が過ぎる。

士道もそうなのか、静かに外を眺めていた。

観覧車に乗っている間に今日の目標を果たそうとしないと、たぶんこのままできずに終わってしまう気がした。

だから、私は決心して、口を開く。

 

「ねぇ、士道――」

「なぁ、七罪――」

 

すると、士道も耐えかねたのか同時に口を開いていた。

タイミングがー、と思うけど仕方なかった。

 

「なんだ?七罪?」

「ん、士道から言って」

「……わかった。七罪、なんで今日は俺を誘ったんだ?千花たちを誘うって選択肢もあったろ?」

「……んと、なんとなく?まぁ、冗談だけど。士道と遊びに行きたいなあーって思っただけ。士道はなんで誘いに乗ってくれたの?」

 

もしかして、やっぱり迷惑だったのかなと思い、嘘は言わずに本当のことを言う。そして、もしかしたらと思い、士道に聞き返す。

すると、士道は少し考える。

 

「せっかくの七罪の誘いだったしな。それに、最近七罪と何かしてなかったし、あの時の七罪は何かを成そうといった覚悟のような目をしてたからな」

「……そう、分かってたんだ。じゃぁ、もう一つ士道に聞きたいことがあるの」

「ん?なんだ?」

 

士道はどうやら私が今日何かを成そうとしていたことを知っていたようで、私は若干驚いた。でも、士道ってそういう人の若干の変化には鋭いからなぁ。まぁ、恋愛感情とかには鈍感な気もするけど。

ともかく、ちょうど士道から振ってくれたので、私は今日の一番の目的を果たすことにした。

 

「士道ってさ、私のことどう思ってる?」

「……」

 

士道は私の問いに対して考えるような素振りを見せる。

たぶん、私がこんなことを聞くとは思ってなかったんだと思う。そして、私を傷つけないような言葉を探している。

 

「そうだな、可愛くて優しい女の子だな」

 

だから、想像していたような答えだった。

でも、私が知りたかったのはそんなことじゃなかった。

まぁ、私自身も曖昧なんだけど……。

 

「ごめん、そういうのじゃないの。言い方が悪かった。士道って私のことをどう見てる?もし、精霊じゃなくて、困っていたら助けてくれた?……ん、これもちょっと違うかな?

 

 

 

……つまり、私のこと好き?恋愛対象として見てる?」

 

結局ここ行きついてしまった。

精霊たちはみんな私よりも何倍も綺麗で可愛い。だから、士道は私をどう見ているか知りたかった。もしかしたら私も恋愛対象として見ているのかという希望を持って。

私の言葉で士道は面食らったような顔をしていた。そして、士道は考え込む。

それで分かった気がした。

士道は私を恋愛対象としては見ていないみたいなんだなと。たぶん友達止まり。それ以上の関係にはなれない。

まぁ、うすうす分かっていたけど。

 

「……七罪、俺は――」

「――まぁ、いいや。なんとなく聞いてみたかっただけからね」

 

だから、士道の口から言われるのが嫌になって、先に止めてしまった。

士道の口から言われたら、もう今までのようにはいられなくなるから。それに、考えたということはまだ希望はあると思いたかったから。

 

「ごめん、七罪。俺は七罪を恋愛対象に見れない……」

 

でも、士道は告げてしまった。それも、最も恐れていた答えを。

その瞬間、私の視界は真っ暗になって俯いた。なんか、士道はまだ何か言っていた気もするけど、もう何も聞きたくなかったから耳を塞ぐ。どうせ、恋愛対象に見れない理由でも言ってるんだと思うから。

結局私は想像した通り、友達以上にはなれないんだ。というか、そもそも本当に友達だったのかな?あれ?そこすらも分からなくなってきちゃったや。そうだよね、私を好く要素なんて一切ないからね。嫌う要素しかないか。はぁ、なんだろ。あぁ、こんな気持ちになるなら聞かなきゃよかった。

すると、私の肩に手が置かれ揺すられる。そんなに嫌いな理由を列挙したいの?

あまりにもしつこいから、渋々顔を上げると、士道は立ち上がって私の肩に手を置いていて、何か言いたげな顔をしていた。

 

「なに?士道。そんなに私を嫌う理由を言いたいの?」

「何言ってるんだ?俺は七罪を嫌ってなんかないよ」

「え?だって、私を恋愛対象には見れないって。あ、嫌いじゃないけど友達としか見れないってことね」

 

はぁ、士道と友達だってことは本当だと確認できたけど、結局それ以上にはなれなかった。なんだかなぁ。デートだと浮かれた私がばかみたい。ただのお出かけだったんだ。

 

「七罪、話はまだ終わってないよ。確かに、七罪を恋愛対象と今は見てない。いや、今は誰もそうは見ちゃいけないって言った方がいいか」

「え?」

「これは、ある意味俺のわがままなんだ。俺は精霊たち皆を助けたいと思ってる。だから、全員救うまでは誰とも付き合わないって決めてるんだ。ただでさえ危険を伴うから、俺の身に何かあった時、俺のせいで余計悲しみを生みたくないから」

 

士道の口から語られた、士道の想い。

そうだった、士道は優しすぎるから、誰かを悲しませるようなことは基本しない。それに、精霊を助けるのを士道が止める訳もない。

ん?てことは。

 

「じゃぁ、もし全精霊を救えたら、士道は誰かと恋愛するってこと?」

「まぁ、そうかもな」

「ふーん。じゃぁ、もし全精霊を救う前に誰かに告白されたらどうするの?断るの?」

「それなんだよな。たぶん、無理言って保留してもらうか、傷つけないように丁重に断るかな?といっても、俺を好きになる子なんているか分かんないけど」

 

どうやら士道は、精霊達からも恋愛感情を抱かれていないと思っているようだった。まぁ、士道は鈍感だし、私たちも悟らせないようにしてるし。まぁ、折紙と千花は割とぐいぐいと行ってるけど。それに、この世界だと多分、霊力の封印は友達ぐらいの好感度で可能みたいだからそう思うのも仕方ないか。

 

「ま、そういうことだからな……ん?てか、七罪がそんなこと聞いたってことはもしかして……」

 

あ、やばい。今更ながら、この質問したらダメだったんじゃ。どうしよ、士道にばれたら皆との約束が……。

何とか話を逸らすか、いや、たぶん士道は逸らされてくれない気がする。

すると、唐突に観覧車が揺れて止まる。私は座ってるから平気だったけど、立っていた士道はバランスを崩して転倒する。

 

「もう、何やってんの。ほら……って、うわッ!」

 

私は立ち上がって、転倒している士道に手を差し出すと、唐突に観覧車が動き出す。そのせいで、私もバランスを崩して、士道の上に倒れ込む。止まっていた時間的に、観覧車を降りる際に何かあったんだと思うけど、アナウンスはして欲しかった。

まぁ、今はそんなこと考えてる場合じゃないけど。

 

「うう、ごめん士道。下敷きにしちゃって。私みたいのに乗っかられても最悪だよね。うん、すぐ離れるね」

 

私は慌てて謝ると、士道の上から離れて元の位置に座る。士道に乗っかった時に、士道の心臓の鼓動が早かったのは、たぶん驚いたからだよね?私が乗っかたからって、ドキドキするわけないし。

士道もさっと立ち上がると、席に座り、口を開く。

 

「別に七罪は軽いから全く痛くなかったよ。それに、何処も打ってないみたいだし。……それで、七罪って……」

 

今のでさっきの話は流れるかな?と思ったけどどうやら流れなかったようだった。

でも、私の気持ちを知られるわけにはいかなかった。

だから、

 

「いや、ただ単に、士道がどう思ってるか知りたかっただけだから気にしなくていいよ。別に士道のことは私も友達として好きってぐらいだから」

 

そんな私がとった行動は、士道に、そして私自身に嘘をつくことだった。うぅ、本当はこんなことしたくなかったけど、士道の想いを聞いた手前、恋愛的な好きだなんて言えない……。

 

「そっか、そうだよな。友達としてだよな。うん、分かってた」

 

私の言葉を一切疑うことも無く、鵜呑みにしてるし……。全く分かってないし。まぁ、とりあえず誤魔化せたみたいだしいいかな?

それに、士道は私のこともたぶん少しぐらいは想ってくれてるような気がしたし、これは収穫かな?友達からの恋って、小説とかでよく見るやつだしね。

 

 

 

~☆~

 

 

 

観覧車から降りると、もうすぐ閉園時間になるようだったので、私たちは皆へのお土産を買ってから、遊園地のゲートを出た。

 

「今日はありがとね。その……楽しかった」

「うん、俺も楽しかったよ。次は皆で来るのもいいかもな」

 

そんなこと言ったら、たぶん苦労するのは士道だよ?いろんなところに無理やり付き合わされるだろうし、周りからの視線もすごいことになりそう。

 

「そうかもね。私も皆と来たいかも。できれば、今はいない十香たちも含めてね」

「だな、まぁ、皆に会うのもいつになるか分かんないけど……」

「そのうち会えるでしょ。あ、そういえばお土産買っちゃったけど、皆には今日のこと秘密にしてた」

「……まぁ、みんな分かってくれるだろ?ペア券だったんだし」

 

買ったお土産を見てたらそんなことを思い出した。まぁ、もう手遅れだし、たぶんみんな知ってそうだからいっか。

 

「それでね、士道。渡したいものがあるの」

「ん?そうなのか?」

「うん、今日の記念ってことで、受け取って。まぁ、いらなかったら受け取らなくてもいいけど」

 

私はそう言いながら、バッグに入れておいた包装された物を取り出す。お土産屋さんで、士道の目を盗んで買った物。中身は青い星のキーホルダー。

私はそれを士道に手渡すと、無事受け取ってもらえた。

 

「ありがとな、七罪。それでなんだが、俺からもあるんだ」

 

すると、士道もお土産の入った袋の中から、包装された小包を取り出すと、私に渡す。まさか、士道から何かもらえると思ってなくて驚いたけど、すぐに受け取る。

 

「うん、ありがと。……開けていい?」

「あぁ、いいよ。じゃ、俺も開けるかな」

 

そう言って、二人で同時にそれぞれのプレゼントを開ける。

私の所に入っていたのは、私が買った色違いのピンクの星のキーホルダーだった。

 

「え、これって」

「まさか、同じのを選んでたとは。まぁ、これはこれでいいかもな。ペアの方が思い出っぽいし」

「だね」

 

私は早速精霊荘の鍵に付けると、士道も精霊荘の鍵を取り出し付けたのだった。

 

「じゃ、帰ろうか。いつまでもここに居るのもあれだし」

「うん、そうだね」

 

そう言って私はそう言って私は開いていた右手で、士道の左手を握った。

士道は一瞬驚いた顔をしたけど、振り解くことをせず、そのまま握っていてくれた。

そして、私たちは家に向かって歩き出した。

こうして、私たちのデートは幕を閉じた。

 

 

 

今日は士道のことを改めて知れたし、楽しかった。また、二人で何処かに行きたいなぁ。そしていつかは………。うん、明日からも頑張ろう!

 

大好きだよ、士道

 




結論、七罪可愛い。

タグにある通り、キャラ改変しているので、七罪の性格が原作と違う部分は改変部分だと思ってくださいです。


語呂的に美九 3/9、狂三 9/3、で行けますかね?8/10で十香回?あ、たぶんパラレルIF本編的に無理かな?まだ出てないし。予定だとまだ先になるので。
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