デート・ア・ライブ パラレルIF   作:猫犬

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ハロウィンだから番外編を書いたです。
十香トラベルが終わったので、時間軸を合わせるために位置修正しましたです。


番外編 トリック・オア・トリート

『『『トリック・オア・トリートー。お菓子をくれなきゃ、悪戯(します(よー))(する(わ)よ(ぉ))』』』

「お、おう・・・えっと、じゃ、お菓子取って――」

「てことで、悪戯を御所もうだねぇ。今渡せないなら仕方ないねぇ」

「え!?人の話聞け!」

「けども、少年。それは無理な相談だよ」

 

十月三十一日、今日はハロウィンの日。だから千花たちがハロウィンパーティーするとか言って招待されたのだが、共有スペースに入った瞬間、集まっていたメンバー(全員仮装している)が同時にそう言い、俺は“お菓子を取って来る”と言おうとしたら魔女装備の千花に言葉を切られた。人の話はちゃんと聞いてほしいが、どうせいつもの読心術で読まれたんだろうな。超迷惑な話だ。わかってて悪戯を決行するとか・・・。

 

「よし!お菓子をあげる方向で」

「では、みんな。予定通り、シドーに悪戯をするぞぉー」

「おい、予定通りってなんだ?ちょっ、腕掴むな!目隠しするなー」

「なんの心配もいらない。少し視界が暗くなって、何処かに連れて行かれるだけよ」

「よいではないかー、よいではないかー。ね?少年」

 

もう一回言おうとしたら犬装備の十香が言葉をかぶせてそう言い、天使装備の折紙、海賊装備の耶倶矢、海賊装備の夕弦、猫装備の二亜の四人が迫ってきて、あっという間に捕縛された。俺何か悪いことしたっけ?そして、十香あたりが俺を担ぐと何処かに連れて行かれた。目隠しをされているから全く分からない。きっと平気な・・・はず。

・・・平気だよな?

 

 

 

~☆~

 

 

 

「んと、ここは?」

「はい!精霊荘の地下ですよー」

 

目的地に着き、床に降ろされ、目隠しを外されると、そこは小悪魔装備の美九が言った通り精霊荘地下の千花のラボだった。しかし、いつもと違い、内装はハロウィン仕様なのか黒いカーテンだの蝋燭だのになっていた。で、

 

“ハロウィンだよ 王様ゲーム!!”

 

と書かれた幕がかかっていた。随分手の凝ったことをしているんだな。それにしても、ハロウィンと王様ゲームのつながりが全く分からんのだが・・・。

 

「よくわかんないけど、なんとなくだってさ。まぁ、いいでしょ。これアンコールの時に居なかったメンバーを入れたバージョンを前に番外編でやろうとして止めたやつだしね」

「ネタばらしはしなくていいだろ。で、なんで俺の疑問を七罪が答えたんだ?俺、口にしてないし・・・」

「士道さん、なんとなく表情で読めましたよ」

『四糸乃の言う通り分かりやすい表情していたよー』

 

魔女装備の七罪と天使装備の四糸乃と頭に乗ってるよしのんが疑問に答えたんだが、そんなにわかりやすい顔していたのか・・・。それと、理由は特に無いって。まっ、いっか。なるべくみんなのしたいことをしてあげたいし。

 

「よし、じゃぁ、さっさか始めるとするか」

「かかっ。十香準備万端だな。それでこそ、十香と言えるがな」

「なんて言ってる間に、割りばし準備できたわよ」

「用意。では順番に引いていきますよ」

 

みんなやる気満々なようで、赤ずきん装備の琴里と夕弦がラボに入ってくると、順番に割りばしを引き抜いていく。というか、本当に王様ゲームをやるんだな。

 

「よし、みんないっくよぉ」

『『『王様、だーれだ(ぁ)』』』

「あぁ、わたくしですわね」

「ねぇ、いつの間に現れたんですか?全く気づかなかったんですけど・・・」

 

一発目の王様は、唐突に現れたゴスロリ姿の狂三だった。猫装備の真那が首を傾げてるけど、ほんと、いつの間に現れたんだ?ラボに来る前まではいなかった気がするけど。それと、なんでみんな狂三が現れても慌てないんだ?一応、狂三が何かするとは思えないからいいけど。

 

「と言う訳で、早速命令いきますわ」

「わぁー、見事なスルーですねー。それで一体何をする気で?」

「では、次の番が終わるまで九番の膝の上に一番の人が座るでいきましょう」

「うわー、私はどっちでもなーい」

 

狂三が命令を言った直後、美九は叫んだ。どんだけ膝に座る?座らせたかったんだ?あ、密着したいだけか。

 

「一番は私ですよ」

「四糸乃が一番。なら私のもとに。私が九番」

 

四糸乃と折紙は自分の割りばしの番号を見せると、四糸乃はおずおずと折紙の膝の上に座った。珍しい組み合わせなだけに新鮮な光景だな。

 

「んー、女の子二人がくっついてるのを見るのもありですね」

「ネタに使えそうな光景だね。メモしとこ」

 

で、二人は今日も平常運転だった。というか、さっきは嘆いてたのに切り替え早ッ!

 

「この調子でどんどん行くよぉ」

 

そうこうしているうちに、千花は割ばしを集めると、二回目に入る。四糸乃はまだ折紙の膝の上なんだけど、あれじゃ四糸乃が引いたの折紙に見えるんじゃないのか?と思ってるうちにみんな引き始め・・・あっ、折紙視線逸らして見ないようにしてる。

 

『『『王様だーれだ(ぁ)』』』

「あっ、私だ」

 

続いての王様は七罪だった。七罪ならそんなに危険な命令はしないから安心だな。このメンバーで危険な命令しそうなのは、折紙と美九と夕弦と二亜で、安全そうなのは、四糸乃と七罪と琴里と真那か。十香と狂三と千花は気分次第だろうし。

 

「誰がどの番号か分かんないから、下手な命令は出せないし・・・じゃぁ、十二番が私の肩を揉むでお願い・・・あっ、私に触るの自体が罰ゲームになるかもね」

 

言ってから七罪はネガティブになる。誰もそんなこと思わないんだけどな。

さて、十二番は一体・・・。

 

「ねぇ、いきなり背後から来るのはやめてぇー!」

「えー、いいじゃん。リビドーだよぉ。王様の命令は絶対だよぉ」

 

十二番を引いたのは千花みたいなんだけど、あれって肩揉みなのか?背後から七罪に抱きついたわけだが、どう見てもモフっているようにしか見えない。まぁ、七罪がツッコまないし気持ちよさそうだから、言わなくていいよな?

 

「王をなかなか引けないのう。運命は我を見放したか?」

「耶倶矢、まだ始まったばかりだから悲観することは無いわ。じゃ、二人とも、次行くわよー」

「よし、次こそ私が引いてみせるぞ!」

「それは私のセリフ。私が引いて士道を○○するのだから」

 

十香と折紙はそんなことを言いながら引き、全員が引き終えると、

 

「ラッキー、私が王様だ!よきにはからえ~」

「えっと、定型文言ってないけど。まっ、いいのか」

「缶コーラを五番が一気飲みする!一気飲みできなければ罰ゲーム!」

「無茶苦茶だな。いきなりだけど」

「ドンマイ、士道君。と言う訳でグビッといっちゃってぇ」

「えーと、一言も五番なんて言ってないぞ。五番だけど・・・」

 

なんで、千花は俺が五番だってわかったんだ?まさか・・・。

 

「どうでもいいことですわよ、士道さん。表情で分かりますし」

 

そうこうしてるうちに、缶コーラ(五十円で売ってるような小さいやつ)が運ばれてきて、一気コールがなされる。急にみんなノリノリになったな。さっさか、終わらそう。これぐらいなら、一気飲みできるし。

そんなことを思いながら開けて飲み、炭酸の謎の強さに速攻で口を離してしまった。

 

「少年、アウトー。てなわけで、罰ゲームで私とキスー」

「すごく炭酸が強かった理由とか、急に要求の方向性が変わったとか、キスが罰ゲームなのかとか、ツッコミどころが多いな!あと、二亜はちょっと飲んでみろし」

「しょうがないなー、少年は~・・・うわっ、炭酸強ッ!誰?これ持って来たの!?」

「飲んでしまいましたね。これって兄様と間接キスになるのでは?ちなみにそれは千花さん特性の強炭酸コーラです」

「すごいもの作っておるのだな。使いどころがさっぱりだが」

「頑張って作ったんだよぉ。これは罰ゲームに使うという用途のモノだねぇ」

『えーっと、やることも済んだんだし、次の番に行こうよ~ん』

 

 

 

~☆~

 

 

 

あれから十数ターンが繰り返されたのだが、謎だ。何故だか、王様になった人の命令が全て俺になされるという事態が起きている。割りばしに何かあるのかとも思ったが、特に埋め込まれているような感じも無かった。一体何が起きているのやら?

 

「んと、途中からずっと俺になってるんだが何かしてないか?」

「確認。私たちが何かしたという証拠があると言うのですか?ただの偶然かもしれません」

 

俺の疑問に夕弦はそう答えたわけだが、絶対何か知っているよな。知らないで十分なはずだし。でも、言う気は無いみたいだし、王様を引き当てるしかないか。と言っても、ここまで一度として引けてない訳だが・・・。

 

「んじゃ、次いきましょぉー」

『『『王様、だーれだ(ぁ)』』』

「あっ、俺だ」

「だぁー、遂に士道君の手に渡ってしまったぁー」

 

都合よく、俺の手に王様印の赤割りばしが来た。運がいいのか?まぁ、いいや。とりあえず、やることは決めてるからな。

 

「あー、じゃっ、十番の人がこの王様ゲームで途中から俺にしか当たらなくなった理由を言う」

 

王様の命令は絶対だから、話さざるを得ないからな。これで、俺にだけ命令が来た訳が分かるんだよな?

 

「うん、私が十番だから少年に説明して進ぜよう。どうせ時間もだいぶ経ったし。なんと、全てはこれなのだ!」

 

二亜はそんなことを言いながら、掛けている眼鏡を掲げた。この時点で嫌な予感がするんだが・・・。

二亜の説明を簡単にまとめると、俺のコンタクトに移っている物を、他の皆も事前に付けていた同型のコンタクト(二亜は眼鏡)で見ていたということだった。

普通にズルだろ、それ。

 

「だからか。じゃぁ、外しておけばもうずるできない訳だな」

「なんというか、ごめんなさいです」

「すまんな士道。しかし、これこそが悪戯なのだぞ!」

「そういう理由かよ・・・いいよ、気にしなくて。ハロウィンパーティーなんだから、お菓子さえ持ってきていれば良かった話だし」

 

一応、みんな悪いとは思ってるみたいだし、怒るのもかわいそうだな。それに、相当無茶な物は・・・コーラはすごかったけど。他だって、四糸乃の頭を撫でるとか、美九を膝枕するとかだったからな。悪い気はしなかった。

 

「士道なら許してくれると思っていた」

「たしかに、士道さんは優しいですし」

「じゃ、次行くわよ。まぁ、時間的に次でラストだけど」

 

次でラストと聞いて、時計を見るとだいぶいい時間になっていた。

そして、ラストの割りばしを引こうとして、

 

「どうでもいいかもだけど、そう言えば私一回も王様になってないやぁ」

 

千花はそんなことを言った。思い返すと、他の皆には一回ずつ命令されたのに、千花には何もされていないか。

 

「あぁ、そう言えばそうだな。千花には何も命令されてないか」

「かかっ、では千花が一番に引くといい。お主の力見せてもらうぞ」

「そう?じゃ、お言葉に甘えて。最強決闘者は次引く、中略、ドロォー」

 

千花はどこぞの決闘者のドローの要領で割りばしを引っ張った。手が光っているのを幻視した気がした。これで引いたら驚きだがどうなることやら?

 

『『『お!』』』

「王様、本当に引いちゃったぁー」

 

で、本当に千花が引いたんだが、

 

「あのー、まだ全員引き終ってないからちょっと待ってくださいよー」

 

全員引き終ってないから言わないでくれ。そんなわけで全員引き終わり、千花によってこの王様ゲームラストの命令が下される。俺の番号は一番だった。まぁ、王様を除いて十二人いるから当たらないよな・・・?

 

「よし、じゃぁ、言っちゃうよぉ。士道君・・・あっ、間違えたぁ。一番の人はこれからも皆のことを大切にすることぉ」

 

千花は俺が一番だと分かってるよな。今更ながら、千花のあれってある意味万能だよな。こういうゲームじゃ、相手の考え読めるわけだし。

それにしても、その命令ってする必要あるのか?元からそのつもりだしな。

 

「俺が一番な訳だが、その命令でいいのか?もとよりそのつもりだから、他の命令でもいいんだぞ」

「それでも、いいのぉ。特に思いつかないし、大体のことは別にいつでも士道君なら頼めばやってくれるでしょぉ?」

 

一応の確認で言ったわけだが、変える気は無いんだな。それに、千花の言った通り無理じゃない範囲なら大抵のことはするし。あれ?じゃぁ、常に王様ゲーム状態になってないか?

 

「おぉ、そんなこと言ってる間に、時間だねぇ」

「えーと、何かあるのか?特に聞いてないからわかんないけど・・・」

 

みんなもうそんな時間かー、みたいな顔してるわけだが、何があるんだ?ハロウィンパーティーとしか聞いてないから何する気なのかを知らないし、教えてもらってないな。

 

「ドーナツやらパイやら色々作ってて、パイがちょうど焼きあがる時間だからねぇ。と言う訳で、王様ゲームはこの辺にして、上に戻ろぉ」

 

千花の号令を聞くと、皆ラボを出たのだった。なんで、ここでやったんだろ?上じゃダメだったのか?

 

「面白さの問題だよー。それに、上じゃお菓子のにおいで飯テロだよぉ」

「お菓子を食べながら遊ぶという選択肢は無かったのか?」

「考えたけど、パイが出来てない状態で始めたくなかったのぉ」

 

今更な疑問を口にしていくが、千花には千花の考えがあったようだ。たぶん、今考えたのがあると見たけど。

 

「御二方~、早く来ないと始めちゃいますよー、もぐもぐ」

「食ってる時点で、もう始めてるよな?」

 

先に戻ってた真那は、ドーナツを食べながら扉から顔を出して、言うだけ言うと、すぐに戻って行ってしまった。

 

「無くなっちゃうから、早く行かないとぉ・・・あっ、そうだぁ。士道君、トリック・オア・トリート。お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞぉ」

 

で、千花は急にそんなことを言って、お菓子を要求してきた。お菓子を持ってないことはさっきので知ってるよな?それとも何かあったっけ?ポケットを漁ってみるが特に入れていた記憶も無いから、当然何も入っていない。

 

「お菓子持ってないんだが・・・んと、お菓子を取りに行くのは無――」

「無しだよぉ。あっ、士道君・・・」

 

急に俺の右側を指差したからつられてそっちを見た。しかし、特に何もなく、千花の方を向き直ろうとして・・・

 

「んと・・・」

悪戯(トリック)大成功だぁ!」

 

頬にキスされた。突然のことに驚き、反応に困っていると、千花はしてやったり、みたいな満足そうな顔をしていた。

そういうことは唐突にしないでほしい。ドキドキするし・・・。このままじゃ、なんか負けた気がするし・・・。

 

「あぁ、そうだ。千花、その恰好似合ってるな。可愛いぞ。うん」

「んにゃぁー」

 

千花の格好を褒めたら千花は俺の反撃を予想していなかったからか、顔を赤らめてパタパタとラボを出て行った。というか逃げていった。あれ?いつもなら軽口を言って流すのにな。

まぁ、いいや。上に行くか。




前に、美九編の前に王様ゲームをやって、その罰ゲームの一環で女装して街に放られたところを美九に出会って、というのも考えてましたが、それはやめて美九編は今の感じになってます。展開が止まって進まなくなったので。そして、今回の話は、なんか書いてて疲れた。

はたして、どれだけの人が会話しりとり(濁点は無視)だったことに気づいたのだろうか?

というわけで、また来週。ノシ
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