ISのファフナー Siegfried and Brunhild 作:アルカンシェル
『一夏……』
「え……?」
誰かに呼ばれたような気がして一夏は振り返る。
しかし、そこには無機質な扉があるだけで誰もいない。
「どうしたの一夏?」
そんな一夏の動きに操は首を傾げる。
「今、声が聞こえた」
「君のミールの声だったね」
「え……?」
幻聴だと思った声を当たり前のように操に肯定される。
「一夏を呼んでいるみたいだけど……」
その言葉に一夏はわずかに逡巡して、操に背を向けた。
「悪い来主。俺、ちょっと行ってくる」
すぐに駆け出そうとした一夏に操は声をかける。
「ねえ、俺も一緒に行っていい?」
「それは……」
「いいでしょ? 君が祝福したミールに俺も会ってみたいんだ」
「…………着いて来れるなら、いい」
「分かった」
一夏の言葉に操は嬉しそうに頷いた。
「おっ? どうした一夏?」
部屋の扉を開くと、黒い戦闘服にアサルトライフルで武装した集団の一人、溝口が一夏に話しかける。
「すいません。説明は後でします」
言葉を置いて、一夏は彼らの間を一気に駆け抜ける。
「あはっ……これが走るか。楽しいな」
一夏の後を楽しそうに走る操。
「おい、待てお前達っ!」
突然の出来事に溝口たちの反応は遅れた。だが、すぐに我に返って二人を追い駆ける。
しかし、一夏たちが駆け抜けた通路の隔壁が、溝口たちの前で閉じた。
逆に一夏たちの前では、閉じる隔壁と開く隔壁によって進むべき道を指し示された。
*
スコールのゴールデン・ドーンと楯無のミステリアス・レイディの相性は最悪だった。
水は火よりも強いと思われがちだが、ある一定の温度の炎には水が蒸発してしまう。
こちらの攻撃は熱線のバリアに防がれ、敵の火球は水のヴェールを突き破る。
――逃げてばかりじゃやられる……
しかし、ここで無理な攻めをすれば相手の思う壺だろう。
「そんな消極的な攻めで本気で勝つつもり?」
「そういう貴女こそ、随分とのんびりしているけど、ここがどこだかちゃんと分かっているのかしら?」
挑発に挑発を返して楯無はスコールの出方を窺う。
「お気遣いありがとう。でも、私の目的は貴女の足止めなのよね」
「随分と、サイレント・ゼフィリスの子を高く買っているのね。あの子一人で学園の警備が突破できると本気で思っているのかしら?」
「織斑千冬のいないIS学園なんて恐れるに足りないわ」
「言ってくれるじゃない」
楯無はガトリング・ランスで火球を薙ぎ払い、その爆煙に紛れて瞬時加速で距離を詰める。
しかし、それを待っていたといわんばかりにゴールデン・ドーンの巨大な尾の先端が開き、楯無をアーマーごと噛み砕いた。
「何ですって!?」
楯無を形造っていた水が弾ける。
手応えのなさにスコールが目を見張ると、遅れて爆煙から本物の楯無が現れる。
「もらったっ!」
ランスを突き出す楯無。それをスコールは――余裕の表情を浮けべていた。
スコールの目の前でランスが止める。
「何がっ!?」
急停止は楯無の意志ではなく、前に進もうとする力は楯無の身体に絡みつく糸によって邪魔をされていた。
「いつから私が一人だって錯覚していたのかしら?」
アラクネの糸に捕まった楯無の頬を撫でて、スコールは距離を取って巨大な火球を作り出す。
「こんな糸、私の水で――」
「そう、それってどのくらいかかるのかしら?」
水流を操って糸を切るも、その間に新たな糸が楯無に絡みつく。
「やっちまえ、スコールッ!」
水を前面に集め、楯無はきつく目を閉じて身構える。
アクア・ヴェールではソリッド・フレアは防げない。
しかも、今は上空のオーロラのせいでシールドエネルギーが十全に機能しない。
「それじゃあ、さようなら」
最悪、この一撃で自分が死ぬ。
しかし、予想した熱はいつまで立っても楯無を襲ってこなかった。
むしろ、糸による拘束が断たれ、楯無は自由を取り戻す。
「何が――っ!?」
目を開いた楯無は自分を守るように背中を向けるその機体に息を飲んだ。
薄い水色を基本にした全身装甲の機体に楯無は血が冷たくなるのを感じた。
「ファフナー……まさか……」
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「簪ちゃん! 何でファフナーに乗ったのっ!?」
機体の中から聞こえる妹の声に、思わず叱るように楯無は声を上げていた。
「大丈夫、この機体なら同化現象は一夏の時よりもずっと抑えられているから」
「だからって……」
改めて見れば、簪のファフナーは一夏のそれとは所々が違っていた。
基本はファフナーで、紅椿に使われているパーツが細部に見て取れる。
「大丈夫……大丈夫だよ……お姉ちゃんや一夏の敵は私がみーんな殺してあげるから、ふふふ」
「え……? か、簪ちゃん……?」
「私がお姉ちゃんを守ってあげるから、お姉ちゃんは何もしなくていいんだよ」
ぞくりと楯無は寒気を感じた。
「何をいちゃついてやがるっ!」
二人のやり取りにオータムが激昂し、カタールを両手に装備し八つの装甲脚から銃弾を乱射する。
「待っててお姉ちゃん、すぐに終わらせるから」
「簪ちゃん?」
簪は薙刀を展開すると、飛来する銃弾のことごとくを斬り捨てながらオータムと切り結ぶ。
「お前のことは知っているぞ。更識の出涸らし、無能な妹っ!」
「それが何?」
オータムの挑発に簪は冷めた言葉を返す。
「簪ちゃ――え……?」
八つの装甲脚から繰り出される至近距離からの銃撃とカタールによる近接格闘。
二つの波状攻撃を簪は一本の薙刀で捌き切っていた。
反応速度と動作の精密さはニーベルングシステムの一体型操縦で説明はつくが、その動き、技の冴えは楯無が知る簪のものではなかった。
その技量は決して楯無に劣るものではない。むしろ勝っているのではないかと思える。
「調子に乗るなクソガキッ!」
下から振り上げたカタールに薙刀が弾かれる。
が、簪は笑みを浮かべるオータムの背後を取り、八つの装甲脚の内の一本を手に取っていた。
「えいっ!」
そのままアラクネの足を払って、圧し掛かるように倒れこみ装甲脚の関節を逆に曲げて折り砕いた。
それは楯無から見ても見事な合気だった。
一体型操縦の恩恵だけでは説明できないほどに、簪は強くなっている。
強くなった。ではなく、元々の簪の技量が楯無の知らない内に上達した、簪の強さは楯無にそんな印象を感じさせた。
「あは、すっごく脆い」
「ちっ、調子に乗ってんじゃねえっ!」
残りの装甲脚の銃口が一斉に簪に向けられる。
が、簪は動じずに落ちて来た、弾かれたはずの薙刀を当たり前のようにキャッチし、アラクネの胴体に突き刺すと振り回して地面に叩き付けた。
「がはっ!」
「そういえば昨日、一夏を狙ったのも貴女だったよね?」
人体を避けるように薙刀をアラクネに突き刺し、地面に標本のように縫い止めて簪はオータムを足蹴にする。
「お前の罪を数えろっ!」
足蹴にする音はだんだん強くなり、そこに簪の哄笑が混じる。
「どうしたの? さっきまでの威勢はどこに行ったの? ねえ、ねえ、ねえっ!」
そう言って簪は蹴るのをやめ、両肩に装備された荷電粒子砲を突きつけて躊躇わず引き金を引いた。
「お前が……お前達がお姉ちゃんを――」
撃つ。
撃つ、撃つ、撃つ。
撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ!
「許さない許さない許さない」
生身を守ろうとする装甲脚を一本ずつ撃ち砕き、四肢の末端から少しずつ削っていく。
その簪の豹変に楯無はスコールと一緒になって呆然と立ち尽くしていた。
「…………はっ! そこまでよ!」
予め調べていた人物像から逸脱していた簪に呆けていたスコールは我に返って火球を放つ。
「邪魔」
簪は火球を荷電粒子砲で難なく撃ち落す。
「くそがっ!」
その隙にオータムはISから転がるようにして抜け出た。
すかさずスコールがオータムを抱え、逃亡を計る。
「逃がさないっ!」
スコールを追って、簪は空を仰ぎ、背面に設置されたカスタムウイングに内蔵されたミサイルポットを開く。
「ダメ! 簪ちゃん危ないっ!」
敵に集中するあまり、その敵が残していったアラクネに注意を向けていなかった簪に、危険を察して楯無は叫び飛び込む。
そして、アラクネが至近距離で自爆した。
*
開く隔壁と、閉じる隔壁の導きに従って地下へ地下へと一夏と操は降りていく。
その途中で一夏は息を切らして足を止めていた。
「大丈夫、一夏?」
操が息一つ切らせずに聞いてくるが、それに応えを返す余裕は一夏にはなかった。
ついこの間まで寝たきりで、数日前にようやく杖なしで歩けるようになった身で走ることは体力的に辛かった。
「だ、だいじょう……大丈夫だ」
ぜーぜーと呼吸を整えながら一夏はようやく操の言葉に応える。
「少し休む?」
「いや……このまま行く」
走ることはできないが、それでも一夏は前に進む。
急がなくてはいけない。
最初に聞こえた女の子の声は聞こえないが、嫌な胸騒ぎが一夏を急かす。
「一夏っ! 危ないっ!」
操が突然叫び、一夏を押し倒す。
直後、閉じたはずの隔壁が向こう側から爆ぜた。
爆発の衝撃から頭を庇い、顔を上げると爆破された隔壁からごつい装備を纏った兵士達が現れる。
「いたね、織斑一夏っ!」
その内の一人、褐色肌の女が一夏を見つけて口元を吊り上げて笑った。
「来主っ、起きろっ!」
爆風から庇ってくれた操を立たせ、彼の手を引きながら元来た道を戻る。
五メートルも戻ればそこで隔壁が作動して襲撃者から逃れることができる。
だが、そこに辿り着くより早く、襲撃者は一夏に向けて電気銃を撃った。
「がっ!?」
身体に走る電気の衝撃に一夏は息を詰まらせて、倒れる。
「一夏っ!」
「くっ……」
身体が痺れてまったく動かせない。
「お前は邪魔だ」
縋りつく操を女は蹴り飛ばし、付き従っていた男に操は床に押し付けられ、一夏は両腕を二人の兵士に掴まれて無理矢理立たされる。
「お前達は……」
「はっ、化物が気安く話しかけんじゃないよっ!」
何とか言葉を搾り出すと、女がハンドガンの銃底で一夏を殴る。
「ぐっ……」
「さっさと連れて行くよっ!」
女はすぐに周りの男達に命令をして動き出す。
「うあああああっ!」
「ハインツッ!?」
しかし、操を抑え込んでいた男が突然絶叫を上げた。
「お前達は嫌いだ」
一夏たちの前で操は男を押し退けて、立ち上がる。
押し退けられた男は全身を緑の結晶に覆い尽くされて砕け散り、消え去った。
異様な光景に、そこにいる誰もが息を飲み動きを止めた。
「こいつ、まさか報告にあったミールの子供かっ!?」
「っ……」
「待ちなっ!」
操に銃を向ける男達を女が制止する。
「こいつがミールの子なら、あたしらには逆らえない、そうだろ?」
酷薄な笑みを浮かべる女に、操は首を傾げる。
「何を――」
「マスタコード――――」
「ぐっ……ああっ!」
女が口にした数字の羅列に操は突然、頭を抱えて苦しみ出す。
「来主っ!」
「あはは、所詮はミールが作った人形。神様には逆らえるはずないんだよ!」
哄笑を上げる女を一夏は睨む。
しかし、女は一夏の存在を無視して操に言葉を重ねる。
「お前の本来の役割を思い出しな。お前はISを破壊するために生み出された、そうだろ?」
「俺は……俺は……」
「ほら、さっさと殺してきなっ!」
「そいつの言うことなんて聞くな、来主っ!」
「五月蝿いよっ! お前達、とっととそいつを連れて行きなっ! あたしはダスティンとマークザインを回収してくる」
女と名指しされた男の二人は一夏が行こうしていた道を駆け出し、残った兵士は一夏を抱えて破壊した隔壁に踵を返す。
「くそっ! 放せっ!」
ようやく痺れが消えてきた身体で抵抗するも、屈強な兵士に両腕を抑えられている状態では一夏の抵抗など意味を成さなかった。
「あれと同じ化物のくせに」
「化物って何だよっ! 俺は人間だっ!」
「腕の一本でも折ればいい。そうすれば大人しくなるだろ」
「おい! 何を言ってる、やめろっ!」
一夏の言葉を無視して、掴まれた腕に力がかかる。
「ふっ!」
しかし、一夏の腕は折られることなく解放された。
「え……?」
一夏の眼前で銀糸が舞う。
「こいつ、いつの間に!?」
「遅いっ!」
銀の髪に左目を眼帯で覆った子供は崩れ落ちる一人を蹴り飛ばし、銃を向けるもう一人の懐に潜り込み、ISの腕を部分展開
した拳で殴り飛ばす。
「無事か、一夏?」
「俺の名前……もしかして君も織斑一夏の幼なじみ?」
思わず一夏は身構える。
もしも幼なじみなら記憶喪失だということを教えれば、箒や鈴のような攻撃をされるかもしれない。
しかし、そんな危機感は杞憂でしかなかなく、その子はわずかに顔をしかめて名乗った。
「記憶喪失のことは聞いている。私はラウラ・ボーデヴィッヒ。お前は私の幼なじみではない」
「……そう、なんだ」
一夏は胸を撫で下ろして身構えた身体から力を抜く。
「私とお前の関係は……言葉にすると、『嫁』だ」
「え……? 嫁?」
「うむ、お前は私の嫁だ」
胸を張ってそう言い切ったラウラに状況を忘れて一夏は混乱する。
自分は男のはずなのに、『嫁』と呼ばれ混乱する。
頭から爪先までじっくりと凝視して、一夏はある可能性に気付く。
――もしかして、男の子?
顔立ちは女の子にも見えるが年恰好からすれば断定はできない。
それに胸はないし、しかも服装がズボンなのだからその可能性は十分にある。
――いや、でも何で嫁? もしかして同性愛? あれ、でも織斑一夏の恋人は楯無さんで……あれ?
自分の知らない織斑一夏がどんな交友関係を持っていたのか、危機感を感じた。
「それはどういう――」
「話は後だ」
聞き返した一夏の言葉を遮り、ラウラは一夏を小さい背中で庇うように、倒れたまま銃を向けている男に向き直る。
「ちっ」
舌打ちしながら引かれるトリガー。撃ち出された弾丸はラウラが差し出した腕が作り出す力場に停止させられる。
「ここは退くぞ。チェスター」
IS相手では不利だとすぐに判断し、もう一人の男が撤退を決める。
「逃がさんっ!」
ラウラはISを全展開して大型カノンを二人に向ける。
レールカノンの砲弾は二人の目の前の床に命中し、その衝撃波によって無力化する。
「制圧完了。一夏は確保したが、ザインのある格納庫に二名向かって――」
「うあああああああああああっ!」
通信で報告するラウラの声を遮るようにして操の絶叫が上がる。
「何だ?」
「来主っ!」
そして二人が見ている目のまで操は緑の結晶に埋め尽くされ、それが砕け散ると金色の何かに姿を変えた。
「何だこいつはっ!?」
ラウラが驚きの声を上げる。
一夏も同じように絶句しているが、その思考は別の方へ向いていた。
人ではないと最初に説明されたが、改めてそれが事実なのだと理解する。
同時に、さっきの兵士の言葉を思い出す。
『あれと同じ化物のくせに』
「一夏っ!」
「はっ!?」
ラウラの呼ぶ声に一夏は我に返る。
「お前は戻って溝口たちと合流しろ」
「戻るって……」
その指示に従うことに一夏は迷った。
もう自分を呼ぶ存在のすぐ近くに来ていることは分かっている。
だが、一夏が迷っている間と、来主操の声で金の、フェストゥムが言葉を発した。
「あなたは――そこにいますか?」
「何を――」
「答えちゃダメだっ!」
ラウラの困惑の声を遮って一夏が叫ぶ。
「う……ああああっ!」
「が、何だ……心が……」
ラウラが無力化した二人が突然苦しみ出し、そして先程と同じように緑の結晶に包まれ、砕け散った。
「増えただと?」
しかし、消え去った先程と違い、二人は金色のフェストゥムと化してそこにいた。
操の人型と違い、三足の歪な造形。
その二体は踵を返すと突然、在らぬ方向に駆け出した。
「何処に――」
「危ない、ボーデヴィッヒさんっ!」
「っ!」
操だったフェストゥムは黒い光を背中に溢れさせ、ワームスフィアーをラウラの位置に発生させる。
一夏の警告でラウラは咄嗟の動きで回避し、お返しと言わんばかりに大型カノンを撃つ。
「一夏っ! お前は――」
「やめろっ、来主っ! お前は戦いたくないって言ってただろっ!?」
ラウラが何かを言おうとしていたが、一夏は構わずに操だったものに叫ぶ。
だが、操は何も答えずにラウラに攻撃を続ける。
「一夏、お前は退がっていろ。ここは危険だ」
ラウラの言葉に一夏は唇をかむ。
ISとそれに匹敵するフェストゥムの戦いに生身の一夏が割り込む余地はない。
「くそ……」
己の無力さを痛感させられた一夏は――
『一夏――』
声を聞いた。
思わず一夏は声の方を振り返る。
そこには誰もいないが、向いた通路はあの男女の兵士と小型の三本足のフェストゥムが進んだ道、一夏が目指していた方向でもあった。
「ごめん、ボーデヴィッヒさん……来主を、そいつを殺さないで時間を稼いでください」
「一夏、何を言って――待て一夏、そっちは――」
ラウラの声を背に、一夏は走り出していた。
本当は一夏がマークザインの元に行くまで書くつもりでしたが、長くなりそうなので、ここで切りました。
以下、機体説明
ファフナー・打鉄型
フィアーやアハトの中距離支援型に打鉄弐式のウイングスラスターがついたものを想像してください。
武装は打鉄弐式のものを流用、メデューサが設置されている場所に荷電粒子砲があります。
打鉄弐式のカラーリングで、エインヘリヤル・モデルとなります。
簪の変性意識
愛情の増幅と敵に対しての残虐さが増し、敵をいたぶり苦しませることに快感を感じる。
簪のSPD
『未来観測』による未来の自分の技量を現在の自分のものとしてファフナーに乗っている間、使うことができる。
未来を体験するのはその副次的効果。