蒼の彼方のフォーリズム 天才の二人のその後   作:蒼空

13 / 20
今日から夏休み兼就職活動で登校日が遅れるかもしれなんせん。
誠に私事でしみません。

そして、皆さまが読んでくださるおかげで、毎日コツコツ頑張れています!
ありがとうございます!

今回は予定していた抜けていた市ノ瀬の試合を、今回の話のような形で、入れることができました。

それでは短いですが、本編をお楽しみください!


「うん! 行ってくる! ・・・飛ぶにゃん!」

今行われているのは、午後の部別ブロックの、市ノ瀬対本島の選手との試合。

みさきは決勝にすすめ、残すは別ブロックから勝ち上がって来た選手との試合を終えれば、いよいよ明日香との決勝試合。

それに勝てば、俺との本線決勝試合。

こうして考えると、俺だけ先に決勝に行ったのは、みさきや明日香、そのほかの選手にも申し訳にない気がする。

 

「あ! 莉佳ちゃんが同点に追いつきましたよ!」

「このまま順調にいけば、次当たるのは市ノ瀬ちゃんか~」

 

試合を見上げている俺の後ろでは、同じ試合を真剣に見ている二人。

当然真白も観ている。

 

「市ノ瀬か。なんだか去年の夏の大会を思い出すな」

「んー。その言い方、私に言ってる?」

 

俺はみさきの方を振り向いて、意味ありげに言った。

去年の夏、市ノ瀬との試合で、やりずらいと言って、前半はちょっと雰囲気に流されかけたみさきだ。

 

「大丈夫だって。あの試合の後言ったでしょ? 市ノ瀬ちゃんもあんな顔できるんだって。だから大丈夫、本気で行くから!」

「ええ? なんの話ですか? 私も知りたいです!」

 

俺とみさきに、明日香や真白の、二人の知らない会話に、明日香は興味深々だった。

 

「内緒~」

「ええー!」

 

そうして会話が試合の会話から、そっちの会話に流れていった。

そう話しているうちに、市ノ瀬はさらに一ポイント、得意のブイタッチで入れる。

これでリードした、後は逃げ切るか、順調にスピードで押し切るか。

この試合はお互いにスピ―ダ―だから、この後の展開はそんなところだろう。

 

「そういえばみさき、さっき各務先生と、なに話してたんだ?」

 

みさきは試合のあと、各務先生と話していた。

何かアドバイスでも貰ったんだろうか。

 

「ああ、あれね。あれはセコンドのことについて話してたの。私はやっぱりプレイヤー一筋でいいでーすって」

「じゃあもう俺のセコンドはしないわけか」

「そうだね~。もう晶也のセコンドはやらないね。・・・寂しい?」

「別に」

「ちょっと傷つくな~」

 

そういうと、みさきはムスッとした表情で、俺を見る。

 

「いつでも会えるからいいってことだ」

「そ、そそそう言うのは、軽々しく言わないでほしいな~!」

 

満更でもない様子で、みさきは否定した。

 

「みさきのそういう反応は可愛いな」

「うーあー!!」

 

限界を超えたみさきは、唸るような声をあげ、俺の背中をポカポカと。可愛らしくたたいてくる。

そんな俺とみさきを、ほかのみんなは、微笑ましく見ている。

 

「こんなみんなのいる前で、そういうのは本当にどうかと思うな! うん!」

 

みさきは一人でテンパっている。

 

「本当のことなんだから、仕方ないだろ?」

「うー、逆らえない自分がいる・・・・・・」

「あ、莉佳ちゃんの試合、終わったみたいですよ!」

 

俺がみさきをからかっていると、明日香が試合の終了を教えてくれる。

それで俺とみさきも、気になる結果を見た。

 

「・・・・・・やっぱり市ノ瀬が勝ったか。次は市ノ瀬とだぞ?」

「楽しみだにゃ~。強くなった市ノ瀬ちゃん」

 

みさきは軽く伸びをして、次に準備運動をして、そのやる気をアピールしている。

 

「今回は相手選手が連続で試合するから、五分の休憩があるみたいだな。その間に作戦を練ろう」

「うん!」

 

この五分で俺とみさきは、市ノ瀬の試合の一部始終を見ていたのもあり、じっくりと作戦を練った。

 

 

 

 

『―――時間になりました。試合に出場する選手は、スタートラインへ向かってください』

 

きっちり五分後に、アナウンスが入る、みさきはスタートラインへ向かう準備をする。

 

「全力で当たってこい! みさき!」

「うん! 行ってくる! ・・・飛ぶにゃん!」

 

俺が試合前に一言言うと、みさきはグラシュを起動させて、スタートラインへ向かった。

 

「鳶沢さん。よろしくお願いします!」

「あたしも、よろしくね、市ノ瀬ちゃん。最初から手加減なしでいくからね」

「もちろんです!」

 

みさきがそう宣言すると、地上の俺からは声しか聞こえないが、返ってきた市ノ瀬の声は、とても元気のよく、少し喜びも混じっている感じだ。

 

「セット!」

 

―――ホーンを合図に、二人は勢いよく飛び出す。

市ノ瀬は一直線にブイに。

みさきは一目散にショートカットでセカンドラインへ移動する。

 

「行きます!」

 

まずは先にブイタッチで得点を入れた市ノ瀬が、その反動を利用して、みさきに向かっていく。

そしてそこからシザーズでみさきを誘う。

 

「へえ。市ノ瀬ちゃんのシザーズ、前に見たときより切れがある」

『相手を褒めてる場合じゃないだろ。しっかり対応しろよ?』

「言われなくてもわかってるー」

 

市ノ瀬はすぐ目の目だ。

 

「・・・・・・」

 

みさきはジッと止まって。

 

「そこです!」

「っ! こっち!」

 

二人の距離はぎりぎり。

一瞬左に行こうとしていた市ノ瀬を、みさきは釣られずに腕を伸ばして弾く。

 

「キャっ!」

 

それにより飛ばされ、背中ががら空きになる。

そしてみさきが、その隙を逃すわけがない。

得意になったメンブレンを使った飛行技で、背中に周り、確実に一点を取った。

 

「もう一回行くよ!」

 

そこから、いつもの調子でもう一度背中をタッチし、みさきは二点目を取る。

 

「っ! なら!」

 

そう言ってみさきに向かっていく市ノ瀬。

みさきにドッグファイトを仕掛けるようだ。

去年の試合で、スピーダーなのに、しっかりとみさきとドッグファイトができていた。

そしえ今年も、自分からしてくるわけだから、何もないとはいえない。

 

「まだまだ行くよ!」

 

向かってきた市ノ瀬を、みさきははたくようにタッチし、頭上へ飛ばしてしまう。

そしてみさきは、飛ばされて、バランスを持ち直しそうな市ノ瀬にもう一度タッチし、バランスを崩そうとしたが・・・。

 

「・・・っ。させません!!」

「うえ?!」

 

みさきが下から、市ノ瀬の足に触れようとしたところで、つま先に触れてしまい、相手を加速させてしまった。

 

『みさき! それじゃ相手を有利にしちゃうだろ!』

「わかってるって! あれ~、おかしいなあ。確かに行けるって思ってたのに」

『っ! 追うんだみさき! 市ノ瀬の狙いはドッグファイトじゃない!』

「え!?」

 

俺とみさきは、てっきりドッグファイトを挑むもんだと思っていたが・・・。

狙いはみさきのミス狙い?

みさきは市ノ瀬に加速を与えてしまい、市ノ瀬は悠遊にブイをタッチし、二対二で、みさきと並ぶ。

 

『サードラインへショートカット!』

「うん」

 

みさきもなんだか謎な様子で、ショートカットした。




みなさん、お体にはお気を付けください。
ではまた次回の小説でお会いしましょう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。