東方無集録   作:生きる死神

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はいどーも。何時もより早く投稿できました。
コラボ回です。

真也「お相手は三度目ー。大神 龍さんー」

こいし「今度は 閃鬼 をお借りしたよ」

今のところネタが出ない限りこれで一旦ストップかな。
ネタぁ……()
さて、それでは
「「「スタート」」」


コラボ!迷惑被る嘆きの鬼!?

 

 

 

 

 

地霊殿から出てすぐのこと。

 

真也「んー、お酒のみたーい」

 

こいし「まだ昼だよ!?」

 

呑気に呟いた彼に突っ込む彼女。時間はまだまだ昼過ぎだ。

秋は過ぎ去り冬になっても、地底は相変わらず日夜宴会のごとき騒ぎよう。地上と違って灼熱地獄跡があるので、地底は地上よりも暖かい。なので妖怪達は冬になってもほとんどは薄着で飲み続けている。

そんな鬼の集まる地底に別の鬼が1人。

 

?「うげ。ここどこだよ……」

 

歩き出そうとした2人の目の前に不思議なスキマが現れ、中から誰かが現れる。

肩甲骨辺りまである栗色の髪、紅葉柄の着物を着た見た目女っぽい男。男だと分かったのは声が男性らしかったからだ。

 

真也「およー?随分と災難な現れ方だねー」

 

こいし「これまた大変そうね」

 

?「初対面の人に哀れみの目で見られる俺ってなんなんだ」

 

2人から若干茶化すような哀れみの目で見られ、名前も名乗っていないがなんとなく元の世界でも扱いがよくないんだろうなと察してしまった。

転がった状態で顔を隠して嘆いていたが、ため息一つこぼして2人を見ると立ち上がる。

着物の汚れを取って口を開く。

 

?「ここがどこだか知らねえが、初めましてだな。俺は鬼の閃鬼。よろしくな、お2人さんよ」

 

頭を掻きながら名を名乗る。彼──閃鬼はどことなく疲れたような雰囲気を放っていた。

2人も同じように自己紹介をする。

 

真也「初めましてー。僕は全無真也。人間だよー、たぶんねー」

 

こいし「私は古明地こいし。あなたの思ってるとおり覚り妖怪だよ。大丈夫、私はおねーちゃんと違ってなんでも喋る訳じゃないよ」

 

閃鬼「あ、あぁ。心読めるのか」

 

心が読めることに少し動揺する彼の様子に、真也は疑問を感じるがそこは気にしないことにした。

 

閃鬼「てか、たぶんってなんだ。お前人間だろ?どう見ても」

 

適当な自己紹介に突っ込みを入れるが、聞かれた本人はどこ吹く風。全く聞いていない。

呆れる閃鬼にいつも通りと笑うこいし。会ったばかりの3人はすでに打ち解けていた。

 

真也「ところでさー、鬼なんでしょー?お酒強いんだよねー?」

 

思い出したように話題を変えた彼に、閃鬼はなんとなく嫌な予感を感じる。

鬼なので弱いわけではないが、あまり飲むと二日酔いが……なんて思考になる。

しかし、そんなことを気にしてくれる真也ではないので。

 

真也「ちょうどいいから一緒に勇儀達の宴に混ざろーよー」

 

こいし「(あっ、嫌って言っても強引に連れてく気だ)」

 

歩きながらニコニコと笑みを浮かべている彼の心を読んで、閃鬼の返答なんて期待してないことを覚る。

そして、なんと言っても連れてかれる運命の閃鬼に心の中で小さく合掌した。

といっても、止めるわけではないのだが。

ちなみに、心を読んでいるので動揺している理由も知っているが、バレたらどうしようという思いが強かったので口にはしないことにした。

一方、嫌な予感を感じつつも拒否をすることでもないと思った閃鬼は、すでに歩き始めている2人に着いていった。

 

 

空いていそうな店を探していた3人。すると、声をかけられた。

振り向くとそこには、閃鬼からすると出来れば会いたくなかったような、真也とこいしはちょうど良かったというような相手だった。

話しかけてきたのは、勇儀。向こうの世界においては閃鬼の姉貴分のような人だ。

 

勇儀「なんか知らない妖力を感じると思えば、こいしと真也と……お仲間か!」

 

現れた彼女は、一瞬顔をひきつらせるも、閃鬼を見てすぐに表情を戻す。この前の出来事がまだ心残りのようだが、仕方のないことだろう。

それはさておき、知らない人物であるにも関わらず、同じ種族とわかったことで仲間と言ってしまった。

これに閃鬼は絶望感を漂わせる雰囲気に、死んだ顔になっていた。

もちろん、ここから分かるのは……。

 

勇儀「さぁさ!飲もうや飲もう!鬼なら酒で腹を割ろう!」

 

陽気に閃鬼の方を掴み、近くの店へと引きずっていってしまった。

完全に空気な2人だったが、顔を合わせてくすりと笑い、その後を追いかけていった。

店に入れば背中を何度も叩かれながら話している2人の姿が。その周りには別の鬼達も見えた。元からいた客のようだ。

 

閃鬼「は、はは……。あ、真也!お前も酒飲むんだろ!こっちこい!」

 

引きつった顔で笑っていた彼だが、真也を見つけると助かったような顔でこちらに呼ぶ。

呼ばれた真也は一瞬そのまま行こうとしたが、何か考え始め停止する。

その様子を不思議そうに見る閃鬼と、思考を読んで苦笑いを浮かべ、その後なぜか菩薩のような表情になるこいし。

とても嫌な予感、というよりかは厄介なことが起きると確信した閃鬼。しかし、それを避ける方法は無かった。

 

真也「いいよー。でもー、こいしと飲みたいからしばらくそっちで飲んでてー?勇儀ー、お酒分けてー」

 

行くとは言ってくれた真也。しかし、すぐにではなくしばらくしてから。

一瞬よしといった顔が見えたが、その後の言葉でだんだんと青ざめていた。

その様子に笑いが堪えられない真也とこいし。

そんなこと知らない勇儀は二つ返事で酒をいくつか渡した。

酒を受け取った2人は、閃鬼にガッツポーズを送って別の席に行ってしまった。

その後ろ姿をひたすら恨めしそうに見つめる閃鬼。

そしてまた肩を掴まれ引き戻される。

 

勇儀「お前はこっちで飲むんだよ!さあ、もっと飲もう!」

 

閃鬼「は、はい(真也覚えとけよ!)」

 

輪の中で飲みながら苦笑いし、心の中で般若の形相を浮かべていた。

 

 

時間は過ぎ去り、飲み始めて5時間は経過しただろうか。地底から月は見えないが、たぶん日は暮れているのだろう。

顔を真っ赤にしてフリーズしかけているこいしと、いい感じに酔った真也が、閃鬼のところへやってきた。

まだまだ元気がある勇儀たちに、そろそろ疲れてきたところの閃鬼。2人がやってくるのを見てようやくかと言った顔をすると、勇儀に一言二言話して2人を押して店から出た。

 

真也「あんまり押さないでよー」

 

閃鬼「押さないでー。じゃねぇよ!どんだけ待たせるんだおい!しばらくって言ってからめっちゃ時間経ってんぞ!酒瓶何本も空けちまったよ!」

 

軽く頭を振りながら呆ける真也に、怒濤の突っ込みを仕掛けた閃鬼。しかし、軽く流され効果はないようだ。哀しみにじだんだを踏んでいた。

 

真也「それでー?外に連れ出したのはそれが言いたかっただけー?」

 

閃鬼「あ、いや、聞きたいことがあってな。さっき勇儀姐さんと話してたら、お前らのことも教えてくれてよ。なんか規格外の能力があるとか、本気の勝負に勝ったとか、いろいろと面白い話が聞けたんだがな」

 

少し酔いの醒めた真也は未だに顔を赤くして上の空なこいしの手を握りつつ、いつもの調子で問いかけた。

それに閃鬼も本題を話し始めた。かなり端折った内容だが、あれだけの時間があったのだから勇儀の知っていることは大半話されているだろう。

能力のところで何ともなさげな顔をしている辺り、彼の世界にも相当な能力の持ち手がいると思える。

それはおいといて、話を続けられる。

 

閃鬼「お前らって付き合ってんだろ?」

 

真也「あー、うん。そうだよー。随分直球な聞き方をするねー。プライバシー考えてよー」

 

閃鬼「いや、プライバシーなんてこの世界に無いだろ……っと、いや、なんでもない」

 

ド直球なその質問に答えながらも切り返した真也の顔は、なにかに察したようだった。

言葉を濁した閃鬼もやっちまったという顔をしていた。

 

真也「まあいいやー。それで、質問ってー?」

 

しかし、彼はそれを気にしなかった。いや、しなかったというよりかは、何か察したように触れなかった。

その事に感謝しつつ閃鬼は聞きたかった質問をする。

 

閃鬼「あ、あぁ。付き合ってるからなおさらだが、もしこいしがいなくなったらどうするんだ?」

 

真也「んー、それが寿命で死んじゃったなら仕方ないよ。僕も死ぬし。でも、誰かが連れ去ったり、万が一殺したりしたら────」

 

未だ直らぬ赤い顔のこいしをちらりと見て質問した閃鬼。真也は握った手に少し力を入れた。

そして、その顔から笑みを無くして無表情を張りつけ、三日月のように口を歪めた。

そして、一言。

 

真也「────後悔させてあげるさ」

 

光の消えた目はどこまでも飲み込まれそうな錯覚に陥りそうになる。そして底冷えするような低い声で発した言葉。

聞いていた閃鬼は感情のこもっていないその言葉から感じた殺意や憎悪に背筋を冷やす。

酒で火照った体を急速に冷やす真也の言葉。

後悔とだけ言ってその他のことを言わない辺り何をするかは分からないが、少なくとも彼の怒りに触れてはいけないと察した。

 

真也「といってもー、そんなことは僕がいたら起きないと思うけどねー。そんな怖い顔しないでよー。僕はただの人間だよー?」

 

凍り付いた空気から一変、いつもの口調に表情。

普段通りに戻してにっこりと笑う。

ふざけたように話しているが、その目の光はまだ薄かった。

 

閃鬼「ほんとお前は人間なんだか怪しいけどな……」

 

ほっと胸をなで下ろし、軽く頭を横に振って苦笑いを浮かべた。

聞きたかったことも聞けた閃鬼は、何か気付いたようで、また暗い雰囲気を醸し出す。

 

閃鬼「あ……。俺、どうやって帰ればいいんだ……」

 

帰り方が分からないことに気付いた閃鬼はがっくりとうなだれる。

そもそも来たときのスキマらしきものも、紫がやったとは限らないので、帰り方が分からないのも当然である。

しかし、こちらの世界では分からなくても帰してくれるのが常のことだ。

 

真也「んー?僕が帰してあげるよー」

 

彼女の手を握っている反対側の手を握り締める。

すると、閃鬼の右側に黒い空間が現れた。

不思議そうな顔でそれを見ている閃鬼に、首を傾げている真也。

 

閃鬼「これ、入っても大丈夫だよな?また変なところに飛ばないよな?」

 

真也「なーに心配してるのさー。今まで何人も帰してるけどそんなことは無かったよー。……たぶん」

 

閃鬼「おいっ!?最後ので不安になるからやめてくれよ!?」

 

疑心暗鬼な閃鬼に大丈夫だと話していたが、つい勢いで口が滑ってしまったようだ。

といっても、実際その後を見れるわけではないので確信は持てないわけで。

でも、入らないことには始まらないので、無理にでも押し込んであげる真也。

 

閃鬼「押さなくていいから!?普通に入れるから!」

 

真也「じゃあぱぱっと入っちゃいなよー」

 

軽く押し問答をしたところで手を離す真也。

一息ついて恐る恐る空間に近づき、まずは手を入れてみた。

入れた先は黒い空間の中で見えないが感覚はあったようだ。

 

閃鬼「これなら大丈夫か。んじゃ、じゃあな。会うかは分からんが、またな」

 

そう告げると空間に入っていった。

少しすると空間は閉じて、帰せたのだろうと察した。

騒がしい客人も帰り、顔の赤い彼女と2人でしばし立ったまま。

未だに赤みの引かない彼女をどうしようかと一瞬悩むが、おんぶすればいっかと気づき、一旦手を離して背中におぶる。

出来るだけ揺らさないようにしながら地霊殿に戻っていった。




はい、どーでしたかね。

真也「お酒おいしかったー」

こいし「うぅん。記憶が……」

お酒の飲み過ぎ(心の読み過ぎ)はダメですね。
特に真也のはね。

こいし「そうだね……」

真也「?」

てなわけで、次回からはネタが生まれない限りは本編進めて行きます。
予定では四話くらいやって、最終章入ります。
それでは次回投稿まで
「「「ばいばーい」」」
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