真也「ちょっと遅れちゃったねー」
思いつかなかったんや、ごめんなさい。
こいし「今回はコラボだよー」
お相手は、羅旋さん の書いている 東方協奏録 から 桜川奏詞 と 秦 こころ さん達です。
真也「まったりとしたお話だよー」
こいし「秋!」
それでは
「「「スタート」」」
時は巻き戻って9月15日、中秋の名月と呼ばれる日だ。秋の夜空に満月の浮かぶ日、お月見をするのに持ってこいだと誰かが言っていた。
時間も、そろそろ月が頭の上に来るような時刻。妖怪の時間とも言える時刻だ。
そんな中真也とこいしは妖怪の山を歩いていた。
真也「まさか静葉と穣子からこんなに秋の食べ物もらえるなんてねー」
両手に秋姉妹からもらった秋が旬のものを持って、表情は変わらぬものの、口調に少しの喜びが入っていた。
こいし「少し暑さが弱まったから散歩してただけなのにねー。2人も秋らしくなってきて嬉しかったのかな?」
同じく片手にいくつかの食べ物を持ちつつ彼女は、嬉しそうに笑みを浮かべた。
いろいろともらえたので、お返しも考えないとね。なんて、話をしながら2人は地底への穴を目指していたが、ここで思わぬ2人に出会った。
真也「どれも美味しそ……んー。あの2人は」
こいし「ん?2人って……あ、懐かしいね」
ふと前を見た真也の呟きに、つられたこいしも見てみれば、そこには見たことのある2人組がいた。
黒髪に眼鏡をかけ、黒のポロシャツにジンーズ、トレンチコートに黒の靴をはいた男。
?「寄り道しすぎて違うところに来たみたいだな……」
桃色の髪に頭にかけられたひょっとこのような顔のお面。チェック柄の緑っぽい青色のシャツ、独特な形をした髪と同じ色のバルーンスカート。それに黒色のブーツ。
?「たぶん、妖怪の山。地底に向かう穴らへんだと思う」
こちらに気付いていない2人に、真也とこいしはにっこりと笑みを浮かべる。そして、ゆっくりと2人に近付いていき、声をかける。
真也「やー、2人ともー。こんなところで迷子かなー?」
こいし「いつ以来かは覚えてないけど久しぶりだね」
そう言ってみると、気付いていなかった2人は少し驚き振り返り、真也とこいしの姿を見てまた驚いていた。
?「寄り道してたらこっちに来たみたいだ。迷子ではない。断じて違う」
?「いつだっけ、最後に会ったの。とりあえず久しぶり、こいし」
絶対に違うと言いつつ、隣の彼女に無言の視線で刺されてなんとも言えない顔になる男。
女の方は視線を戻しこいしを見て、ひらひらと手を振る。
男の名は
真也「それを迷子って言うんだよー。おっちょこちょーい」
ふざけるように言った真也の態度からして、馬鹿にしているのが一目瞭然である。奏詞はむぅとしかめっ面になるが、間違いとも言えず無言でそっぽを向いた。
こいし「うーんと、たぶん1ヶ月とか?もしかしたらもっとあるかもしれないけど分かんない!」
振られた手に振り返して笑みを浮かべたこいしは、こころに近づきハイタッチする。片や笑みを浮かべ、片や無表情で行うそれは少し可笑しく見えた。
奏詞「せっかく会えたんだ、4人で酒でも飲みながら話でもしようじゃないか。満月もほら、こんなに輝いてる」
空に輝く月を見上げながらそう言った奏詞に、3人は同意し月のよく見える場所を探して移動することにした。
◆
真也「ここらへんでいいかなー?」
奏詞「いいんじゃないか?」
適当に移動してやってきたのは、山を登って神社の近くに見つけた開けた場所。ちょうどよく切り株等もあり座るのにも使えそうだった。
こいしとこころは2人でわいわいと話している。相変わらずこころの表情は変わっていないが、すぐ近くで漂っているお面はころころと変わっている。その様子から彼女が楽しんでいるのがなんとなく分かった。
真也は手に持っていた食材をいつもの不思議な空間に放り込んで、こいしの持っていたものも放り込む。そして、そこに手を突っ込んで酒とちょっとしたつまみを取り出した。
奏詞「真也って、そんなことできたっけか」
真也「そーだよー。元々出来たけどー、やることが無かっただけー」
酒とつまみをどこから取ってきたのか些か疑問が残るが、そんなことを気にしていたら酒が不味くなると思い気にしないことにした。
真也と奏詞の2人が準備を終えた辺りで、話していた少女達もお互いの恋人に近づく。
こいし「あんまり飲み過ぎないでよ?酔われるといろいろ大変なんだから……」
こころ「ほどほどに」
忠告する2人だが、こいしの方は後半のところでいろいろと思いだしたようで、頬を赤く染めていた。その様子に真也も無意識に察し、苦笑を浮かべて頭を掻いていた。
こうしてたき火を囲んで4人の小宴会は始まった。
◆
話題は最近起こったことから、恋人同士の惚気話まで終始尽きることはなかった。特に、4人それぞれが惚気出したときは、その恋人は顔を赤くして恥ずかしそうにしているし、聞いている2人もなんだか嬉しそうにしていた。
真也「いやー、たまにあうだけでもこんなに話せるなんてねー」
奏詞「それは俺も思うな。話題が尽きないもんだな」
酒を飲みながらあははと笑い、そう言ってまた酒を飲む。返ってきた言葉には軽く一言で返してまた飲む。2人の少女も楽しそうにしているのがよく分かる。
酒が進めば酔いが回る。酔いが回ればテンションがあがる。そしてまた酒を飲んで酔いが……と、だんだんループしているこの小宴会。
真也「こいしー」
こいし「あーもう!やっぱりこうなるの!」
残念ながらこいしの予想通りに酔いの回った真也は、こいしに抱きつき彼女が赤面不可避な言葉を呟き始める。
もちろん、それを間近で聞かされているこいしからしたらたまったものではない。
ので、なんとか脱出を試みる。が、とても嫌というわけでもないし、なんだかんだ嬉しいので引きはがせずなすがままである。
奏詞「2人は相変わらずだなぁ」
こころ「そうだね。2人らしいね」
その様子を寄り添いつつ、温かい目で見守る2人は真也達程では無いものの、なかなか熱い雰囲気を放っていた。
こころが少し眠いのか、夢の世界に漕ぎ出しかけているが、その様子も奏詞にとっては可愛いもの。
酒を飲みながらその場の雰囲気はだんだん熱く、静かなものになっていった。
少女達が酔いやら赤面からのフリーズで寝てしまった。そんなときでも男2人の会話は続く。
奏詞「そういえば。前に聞いた気もするが、真也にとって愛ってなんだ?」
真也「愛かー。うーん」
聞かれた問いに考え始めた真也は、隣で肩に頭を乗せてすやすやと眠る彼女を横目見た。そして、しばらく見つめた後、小さく笑って口を開く。
真也「今の僕には心が無いからね。愛が何かはよく分からないよ。愛って言うのは心が無ければ受け取れないから。今の僕にもこいしにも、まあ、こいしは半分開いてるけど、完全に心があるわけじゃないから」
そう言うとこいしの帽子を取り頭を撫でる。寝ている彼女は気持ちよさそうな顔をして笑みを浮かべる。その様子に彼の表情はとても嬉しそうに見えた。
真也「心が取り戻せたら、愛が何か分かる気もするよ。まあ、なんとなく愛って、誰かのことを大好きになることかなって、思ってはいるけどね」
そう言った彼の表情は明るく、しかし、どことなく陰のあるそれだった。
答えを聞いた奏詞は、暫く何も言わなかった。何か考えているように見えたが、ようやく口を開くと、
奏詞「そうか。それが真也にとっての愛か」
それだけ言って酒を一口飲み、また口を閉ざした。
同じく何も言わない真也は、優しげな笑みを浮かべながら、隣の彼女の頭を撫でる。
しばらく無言の間が続いたが、酒を飲み終えたのであろう奏詞が口を開いた。
奏詞「真也。もしいつかお前達がゴールインするなら、その時は祝いにくるよ。その時までに、ちゃんと心を取り戻せよ?」
そう言うと、こころをお姫様だっこし、目の前に謎の空間が開く。
真也「帰るんだね」
奏詞「ああ。今度会うときは祝うときだ。またな、真也」
言い終わった奏詞はその空間の中に消えていった。
その場にたき火と真也とこいしの2人が残る。
たき火の木の弾ける音と、小さな寝息のみが聞こえる。
真也「次会うとき……か。その時には、こいしのことを幸せに出来てるかな」
たき火を能力で無くし、自分達が持ってきた酒瓶などを空間の中に入れる。
片付けが終わった後、空を見上げ、満月の夜空を見る。
空に輝く月は、どこまでも白く、2人を照らしていた。
真也「さて、帰ろっか。いつまでもここにいたらこいしが風邪引いちゃう」
そう言ってこいしをおんぶして立ち上がる。背中にかかる重みに、ふふっと笑うとゆっくりと歩き始めた。
どこまでも静かな秋の夜空は、白い満月を1つ浮かべて2組の恋人達の出会いを引き寄せた。
はい、どうでしたかね。
真也「愛ねー」
こいし「私また寝てるし……」
真也が酔ったらお決まりだね。あと、真也の愛についてのことはまあまあ大切なこと。
真也「次回はなんだろねー」
こいし「またコラボかもね」
相変わらず未定ですが、次回もよろしくです。
それでは
「「「ばいばーい」」」