東方無集録   作:生きる死神

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はいども。少し遅れましたが、クリスマス回でっす。

真也「時事ネタだねー」

こいし「好きだね」

書きたかったんだから仕方ないね。
今回は7000くらいだったかな。
それでは

「「「スタート」」」


特別編!聖夜に集う友とのパーティー、そして?

 

 

 

 

 

12月25日。外の世界ではクリスマスと呼ばれ、家族や仲の良い恋人たちが仲良く過ごす日、と真也は言った。ちなみにその前日はクリスマスイヴと言うらしいが、なんなのかはよく分からないらしい。

何故か幻想郷にもそれが認知されているのだが、外の世界の情報を仕入れているのは大方どこかの胡散臭い賢者なので、クリスマスもたぶんそうなのだろう。

そんなわけでこんな良い日なので真也とこいしは前日のうちから色々と準備していた。

具体的には、呼ぶ友人たちの予定と料理などの材料集め、何をするかなどだ。

最後のみあまり決まっていないが、仲の良いメンバーが集まれば考えなくても何か起きると思って放っておいた。

 

真也「それじゃーみんなを連れてこよっかー」

 

こいし「そうだね!」

 

ほとんどの準備が終わった2人は早速地上に向かい、友人たちを迎えに行った。

地上に着くと、それは見事な白銀の世界が広がっていた。

作業をしていて昼過ぎに出て来たのだが、あまり溶けることなく未だに降り続ける白い結晶に、地面も木もすっかり雪化粧してしまっていた。

こちらに来て初の雪にいつもより楽しそうな真也は、空から降る白の中をくるくると回りながら歩き始める。

 

真也「雪なんて久し振りだよー。こっちは自然が綺麗だから雪が積もってるとさらに映えるねー」

 

口調は相変わらずだが、その心が嬉しそうにはしゃいでいるのをこいしは第三の目で見ていた。

そして、その様子につられて楽しそうに笑みを浮かべて後をついて行く。

心地良い音共に雪を踏みしめ、足跡を残しながら2人は進む。目指す先は紅魔館だ。

道中をゆっくり雪を楽しみながら歩いていたので思いの外時間がかかっているが、時間がギリギリになりそうであれば真也が能力を使うのでそこまで気にすることもなかった。

そんなこんなで紅魔館に着く。門前にはいつも通り寝て……いなかった美鈴が。

 

美鈴「こんにちは真也さん、こいしさん。ご用件は妹様ですね?」

 

真也「珍しく起きてるねー」

 

こいし「明日は大雪かな?」

 

2人に気づき声をかけてくる。用件も知っているためすぐに門を開けた。が、2人の発言に心外そうな顔をする。

 

美鈴「酷いですね。私だってちゃんと起きてるときはありますよ!」

 

真也「門番ならいつも起きてないとダメでしょー」

 

反論する美鈴だが、華麗なカウンターを食らってそのまま閉口してしまった。その様子を見て小さく笑っているこいし。

うなだれている美鈴を気にせず2人は中に入っていった。

エントランスにつくと、妖精メイドが2人に近付いてきた。

用件を伝えると、待つように言われ呼びに向かっていった。

紅魔館もクリスマスを楽しむ用意をしているようで、あちらこちらで妖精メイドが装飾をしていたり、掃除や何かを運んでいた。

いつもなら咲夜が現れるところを妖精メイドが現れたあたり忙しいのだろう。見てる限りでもすでに30人程の妖精メイドがいる。見えないところも含めればその数は100はいくのではないだろうか。

そんな数の妖精メイドに指示しながら働いているであろう咲夜には賞賛したい2人だが、生憎姿が見えないので諦めた。

適当な雑談をしているうちに先程のメイドがフランと共に帰ってくる。

 

フラン「やっほ!以外と遅かったね」

 

こいし「真也が雪ではしゃいじゃってねー。ゆっくり歩いてたら遅くなっちゃった」

 

手を振って2人に近付き声をかけたフラン。こいしがそれに反応し、横目で真也を見ながら返す。当の本人は若干顔が赤くなっているように見えた。

すぐに真也も話を変える。

 

真也「それはおいといてー。次は天子迎えに行くよー」

 

急ぎ足に外へ出て行く彼の様子に、こいしもフランも苦笑していた。日傘を差したフランと共にこいしが、後を追いかける。

門前で振り返って待っているが、何かに気付いて空を見ていた。

 

こいし「ん?なに見てるの?」

 

真也「あー、天子来そうだなーってねー」

 

その言葉通り、空から大きな石とともに天子が降りてきた。

首もとに青いマフラーをしているあたりこの寒さが堪えているのだとみえた。

降りてきた彼女は手を振りながら3人のもとに近付いてくる。

 

天子「地上見てたら見覚えある姿が見えてね。降りて来ちゃった」

 

真也「ちょうどいいよー。今から迎えに行くところだったからー」

 

浮かぶ要石に乗りながら話す天子は、寒そうに手を合わせて息を吹きかけている。

移動の準備は出来たようなので最後の目的地、命蓮寺に4人は向かった。

距離があるので今回は真也の能力により紅魔館から命蓮寺へ空間を無くして移動した。

残るはぬえとこころ。到着して境内を見回すとUFOに乗っているこころがいた。

 

こいし「迎えにきたよー、って。なにしてるの?」

 

こころ「遊んでるの」

 

黒いUFOに乗りながら返答するこころに、ぬえがどこかを聞くと、下を指さした。

その指の先にあるのは黒いUFO。

もしやと、思った天子がつついてみると、ぴくりと動き姿が変わる。

 

ぬえ「うひゃっ!っと、もう!私で遊ばないでよこころ!」

 

こころ「やだ」

 

正体不明を操るぬえが黒いUFOに化けていたようだ。会話の感じではこころにやらされたと見える。

2人は、というかぬえがこころにご立腹のようだが、間にこいしが割ってはいる。

 

こいし「ほらほら。みんな集まったし行くよ?」

 

そう催促し、ちらと真也を見る。その意味を察した彼は手を開いて握り黒い空間を作り出す。

いつもの直結しているそれだ。行き先はもちろん地霊殿。少し時間が押していると思ったこいしがもしもの時を考えて伝えておいたのだ。

 

真也「じゃー、入ってー」

 

そう言いながら手招きをする。まずはフラン、次に天子と迎えにきた順に入っていく。

真也とこいしを抜いて全員入ったところで、2人も中に入って黒い空間は消えた。

 

 

地霊殿についた6人は一息つく間もなく準備を始めた。ぬえが少し休ませろと言っていたようだが全員にスルーされていた。

やることは夜ご飯の調理、ツリーの飾り付けだ。分担は、調理組が天子、ぬえ、フラン。装飾組が真也、こいし、こころだ。

調理組に不安が残るような気もする真也たちだが、さとりとお燐も手伝うとのことなので、安心して準備を始めた。

まずは調理組。作るのはシチューとパスタ、それとローストチキン。どれもそこまで作るのは難しいものではなく、さとりとお燐の手伝いもあれば難なく完成出来る……はずなのだが。

パスタを作っている天子とぬえ。

 

天子「あ、塩と砂糖間違えた!」

 

ぬえ「あれ、パスタどれくらいやるんだっけ」

 

沸騰してきた水の入った鍋に、塩と間違えて砂糖を放り込み、再度水を入れ替えるはめになったり、茹で時間を忘れて麺が微妙に伸びてしまったり。

あまり料理をしていないのか悪戦苦闘していた。

一方シチューを作るフランとさとり。

 

フラン「お、良い感じの色になったよ!」

 

さとり「それじゃあ他の材料も入れてちょうだい。あ、違うわ。それは唐辛子よ、人参じゃないわ。ていうか誰よこんなところに唐辛子置いたの」 

 

フランが時々別のことをしかけたり、違う物を使ったりしそうなときは、さとりが心を読んで注意してくれた。おかげで特に問題が起きることもなくシチューを作ることが出来ていた。

そしてローストチキンを作っているお燐とどこからか現れたお空はというと……。

 

お燐「お願いだから向こう行ってなよ!」

 

お空「やだ!ちゃんと見守るの!」

 

お燐「いやあたい1人で出来るから!」

 

お空「やだ!私も手伝う!」

 

1人でやっているところに現れたお空を追い返すことに苦戦していた。なぜか嫌々言って動かないお燐に

お手上げ状態のお燐。目でさとりに助けを求めるが、見事に無視され肩を落とす。諦めてだだをこねる大きな赤ん坊を宥めながら、作ることに集中するのだった。

調理組が順調だったりてんやわんやしてる一方、装飾組もいろいろと揉めていた。

主に、真也の飾り付けのセンスで、だ。

 

真也「えー、こっちの方がいいと思うんだけどなー」

 

こいし「いやいや。そこはおかしいでしょ」

 

こころ「こいしが正しい」

 

今揉めていたのはツリーに付けるリンゴの飾り物のことだ。真也はいくつか纏めて飾り付けようとし、それをこいしとこころが止めて適度に間隔を持って付けていた。

少し拗ね気味の真也に、2人は息のあった連携で否定をする。味方もいなく、自身の装飾の下手さに愕然とする真也。諦めて部屋の隅で体育座りまで始めてしまった。

最初はそれを呆れた目で見て放置し、飾り付けを黙々と進めていた2人だが、とある部分に取りかかったところで顔を見合わせ笑みを浮かべた。

 

こいし「真也ー。やってほしいところあるんだけど」

 

真也「いいよいいよー。こいしがやってー」

 

こころ「いいからやるの」

 

お願いするように言うこいしをそのままの体制で拒否する真也だが、こころに無理矢理引っ張られ連れ戻される。

仕方なくツリー見てみると、ほとんどの飾り付けが終わっており真也の出番などないように見えた。

そう思った真也がそれを言おうとすると、こいしがなにも言われずに何かを差し出してくる。

それはツリーの頭につける星だった。さすがに間違えることはないそれに、全員くすりと笑みを漏らした。

そして、それをつけたところで装飾組の仕事は終わった。

完成したツリーは、頂上に輝く星、緑の衣服に赤いリンゴやキラキラ光る色とりどりの玉を身にまとって、楽しみなパーティーの立役者となる。

ちょうどよく調理組も終わったようで、料理が運ばれてくる。パスタを持つ天子とぬえがなぜか疲れているように見える。さとりとフランの持つシチューは食欲をかきたてる匂いとともに湯気を漂わせており、忘れていた腹の音が小さく鳴る。

そして、お空に引きずられてお燐も現れる。作っていたチキンはお空が持っていた。

 

真也「ちょーど出来たみたいだねー」

 

こいし「お燐……お疲れ様」

 

こころ「美味しそう」

 

並べられる料理を見てちょうど良かったと思う真也。そして、引きずられているお燐の心を読んで、何があったのかを知ったこいしは、静かに手を合わせた。

お面をころころ変えながらテーブルの上の料理に、目を輝かせているこころ。

作った5(6?)人も3人の反応に満足そうだ。

そして。飾られたツリーを見て綺麗だと口々に言う。

 

さとり「あら、真也あなたずいぶんセンスないみたいね?」

 

心を読みくすくす笑いながら茶化してくる。真也もむっと思いつつも、間違っていないので何も言わずにそっぽを向く。

それを同じように笑ってみているこいしと笑いを表すお面を被ったこころ。

それにつられた周りも笑みを浮かべる。唯一真也のみむすっとしているが、こいしに何時まで拗ねてるのと言われ一つ溜息をつき、口を開く。

 

真也「わかったよーもー。それはいいからご飯食べよー。せっかく温かいのに冷めちゃうよー」

 

その言葉に皆も賛成で、わいわい騒ぎなから席に着いた。テーブルは8人用なのだが、横に1人座ることで9人でも大丈夫だった。

外の世界で俗に言うお誕生日席に座ることになったのは、真也。

真也から見て右側に地霊殿組、順番はこいし、さとり、お燐、お空だ。

反対側には天子、フラン、こころ、ぬえ。

全員が席に着いたところで、真也が音頭を取る。

 

真也「それじゃー、みんな揃ったのでー。今宵のクリスマスパーティーに参加してくれてありがとねー。それでは、いただきまーす」

 

いただきまーす、と他の人たちも声を合わせて言うと、早速料理を食べ始める。

パスタに手を付けるもの、シチューを口にするもの、手掴みでチキンを食べるもの。

置いてある料理のどれから手を付けるかは皆ばらばらだが、共通してみな幸せそうだった。

しばらくは食に集中し、喋ることなく食器が擦れ合う音だけが響く。

しかし、その静粛を打ち壊すものが現れる。

 

ぬえ「んぐっ!?」

 

チキンを食べていたぬえが苦しそうに表情を歪めた。つまらせたのだろうと周りは思い、隣にいたこころが水を渡す。

すぐにそれを口に流し込み、お世辞にも綺麗とは言えない音を響かせながら事なきを得た模様。

 

こころ「急いで食べ過ぎ。料理は逃げないよ?」

 

ぬえ「あ、あはは……。美味しくて夢中になっちゃった」

 

苦笑いを浮かべて理由を話した彼女に周りも笑い、それを話のタネとして会話が盛り上がり始めた。

大妖怪らしくないと話すのは真也とこいし。胸を張って私が焼いたと言い張るお空とそれを死んだ目で見るお燐。フランと天子はそのやりとりを見て笑みを浮かべている。こころはまだぬえと話しており、唯一さとりだけ誰とも話さず心を読んで楽しんでいた。

 

さとり「(私がこんな空間にいるなんて、昔なら考えられなかったわ。私を恐れないこの子たちのおかげね)」

 

優しい笑みが浮かんでいるのを自覚しつつ、それをどうすることもなくそのままでいた。それが何より心地良く、昔の自分とは違うと思いながらも幸せだと思えることだからであった。

そわな1人思考に耽るさとりを放っておくわけがなく……。

 

こいし「1人でなに考えてるの!ほら、おねーちゃんも話そ!」

 

さとり「……。えぇ、そうね。何の話をしてたのかしら?」

 

姉が誰とも話していないのに気づいた妹が話の輪に誘う。その光景を嬉しそうに見ている真也は、心の中でも嬉しそうに笑っていた。

楽しい時間は過ぎるのも早く感じ、気付けば全員食べ終わっていた。

分担して食器を片付け、テーブルを綺麗にするとまたも真也が話を切り出す。

 

真也「はいはーい。さて、それじゃあお待ちかねのプレゼント交換でーす」

 

事前に用意してもらっていたこの時のためのクリスマスプレゼントを、せっかく集まったので交換して誰のが来るか楽しもうということだ。

先に真也が回収し、皆に別の部屋で待機してもらっている間にごちゃまぜにしてテーブルに置いておいた。

少なくとも自分のを取ることはないはずなので、適当に取っても問題はないはずである。

早速開始ということで、それぞれがなにが入っているかを少し考えながら選択していく。

その様子を最後に取る予定の真也は楽しそうに見ていた。

全員が取り終え、真也も被らずに取ったところで開封タイムだ。

 

フラン「じゃーん!……と、これは……赤いバラのペンダントね!」

 

さとり「あら、それは私のね」

 

最初に開けたのはフラン。その中身はさとりからのものだった。

 

お空「うにゅ?これは……桃とピアス?」

 

天子「それは私だよ。桃でなんとなく分かるかな?」

 

首を傾げているお空に渡ったのは天子のもの。

 

こいし「私のは……青い扇子ね!これこころでしょ!」

 

こころ「やっぱりバレる?分かりやすかったかな」

 

一目見て誰からのかを当てるこいしに、ひねれば良かったかなと思ったこころ。

 

ぬえ「私のは……温泉卵?」

 

お空「それ私だよ!」

 

何とも言えない微妙な顔になるぬえと、自信満々なお空。周りも苦笑いを浮かべていた。

 

お燐「値のはなにかな?これは、桃色の腕輪だね」

 

フラン「それは私からだよ!」

 

すぐに付けてみて良いものだと思ったお燐、フランはその様子を嬉しそうに見ていた。

 

さとり「私のは……白いニット帽かしら」

 

真也「それは僕からー」

 

冬にはとてもお世話になりそうなニット帽をもらったさとりは、はいはいと手を挙げている真也に笑みで感謝を伝えた。

 

こころ「私のは、黒い髪飾り?」

 

ぬえ「それは私のだよ」

 

お面とは反対側に付けて似合うかぬえに聞くこころに、ぴったりと返すぬえ。

 

天子「私のは何かな~。これは、ミサンガ?」

 

こいし「はーい!」

 

青と緑が織り交ぜられたミサンガを、腕に巻く天子。元気よく手を挙げたこいしは、満足げだ。

 

真也「それじゃ僕のはー、饅頭だねー」

 

お燐「ありゃま。それはあたいだね」

 

見覚えのある饅頭を受け取った真也に、お燐もこれは予想外と言った感じだ。

なにがくるか分からないのがこの交換会の楽しみなので、これもまた仕方のないことだろう。

最後のイベントも終わり、残るは談笑タイムそれぞれが貰ったプレゼントを手に楽しく話し始める。

今日の予定はこれで一通り終わり、来てもらったメンバーは泊まることになっている。明日には帰るが疲れていなければ寝るまで賑やかな時間だろう。

お燐やお空は仕事があるので部屋に戻ったが、残りのメンバーは眠気がくるまでずっと雑談などで盛り上がっていた。

そして、時間は過ぎ、お風呂も入り疲れからかほとんどが寝てしまった夜11時過ぎ。

まだ起きているこいしは真也の部屋にいた。

 

こいし「お疲れさま。大成功だったね」

 

真也「こいしもねー。成功して良かったよー」

 

2人はベッドに腰掛けながら1日を振り返っていた。準備やら片づけやらで疲れもあるが、こうして楽しく出来たことがなによりも嬉しいものだった。

笑顔のまま話をしていると、ふとこいしが顔を赤らめて何かを言おうともじもじとし始める。

その様子を不思議そうに思う真也だが、声をかける前に先に向こうからかけられる。

 

こいし「その、さ。私からのクリスマスプレゼント、まだだから、ね?」

 

少し目が横にそれているが、恥ずかしくて直視できないのだと分かる。そして、少し戸惑っているその隙をついて真也の顔に近づき、そっと唇を重ねた。

ほんの一瞬のことだった。瞬きする間もなく行われた犯行は、彼の心を釘付けにした。

驚いて固まる彼に、こいしも今までに見たことないくらい顔を赤くして黙り込む。

数瞬の間をおいてようやく真也の思考が動き出す。それを読んだこいしがさらに顔を赤くし、顔まで隠してしまう。

 

真也「あ、えと、その。珍しいね。こいしからなんて」

 

しどろもどろになってしまったものの、なんとか感想めいたものを言えたが、残念ながら当の彼女は聞いていない。というより聞いている余裕がなかった。

主に自分からした恥ずかしさと、真也の心を読んだことによる追撃でパンク寸前になっていた。

そんな彼女を優しく抱きしめて、頭を撫でながら口を開く。

 

真也「プレゼントありがと。すっごい嬉しいよ。僕からはこれくらいしか出来ないけど、ごめんね?」

 

恥ずかしがり屋な彼女を、心を読まなくても伝わるように簡単ながらも心を込めた感謝を送る。

頭を撫でていた手を彼女の心に触れさせて、優しく包み込む。

気付けば彼女も同じように抱きしめ返していた。

少し潤んだ瞳で上目遣いにこちらを見て、満面の笑みを浮かべる。

 

こいし「いいの。とっても嬉しいから、私も」

 

ドキリとしてしまうような優しい声色で呟く。独り言のようにも聞こえるが、もちろん宛先は彼だ。

聖夜に愛し合う恋人同士は、いつも以上の幸せを感じながら1日を終えた。

次の日の朝をこっそり覗いてみれば、幸せそうな2人の寝顔が見れるという確信を持って。




はい、現状これと次回の簡単な正月番外編を書いたら、最終章に入ります。
てか、正直なところ正月編書いて次から最終章って、なかなか差が激しいような(なにがとは言わない)

まあ、一番書きたかったところでもあるので、期待してて下さいな。

今回2人にはお休みしてもらってるんで締めは1人で。
それでは次回までばいばーい。
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