物語のようで物語じゃない。
ただの一人の人間のありきたりな人間の話と・・・

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十人十色~一人の人間と君たちへ~

 

まず最初に、この作品を読もうと思い開いてくれた人も、間違って開いてしまった人も

どんな状況であれ開いてくれてありがとう。

 

これは物語ではない。いや、物語もあるが重要なのはそこではない、ということだ。

疑問符を浮かべた者も、落胆した者も居るだろう。申し訳無い。

 

それを踏まえた上で観覧をお願い致します。それでは――

 

 

 

 

ある所に、一人のよく居る人間が居た。

そいつには、双極性があった。感情を時に激しく曝け出し、時には死人の様に表に出さなかった。

そして極度の面倒くさがり。それも双極性で分かれる。曝け出している際は面倒くさがらない。

だが、死人の様な時は何もかもを面倒くさがる。

だが、それはあくまでそいつの性格、であり、そうあるのがありのままだった。

 

周りはそれを時に嫌悪し軽蔑した。しかし、稀にそれを面白いと、楽しいと受け入れ、そいつの双極性ごとそいつを受け入れた。

そいつは嫌悪感を抱かれる事にも軽蔑される事にも慣れていた。だが、受け入れられる事に慣れていなかった。

 

決して嫌ではない、ただどうしていいのか分からないのだ。

ペットが急に野性に放たれて生きていけないように、野生も急にペットにはなれないのだ。

 

それでも月日は巡り巡ってそいつは歳を重ねていく。

周りも同じように。政治もアイドルもニュースも変わっていく。そんな中変わらない事が一つだけそいつの中にあった。

 

ずっと、というものが存在しない事。歳を重ねていく内にそいつはそれを理解した。

 

どれだけそいつの事を好きだと言った人間でも、それは短く終わりを迎えた。要は、飽き、だ。

結局はその双極性が鬱陶しくなり、どんな関係であり幕を閉じる。

よく恋愛物語等で描かれたり、SNSで見かけるような言葉だが、そいつは心底そう思い理解し学び

それが、当たり前の人間になった。

 

それ以来、そいつは他人と接する時に終わりを見るようになった。

絶対なんて無い、根拠も無い。だけど、確実なのだ。

 

そして毎年そいつの周りには人間が入れ替わる。

そんな日々が続き、そいつも一時的な受け入れにも慣れてきた頃だった。

 

そいつは周りの人間が入れ替わり立ち代りはすれど、一人ではなかった。

必ず誰かが居た。だが、ある日突然、誰も居なくなった。

 

起きて形態を見れば数件来てる筈のLINEも0件。

SNSサイトの通知も0件。

 

そいつはすぐに理解できた。

「あぁ、また皆に飽きられたのか」と。

 

だがすぐに疑問符が浮かんだ。

「そもそもどうしてこうなってしまったんだ?」

一つ浮かぶたびにまた一つ。

 

「なぜTVやアニメに出てくる人達の様な友人関係が築けない?」「そもそもなぜ人はみな自分を飽きる?」

「自分はどこから間違えたのだ?」「自分の双極性の問題なのか?」「でもそれで良いと言っていたではないか」

「よく耳にするじゃないか、ありのままでいい、と」「自分は皆を大切にした、どんなに適当にされても大切にした」

 

そいつは悩んだ、思考を巡らせ頭が痛くなっても尚、考え続けた。

 

ついには、こうも考えた。

 

「変わるべきなのか。性格から思考から何もかも全て。」

「きっとTVで目にする様な人間では無いから、TVで見るような人間関係を築き上げられないのだ。」

 

そいつはきっと今思えば誰かと居る時より、その答えを導き出した時が一番輝いた目をしていただろう。

だが、それも数秒だ。またもや一つの疑問が浮かび上がる。

 

「やり方は?」

 

そう、そいつはどれだけTVや学校で人気者を見たって真似が出来なかった。

当たり前だ。そいつと人気者は別の人間なのだから。

 

そいつはもう、人間とはどうあるべきなのかが分からなくなっていた。

きっと、挨拶の仕方さえ分からなくなっていただろう。

 

そいつは先ほどより酷く悩んだ。そりゃそうだ。

議題がある特定一つの事ではなくなっていたのだ。

 

人間とはどうあるべきなのか、対人との向き合い方とはどのようにすればいい

道徳の教科書通りにとは言わないが似たような生き方をしてきた。

 

もう本人も何を悩んでいるのか分からなくなっていただろう。

誰かに答えを貰いたい。だが、そいつの周りには、誰ももう居ない。

 

 

 

 

 

 

 

君たちの周りにこんな奴は居ないかい?

居たとしたらどうしてあげるのが正解なのだろう。

もし、その人が君にとって大切な人なら考えてあげるといいだろう。

 

その人の目をよく見て、きっとすぐに分かるはずです。

 

 

逆に自分がその立場の可能性も、あるってことだけ忘れないで。

 

 

十人十色、いい言葉だね。

でも、裏を返せば恐ろしい言葉だ。

 

 

きっと君たちが、正しいと、正義だ、間違っていない、と見たりやっていることは

周りから見たら、不正で、悪で、大間違いなのかもしれない。

 

おっと、論点がずれてしまったね。

僕が言いたかったことは、とても簡単なことだよ。

 

もし、さっきの奴みたいに悩みこんだりしたら

諦めよう。何を諦めるかは君次第だ。強いて言うなら答えを出す事を諦めよう。

答えなんてあってないようなものだ。十人十色、それぞれ違うのだから

誰に聞いても違う答えが返ってくるものさ。余計に疑問が増えてしまうよ。

 

 

ここまで閲覧してくれてどうもありがとうございました。

不快になった方に深くお詫び申し上げます。

 

 

 

 

え?最後にそいつが誰かって?その後が気になる?

そいつは、どこにでも居るよ。君の中にも。

そして、あの後は…十人十色、君たち次第さ。


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