ハピナ様!前回同様参加させてもらったこたつ@ミカンというものです!作品は拙く酷いものかもしれませんがどうぞよろしくお願いします!!
うるさい、知るかよそんなもん。
僕は頭の中でそんな事を思いながらスマホで、そうだねぇ♪と打ち込んで返信を送る。そんな事を僕に聞くなよ、他の暇そうな奴にしろとは思うのだがどうして僕に迷惑をかけるのだろうか?
僕の周りの仲がいいと見なされているクラスメイトは一番最初に僕へと助力を求める。
物を借りるにしても、予定を聞くにしても、愚痴を言うにしてもなんでも最初はほとんど僕の所へ来る。僕は他人に迷惑をかけないように精一杯生きているというのに足を引っ張られてしまったら大変だ。
唯でさえ自分には努力する事や考えて行動する事しか能がない。聞こえはいいかもしれないが何でもは一般に出来る程度にしか過ぎない。
四苦八苦してようやく人並み、またはそれ以下という成績しか残せないので虚しいったらありゃしない。
「学校でどうせまた愚痴を聞くんだからさ……」
まだ塾の宿題も終わっていない。今日は全くいい事は無いな。僕は少し悲しくなってきたので、また明日ね〜☆などと適当に返信してスマホの電源を切った。
学校についたところで家とはなんら変わりはない。ただ少しばかり騒々しいだけ。
「なぁなぁ、今度の土曜日にゲーム大会を開くんだけどまたあのスパゲッティを作ってくれない?」
朝から面倒臭い話題を持ち込んでくるなと思いつつ、僕は単語帳に目を通す。
「んー……どうしようか。」
「勿論金は払うからさぁ〜お願いだよぉ〜。」
僕はそいつの事は嫌いでは無い。が、好きという訳でも無い。でもそこまで頼まれたら引き下がらない甘い男であった。
「そこについての面で深くは気にしてなかったけどさ……誰がお前の家に行くの?」
「中学時代の先輩。大学受験が終わったから遊ぼうって話になったんだよ。」
「それって僕もいていいの?」
「だから作ったら早く帰って。あっ、そこ今日のテストに出るところじゃん。見してね。」
こいつは図々しくもそう言って僕の単語帳をのぞきこんできた。
友達とは一方的に搾取される関係か?
僕は自分でもってこいよなぁーと言いつつ上辺だけでは笑っていた。
「来週までにパワーポイントと原稿を作成しておいて下さい。途中で腰を折るようですみませんでしたが作業を再開して下さい。」
僕はパソコンについて学ぶ授業中に溜息をつきながら先生の話を聞き流していた。来週あたりに各々で決めたテーマについて発表するのだが……実のところパワーポイントが終わってもまだ原稿に全く手がついていない。
「おいおい見ろよこの記事、アイツが育成契約に本格的に決定したってよ。」
「えぇ!本気で言ってるのそれ?」
しかもパワーポイントの作成のペアが隣のグループも巻き込んで野球の話をしているんだからやる気も削がれる。自分に出来る事が無いと思うとすぐに遊んでばかりいやがって……
「……ん、そうだ。原稿を俺が考えてこようか?」
「んー……じゃあお願いできる?」
そいつは急にパソコン画面を覗いて、話しかけてきたかと思うとそんな事を言った。はっきり言ってパワーポイントの作った奴と原稿を書く奴が違うと多少の相違点が出るので少し困る。細かい訂正、発表時に自分の調べた資料と違うとなると対応が出来ない。しかしだからと言って全て自分が仕上げれる訳では無い。塾は忙しいし、やる事がそれだけじゃないから原稿を作る役とパワーポイントを作る係が別になってしまう事はやむを得ないだろう。……まぁ、最初から二人で作れって話なんだけれども。
「じゃあ家で考えてくるね。」
ペアの相手はそう言うとパソコンを再び弄り始めた。暫くしてパソコン画面を先生に見られて注意されるとうぜぇーとかきめぇーとか先生に文句を言っていた。
僕は少し不安ではあったが、悪い奴ではないし何とかしてくれるだろうと思ったので苦笑いを浮かべながら作業に熱中する事にした。
それからも他の奴ら僕に迷惑をかける……いや、僕を宛にしている。
別に嫌な事では無かった。頼られる事は寧ろ嬉しい事ではあったからだ。中学時代、自分が出来る事は他人も出来ると教えこまれ、自分は人間的に最底辺だと思って不幸自慢をよくしたものだった。
しかし高校生になって自分はそういう人間じゃない、頼ってくれる人がいると考えると嬉しくなった。心が踊った。頼ってくれる人達になるべく応えてあげれるように精一杯努力した。頑張った。他人に文句を言われない……迷惑をかけないようにした。…………つもりだった。
つもりだったのに………………
「そういや、今日さゲーム大会の予定ってどうなった?」
当日、僕は予定を聞くため彼を引き止めた。
「んー?あぁ、やるんだけど親が家に居る可能性があるんだよね……まぁ、やるにはやるんだけども。」
「スパゲッティはどうする?具材買ってきたんだけど。」
「えぇ!買ってきてくれたの?ありがとう。でも今回はいいや。」
「はっ?」
彼の急な言葉に僕は驚きを隠せなかった。
「さっきも言ったけど親の予定があやふやで変に人がいると困るからいいよ。また今度作ってね。」
「えっ……?」
「ありがとう、それじゃあ。」
しかし奴はそんな僕の様子を気にする事なく、僕の視界から外れていった。
「おはよー。」
「あ、おはよう。」
ドタキャンの話をされて間もなくすると一人の友達が声をかけてきた。
「そういやさぁー、今日の情報の授業があるじゃん?それの原稿やってくるの忘れちゃったんだよね。」
「はぁ!?嘘でしょ?。」
「いやぁ、大会とかで忙しくてさー出来なかったんだよ。ごめんごめん。」
僕は呆気に取られて何も言えなかった。
「悪かったって……取り敢えず渡しとくね。」
奴はそう言って自分の席へと歩いていった。
その日はもう大変であった。
スパゲッティは大勢の人数分作る予定だったので三千円近い出費をした。しかもその返ってくる分の金を宛にしていた為に今月は赤字を迎えていた。その上今日は急遽、情報の授業に向けての原稿を考えなくてはならなかった。大体文字数は約千文字程。それを今日中、それも暇な時間をぬったとしても原稿を考える時間は一時間もある訳では無かった。
結局、金は減って、前に立って話すのもしどろもどろとなり発表は残念な物となってしまった。
別に金が無くなったり、成績が下がっても、皆から馬鹿にされても別に困らない。貯金は節制してるからそれなりにはあるし、推薦は取らないから成績が高くなくてもいいし、どうせ馬鹿にされる事なんてその場限りなのだから気になんてしない。
ただこれを機に、他人を期待する心、他人を信用する心も……自分が甘いせいか綺麗さっぱりとはいかないが、それでも殆ど消えてしまったのである。
親はこの事に関してしょうがないだとか、そういう人達なのだからしょうがないと言った。ただ、自分が駄目駄目な人間だと思っていた事もあり自分より駄目な人間を見ると一気にその人に対する信用や印象はがくんと下がり、友達として見ていた目はすっかりと光を失っていた。
そして冒頭へと戻る
他人を蔑み、自分より特定の人間の事を劣った者だとしか見えなくなる。自分の思いとは裏腹に言葉や表情だけは豊かに色をつけている。
信頼関係や好感度を上げるのに時間はかかり、下がるのは一瞬だと言うがまさにその通りだった。
この時僕はこんな事を考えていた。
自分が速い段階で声をかければ結果は違ったのではないだろうか?自分には非があるのではないだろうか?
否、そこで間違いが生じてたとしても自分ならもっと上手くやる。他人には絶対に迷惑をかけるまいと自問自答する。
「だから……」
だから僕はそいつらを許す事が出来なかった。これからどれだけ僕にいい事を働きかけても負債を返済してプラスになる事は無い。……まぁそもそもプラスになる様な働きかけを僕は一度たりともされた覚えはないんだが。
ここで僕は一つ疑問をもった。
これから大人になるにつれて嫌な事は増えてくる……と思う。そんな時になって僕は本音をぶちまけて少しでも嫌になった人を排除していっていいのだろうか?大人になるという事は嫌な事を耐えるという事だろうか?
言いたい事をはっきり言うのかそうでなくひたすら我慢するのか僕には分からない。
常に自分にとって…………他人にとって、世間一般にとって正しい答えを探していく。それしか道は無いのだから……
探しても見つからないようであれば変わらずにこの道を歩んでいくしかない。
軽蔑や嘘にまみれた黒くてどうしようもないこの道を…………
そういえばこの道を歩き始めたら執筆ネタに困らなくなったのは気のせいだろうか?
真面目が得する事なんて事は未来永劫無いと思います。ハズレくじを引かないと思って、先生までもが宛にするんですからね……本作品は他の作者さんはきっと感動的な展開の話を書いてくれていると思うので自分は少し違った事を書いてみようかと思って執筆しました。何か応募上で間違っている事などがあれば教えて頂ければ幸いです。相変わらず精密機械等々には疎いので……