前話で今日中にもう1話更新すると言っていましたが…
すみません、頑張って書き上げようとしたのですが1日では書き上げられませんでした…
明日辺りには更新できる予定です、本当に申し訳ありませんでした。
というエイプリルフールの嘘でした(転移魔法で逃走)
「そういえば…今日はエイプリルフールだったな」
高校初めての春休み、僕の家にいつもの4人で集まって遊んでいたときに雄二が突然そんなことを言い出した。
「うむ? …おぉ、そういえばそうじゃったのぅ」
「…忘れてた」
「そういえばそんなイベントもあったねー…」
僕らは口々にそう言い合う。僕の家には1人しかいないため、すっかり忘れていた。
「全員忘れてたのかよ…そうだ! 今から自分の昔の話を話さねぇか? ただし、エイプリルフールだから嘘をついてもいいんだ」
「ほぅ…それはなかなかおもしろそうじゃのぅ…儂は構わんぞ」
「…俺も」
僕たちの言葉を聞いて呆れていた雄二だが、突然それぞれの昔話を嘘を交えて言い合おうと言い出し、それを聞いた秀吉たちも乗り気のようだ。
「明久はどうする?」
「…さすがにここで1人だけ参加しないなんて言えないよ」
「そんじゃ全員参加で決まりだな。そんじゃ、俺から行くぞ」
雄二に聞かれたので、僕も了承の意を返したことにより、嘘・昔話が始まった。
「――――ということがあってのぅ、その後姉上に関節技を長時間に渡ってされて大変じゃったよ…まぁこんなところで終わりじゃな」
既に雄二と康太の嘘・昔話が終わり、今秀吉の話も終わった。…嘘って言ってた割には結構本気っぽい愚痴とか混ざってたんだけど…
ちなみに、それぞれの話してくれた内容を簡単に言うと、
雄二の昔話…母親の常識がなっていなくて、タワシとウニ、伊勢海老とザリガニを間違える、幼馴染が未だに自分のことを好きなようで困っているといった話
康太の昔話…中華料理屋に料理を参考にするためにカメラで写真を取っていたら捕まりそうになった話
秀吉の昔話…自分は男らしいはずなのに何度も同性からラブレターを貰い、その度に姉に関節技を掛けられるといった話
…うん、とりあえず言わせてほしい。
「秀吉が男らしいとか、康太がまともな物を写真に撮るとか、秀吉が男らしいとか…そんなのはありえないと思うよ?」
「「(…)それはどういう意味だ(なのじゃ)?」」
「落ち着け、2人共」
僕の言葉を聞いて立ち上がろうとする2人を雄二が落ち着くように宥める。
「これが落ち着いておれるか!? 何故もっと冗談のような話があるのに、そっちには突っ込まず、儂が男らしくないなどと根も葉もない事を言われなければならんのじゃ!? しかも2回も!」
「…俺はいつも盗撮してる訳じゃない!」
「と言われても…秀吉は男らしいと自分で言ってるけど、男らしい人はポニーテールみたいな髪型はしないと思うよ? それに、康太は料理じゃなくてチャイナ服でも撮ってたから捕まりそうになったんじゃないの?」
「うぐ…」
「…(サッ)」
僕が秀吉と康太の話に出てきたところを指摘すると秀吉は言葉を詰まらせ、康太は視線を逸らした。僕は2人が沈黙したのを確認して、
「雄二」
「ん? なんだ?」
「母親は…まぁ、あれだよ…お互い苦労してるね」
「…お前もか」
雄二の肩を叩きながら、そう励ました。雄二は僕のその接し方でどうやら何かを察したようだ。
「うん…僕は姉のほうが…ね」
「そうか…お前も苦労したんだな」
雄二も僕の肩を叩きお互いに励まし合う形になる…それによってなんとも言えない空気が漂いはじめた。
「と、とりあえず明久! 次はお主の昔話をするんじゃ!」
「…(コクコク)」
その空気を払拭しようと考えたのか、秀吉と康太が焦りながら僕に話を振ってくる。
「そ、そうだね…それじゃ僕の昔話をしようか」
「お、おう…明久、お前で最後なんだから、白けるようなことは言うなよ!」
そんな雄二の言葉を聞いて、苦笑しながら僕は話を始めた。
――それじゃ、僕の昔話を始めるよ? 準備はいい?
「御託はいいから早く始めろ!」
――わかったよ…これは僕が9歳の頃の話になるんだけどね…当時、僕はちょっと母親と姉の2人と喧嘩してたんだよ。
「ほぅ…何があったんじゃ?」
――うーん…2人の教育方針、と言えばいいのかな? 僕の家はどうも普通の一般家庭とは違ったみたいでね…
「…どう違ったんだ?」
――僕の家だと、家事洗濯は家の中で地位の低い人がするようになっててね、5歳ぐらいだったかな? それくらいから僕がご飯とか作ってたんだよ。あとは姉が僕を異性として認識してたり、だね。
「「「(…)ちょっと待て(つのじゃ)、それはおかしい(だろ)」」」
――ハハハ…まぁ言いたいことは話を全部聞き終えてからにしてよ、まだまだ続きがあるんだからさ。
「…そう言うなら早くしろ」
――うん、それじゃ続けるね? さっきも言った通り、当時の僕はそれが当たり前だと思ってたんだけど…それが普通の家庭とは違うってわかって怒って反発したんだよ。けど2人とも僕の話を全く聞こうとしなくてね…。
「ひどい親もいたもんじゃな…その後、お主はどうしたんじゃ?」
――家出した。
「…は? すまん、今何て言った?」
――だから、家出したんだ。あの2人にはもうそれぐらいしないと意味ないと思ったからね…
まぁその後はけっこう大変だったかな~…着の身着のまま飛び出して、お金も持ってなかったからね。
どことも知れない道をふらふらと彷徨い歩いてたよ。
「よく無事じゃったのぅ…それでその後はどうなったのじゃ?」
――うん、お金でも落ちてないかって辺りを見ながら歩いてたら…
「…歩いてたら?」
――表面に数字が掘られた綺麗な青い宝石を見つけたんだよ。
「それを質屋にでも行って換金して助かったのか?」
――いや違うよ? 拾ってその宝石を顔のとこまで持ち上げて見てたんだけど…後ろから声を掛けられたんだよ。それを渡して下さい、って…
「なるほど、持ち主が見つかってお礼でももら…」
――黒いレオタードの上に逆V字状の切れ込みが入ったマントを着た、僕と同じぐらいの金髪の女の子が、明らかに銃刀法違反と思われる鎌の刃を僕の首元に突きつけて要求してきたんだよ。
「「「明らかに嘘だろう(じゃろう)!!!」」」
――だから突っ込むのは話を全部聞いてから…
「いや突っ込まずにいられねぇよ! なんだ、その嘘は!? どうせつくなら、もうちょいマシな嘘をつけよ!」
――いちいち聞いてたら話が続かないから、もうスルーするよ。その後はその子に聞いた話なんだけど、どうやらそこで僕は倒れちゃったらしいんだよ。
「だから話を…っち、それで?」
――次に僕が目を覚ましたときは知らない部屋で寝かされてたよ。それでどうして知らない部屋にいるのか状況が飲み込めずに呆然としてたら、ちょうど僕の様子を見に来たさっきの女の子と犬耳と尻尾を付けた女性が入ってきたんだよ。
「明久よ、犬耳と尻尾は明らかに嘘だと思うのじゃが…」
――ん? …あ、ごめん、間違えたよ。
「そ、そうじゃよな。さすがにそんな嘘はバレ…」
――犬耳じゃなくて狼耳だったよ。
「間違えたというのはそっちのことなのか!?」
――そうだよ。っと話が逸れたね。その後は目覚めた僕に問題は無いかとか、僕の住んでるところとか聞かれたよ。ただ僕の身の上話を聞かせたときは物凄く同情されてね…あのときの2人の僕を見る目は今も忘れられないかな…あれ、ちょっと思い出したら視界が良く見えなくなってきたや…あはは…
「おい、明久!? なんかものすごい勢いで涙が流れてるぞ!? マジか? さっきの話はマジなのか!?」
「む、ムッツリーニ!ティッシュを…いやタオルを持ってきてくるのじゃ!」
「…わ、わかった」
――――数分経過――――
――ふぅ、ごめん、ようやく落ち着いたよ。心配かけてごめん。
「い、いや気にするな。それよりも先を話せ」
――ん、わかった。2人からそんな視線を送られた僕は、話を変えるためにその女の子の鎌や女性の耳や尻尾について聞いたんだよ。
「あ、それはお前も気になってたんだな。で、一応聞いといてやるがなんて言われたんだ?」
――簡単に言うと…女の子は魔導師 ―魔法使いみたいなもの― で鎌はデバイスっていう魔法を効率良く使うためのいわゆる杖みたいなものだったらしいんだよ。女性は使い魔、動物が魔法を使って人になってただけって言ってた。
「…は?」
――僕も最初は信じられなかったんだけどね…さすがに実演されたら信じるしか無かったよ。
「………」
――それに、………
「――それで、僕たち4人の砲撃魔法でコアを露出させた後、転移魔法で宇宙に転移させてアルカンシェルで破壊したんだよ…これで僕の昔話は終わりかな」
それからも僕の話は続き、話が終わったとき時計の針は5時を刺していた。話し始めたのが2時を少し過ぎたぐらいだから3時間近く話していたらしい。久しぶりだったから、ついつい長話になってしまったか。
「さて、僕の昔話はどうだった?」
「…とりあえず突っ込みたいところは多々あるがこれだけは言わせろ」
「…多分、儂も同じ事を言おうとしとるから言わせてもらおうかのぅ」
「…俺もだ」
僕が3人に感想を聞く。すると3人はそう言った後、
「「「(…)話が長い!!!」」」
と声を揃えて叫んだ。あー…
「やっぱり?」
「当たり前だ! 一体何時間喋ったと思ってんだよ!?」
「3時間ぐらい?」
「長すぎるじゃろ!? どれだけ濃ゆい9歳児を送っておるのじゃ、お主は!!」
「いやー…自覚はあるよ?」
「…反省しろ!!」
「まぁまぁ…ちょっと落ち着こうよ、3人とも」
「「「(…)お前が言うな!!!」」」
その後、僕はなんとか宥めようとしたが、3人は言いたいことを全て言って怒りながら帰って行ってしまった。
「はぁ…疲れた~」
『お疲れ様です、マスター』
「ん…ありがと、エクス」
エクスが僕に労いの言葉を掛け、僕はそれに対して軽く返答する。
『マスター、聞きたいことがあるのですが…』
「…僕が雄二たちに話したことが、すべて本当のことだったことかい?」
『はい、その通りです。マスターは何故嘘をつかなかったのですか?』
僕はエクスのその質問にすぐには答えず、窓の近くまで行き、夜空を見上げ、
「大事な思い出、だからかな…」
『………』
一言だけを呟く。エクスはその言葉に含められた感情を感じ取ったのか、それ以上は何も聞いてこなかった。
どうも、ソルレインです…(小声)
今回はエイプリルフールということで急いで書いてみました。
ちなみに小声なのは一応逃走中だからです…。
今回は春休み、原作開始の前の話でした。
雄二たちはこのとき明久に幼馴染がいると聞いてはいましたが、エイプリルフールに言われたので、嘘だと思って忘れてしまっていました。